3 / 22
03 風と共に去りぬ
しおりを挟む
副団長は不毛な会議に耐えていた。今後の瘴気対策が急がれる。しかし召喚に予算を取られすぎてしまった。重臣たちは己の領分を守るために言い争った。
「軍事予算は削れません。対魔物兵器は必要です。絶対に!」
騎士団長が食い下がる。
「外交予算も駄目です。他国に見下される」
外務大臣は断固拒絶する。
「宮廷費もなりません。品格の維持が」
侍従長も引かない。陛下は眉間を揉みながら、
「では増税だ。取れるところを探せ」
と言うが、皆が反対する。
「無理です!」
同じ議論をもう何回したか忘れた。瘴気さえなければ豊かな国なのに。我々は数百年に一度という高瘴気年に当たってしまった。実に運が悪い。
「恐れながら…」
召喚の儀以降、神官長は不調が続いている。代理で出席した若い神官が手を上げた。
「先週までの瘴気量ですが、実は減っています」
「何?」
陛下が厳しい声で問うと、神官は縮み上がって答えた。
「召喚の儀以前と比べて約3割減となっております」
「それはつまり?」
「聖女召喚は失敗していません。聖女様はどこかにおられます」
「何だと!?座標が狂ったと言うのか?では私が探しに行く!」
王子が大声で口を挟んできた。彼は聖女を娶る気満々だったのだ。召喚の失敗に意気消沈していたが、急に元気になった。
「違います」
神官は首を振った。
「座標は合っていました。召喚の間に確かにおられたのです」
立ち会った4人は一瞬固まった。そして同時に同じ答えに辿り着いた。
「その老女…いえ、お年を召した聖女様が瘴気を抑えていると推測されます」
「…」
沈黙が落ちた。あの時、誰も気づかなかった。間違って平民の老女が現れたと思った。あれが聖女だったのか。陛下は息子に訊いた。
「探しに行くか?王子よ」
「ええっ?いや…」
王子はゴニョゴニョと言葉を濁した。副団長はサッと立ち上がった。
「恐れながら。私にその任をお申し付けください」
◇
直ちに聖女捜索隊が編成された。指揮を執るのはわずか27歳で騎士団副団長になった、ジェラルド・パルデュー。侯爵家の跡取りでもある。彼は偶然にも屋台広場で聖女を見かけた。捜索隊はすぐに広場に向かった。
「飴屋の婆さん?ああ。キヨさんのことか」
屋台は日々入れ替わる。その日、同じ場所に飴屋はなかった。だが近くの店主から情報が得られた。
「キヨさんは雇われ労働者だよ。口入れ屋を通して来てもらうんだ」
副団長は驚いた。てっきり自分の店なのかと思っていたのだ。その口入れ屋に行くと、「キヨさんの担当です」と言って、気の弱そうな若い男が出てきた。
「ええ。確かに先週は飴屋の仕事をキヨさんに回しました。今日ですか?休みじゃないかな」
「住まいは?」
「ウチがやってる簡易宿泊所です」
それは薄暗い路地裏の古いアパルトマンだった。ドアを叩くと管理人の女が出た。聖女は既に宿を引き払っていたが、昨夜まで泊まっていたという部屋を見せてもらった。
「ここだよ。おばあちゃんはあそこだった」
女は隅のベッドを指した。馬小屋の方がよほど広く思われるような、小さな部屋だ。そこにベッドが幾つも並んでいる。
(こんなむさ苦しい部屋に何ヶ月も…)
粗末なベッドは整えられ、上掛けの上に紙で作られた不思議な鳥が置かれていた。
「これはいただいても?」
捜索隊に加わった神官が管理人に訊いた。
「どうぞ」
女は了承した。神官はピンセットで慎重にその鳥をつまみ上げて袋にしまった。微量でも魔力が残されていれば、と言う。
続いて召喚の儀の後に老女を託した兵士を尋問した。兵士は彼女を部下に押し付け、その部下は城の裏門から追い出したそうだ。
(どれほど不安で辛かったか…)
異世界からたった1人連れてこられ、金貨一枚を渡しただけで。我々はあまりに無情な仕打ちをしてしまった。副団長は胸が締め付けられた。早く保護して差し上げねば。
◇
