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10日目:疑問
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僕は今日、珍しく自分から部屋の外に出ている。ここなら犬のふりをする必要は無いらしい。
「風音…!?珍しいね、外にいるの…」
「…駄目ですか?」
僕はお兄さんを睨みつけながらそう言った。お兄さんは駄目じゃないよ~と言いながら笑う。なんでこの人は笑っているんだ。
「お兄さん、もう10日目じゃないですか。誘拐って、身代金とか要求するものでしょう?…というか子供を誘拐したなら何か、痛い事とかするものじゃないんですか…?」
「痛いことされたい?あんまり抵抗されたら殴る予定だったけど…風音があまりにも抵抗しないから…」
そういえばお兄さんは嫌いなのに反抗はしていない。素直に犬のふりをしているし、痛い事と言っても少し首を絞められたくらいだ。
そうなるとお兄さんの目的が分からない。美味しいご飯をくれるし、甘やかしてくるし。
「風音の前にね、犬飼ってたんだよね。その犬の名前も君と同じで……似てたから放っておけなくなった…のかも。ちっこくて可愛いし。」
「僕はちっちゃくない!!…うぅ…犬に似てるからって誘拐したんですか…だからこんなに毎日構ってくれて……あっ、毎日触りに…」
お兄さんはニコニコしている。僕を殴ったりするつもりは無いらしい。本当に意味がわからないが、痛い事をされないならまずは安心だ。
「殴るとか怪我させるとか、それ以上の事したいな…」
「えっ!?う…大人しく犬するので嫌なことしないでください…」
相変わらずお兄さんを睨みながらそう言った。でもお兄さんは怒らない。これだけ優しいのに誘拐なんてするんだろうか。それとも、この優しさがどうしようもないくらいに歪んでいるんだろうか…
「俺は風音とえっちなことしたいなって思ってるんだけどさ…もう10日目だしそろそろ良いんじゃないかなって…」
「ぼ、僕と…えっちなこと……」
お兄さんは犬が好きなのか子供が好きなのか。はたまた両方好きだから、言うことを聞いてくれる子供に頼んでみたのか。多分後者だろう。
お兄さんの顔は、優しそうだし僕が女の子なら好きになっていたと思う。でも僕は。
「お兄さんあの…僕男ですけどいいんですか…?」
「俺は男の子が好きなんだ…可愛いからね。…そうやって聞くってことはオッケーって事だよね?」
返答を間違えた気がする。素直に断れば良かった…けど。あと90日も一緒に過ごすんだから少しは仲良くなっておいたほうが苦痛は少なくなるはずだ。怖いけど、僕も覚悟を決めなくては。
「や…優しくしてください…ね…?」
お兄さんは嬉しそうに笑った。そして、僕は明日お兄さんに抱かれることになってしまった…
「風音…!?珍しいね、外にいるの…」
「…駄目ですか?」
僕はお兄さんを睨みつけながらそう言った。お兄さんは駄目じゃないよ~と言いながら笑う。なんでこの人は笑っているんだ。
「お兄さん、もう10日目じゃないですか。誘拐って、身代金とか要求するものでしょう?…というか子供を誘拐したなら何か、痛い事とかするものじゃないんですか…?」
「痛いことされたい?あんまり抵抗されたら殴る予定だったけど…風音があまりにも抵抗しないから…」
そういえばお兄さんは嫌いなのに反抗はしていない。素直に犬のふりをしているし、痛い事と言っても少し首を絞められたくらいだ。
そうなるとお兄さんの目的が分からない。美味しいご飯をくれるし、甘やかしてくるし。
「風音の前にね、犬飼ってたんだよね。その犬の名前も君と同じで……似てたから放っておけなくなった…のかも。ちっこくて可愛いし。」
「僕はちっちゃくない!!…うぅ…犬に似てるからって誘拐したんですか…だからこんなに毎日構ってくれて……あっ、毎日触りに…」
お兄さんはニコニコしている。僕を殴ったりするつもりは無いらしい。本当に意味がわからないが、痛い事をされないならまずは安心だ。
「殴るとか怪我させるとか、それ以上の事したいな…」
「えっ!?う…大人しく犬するので嫌なことしないでください…」
相変わらずお兄さんを睨みながらそう言った。でもお兄さんは怒らない。これだけ優しいのに誘拐なんてするんだろうか。それとも、この優しさがどうしようもないくらいに歪んでいるんだろうか…
「俺は風音とえっちなことしたいなって思ってるんだけどさ…もう10日目だしそろそろ良いんじゃないかなって…」
「ぼ、僕と…えっちなこと……」
お兄さんは犬が好きなのか子供が好きなのか。はたまた両方好きだから、言うことを聞いてくれる子供に頼んでみたのか。多分後者だろう。
お兄さんの顔は、優しそうだし僕が女の子なら好きになっていたと思う。でも僕は。
「お兄さんあの…僕男ですけどいいんですか…?」
「俺は男の子が好きなんだ…可愛いからね。…そうやって聞くってことはオッケーって事だよね?」
返答を間違えた気がする。素直に断れば良かった…けど。あと90日も一緒に過ごすんだから少しは仲良くなっておいたほうが苦痛は少なくなるはずだ。怖いけど、僕も覚悟を決めなくては。
「や…優しくしてください…ね…?」
お兄さんは嬉しそうに笑った。そして、僕は明日お兄さんに抱かれることになってしまった…
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