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第5章 祝福されるふたり
5-9 大波乱の舞踏会⑥
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陛下と宰相、エドワード、そしてルイーズの元へ駆け寄ってきた衛兵。
彼は片膝を床に付いて、首を垂らすと、心底恐縮しながら報告を始めた。
「ご歓談中に大変申し訳ありません。スペンサー侯爵家の方々に、事実確認のため、現場に同行していただきたく、急ぎ報告に参りました」
「なんだ⁉」
そう答えたのはエドワードの父である、宰相。
衛兵がもたらした話の用件に全く思い当たる節はない。
宰相は腑に落ちない表情をしているが、陛下の前で不必要に会話を広げる気はない。陛下へ「少し席を外します」と声を掛けた。
衛兵の話では、目的の場所はこの会場の外。宰相とエドワードは、そこへ向かおうとしている。
それに習い、ルイーズもエドワードに付いていく。
スペンサー家の人物を案内する衛兵は、数メートル移動しただけで立ち止まり、困惑の表情を浮かべる。
問題の人物へ現場で待つように伝えていた。それなのに、勝手にここまでやって来ていたのだ。
ルイーズの瞳には、見覚えのある青いドレスを着た人物の背中が映る。
まずい、こんなところに姉のミラベルがいる。どこかへ行ってくれないかと、内心冷や冷やだった。
「隅で待っているように伝えたのですが、今あちらに来ているようです……」
衛兵が姉のミラベルを指さす。
姉は通りすがりではなく、渦中の人物だったのか……と、落ち込むルイーズの表情が強張る。
確かに思い当たる節はある。
……やはり、あれは相当にまずかった。どう言い訳をしようかと、動揺で唇がかすかに震え始めた。
「会場の隅で問題を起こしていた者たちを調べていたところ、スペンサー侯爵家の宝飾品と見られる品を身に着けていました。聞きただすと、妹から借り受けている代物との話です。ウソだと言う人物もおり、令嬢の言葉が事実なのか確かめていただきたくて」
それを聞いたルイーズの頭の中は、大混乱だ。
はっ。問題はドレスではないのか? まさかの宝石? そんなことは全く知らない……。
ルイーズの耳を疑う話。自分の婚約者の物を盗む身内の不祥事。ルイーズは恥ずかしくなり、うつむいてしまう。
(ミラベルは、家令のマルロに、わたしの姉だと言い張って、無理やりスペンサー侯爵邸に入り込んだのかしら……。
青いドレスだって、わたしが貸したわけじゃない、だってアレには……。
どうしよう、こんなわたしに呆れて、エドワードに愛想をつかされてしまったかもしれない……)
ルイーズは、姉があまりにも大胆な問題を起こし、青ざめている。
エドワードはチラリとルイーズを見る。
その視線に気付いたルイーズは、黙っていてはいけないと、おもむろに知っていることを話す。
「わたしに見覚えがあるのは、あの青いドレスだけです。それ以外は全く心当たりもありません」
ルイーズの声が聞こえ、ハッとした表情をしたミラベル。姉はルイーズへ向かって、ゆっくりと近づいて来る。
ミラベルが、スペンサー家の宝飾品を盗んだ容疑を向けられる少し前のことだった。
ルイーズを脅すつもりのモーガン。だが、ルイーズはエドワードと少しも離れる気配はない。先日、救護室で回復魔法師へ非礼を働いた自分が、うかつにエドワードに近づけば斬首刑。
ゾッッとしたモーガンは、ルイーズへの接触は、泣く泣く無理だと諦めた。
ふと見れば、会場を悠々と闊歩するミラベルだ。
慌てて近づけば、ミラベルが高級なドレスを着て、大きな宝石の付いたネックレスを着けているではないか。
居ても立っても居られない彼が、左目の治療費を請求するためにミラベルに声を掛けていた。
