僕が立派な忠犬になるまで。

まぐろ

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38日目:休止符

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 お兄さんに甘えられるのは、今日で最後になるかもしれない。だから、今日はたくさん甘えておかなくては。

「……?この感触は…お…?風音どうした?」

「わんわん!!わぅぅ!わん!」

 朝早くに起きて、お兄さんのベッドに忍び込む。お兄さんはびっくりした様子で僕を見ていたが、僕の気持ちを察してくれたようですぐに笑顔になった。

「起こしに来てくれたのか。いい子いい子。」

 お兄さんに撫でられて、いつもと同じ1日がスタートする。一緒に朝食を食べて、口についてるよ、なんて笑われて笑い返して、庭でボール遊びをする。

「わんわんっ!」

「はは、ボール好き?じゃあ行くよ?とってこーい!」

 飛んでいくボールをぴょんぴょんと跳ねながら追いかけてはキャッチする。芝生の上に転がったボールを咥え、お兄さんに返す。

「速くなったなぁ……風音、楽しい?」

「んわぅっ!」

 外で遊んで熱くなったらお水を飲む。喉を通る冷たい感触が心地良い。お兄さんとする運動は大好きだ。楽しいし、ボールをキャッチすればすごく褒めてもらえるから。

「昼作ってくるけど、家の中入る?」

「わぅ!」

 お兄さんはもうすっかり僕のことを信用しているらしく、庭でひとりで遊ぶことも許してくれた。万が一近所の人に見られても、犬ごっこをして遊んでいる子供としか見られていないだろう。それだけ僕とお兄さんは仲良しになれた。

「わんわんっ!」

「風音、お手。そんで…伏せ。」

 初めは恥ずかしかった芸も、今ではなんの抵抗もなくこなせるようになっていた。僕はお兄さんが好きだから従う。ただそれだけだった。だから他の人には絶対に従わないんだ。

「よし…偉い偉い。おやつあげるからね~」

「わんわん!」

 お兄さんがおやつを投げて、僕は口でキャッチする。これももう慣れたものだ。
 おやつの時間に気づいて、もうすぐ夕方だと気づく。もう少しで今日が終わってしまう。

「風音、今日はする?」

「……次の日動けなくなっちゃうから……口でしても良いですか…?」

 ささっとお風呂に入り、お兄さんの部屋でベッドに腰掛けたお兄さんを膝立ちで見上げる。お兄さんの匂いも味も、少しでも多く僕の中に残しておきたかった。
 お兄さんの股間に顔を埋め、手も使って勃たせる。

「ん…はむ、ちゅっ…」

「風音、すっかり覚えたね…上手だよ…」

 お兄さんへの奉仕も褒められるようになった。いつも犯されてばかりだから不安だったが、ちゃんと覚えられていたようだ。すっかり大きくなったものは咥えられないから一生懸命舐めた。

「ん…出そう…風音、飲める?」

「わん!」

 僕が先っぽを軽く咥えると、口の中にお兄さんの精液が出された。溢さないように、床を汚さないようにきれいに飲み干すと、お兄さんは僕の髪をわしゃわしゃと撫でて褒めてくれた。
 これでもう僕の心残りはない。いつでも家に帰って、戦いに行ける。
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