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第四章
第73話 ラーニング! 魔竜と決着!
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『ええい、下がわちゃわちゃとうるさいな。メガ・インパクト』
魔竜が全身から、衝撃波みたいなのを放った。
飛空艇もこれを受けてびりびり震える。
『ラーニング!』
「おっ、キタキタ」
名前:ドルマ・アオーマーホウ
職業:青魔道士
所有能力:
・バッドステータスブレス
・渦潮カッター act2
・ゴブリンパンチ
・ジャンプ
・バックスタブ
・ミサイル
・バルーンシードショット
・ワールウインド
・ランドシャーク
・タイムリープ
・イリュージョンアタック
・カウンターメテオ
・ハウリングブラスト
・メガ・インパクト NEW!
空中で衝撃波を食らった俺は、この技を覚えたようだ。
これ、どうやら地面に向けて放たれたようで、俺達への衝撃は薄い。
その代わりに地面で戦ってた連中は壊滅状態だな。
鎧を身に着けてない、主に召喚士がたくさん潰れて死んでいる。
戦いでは武装をしないと危ないんだなあ。
召喚されたモンスターは、召喚士の魔力が無くなると消えてしまうらしい。
ということで、一気に召喚士側の戦力が減衰した。
義勇騎士団も衝撃波でヘロヘロだが、それでも過半数が死んで召喚獣も消えた召喚士に勝ち目はないのだ。
ボッコボコにされている。
それを横目に、バフルートに仕掛ける俺達だ。
「おっしゃいくぞ少年! うおらっ、ミサイル!」
『ああ、やるぜ!! 地形:かまいたち!!』
俺の全身に装備されたナイフや石や保存食が飛び、バフルートに炸裂する。
風水士少年は空気を引き裂きながら、風の刃をぶっ放す。
『むううおおおっ! 人間やゴブリンとは思えぬほどの威力!! ぐはははは! 強い! 強いな貴様ら! まさかこの星を発つことを決めた今になって、貴様らのような者が現れるとは!』
バフルートがめちゃくちゃに嬉しそうである。
ん?
この星を発つ?
星って空に光っているあれか?
『訳の分からない事を! 地形:かまいたち! ワールウインド!』
風水士少年が、風をまとって自在に飛び回りながら攻撃を繰り返す。
それに向けて振り回される、バフルートの翼や爪は空振りだ。
これは風を利用して、ギリギリで避けているな?
「よし、俺も負けてはおられんな」
とりあえず、バフルートの翼に着地して……。
『させんぞ!』
「うおーっ、足場が避けていった!」
そう言えば魔竜の体なんだから、安定した足場なんかではなかった。
俺は慌てて、足元にワールウインドを放った。
ぶわーっと浮き上がったところで、
「イリュージョンアタック! からの……ハウリングブラスト!」
大量に分身した俺。
その口から大量の破壊音波をぶっ放すぞ。
これには、バフルートの巨体も傾ぐ。
『面妖な真似を! ふんぬ!!』
バフルートの尻尾が薙ぎ払われた!
俺の分身がまとめて叩き潰されたぞ!
俺は分身を踏み台にしてジャンプし、ギリギリ回避した。
そして、魔竜が俺達に注意を払っている間に、飛空艇は再突撃を行っているのだ。
「うおーっ! 食らえー!!」
ベヒーメイスが、バフルートの肩を思い切りぶん殴る。
『ぬおー!!』
おっ、バフルートの体勢が崩れた!
浮力を失ったのか、落下していくぞ。
『わっはっはっはっは! 我が空から落とされるか! 初めてだぞこんな経験は! いや、ギリギリまでこの星で粘っていて良かった! 得難い経験だ!』
バフルートがとてもうれしそうである。
なんでだ。
「ドルマ! 勝負をかけるぞ! 私をキャッチしてくれ!」
「よしよし!」
エリカから要請が来たので、俺はワールウインドを連発しながら飛空艇まで戻った。
そしてエリカをキャッチすると、ジャンプで飛び上がる。
「拙者、手裏剣使っちゃうでござるぞー」
おっ、ホムラも本気でやるつもりだ。
今までずーっと出し惜しみしてきた手裏剣を、ここで使うというわけか。
『メガ・インフェルノ!!』
「カウンターメテオ!」
『それだそれ! わっはっはっはっは! 我の最大の技を打ち消す、キングベヒーモスのそれよ! これでどうやろうが泥仕合になる! これは堪らんな! ぬおっ』
おっと、俺達の横を抜けて、手裏剣が飛んでいった。
これがバフルートの体に、めちゃくちゃヒットしている。
99回ヒット!