捜索開始から1週間が経った。王都中の口入れ屋と宿屋に人相描きを回したのだが、一向に聖女は見つからない。
今日は聖女が親しくしていたという、冒険者組合の受付嬢を訪ねた。金髪の口の大きな女だ。副団長は組合長の応接室で話を聞いた。
「キヨさんと最後に会ったのは2週間ぐらい前です。これは先週届いた手紙です」
受付嬢は手紙を差し出した。
『…急だけどお金も貯まったし、地方に旅行に行こうと思います。ジュリアに教えてもらった湖とか、ジェームズの故郷のお祭りとか。戻ったらまたランチしましょう。キヨ』
「このジュリアとは?」
副団長は一読して質問した。
「私のことなんですけど。おばあちゃん、勝手に人の名前変えちゃうんです」
クスクス笑いながら受付嬢は言った。ジェームズも口入れ屋のことだが本名ではないらしい。聖女は王都を出た可能性が高い。捜索は全国に及ぶことになった。
♡
2週間ほど前。きよ子は非常に困った事態に陥っていた。ある朝、目が覚めると、若返っていたのだ。
思えば髪が日に日に黒へと戻っていた。あれが異変の前兆だった。ボンネットを被ってしまえば見えないので気にしていなかった。
(40代始めくらいかしら?懐かしいけど困ったわね)
洗面所の鏡に映るのは中年の自分だ。昨日までの姿と違いすぎる。早朝なのでまだ誰とも会っていないが、別人だと思われるだろう。
(暫く様子を見ようか。また元に戻るかもしれないし)
そうしよう。幸い少し蓄えもある。ここはチェックアウトして、別の宿泊所に移ろう。きよ子はすぐに行動に移った。ベッドを整えて荷物をまとめる。女将さんはまだ寝ているだろうから、手紙をカウンターに残す。宿泊料は前払いなので問題ない。
(ジュリアにだけは知らせましょうね)
彼女とは週に一度は食事をする仲だ。急に消えたらきっと心配する。地方に旅に出るとだけ書いて、封筒を冒険者組合の郵便受けに入れた。それだけ済ませると、きよ子は慌ただしく街を去った。
「軍事予算は削れません。対魔物兵器は必要です。絶対に!」
騎士団長が食い下がる。
「外交予算も駄目です。他国に見下される」
外務大臣は断固拒絶する。
「宮廷費もなりません。品格の維持が」
侍従長も引かない。陛下は眉間を揉みながら、
「では増税だ。取れるところを探せ」
と言うが、皆が反対する。
「無理です!」
同じ議論をもう何回したか忘れた。瘴気さえなければ豊かな国なのに。我々は数百年に一度という高瘴気年に当たってしまった。実に運が悪い。
「恐れながら…」
召喚の儀以降、神官長は不調が続いている。代理で出席した若い神官が手を上げた。
「先週までの瘴気量ですが、実は減っています」
「何?」
陛下が厳しい声で問うと、神官は縮み上がって答えた。
「召喚の儀以前と比べて約3割減となっております」
「それはつまり?」
「聖女召喚は失敗していません。聖女様はどこかにおられます」
「何だと!?座標が狂ったと言うのか?では私が探しに行く!」
王子が大声で口を挟んできた。彼は聖女を娶る気満々だったのだ。召喚の失敗に意気消沈していたが、急に元気になった。
「違います」
神官は首を振った。
「座標は合っていました。召喚の間に確かにおられたのです」
立ち会った4人は一瞬固まった。そして同時に同じ答えに辿り着いた。
「その老女…いえ、お年を召した聖女様が瘴気を抑えていると推測されます」
「…」
沈黙が落ちた。あの時、誰も気づかなかった。間違って平民の老女が現れたと思った。あれが聖女だったのか。陛下は息子に訊いた。
「探しに行くか?王子よ」
「ええっ?いや…」
王子はゴニョゴニョと言葉を濁した。副団長はサッと立ち上がった。
「恐れながら。私にその任をお申し付けください」
◇
直ちに聖女捜索隊が編成された。指揮を執るのはわずか27歳で騎士団副団長になった、ジェラルド・パルデュー。侯爵家の跡取りでもある。彼は偶然にも屋台広場で聖女を見かけた。捜索隊はすぐに広場に向かった。
