96 / 134
帰還
しおりを挟む
♡
ミナミは夢を見ていた。今よりずっと険しい顔の皇子に寄り添っている。牢の外で筝を弾くと、少し皇子が優し気になる。日に日に痩せていく彼が心配だ。ある日、牢に行くと侍が皇子を殺していた。南は泣く泣く皇子の首を抱えて逃げた。実家の藤原家を頼ろうと、大きな腹で京を目指した。
途中、ある豪族が産気づいた南を保護してくれた。双子が産まれた。豪族は長子を奪っていった。「大塔の宮様の血を引く御子だ。帝に渡す」と言って。産後の床の南にはどうすることもできなかった。出血が止まらない。死ぬ前に、旅の僧に次子を託した。そして息を引き取った。
次子だけが寿命を全うし、父母の菩提を弔ってくれた。お陰で地獄に堕ちずに済んだ。
(でも皇子さまを追うには恨みが深すぎた。何度も転生を繰り返したの)
ミナミは和風美女に手を差し伸べた。令和の時代までよく頑張った。
「そのままで良いよ、南。一緒に帰ろう。ヨッシーが責任取って幸せにするから」
そこで目が覚めた。ノアとヒナの警告が聞こえた。
『母上!敵が来ます!』『悪霊の配下です!』
ミナミはダンゴムシの術を展開した。光魔法でコーティングしてあるから悪霊は入れない。どうしようか。このまま朝まで待つか迷っていると、寺に火を付けられてしまった。慌てて水魔法で土砂降りの雨を降らし、鎮火させる。
「何でここがバレたんだろう?魔法使ったからかな。とりあえず逃げようか」
丸い鉄球のまま京の町を転がって進む。誰かに見られても物の怪ということで気にしない。中は二重構造にしたので目は回らない。カメラ機能も付けたので、後ろから侍っぽい集団が追ってくるのが見えた。
「大塔の宮の妻、南の方だ!追え!」
悪霊に操られているのか、妙に詳しい。ミナミはスピードを上げる。謎の鉄球は奈良方面へと転がり進んでいった。
◇
闇の中で悪霊と皇子は激闘を繰り広げていた。今の皇子は腐食に負けない。阿野廉子の姿をした悪霊の放つ闇魔法を、光魔法で完全に抑え込んでいた。無数の光の矢が悪霊を貫く。皇子は倒れた悪霊から神器を取り上げた。
「もう諦めろ。俺の勝ちだ」
光の浄化魔法で止めを刺そうとすると、悪霊はニヤリと笑う。
「まだだ。我の本体は無数にある。お主の妻にもな」
「どういう意味だ」
闇の壁にスクリーンが出現した。ミナミが追われている。転がる鉄の球は確かに彼女の魔法だ。追う侍たちは矢を射かけている。矢は鉄球に弾かれた。そこに皇子が助けに現れた。華麗な太刀裁きで侍たちを斬ると、鉄球に呼びかける。
『大丈夫か?!ミナミ!』
『ヨッシー?』
ミナミが魔法を解いて出てきてしまう。
「ミナミ!俺ではない!偽物だ!」
皇子は叫んだが、当然スクリーンの向こうには聞こえない。悪霊が高笑いをした。
「そこで妻が夫に殺される悲劇を見るがいい」
♡
後ろから侍たちが矢を打ってくる。殺す気満々だ。ミナミは必死に逃げた。すると皇子が突然現れた。沢山いた侍をバッサバッサと斬り捨てる。ひとまず助かった。
「大丈夫か?!ミナミ!」
「ヨッシー?」
外に出ると、皇子が駆けてきた。彦四郎がいない。どうしたのかと訊くと、内裏で別行動をした際、悪霊を見つけて一人で追って来たそうだ。
「お前にも追っ手がきていたか。無事で何よりだ」
「悪霊は?逃がしたの?」
「ああ。もう大丈夫だ。もうすぐ彦四郎も追いつく」
逃がしておいて何が大丈夫なのか。ミナミは違和感を感じた。暗闇でも輝くような美貌も、涼やかで色気に満ちた声も同じだ。だが何かが違う。
「ヨッシー」
「何だ?」