凄い凄い。
手のひらサイズの手裏剣なのに、バフルートが食らって尻もちをついたぞ。
そこに襲いかかるのがエリカだ。
「加速だドルマ!」
「よし! 後ろに向かってハウリングブラスト!」
俺達の落下速度が加速した。
バフルートが体勢を立て直す前に、一撃を浴びせるのだ!
『わははははは! これは! これは防げぬ! 初めてだぞこれも!』
魔竜が笑った。
その額に、ベヒーモールが叩き込まれる。
響き渡る轟音。
その場にいる誰もが、この光景を見上げていた。
みんな、ポカーンと口を開けていた。
ポキーンッとバフルートの角が折れた。
そして、頭に凄まじい一撃を打ち込まれた魔竜は、ぐるんと白目を剥いた。
巨体が、土煙を上げながら大地に倒れ伏す。
「気絶してしまった」
「よし! 私達の勝ちだな!!」
エリカがガッツポーズをした。
そこへ……。
「うわーっ!!」
なんか降ってきた。
それは、風水士少年に抱えられたトニーだ。
彼は少年に手伝ってもらって、どうにかバフルートの腹の上に立った。
「ふ……ふうーっ! なんとか降りられた……。ありがとう!」
『お前なあ。そんなに弱いくせに、どうしてこいつらについて来てるんだ』
トニーと風水士少年のやり取りだ。
なかなか面白い。
そして、この光景を見た義勇騎士団が、うおおおおーっと盛り上がるのである。
もうすでに、徒歩組も追いついてきている。
しかも、バフルートが倒されてトニーが降り立った瞬間をちょうど見ている。
「フォンテインがやった!」
「魔竜バフルートを、フォンテインが倒したぞ!」
「うおーっ!! フォンテイン! フォンテイン!」
「偉大なる騎士フォンテイン!! フォンテインナイツ!!」
沸き起こるフォンテインコール。
かくして、伝説は成された。
なお、気絶している魔竜バフルートは、大変満足そうな顔をしていたのである。
魔竜が全身から、衝撃波みたいなのを放った。
飛空艇もこれを受けてびりびり震える。
『ラーニング!』
「おっ、キタキタ」
名前:ドルマ・アオーマーホウ
職業:青魔道士
所有能力:
・バッドステータスブレス
・渦潮カッター act2
・ゴブリンパンチ
・ジャンプ
・バックスタブ
・ミサイル
・バルーンシードショット
・ワールウインド
・ランドシャーク
・タイムリープ
・イリュージョンアタック
・カウンターメテオ
・ハウリングブラスト
・メガ・インパクト NEW!
空中で衝撃波を食らった俺は、この技を覚えたようだ。
これ、どうやら地面に向けて放たれたようで、俺達への衝撃は薄い。
その代わりに地面で戦ってた連中は壊滅状態だな。
鎧を身に着けてない、主に召喚士がたくさん潰れて死んでいる。
戦いでは武装をしないと危ないんだなあ。
召喚されたモンスターは、召喚士の魔力が無くなると消えてしまうらしい。
ということで、一気に召喚士側の戦力が減衰した。
義勇騎士団も衝撃波でヘロヘロだが、それでも過半数が死んで召喚獣も消えた召喚士に勝ち目はないのだ。
ボッコボコにされている。
それを横目に、バフルートに仕掛ける俺達だ。
「おっしゃいくぞ少年! うおらっ、ミサイル!」
『ああ、やるぜ!! 地形:かまいたち!!』
俺の全身に装備されたナイフや石や保存食が飛び、バフルートに炸裂する。
風水士少年は空気を引き裂きながら、風の刃をぶっ放す。
『むううおおおっ! 人間やゴブリンとは思えぬほどの威力!! ぐはははは! 強い! 強いな貴様ら! まさかこの星を発つことを決めた今になって、貴様らのような者が現れるとは!』
バフルートがめちゃくちゃに嬉しそうである。
ん?
この星を発つ?
星って空に光っているあれか?
