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第二章
第25話 眠りの精霊、対策! 原因調査!
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「まあエルフの里の眠りの精霊だというに、人間の姿だったのは不思議ですな! はっはっは」
「なん……だと……!?」
ビヨーネが目を剥いた。
かなり意外な話だったようだ。
「どうしてエルフの里の精霊が人間の姿なのですかね? ワタクシめ、水の精霊と風の精霊を見たことがありますが、彼女たちの姿はエルフと同じでしたね」
「それはあり得ないわ。だけれど、吟遊詩人は眠りの精霊の姿が人間だと思ったのね?」
「耳が丸いですしムチムチしてましたし」
「エルフにだってムチムチはいるわ。というか人間の社会に出ていくと美味しいものを食べてムチムチになるから」
ビヨーネも割りとムチッとしているような……。
「耳が丸いのは」
「人間ね!」
「耳だけはどうしようもないんだなー」
エリカが感心した。
「これはどうやら耳はエルフの最大のアイデンティティみたいなやつなんだなあ。一つ賢くなってしまった」
音の出る装備を置いて、エルフの里を歩き回る。
あちこちに緑色の繭が転がっているな。
エルフって結構数がいるんだなあ。
「ドルマ、一応生きてるから繭を棒でつつかないでね……!」
「おお、ごめんごめん」
まさに棒でつついて回っていた俺。
繭、不思議な触感なんだよね。
「あ、なんか落ちた」
「やめてやめてやめて」
ビヨーネに襟首を引っ張られてしまった。
「何かの実みたいだ」
それを拾ったエリカが、空にかざしている。
なんだなんだ、それは。
緑色にキラキラ光る果実みたいなのだ。
「エルフはね、繭になって傷やバッドステータスを癒やすのだけれど。その癒やされたものはどこに行くと思う? それがその果実なの」
「ははあ、するとこの実は眠りの実?」
「そうなるわね。だけれど、どれほどの眠りの力が注ぎ込まれたのか、次々に実が成っても誰も目覚めようとしないのよ」
「謎に満ちてるなあ」
俺たちが話している間に、吟遊詩人のモーザルが、実を幾つかポケットに入れた。
ビヨーネは気付いていないな。
なんで俺にウィンクするのモーザル。
「これを口に含んで発射したら、眠りの精霊に通用しそうじゃありませんか」
「なるほど。眠りに対抗するためにエルフ達から生まれたものだもんな」
その視点はなかった。
バルーンシードショットの武器にしておこう。
ビヨーネには見えないようにやらないとな。
「なあなあ! この果実、潰してナタに塗ったら精霊を殴れないかな!」
「うわーっ! なんて邪悪な発想!! 一応エルフからできたものなのよ? ドルマ、この子ちゃんと教育しないとだめよ……!」
エリカが同じことを考えていた。
心強くなってきたぞ。
何も隠す必要などないじゃないか。
「大丈夫だビヨーネ。エルフ達を救うために、エルフ達の力を使うだけじゃないか。俺もこの実でバルーンシードショットをする……。青魔道士のパワーで眠りの精霊をぶっ倒すぞ」
「そ、それは見たい……」
ビヨーネが揺らいだ。
「よし、エルフの里を助けるためなら仕方ないもんな! ビヨーネ、行こう!!」
「う、ううーっ、認めたわけでは……」
「行こう!」
「ううーっ」
押し切られたな。
エリカの押しの強さは凄いのだ。
「エルフの里に人間の姿の精霊がいる……。ビヨーネさん、このことについて何かご存知ではない? ワタクシめ、ここにドラマの香りを感じます」
俺とエリカだけなら、全く興味を抱かないようなところだが、モーザルには大切なところらしい。
「いや、心当たりは……無いようなあるような。エルフは優れた力を持った他種族と子を残すと言ったでしょう? 人間の女性を里に連れてきた者がいてもおかしくは無いわ。だけど、それと眠りの精霊と何の関係が……あるわね」
あった。