「飴屋の婆さん?ああ。キヨさんのことか」
屋台は日々入れ替わる。その日、同じ場所に飴屋はなかった。だが近くの店主から情報が得られた。
「キヨさんは雇われ労働者だよ。口入れ屋を通して来てもらうんだ」
副団長は驚いた。てっきり自分の店なのかと思っていたのだ。その口入れ屋に行くと、「キヨさんの担当です」と言って、気の弱そうな若い男が出てきた。
「ええ。確かに先週は飴屋の仕事をキヨさんに回しました。今日ですか?休みじゃないかな」
「住まいは?」
「ウチがやってる簡易宿泊所です」
それは薄暗い路地裏の古いアパルトマンだった。ドアを叩くと管理人の女が出た。聖女は既に宿を引き払っていたが、昨夜まで泊まっていたという部屋を見せてもらった。
「ここだよ。おばあちゃんはあそこだった」
女は隅のベッドを指した。馬小屋の方がよほど広く思われるような、小さな部屋だ。そこにベッドが幾つも並んでいる。
(こんなむさ苦しい部屋に何ヶ月も…)
粗末なベッドは整えられ、上掛けの上に紙で作られた不思議な鳥が置かれていた。
「これはいただいても?」
捜索隊に加わった神官が管理人に訊いた。
「どうぞ」
女は了承した。神官はピンセットで慎重にその鳥をつまみ上げて袋にしまった。微量でも魔力が残されていれば、と言う。
続いて召喚の儀の後に老女を託した兵士を尋問した。兵士は彼女を部下に押し付け、その部下は城の裏門から追い出したそうだ。
(どれほど不安で辛かったか…)
異世界からたった1人連れてこられ、金貨一枚を渡しただけで。我々はあまりに無情な仕打ちをしてしまった。副団長は胸が締め付けられた。早く保護して差し上げねば。
◇
捜索開始から1週間が経った。王都中の口入れ屋と宿屋に人相描きを回したのだが、一向に聖女は見つからない。
今日は聖女が親しくしていたという、冒険者組合の受付嬢を訪ねた。金髪の口の大きな女だ。副団長は組合長の応接室で話を聞いた。
「キヨさんと最後に会ったのは2週間ぐらい前です。これは先週届いた手紙です」
受付嬢は手紙を差し出した。
『…急だけどお金も貯まったし、地方に旅行に行こうと思います。ジュリアに教えてもらった湖とか、ジェームズの故郷のお祭りとか。戻ったらまたランチしましょう。キヨ』
「このジュリアとは?」
副団長は一読して質問した。
「私のことなんですけど。おばあちゃん、勝手に人の名前変えちゃうんです」
クスクス笑いながら受付嬢は言った。ジェームズも口入れ屋のことだが本名ではないらしい。聖女は王都を出た可能性が高い。捜索は全国に及ぶことになった。
♡
2週間ほど前。きよ子は非常に困った事態に陥っていた。ある朝、目が覚めると、若返っていたのだ。
思えば髪が日に日に黒へと戻っていた。あれが異変の前兆だった。ボンネットを被ってしまえば見えないので気にしていなかった。
(40代始めくらいかしら?懐かしいけど困ったわね)
洗面所の鏡に映るのは中年の自分だ。昨日までの姿と違いすぎる。早朝なのでまだ誰とも会っていないが、別人だと思われるだろう。
(暫く様子を見ようか。また元に戻るかもしれないし)
そうしよう。幸い少し蓄えもある。ここはチェックアウトして、別の宿泊所に移ろう。きよ子はすぐに行動に移った。ベッドを整えて荷物をまとめる。女将さんはまだ寝ているだろうから、手紙をカウンターに残す。宿泊料は前払いなので問題ない。
(ジュリアにだけは知らせましょうね)
彼女とは週に一度は食事をする仲だ。急に消えたらきっと心配する。地方に旅に出るとだけ書いて、封筒を冒険者組合の郵便受けに入れた。それだけ済ませると、きよ子は慌ただしく街を去った。
219
お気に入りに追加
301
あなたにおすすめの小説
この度、猛獣公爵の嫁になりまして~厄介払いされた令嬢は旦那様に溺愛されながら、もふもふ達と楽しくモノづくりライフを送っています~
柚木崎 史乃