「お願い。キスして」
皇子が驚いて動きを止めた。だがゆっくりとミナミを抱き寄せる。長い指が頬を撫でた。2人は目を閉じて唇をー
「はしたないって言わないから、偽物だ!」
言うが早いか、ミナミは強烈な浄化魔法付のビンタを食らわした。
◇
スクリーンには偽皇子を平手打ちしたミナミが、悪霊を消す様子が映された。皇子は呆気に取られた。同時に可笑しさがこみ上げる。ああ。いつものミナミだ。
「俺の妻は騙せなかったな」
悪霊が悔しそうに皇子を睨む。力が落ちてきたのか、闇の領域が消えた。ミナミはすぐそこにいた。
「ヨッシー!生きてるー?!」
「もちろんだ。よくやった、ミナミ」
2人は再会を喜び合った。そこへ馬に乗った彦四郎もやってきた。豊玉の伝言を聞いたのだろう。
「宮様!ご無事ですか?!」
「殿!」
「との」
足元の影から眷属たちも現れる。ミナミの腹のノア、ヒナも。皇子と仲間は悪霊と対峙した。
最後のあがきか、悪霊は侍の死体を死霊化した。ミナミと腹の子、彦四郎が浄化魔法で死霊を倒す。マリエルと豊玉は皇子の浄化魔法を含んだ水魔法で戦う。いよいよ悪霊に引導を渡す時が来た。
皇子は奪った3つの神器に“再生”をかけた。“改変”も同時にかけ、神器を融合させる。安徳帝に教えられた“神器生成”だ。天叢雲剣はそのままに、八咫鏡を鍔と鞘に、八尺瓊勾玉を柄に嵌めこんだ。
「もう眠れ。浄化が終わったら、来ると良い」
浄化魔法で抑え込まれ、地に這う悪霊の背にその宝剣を突き刺す。阿野廉子の身体から瘴気が噴き出し、宝剣に吸い込まれた。空から瘴気が宝剣へと消えていく。悪霊はすべて消えた。後には宝剣と気を失った寵姫が残される。
この女も帝に尽くそうとしている。皇子は阿野廉子を影から内裏へと運び、戻した。全て夢だと思うだろう。
「この神器?宝剣?はこのまま置いていくの?」
ミナミは宝剣を指さす。皇子は宝剣を拾った。
「ああ。これは悪霊を浄化し終わるまでこの地に置いておく」
「殺したんじゃないんだ?」
殺してはいない。言うなれば再封印だ。ただしこちらの世界で浄化を終えなければ、あちらに転生することは叶わない。宝剣を早良親王の陵墓深くに埋める。
「宮様、夜が…」
朝日が差し始めた。彦四郎の姿が薄く消え始める。あちらに戻ればもうこの姿には会えない。皇子は手を伸ばした。
「さらばだ彦四郎。向こうで会おう」
「はっ…」
彦四郎は泣きながら皇子の手を握った。忠臣の姿は完全に消えた。振り向くとマリエルと豊玉は皇子の影に戻っていた。ただ1人、妻が立っている。
「何か奥さんに言いたいことある?」
透け始めたミナミが言う。美しい妻の微笑む姿に皇子の視界が歪んだ。
「口づけても良いか?」
「良いよ」
2人の影が重なった。腹の子たちの声も聞こえた。
『さよなら父上。母上』『ありがとう。守ってくれて』
向こうで会おう。今度こそ、誰一人として不幸にしない。ミナミが消え、皇子も消えた。一行はルクスソリアへと戻った。
ミナミは夢を見ていた。今よりずっと険しい顔の皇子に寄り添っている。牢の外で筝を弾くと、少し皇子が優し気になる。日に日に痩せていく彼が心配だ。ある日、牢に行くと侍が皇子を殺していた。南は泣く泣く皇子の首を抱えて逃げた。実家の藤原家を頼ろうと、大きな腹で京を目指した。
途中、ある豪族が産気づいた南を保護してくれた。双子が産まれた。豪族は長子を奪っていった。「大塔の宮様の血を引く御子だ。帝に渡す」と言って。産後の床の南にはどうすることもできなかった。出血が止まらない。死ぬ前に、旅の僧に次子を託した。そして息を引き取った。
