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魔族の従業員 アイナ 前編
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「はあ」
今日は好みの客は来なかったな。チェックインした客を思い浮かべてため息をつく。今日いる客は、もう夜這い済みで味見済みの客で微妙だし、新規の客もあんまり好みじゃあないしなあ。
今日の大体の仕事は終わり、椅子に座って休憩中だ。さて、今日普通に眠るかな。そう考えていると、
「カストさん?ため息ついて……お疲れですか?」
「それとも……」
カスト……あまり呼ばれない俺の名前だ。従業員のアイナが隣に座り、そう話かけてくる。
周りをきょろきょろと見て、人がいないのを確認すると、こそっと、
「今日は夜這いしないんですか?」
「じゃあ……今日は……僕、カストさんの部屋にいってもいいですか?」
そう誘ってくる。
潤んだ瞳で欲張られて欲望が生まれる。
軽くアイナの頬にキスをした。そして、耳元で了承を囁く。
**********
アイナは街のスラム出身の魔族の少年だ。スラム出身者は厳しい日雇いの肉体労働をするか、スリをするか、娼婦になるかなどが生きていく方法になる。
それ以外だと、冒険者になりダンジョンに潜るやつもいるようだ。アイナもその一人で低層を生きるために潜っていたようだ。
客が来なくて暇なある日、ダンジョン潜りでもするかなと思いダンジョンに入っていく。
モンスターを狩り、ドロップアイテムをマジックバックに詰めていく。
レアドロップは今日はなしかあ。客はこないし、ドロップ品は悪いし、いいことないなあ。と思い進んでいくと、人が倒れていた。
まあダンジョンで人が死んでいるのは珍しいことでもない。服の具合をみると、スラムのガキっぽいし放って置こう。
「……ママ」
ポソリと静かに声が聞こえた。まだ生きてんのか。ああ!もう!仕方ない。
去りかけた足を止めて、スラムのガキの方に向かう。
「……飲めるか」
ポーションを倒れているガキの頭を支えながら口元に差し出す。ごくっごくっと飲んでいく。
全て飲んだら、抱き抱えてダンジョンから宿屋に戻った。
使ってない部屋に寝かせて
「今日はとりあえず眠れ」
そういい、部屋を出た。
それから話を聞き、ガキ……アイナは従業員として俺の宿屋で働くことになった。
がりがりだった体は、ちゃんと食事が取れるようになりふっくらとしてきた。その頃にはよく笑顔もでるようになった。結構な美少年だからか、冒険者たちからは、可愛い店員として可愛がられている。
ある日深夜にいつものように好みを客を襲い、満足して部屋を出て歩いていると、がたっという音がした。音のした方を見に行くと誰もいない。
気のせいかと思い、自分の部屋に戻った。
その時は気のせいかと思ったが、何度かそんなことが続く。
ある日、深夜目当ての客の部屋に行こうとすると声をかけられた。
「……カストさん、あの……」
俺はびくっとしてしまった。やばい。これはまずいぞ。興奮が一気に覚めた。
「……アイナ、少しいいか?」
アイナはこくっと頷き、アイナをつれて俺の部屋に向かった。
**********
話を聞くと、結構前から深夜に俺が客の部屋に出入りしていたことを知っていたらしい。
最初はそういうこともあるのかなと思い、知らないふりをしていた。だが、朝になって遠回しにお客に夜のことを訪ねると皆が皆知らないふりをする。
気になり、深夜カストが入っていった部屋を覗くと、
「やめろっ!はなせっ!」
とお客の悲鳴が聞こえてきた。僕は呆然とし、そのままでいるとその内に、喘ぎ声が聞こえてくる。
部屋のドアをもう少し開けて中を覗くと、カストの背中が見える。
カストの背中がゆらゆらと動き、それに合わせたように喘ぎ声が聞こえる。
僕は見てはいけない物をみてしまった。
それから、何度もカストさんとお客さんのエッチを覗くようになった。僕の胸はぐるぐるして苦しくなる。
何故だろうと考えると、僕はお客が羨ましかったのだ。僕もカストさんに抱いて欲しい。でも、可愛がるだけでカストさんの対象にはなっていないみたいだ。でも、もう、どうしようもなかった。そして、声をかけたのだ。
*********
それからは気が向けばアイナを抱くようになった。最初に抱いた時はこれで良かったのか悩んだがアイナの様子を見ると昼は変わらずに真面目に一生懸命に働いてくれている。
とりあえずは、このままでいくことにしよう、そう思った。