モーガンはミラベルのネックレスを手に入れて売れば、回復魔法師への報酬を払えると目論んでいた。
だが、モーガンに声を掛けられると同時に不穏な空気を感じたミラベルは、モーガンの左頬へ強烈な平手打ちをした。
そのせいでモーガンは、頬に姉の爪で引っかかれた傷ができている。
怒ったモーガンとミラベルが、会場の隅で罵り合いを初めた。
「おい。何をしている」
王宮の衛兵に声を掛けられたモーガンが、活き活きとした顔で報告する。
「お、丁度いい。僕は彼女の部屋に何十回も行っている。だが、ミラベルが今着けている宝飾品全てに見覚えがない。あの伯爵家のどこに、こんな高価なものを買える金があったのか、疑問だ。盗品じゃないのか?」
「ちょ、ちょっと。そんなわけないでしょう」
激しく動揺するミラベル。
衛兵は、そのミラベルの姿に疑念を抱く。
万が一にでも、会場内の事件であれば大事である。すかさずミラベルに駆け寄った。
「ご令嬢。会場内での出来事ですので、念のため確認致します。……失礼」
と言って、衛兵が見たネックレスにアゲハ蝶の家紋が彫られている。
それは間違いなく、最重要区域に部屋を持つ2人のブレザーの刺繍と同じもの。
見た途端に目を丸くした衛兵が、ミラベルに問えば、「妹のルイーズから借りた」と言い張る。
だが、モーガンが「おそらくウソだ」と言い出す始末。
困り果て、スペンサー侯爵家の人々へ声を掛けに行ったわけだった。
スペンサー侯爵家では代々、あらゆるものに家紋を入れている。
それは、目利きのできる業者であれば、おおよそ知っていること。
その家紋の入ったものを無暗に売りにいけば、一旦は店舗預かりとなり、スペンサー侯爵家へ一報が入る仕組みとなっている。
入れ替わり中にエドワードがルイーズに贈った装飾品。それらは、姉の言動を不審に思っていたエドワードが、あえて侯爵家の家紋を入れていたのだ。
ルイーズは「宝石を知らない」と言った。
衛兵はどうすべきかと、スペンサー侯爵家の当主とエドワードを交互に見る。
けれどエドワードは、青ざめてしょぼくれているルイーズだけを気にしている。
彼は片膝を床に付いて、首を垂らすと、心底恐縮しながら報告を始めた。
「ご歓談中に大変申し訳ありません。スペンサー侯爵家の方々に、事実確認のため、現場に同行していただきたく、急ぎ報告に参りました」
「なんだ⁉」
そう答えたのはエドワードの父である、宰相。
衛兵がもたらした話の用件に全く思い当たる節はない。
宰相は腑に落ちない表情をしているが、陛下の前で不必要に会話を広げる気はない。陛下へ「少し席を外します」と声を掛けた。
衛兵の話では、目的の場所はこの会場の外。宰相とエドワードは、そこへ向かおうとしている。
それに習い、ルイーズもエドワードに付いていく。
スペンサー家の人物を案内する衛兵は、数メートル移動しただけで立ち止まり、困惑の表情を浮かべる。
問題の人物へ現場で待つように伝えていた。それなのに、勝手にここまでやって来ていたのだ。
ルイーズの瞳には、見覚えのある青いドレスを着た人物の背中が映る。
まずい、こんなところに姉のミラベルがいる。どこかへ行ってくれないかと、内心冷や冷やだった。
「隅で待っているように伝えたのですが、今あちらに来ているようです……」
衛兵が姉のミラベルを指さす。
姉は通りすがりではなく、渦中の人物だったのか……と、落ち込むルイーズの表情が強張る。
確かに思い当たる節はある。
……やはり、あれは相当にまずかった。どう言い訳をしようかと、動揺で唇がかすかに震え始めた。
「会場の隅で問題を起こしていた者たちを調べていたところ、スペンサー侯爵家の宝飾品と見られる品を身に着けていました。聞きただすと、妹から借り受けている代物との話です。ウソだと言う人物もおり、令嬢の言葉が事実なのか確かめていただきたくて」
それを聞いたルイーズの頭の中は、大混乱だ。