『訳の分からない事を! 地形:かまいたち! ワールウインド!』
風水士少年が、風をまとって自在に飛び回りながら攻撃を繰り返す。
それに向けて振り回される、バフルートの翼や爪は空振りだ。
これは風を利用して、ギリギリで避けているな?
「よし、俺も負けてはおられんな」
とりあえず、バフルートの翼に着地して……。
『させんぞ!』
「うおーっ、足場が避けていった!」
そう言えば魔竜の体なんだから、安定した足場なんかではなかった。
俺は慌てて、足元にワールウインドを放った。
ぶわーっと浮き上がったところで、
「イリュージョンアタック! からの……ハウリングブラスト!」
大量に分身した俺。
その口から大量の破壊音波をぶっ放すぞ。
これには、バフルートの巨体も傾ぐ。
『面妖な真似を! ふんぬ!!』
バフルートの尻尾が薙ぎ払われた!
俺の分身がまとめて叩き潰されたぞ!
俺は分身を踏み台にしてジャンプし、ギリギリ回避した。
そして、魔竜が俺達に注意を払っている間に、飛空艇は再突撃を行っているのだ。
「うおーっ! 食らえー!!」
ベヒーメイスが、バフルートの肩を思い切りぶん殴る。
『ぬおー!!』
おっ、バフルートの体勢が崩れた!
浮力を失ったのか、落下していくぞ。
『わっはっはっはっは! 我が空から落とされるか! 初めてだぞこんな経験は! いや、ギリギリまでこの星で粘っていて良かった! 得難い経験だ!』
バフルートがとてもうれしそうである。
なんでだ。
「ドルマ! 勝負をかけるぞ! 私をキャッチしてくれ!」
「よしよし!」
エリカから要請が来たので、俺はワールウインドを連発しながら飛空艇まで戻った。
そしてエリカをキャッチすると、ジャンプで飛び上がる。
「拙者、手裏剣使っちゃうでござるぞー」
おっ、ホムラも本気でやるつもりだ。
今までずーっと出し惜しみしてきた手裏剣を、ここで使うというわけか。
『メガ・インフェルノ!!』
「カウンターメテオ!」
『それだそれ! わっはっはっはっは! 我の最大の技を打ち消す、キングベヒーモスのそれよ! これでどうやろうが泥仕合になる! これは堪らんな! ぬおっ』
おっと、俺達の横を抜けて、手裏剣が飛んでいった。
これがバフルートの体に、めちゃくちゃヒットしている。
99回ヒット!
凄い凄い。
手のひらサイズの手裏剣なのに、バフルートが食らって尻もちをついたぞ。
そこに襲いかかるのがエリカだ。
「加速だドルマ!」
「よし! 後ろに向かってハウリングブラスト!」
俺達の落下速度が加速した。
バフルートが体勢を立て直す前に、一撃を浴びせるのだ!
『わははははは! これは! これは防げぬ! 初めてだぞこれも!』
魔竜が笑った。
その額に、ベヒーモールが叩き込まれる。
響き渡る轟音。
その場にいる誰もが、この光景を見上げていた。
みんな、ポカーンと口を開けていた。
ポキーンッとバフルートの角が折れた。
そして、頭に凄まじい一撃を打ち込まれた魔竜は、ぐるんと白目を剥いた。
巨体が、土煙を上げながら大地に倒れ伏す。
「気絶してしまった」
「よし! 私達の勝ちだな!!」
エリカがガッツポーズをした。
そこへ……。
「うわーっ!!」
なんか降ってきた。
それは、風水士少年に抱えられたトニーだ。
彼は少年に手伝ってもらって、どうにかバフルートの腹の上に立った。
「ふ……ふうーっ! なんとか降りられた……。ありがとう!」
『お前なあ。そんなに弱いくせに、どうしてこいつらについて来てるんだ』
トニーと風水士少年のやり取りだ。
なかなか面白い。
そして、この光景を見た義勇騎士団が、うおおおおーっと盛り上がるのである。
もうすでに、徒歩組も追いついてきている。
しかも、バフルートが倒されてトニーが降り立った瞬間をちょうど見ている。
「フォンテインがやった!」
「魔竜バフルートを、フォンテインが倒したぞ!」
「うおーっ!! フォンテイン! フォンテイン!」
「偉大なる騎士フォンテイン!! フォンテインナイツ!!」
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かくして、伝説は成された。
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