そして今日の夜は、可愛くて誘われたのでアイナを抱くことにした。
今日は好みの客は来なかったな。チェックインした客を思い浮かべてため息をつく。今日いる客は、もう夜這い済みで味見済みの客で微妙だし、新規の客もあんまり好みじゃあないしなあ。
今日の大体の仕事は終わり、椅子に座って休憩中だ。さて、今日普通に眠るかな。そう考えていると、
「カストさん?ため息ついて……お疲れですか?」
「それとも……」
カスト……あまり呼ばれない俺の名前だ。従業員のアイナが隣に座り、そう話かけてくる。
周りをきょろきょろと見て、人がいないのを確認すると、こそっと、
「今日は夜這いしないんですか?」
「じゃあ……今日は……僕、カストさんの部屋にいってもいいですか?」
そう誘ってくる。
潤んだ瞳で欲張られて欲望が生まれる。
軽くアイナの頬にキスをした。そして、耳元で了承を囁く。
**********
アイナは街のスラム出身の魔族の少年だ。スラム出身者は厳しい日雇いの肉体労働をするか、スリをするか、娼婦になるかなどが生きていく方法になる。
それ以外だと、冒険者になりダンジョンに潜るやつもいるようだ。アイナもその一人で低層を生きるために潜っていたようだ。
客が来なくて暇なある日、ダンジョン潜りでもするかなと思いダンジョンに入っていく。
モンスターを狩り、ドロップアイテムをマジックバックに詰めていく。
レアドロップは今日はなしかあ。客はこないし、ドロップ品は悪いし、いいことないなあ。と思い進んでいくと、人が倒れていた。
まあダンジョンで人が死んでいるのは珍しいことでもない。服の具合をみると、スラムのガキっぽいし放って置こう。
「……ママ」
ポソリと静かに声が聞こえた。まだ生きてんのか。ああ!もう!仕方ない。
去りかけた足を止めて、スラムのガキの方に向かう。
「……飲めるか」
ポーションを倒れているガキの頭を支えながら口元に差し出す。ごくっごくっと飲んでいく。
全て飲んだら、抱き抱えてダンジョンから宿屋に戻った。
使ってない部屋に寝かせて
「今日はとりあえず眠れ」
そういい、部屋を出た。
それから話を聞き、ガキ……アイナは従業員として俺の宿屋で働くことになった。
がりがりだった体は、ちゃんと食事が取れるようになりふっくらとしてきた。その頃にはよく笑顔もでるようになった。結構な美少年だからか、冒険者たちからは、可愛い店員として可愛がられている。
ある日深夜にいつものように好みを客を襲い、満足して部屋を出て歩いていると、がたっという音がした。音のした方を見に行くと誰もいない。
気のせいかと思い、自分の部屋に戻った。
その時は気のせいかと思ったが、何度かそんなことが続く。
ある日、深夜目当ての客の部屋に行こうとすると声をかけられた。
「……カストさん、あの……」
俺はびくっとしてしまった。やばい。これはまずいぞ。興奮が一気に覚めた。
「……アイナ、少しいいか?」
アイナはこくっと頷き、アイナをつれて俺の部屋に向かった。
**********
話を聞くと、結構前から深夜に俺が客の部屋に出入りしていたことを知っていたらしい。
最初はそういうこともあるのかなと思い、知らないふりをしていた。だが、朝になって遠回しにお客に夜のことを訪ねると皆が皆知らないふりをする。
気になり、深夜カストが入っていった部屋を覗くと、
「やめろっ!はなせっ!」
とお客の悲鳴が聞こえてきた。僕は呆然とし、そのままでいるとその内に、喘ぎ声が聞こえてくる。
部屋のドアをもう少し開けて中を覗くと、カストの背中が見える。
カストの背中がゆらゆらと動き、それに合わせたように喘ぎ声が聞こえる。
僕は見てはいけない物をみてしまった。
それから、何度もカストさんとお客さんのエッチを覗くようになった。僕の胸はぐるぐるして苦しくなる。
何故だろうと考えると、僕はお客が羨ましかったのだ。僕もカストさんに抱いて欲しい。でも、可愛がるだけでカストさんの対象にはなっていないみたいだ。でも、もう、どうしようもなかった。そして、声をかけたのだ。
*********
それからは気が向けばアイナを抱くようになった。最初に抱いた時はこれで良かったのか悩んだがアイナの様子を見ると昼は変わらずに真面目に一生懸命に働いてくれている。
とりあえずは、このままでいくことにしよう、そう思った。
そして今日の夜は、可愛くて誘われたのでアイナを抱くことにした。
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