後で聞いたのだが、エルフの記憶は長い年月を生きる中で、ごちゃごちゃに混ざり合っていて思い出すだけでも一苦労なのだそうだ。
今回は、モーザルの一言がきっかけになったようなのだ。
俺とエリカの二人しかいなかったら、事情も何もわからないままに眠りの精霊を倒して終わっていたかも知れない。
そう言えば、リエンタール公国の件も、詳しいことは何も知らないまま解決してしまったしな。
「いろいろあるんだな! 私、何にもわからなかった!」
「俺たちがあまりにも分からなすぎるのかも知れない」
これは反省事項なのか、だが何も分からないからこそ、今まで死地をノリで切り抜けてきた気もする……。
うーん。
ま、いいか。
「俺は考えるのをやめた」
「どうしたの、ドルマ?」
「俺たちは深く考えなくてもいいなって思ったんだ。だがこのままでは危ない気がする……。いつか、頭を使う担当の仲間をフォンテインナイツに加えたいな」
「新しい仲間か! いいな! 私が騎士でドルマが青魔道士だから、頭を使うなら……学者だな!」
「学者かあ」
「冒険者としての伝説的な職業の学者がいるんだ! 本を武器にするんだぞ」
「学者かあ?」
分厚い本でモンスターを殴りつける人物をイメージして、俺は首を傾げたのだった。
「ここだ」
エリカとお喋りをしている間に、ビヨーネは目的地にたどり着いていた。
そこは、木々に囲まれた洞窟だ。
「ここはどこです? おや、入り口に朽ちた椅子が二つとテーブルが。二人ほどの方が暮らしてたのでしょうかね? ドラマを感じます……!! 構想が湧いてくる……」
またリュートをかき鳴らそうとするので、ビヨーネがモーザルを羽交い締めにした。
「待て! また眠りの精霊に気付かれる!」
「おっと、失礼しました……! ビヨーネさんが我々をここに招いたのは、思い当たることがあったからでは……!」
「あの二人は何を言ってるんだろうな。まあいい、奥に行こう!」
「ああそうしよう。でも見たら寝るんだろ? どうやる?」
「こう、這って進むのはどうだろう」
「なるほど、手探りで戦うんだな。いいぞいいぞ」
俺たち二人が先行するのだ。
ビヨーネとモーザルも、慌てて後に続き……やっぱり這いずりながら移動になった。
「なん……だと……!?」
ビヨーネが目を剥いた。
かなり意外な話だったようだ。
「どうしてエルフの里の精霊が人間の姿なのですかね? ワタクシめ、水の精霊と風の精霊を見たことがありますが、彼女たちの姿はエルフと同じでしたね」
「それはあり得ないわ。だけれど、吟遊詩人は眠りの精霊の姿が人間だと思ったのね?」
「耳が丸いですしムチムチしてましたし」
「エルフにだってムチムチはいるわ。というか人間の社会に出ていくと美味しいものを食べてムチムチになるから」
ビヨーネも割りとムチッとしているような……。
「耳が丸いのは」
「人間ね!」
「耳だけはどうしようもないんだなー」
エリカが感心した。
「これはどうやら耳はエルフの最大のアイデンティティみたいなやつなんだなあ。一つ賢くなってしまった」
音の出る装備を置いて、エルフの里を歩き回る。
あちこちに緑色の繭が転がっているな。
エルフって結構数がいるんだなあ。
「ドルマ、一応生きてるから繭を棒でつつかないでね……!」
「おお、ごめんごめん」
まさに棒でつついて回っていた俺。
繭、不思議な触感なんだよね。
「あ、なんか落ちた」
「やめてやめてやめて」
ビヨーネに襟首を引っ張られてしまった。
「何かの実みたいだ」
それを拾ったエリカが、空にかざしている。
なんだなんだ、それは。
緑色にキラキラ光る果実みたいなのだ。
「エルフはね、繭になって傷やバッドステータスを癒やすのだけれど。その癒やされたものはどこに行くと思う? それがその果実なの」
「ははあ、するとこの実は眠りの実?」
「そうなるわね。だけれど、どれほどの眠りの力が注ぎ込まれたのか、次々に実が成っても誰も目覚めようとしないのよ」
「謎に満ちてるなあ」
俺たちが話している間に、吟遊詩人のモーザルが、実を幾つかポケットに入れた。
ビヨーネは気付いていないな。