ファンタジー
名門伯爵家の次女であるコーデリアは、魔力に恵まれなかったせいで双子の姉であるビクトリアと比較されて育った。
家族から疎まれ虐げられる日々に、コーデリアの心は疲弊し限界を迎えていた。
そんな時、どういうわけか縁談を持ちかけてきた貴族がいた。彼の名はジェイド。社交界では、「猛獣公爵」と呼ばれ恐れられている存在だ。
というのも、ある日を境に文字通り猛獣の姿へと変わってしまったらしいのだ。
けれど、いざ顔を合わせてみると全く怖くないどころか寧ろ優しく紳士で、その姿も動物が好きなコーデリアからすれば思わず触りたくなるほど毛並みの良い愛らしい白熊であった。
そんな彼は月に数回、人の姿に戻る。しかも、本来の姿は類まれな美青年なものだから、コーデリアはその度にたじたじになってしまう。
ジェイド曰くここ数年、公爵領では鉱山から流れてくる瘴気が原因で獣の姿になってしまう奇病が流行っているらしい。
それを知ったコーデリアは、瘴気の影響で不便な生活を強いられている領民たちのために鉱石を使って次々と便利な魔導具を発明していく。
そして、ジェイドからその才能を評価され知らず知らずのうちに溺愛されていくのであった。
一方、コーデリアを厄介払いした家族は悪事が白日のもとに晒された挙句、王家からも見放され窮地に追い込まれていくが……。
これは、虐げられていた才女が嫁ぎ先でその才能を発揮し、周囲の人々に無自覚に愛され幸せになるまでを描いた物語。
他サイトでも掲載中。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

迷い人と当たり人〜伝説の国の魔道具で気ままに快適冒険者ライフを目指します〜
青空ばらみ
ファンタジー
一歳で両親を亡くし母方の伯父マークがいる辺境伯領に連れて来られたパール。 伯父と一緒に暮らすお許しを辺境伯様に乞うため訪れていた辺境伯邸で、たまたま出くわした侯爵令嬢の無知な善意により 六歳で見習い冒険者になることが決定してしまった! 運良く? 『前世の記憶』を思い出し『スマッホ』のチェリーちゃんにも協力してもらいながら 立派な冒険者になるために 前世使えなかった魔法も喜んで覚え、なんだか百年に一人現れるかどうかの伝説の国に迷いこんだ『迷い人』にもなってしまって、その恩恵を受けようとする『当たり人』と呼ばれる人たちに貢がれたり…… ぜんぜん理想の田舎でまったりスローライフは送れないけど、しょうがないから伝説の国の魔道具を駆使して 気ままに快適冒険者を目指しながら 周りのみんなを無自覚でハッピーライフに巻き込んで? 楽しく生きていこうかな! ゆる〜いスローペースのご都合ファンタジーです。
小説家になろう様でも投稿をしております。

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました

異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

婚約破棄された地味姫令嬢は獣人騎士団のブラッシング係に任命される
安眠にどね
恋愛
社交界で『地味姫』と嘲笑されている主人公、オルテシア・ケルンベルマは、ある日婚約破棄をされたことによって前世の記憶を取り戻す。
婚約破棄をされた直後、王城内で一匹の虎に出会う。婚約破棄と前世の記憶と取り戻すという二つのショックで呆然としていたオルテシアは、虎の求めるままブラッシングをしていた。その虎は、実は獣人が獣の姿になった状態だったのだ。虎の獣人であるアルディ・ザルミールに気に入られて、オルテシアは獣人が多く所属する第二騎士団のブラッシング係として働くことになり――!?
【第16回恋愛小説大賞 奨励賞受賞。ありがとうございました!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる