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閑話・歴史の中の護良親王~鎌倉宮~

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 いつもお読みくださり、ありがとうございます。

 この物語を書くきっかけとなった、護良親王を御祭神とする神社「鎌倉宮」を紹介いたします。

 現在の鎌倉市二階堂に鎌倉宮という神社があります。JR鎌倉駅から京急バス「鎌倉宮行き」終点です。

 鎌倉宮の正式名称は「大塔宮 鎌倉宮」。でも終点のバス停の読み方は「だいとうのみや」らしいです。駅からはちょっと距離があるので、いつ行っても静かです。(お正月はすごく賑わってましたが)

 本殿手前の鳥居が赤と白のツートンカラーなのが珍しい。


 
 明治天皇が護良親王の為に作らせたそうです。ここは護良親王が幽閉され、最期を迎えた場所です。
 
 本殿を出て階段を下り、左に行くと社務所があって、そこで御朱印などがいただけました。

 その左奥は「神苑」という有料のゾーンです。お正月は無料で入れました。通常は300円みたいです。(500円と書いてあった時もあったような…)神苑に入ってすぐ右に宝物殿というのがあり、親王に関する絵だとか彫刻だとかが展示してあります。(外から見るだけ)

 それを過ぎると綺麗な森の遊歩道が続きます。あまり案内板とかが無くて、淵辺義博が護良親王の首を捨てたとかいう場所もあったみたい。見損ねました。

 左の奥の方に、親王が幽閉されていた土牢を再現したものがあります。まさに本殿の真後ろです。



 実際は土牢じゃなかった説もあります。昔の大河ドラマ「太平記」ではフツーの部屋で殺されてました。(堤大二郎さんが演じてます。まあまあカッコいい)

 ぐるっと右に回って、出口に向かうと、「南方社」という小さな社があります。親王に最後まで仕えた女性を祀っています。以上が神苑→土牢コースです。

 本殿横には村上義光を祀った「村上社」もあり、こちらは無料でお参りできます。身代わりの神様ということです。手水舎にはいつも獅子頭(鎌倉宮のお守り・護良親王の兜に由来)が飾ってあって賑やか。



 他にも土器かわらけを割って厄を払うとかありますが、面白いなと思ったのは、本殿前に置いてあるノートです。(土牢の前にもあった気が)



 中を見てみると、願い事や観光記念的なものの他に、「護良親王様、安らかにお眠りください」みたいなメッセージが書いてあって嬉しかった!
 護良親王と雛鶴姫の伝承を基にした小説・少女漫画のファンの方や、今、少年誌で連載中の漫画に出てくる親王のファンなど、推し仲間がたくさん来てるんだな~と。

 個人的にはもっと神苑の案内を充実してほしい…。あと護良親王の一生をまとめた「御祭神護良親王事蹟(300円)」という薄い本がありましたが、古い…。美麗なイラスト入りで作ってくれたら、沢山買って布教するのに。

 鎌倉宮から歩いて5分くらいのところに護良親王の墓所があります。(結局首はどこにいったのか、諸説ありすぎて親王のお墓はあちこちにあります)
 木々に囲まれた小高い丘の、高い階段のを登ったところにありますが、現在は数年前の台風で階段が崩れて通行止め。その一角は整備もされてなくて悲しい…。(管轄は宮内庁です。早く直してください!宮内庁様!)





 鎌倉にはもう一つ、妙法寺というお寺に護良親王のお墓があります。そこには親王、南の方、二人の子の日叡のお墓があるとか。7月23日の親王の命日に「大塔宮祭」というのが行われるそうです。今年は行ってみようかなと思ってます。

 そうそう、北条時行を主人公にした南北朝少年漫画はアニメ化決定!誰が護良親王の声を演じるのか、今から楽しみです!
 
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