なんで俺にウィンクするのモーザル。
「これを口に含んで発射したら、眠りの精霊に通用しそうじゃありませんか」
「なるほど。眠りに対抗するためにエルフ達から生まれたものだもんな」
その視点はなかった。
バルーンシードショットの武器にしておこう。
ビヨーネには見えないようにやらないとな。
「なあなあ! この果実、潰してナタに塗ったら精霊を殴れないかな!」
「うわーっ! なんて邪悪な発想!! 一応エルフからできたものなのよ? ドルマ、この子ちゃんと教育しないとだめよ……!」
エリカが同じことを考えていた。
心強くなってきたぞ。
何も隠す必要などないじゃないか。
「大丈夫だビヨーネ。エルフ達を救うために、エルフ達の力を使うだけじゃないか。俺もこの実でバルーンシードショットをする……。青魔道士のパワーで眠りの精霊をぶっ倒すぞ」
「そ、それは見たい……」
ビヨーネが揺らいだ。
「よし、エルフの里を助けるためなら仕方ないもんな! ビヨーネ、行こう!!」
「う、ううーっ、認めたわけでは……」
「行こう!」
「ううーっ」
押し切られたな。
エリカの押しの強さは凄いのだ。
「エルフの里に人間の姿の精霊がいる……。ビヨーネさん、このことについて何かご存知ではない? ワタクシめ、ここにドラマの香りを感じます」
俺とエリカだけなら、全く興味を抱かないようなところだが、モーザルには大切なところらしい。
「いや、心当たりは……無いようなあるような。エルフは優れた力を持った他種族と子を残すと言ったでしょう? 人間の女性を里に連れてきた者がいてもおかしくは無いわ。だけど、それと眠りの精霊と何の関係が……あるわね」
あった。
後で聞いたのだが、エルフの記憶は長い年月を生きる中で、ごちゃごちゃに混ざり合っていて思い出すだけでも一苦労なのだそうだ。
今回は、モーザルの一言がきっかけになったようなのだ。
俺とエリカの二人しかいなかったら、事情も何もわからないままに眠りの精霊を倒して終わっていたかも知れない。
そう言えば、リエンタール公国の件も、詳しいことは何も知らないまま解決してしまったしな。
「いろいろあるんだな! 私、何にもわからなかった!」
「俺たちがあまりにも分からなすぎるのかも知れない」
これは反省事項なのか、だが何も分からないからこそ、今まで死地をノリで切り抜けてきた気もする……。
うーん。
ま、いいか。
「俺は考えるのをやめた」
「どうしたの、ドルマ?」
「俺たちは深く考えなくてもいいなって思ったんだ。だがこのままでは危ない気がする……。いつか、頭を使う担当の仲間をフォンテインナイツに加えたいな」
「新しい仲間か! いいな! 私が騎士でドルマが青魔道士だから、頭を使うなら……学者だな!」
「学者かあ」
「冒険者としての伝説的な職業の学者がいるんだ! 本を武器にするんだぞ」
「学者かあ?」
分厚い本でモンスターを殴りつける人物をイメージして、俺は首を傾げたのだった。
「ここだ」
エリカとお喋りをしている間に、ビヨーネは目的地にたどり着いていた。
そこは、木々に囲まれた洞窟だ。
「ここはどこです? おや、入り口に朽ちた椅子が二つとテーブルが。二人ほどの方が暮らしてたのでしょうかね? ドラマを感じます……!! 構想が湧いてくる……」
またリュートをかき鳴らそうとするので、ビヨーネがモーザルを羽交い締めにした。
「待て! また眠りの精霊に気付かれる!」
「おっと、失礼しました……! ビヨーネさんが我々をここに招いたのは、思い当たることがあったからでは……!」
「あの二人は何を言ってるんだろうな。まあいい、奥に行こう!」
「ああそうしよう。でも見たら寝るんだろ? どうやる?」
「こう、這って進むのはどうだろう」
「なるほど、手探りで戦うんだな。いいぞいいぞ」
俺たち二人が先行するのだ。
ビヨーネとモーザルも、慌てて後に続き……やっぱり這いずりながら移動になった。
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