次子だけが寿命を全うし、父母の菩提を弔ってくれた。お陰で地獄に堕ちずに済んだ。
(でも皇子さまを追うには恨みが深すぎた。何度も転生を繰り返したの)
ミナミは和風美女に手を差し伸べた。令和の時代までよく頑張った。
「そのままで良いよ、南。一緒に帰ろう。ヨッシーが責任取って幸せにするから」
そこで目が覚めた。ノアとヒナの警告が聞こえた。
『母上!敵が来ます!』『悪霊の配下です!』
ミナミはダンゴムシの術を展開した。光魔法でコーティングしてあるから悪霊は入れない。どうしようか。このまま朝まで待つか迷っていると、寺に火を付けられてしまった。慌てて水魔法で土砂降りの雨を降らし、鎮火させる。
「何でここがバレたんだろう?魔法使ったからかな。とりあえず逃げようか」
丸い鉄球のまま京の町を転がって進む。誰かに見られても物の怪ということで気にしない。中は二重構造にしたので目は回らない。カメラ機能も付けたので、後ろから侍っぽい集団が追ってくるのが見えた。
「大塔の宮の妻、南の方だ!追え!」
悪霊に操られているのか、妙に詳しい。ミナミはスピードを上げる。謎の鉄球は奈良方面へと転がり進んでいった。
◇
闇の中で悪霊と皇子は激闘を繰り広げていた。今の皇子は腐食に負けない。阿野廉子の姿をした悪霊の放つ闇魔法を、光魔法で完全に抑え込んでいた。無数の光の矢が悪霊を貫く。皇子は倒れた悪霊から神器を取り上げた。
「もう諦めろ。俺の勝ちだ」
光の浄化魔法で止めを刺そうとすると、悪霊はニヤリと笑う。
「まだだ。我の本体は無数にある。お主の妻にもな」
「どういう意味だ」
闇の壁にスクリーンが出現した。ミナミが追われている。転がる鉄の球は確かに彼女の魔法だ。追う侍たちは矢を射かけている。矢は鉄球に弾かれた。そこに皇子が助けに現れた。華麗な太刀裁きで侍たちを斬ると、鉄球に呼びかける。
『大丈夫か?!ミナミ!』
『ヨッシー?』
ミナミが魔法を解いて出てきてしまう。
「ミナミ!俺ではない!偽物だ!」
皇子は叫んだが、当然スクリーンの向こうには聞こえない。悪霊が高笑いをした。
「そこで妻が夫に殺される悲劇を見るがいい」
♡
後ろから侍たちが矢を打ってくる。殺す気満々だ。ミナミは必死に逃げた。すると皇子が突然現れた。沢山いた侍をバッサバッサと斬り捨てる。ひとまず助かった。
「大丈夫か?!ミナミ!」
「ヨッシー?」
外に出ると、皇子が駆けてきた。彦四郎がいない。どうしたのかと訊くと、内裏で別行動をした際、悪霊を見つけて一人で追って来たそうだ。
「お前にも追っ手がきていたか。無事で何よりだ」
「悪霊は?逃がしたの?」
「ああ。もう大丈夫だ。もうすぐ彦四郎も追いつく」
逃がしておいて何が大丈夫なのか。ミナミは違和感を感じた。暗闇でも輝くような美貌も、涼やかで色気に満ちた声も同じだ。だが何かが違う。
「ヨッシー」
「何だ?」
「お願い。キスして」
皇子が驚いて動きを止めた。だがゆっくりとミナミを抱き寄せる。長い指が頬を撫でた。2人は目を閉じて唇をー
「はしたないって言わないから、偽物だ!」
言うが早いか、ミナミは強烈な浄化魔法付のビンタを食らわした。
◇
スクリーンには偽皇子を平手打ちしたミナミが、悪霊を消す様子が映された。皇子は呆気に取られた。同時に可笑しさがこみ上げる。ああ。いつものミナミだ。
「俺の妻は騙せなかったな」
悪霊が悔しそうに皇子を睨む。力が落ちてきたのか、闇の領域が消えた。ミナミはすぐそこにいた。
「ヨッシー!生きてるー?!」
「もちろんだ。よくやった、ミナミ」
