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14日目:いつから?
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昨日の留守番が怖すぎて、僕は朝早くに起きてお兄さんのベッドに上がった。お兄さんは爆睡しているから僕が入ってきても気付かない。
そして、お兄さんの起きる時刻になって。
「あぁ…ふにふにの男の子がここに…ん…?風音っ!?なんでここに…?」
お兄さんは僕の寝顔を愛でてから、僕を揺り起こした。僕はクラスでもモテるほどイケメンというわけでも可愛いという訳でもないが…可愛がられる。お兄さんは、風音と言う名前の小さい男の子なら誰でもいいんだろうか。
それはなんだか…とっても嫌だ。
「お兄さん、ふにふにの男の子なら誰でもいいんですか?僕より可愛い子がいたら、その子誘拐してたんですか…これから可愛い子見つけたら、こんな犬なんて要らなくなりますか…?なんでもっと最初から可愛い子見つけないんですかこの節穴っ!!」
「えっ?えっ?急にメンヘラ彼女みたいになってどうしたの…?昨日のお留守番そんなに嫌だったのかな…ごめんね…」
昨日の留守番と、お兄さんの寝言で不安が増した。もしお兄さんが僕より好みの子を見つけて持ち帰ったとして、いらなくなった僕は開放される。でもきっとそれだと僕は家まで1人で帰れない。
だから捨てられないように、僕はもっとお兄さんに媚を売るべきなのでは?という考えだ。
「で、でもっ…風音のことは小学校1年生の夏休みから見てたしっ…!覚えてないだろうけど落としたハンカチ拾ってあげたらありがとうおにーさんって…!そこから風音でしか抜いてない…!風音しか勝たんって…!思って…」
「それはそれで気持ち悪いですっ……」
「ええ!?」
思っていたよりもいらない心配だったのかもしれない。というか、僕の小学1年生時代からお兄さんに見られていたなんて。しかも性的に…
色々複雑な気持ちにはなったが、これは…知らなくてよかったかもしれない。
「じゃ…じゃあ僕がおねしょしたのも…体調崩して寝込んでたのも…学校にいるときも…」
「…見てたよ。撮ったし…ごめんね。可愛くてつい…」
正直、ドン引きだ。ハンカチを拾ったお礼を言われたくらいでそんなに僕に執着するなんて…
「じゃあお家で犬の真似して遊んでた事も…?だから犬なんですか…?」
「え?なにそれそんなことしてたの?」
いらないことを言ってしまった。そうだ、僕は誰かに甘えたくて一時期、犬の真似事をするのにハマっていたのだ。
「ちょっとだけ…その時のテンションで甘えてきてくれない…?ちょっとだけ…!」
「…内緒ですからね…終わったらいつもの僕ですからね…?」
四つん這いになり、お兄さんを見上げる。確か、こんな感じだったはずだ。膝立ちでお兄さんの足に抱きついたり、擦り寄ってみたり。
「はっ、はっ、わんっ!わんわんん…♡」
甘えた声も出してみる。お兄さんはこんな甘え方できるの…!?なんて言いながら僕を見ていた。
「終わりです。今の僕で抜く…?っていうの、やめてくださいね。」
「うん…今は本人いるもんね。可愛かった…」
僕は赤面し、お兄さんはしばらく目を閉じて記憶を焼き付けているようだった。そんな記憶残さずとも、いつも僕は犬のふりをしているというのに。
そして、お兄さんの起きる時刻になって。
「あぁ…ふにふにの男の子がここに…ん…?風音っ!?なんでここに…?」
お兄さんは僕の寝顔を愛でてから、僕を揺り起こした。僕はクラスでもモテるほどイケメンというわけでも可愛いという訳でもないが…可愛がられる。お兄さんは、風音と言う名前の小さい男の子なら誰でもいいんだろうか。
それはなんだか…とっても嫌だ。
「お兄さん、ふにふにの男の子なら誰でもいいんですか?僕より可愛い子がいたら、その子誘拐してたんですか…これから可愛い子見つけたら、こんな犬なんて要らなくなりますか…?なんでもっと最初から可愛い子見つけないんですかこの節穴っ!!」
「えっ?えっ?急にメンヘラ彼女みたいになってどうしたの…?昨日のお留守番そんなに嫌だったのかな…ごめんね…」
昨日の留守番と、お兄さんの寝言で不安が増した。もしお兄さんが僕より好みの子を見つけて持ち帰ったとして、いらなくなった僕は開放される。でもきっとそれだと僕は家まで1人で帰れない。
だから捨てられないように、僕はもっとお兄さんに媚を売るべきなのでは?という考えだ。
「で、でもっ…風音のことは小学校1年生の夏休みから見てたしっ…!覚えてないだろうけど落としたハンカチ拾ってあげたらありがとうおにーさんって…!そこから風音でしか抜いてない…!風音しか勝たんって…!思って…」
「それはそれで気持ち悪いですっ……」
「ええ!?」
思っていたよりもいらない心配だったのかもしれない。というか、僕の小学1年生時代からお兄さんに見られていたなんて。しかも性的に…
色々複雑な気持ちにはなったが、これは…知らなくてよかったかもしれない。
「じゃ…じゃあ僕がおねしょしたのも…体調崩して寝込んでたのも…学校にいるときも…」
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正直、ドン引きだ。ハンカチを拾ったお礼を言われたくらいでそんなに僕に執着するなんて…
「じゃあお家で犬の真似して遊んでた事も…?だから犬なんですか…?」
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いらないことを言ってしまった。そうだ、僕は誰かに甘えたくて一時期、犬の真似事をするのにハマっていたのだ。
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「はっ、はっ、わんっ!わんわんん…♡」
甘えた声も出してみる。お兄さんはこんな甘え方できるの…!?なんて言いながら僕を見ていた。
「終わりです。今の僕で抜く…?っていうの、やめてくださいね。」
「うん…今は本人いるもんね。可愛かった…」
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