はっ。問題はドレスではないのか? まさかの宝石? そんなことは全く知らない……。
ルイーズの耳を疑う話。自分の婚約者の物を盗む身内の不祥事。ルイーズは恥ずかしくなり、うつむいてしまう。
(ミラベルは、家令のマルロに、わたしの姉だと言い張って、無理やりスペンサー侯爵邸に入り込んだのかしら……。
青いドレスだって、わたしが貸したわけじゃない、だってアレには……。
どうしよう、こんなわたしに呆れて、エドワードに愛想をつかされてしまったかもしれない……)
ルイーズは、姉があまりにも大胆な問題を起こし、青ざめている。
エドワードはチラリとルイーズを見る。
その視線に気付いたルイーズは、黙っていてはいけないと、おもむろに知っていることを話す。
「わたしに見覚えがあるのは、あの青いドレスだけです。それ以外は全く心当たりもありません」
ルイーズの声が聞こえ、ハッとした表情をしたミラベル。姉はルイーズへ向かって、ゆっくりと近づいて来る。
ミラベルが、スペンサー家の宝飾品を盗んだ容疑を向けられる少し前のことだった。
ルイーズを脅すつもりのモーガン。だが、ルイーズはエドワードと少しも離れる気配はない。先日、救護室で回復魔法師へ非礼を働いた自分が、うかつにエドワードに近づけば斬首刑。
ゾッッとしたモーガンは、ルイーズへの接触は、泣く泣く無理だと諦めた。
ふと見れば、会場を悠々と闊歩するミラベルだ。
慌てて近づけば、ミラベルが高級なドレスを着て、大きな宝石の付いたネックレスを着けているではないか。
居ても立っても居られない彼が、左目の治療費を請求するためにミラベルに声を掛けていた。
モーガンはミラベルのネックレスを手に入れて売れば、回復魔法師への報酬を払えると目論んでいた。
だが、モーガンに声を掛けられると同時に不穏な空気を感じたミラベルは、モーガンの左頬へ強烈な平手打ちをした。
そのせいでモーガンは、頬に姉の爪で引っかかれた傷ができている。
怒ったモーガンとミラベルが、会場の隅で罵り合いを初めた。
「おい。何をしている」
王宮の衛兵に声を掛けられたモーガンが、活き活きとした顔で報告する。
「お、丁度いい。僕は彼女の部屋に何十回も行っている。だが、ミラベルが今着けている宝飾品全てに見覚えがない。あの伯爵家のどこに、こんな高価なものを買える金があったのか、疑問だ。盗品じゃないのか?」
「ちょ、ちょっと。そんなわけないでしょう」
激しく動揺するミラベル。
衛兵は、そのミラベルの姿に疑念を抱く。
万が一にでも、会場内の事件であれば大事である。すかさずミラベルに駆け寄った。
「ご令嬢。会場内での出来事ですので、念のため確認致します。……失礼」
と言って、衛兵が見たネックレスにアゲハ蝶の家紋が彫られている。
それは間違いなく、最重要区域に部屋を持つ2人のブレザーの刺繍と同じもの。
見た途端に目を丸くした衛兵が、ミラベルに問えば、「妹のルイーズから借りた」と言い張る。
だが、モーガンが「おそらくウソだ」と言い出す始末。
困り果て、スペンサー侯爵家の人々へ声を掛けに行ったわけだった。
スペンサー侯爵家では代々、あらゆるものに家紋を入れている。
それは、目利きのできる業者であれば、おおよそ知っていること。
その家紋の入ったものを無暗に売りにいけば、一旦は店舗預かりとなり、スペンサー侯爵家へ一報が入る仕組みとなっている。
入れ替わり中にエドワードがルイーズに贈った装飾品。それらは、姉の言動を不審に思っていたエドワードが、あえて侯爵家の家紋を入れていたのだ。
ルイーズは「宝石を知らない」と言った。
衛兵はどうすべきかと、スペンサー侯爵家の当主とエドワードを交互に見る。
けれどエドワードは、青ざめてしょぼくれているルイーズだけを気にしている。
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