2人は再会を喜び合った。そこへ馬に乗った彦四郎もやってきた。豊玉の伝言を聞いたのだろう。
「宮様!ご無事ですか?!」
「殿!」
「との」
足元の影から眷属たちも現れる。ミナミの腹のノア、ヒナも。皇子と仲間は悪霊と対峙した。
最後のあがきか、悪霊は侍の死体を死霊化した。ミナミと腹の子、彦四郎が浄化魔法で死霊を倒す。マリエルと豊玉は皇子の浄化魔法を含んだ水魔法で戦う。いよいよ悪霊に引導を渡す時が来た。
皇子は奪った3つの神器に“再生”をかけた。“改変”も同時にかけ、神器を融合させる。安徳帝に教えられた“神器生成”だ。天叢雲剣はそのままに、八咫鏡を鍔と鞘に、八尺瓊勾玉を柄に嵌めこんだ。
「もう眠れ。浄化が終わったら、来ると良い」
浄化魔法で抑え込まれ、地に這う悪霊の背にその宝剣を突き刺す。阿野廉子の身体から瘴気が噴き出し、宝剣に吸い込まれた。空から瘴気が宝剣へと消えていく。悪霊はすべて消えた。後には宝剣と気を失った寵姫が残される。
この女も帝に尽くそうとしている。皇子は阿野廉子を影から内裏へと運び、戻した。全て夢だと思うだろう。
「この神器?宝剣?はこのまま置いていくの?」
ミナミは宝剣を指さす。皇子は宝剣を拾った。
「ああ。これは悪霊を浄化し終わるまでこの地に置いておく」
「殺したんじゃないんだ?」
殺してはいない。言うなれば再封印だ。ただしこちらの世界で浄化を終えなければ、あちらに転生することは叶わない。宝剣を早良親王の陵墓深くに埋める。
「宮様、夜が…」
朝日が差し始めた。彦四郎の姿が薄く消え始める。あちらに戻ればもうこの姿には会えない。皇子は手を伸ばした。
「さらばだ彦四郎。向こうで会おう」
「はっ…」
彦四郎は泣きながら皇子の手を握った。忠臣の姿は完全に消えた。振り向くとマリエルと豊玉は皇子の影に戻っていた。ただ1人、妻が立っている。
「何か奥さんに言いたいことある?」
透け始めたミナミが言う。美しい妻の微笑む姿に皇子の視界が歪んだ。
「口づけても良いか?」
「良いよ」
2人の影が重なった。腹の子たちの声も聞こえた。
『さよなら父上。母上』『ありがとう。守ってくれて』
向こうで会おう。今度こそ、誰一人として不幸にしない。ミナミが消え、皇子も消えた。一行はルクスソリアへと戻った。
1
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。
克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。
猫に転生したらご主人様に溺愛されるようになりました
あべ鈴峰
恋愛
気がつけば 異世界転生。
どんな風に生まれ変わったのかと期待したのに なぜか猫に転生。 人間でなかったのは残念だが、それでも構わないと気持ちを切り替えて猫ライフを満喫しようとした。しかし、転生先は森の中、食べ物も満足に食べてず、寂しさと飢えでなげやりに なって居るところに 物音が。
最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界転移したら、私だけレベルなしで村娘だった件
麻生空
ファンタジー
アラフィフ喪女で行き遅れの私は列車事故に巻き込まれ、気付いたら異世界へ。
神様から貰った異世界での新たな生。
一緒に異世界転移した仲間とサバイバルしながら生き抜いて行くお話。
新たな人生で脱喪女出来るか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる