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第一章
第19話 聖女ロッテと魔女グリア
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リエンタール公国に生まれた公女の姉妹は、相反する才能を持っていた。
姉のグリアは魔女。
黒魔道士としての才能を持ち、宮廷魔道士となることを期待された。
妹のロッテは聖女。
白魔道士としての才能を持ち、大いなる魔を封印するリエンタールの、新たなる導き手となるだろうと言われた。
彼女の才能を伸ばすため、ロッテは学術都市へと留学したのだった。
「というのがわらわの素性じゃ」
「そうだったのか。いきなり話したな」
「一応、公国の秘密に関わることじゃったからな。それにそなたらが、まさかここまで公国のために頑張ってくれるとは思ってもいなかったのじゃ! 命がけの場面は幾つもあったし、それになんかわらわを関係ないゴブリン討伐に引きずり込んだりして」
俺とエリカは曖昧に微笑んだ。
「ともかく! そなたらが真に信頼できる者たちじゃとわらわは確信したのじゃ! どうしてそなたらは、ここまでわらわを助けるのじゃ?」
「正しい者を助け、悪をくじくのが大騎士(予定)の務めだからだ!」
「予定なのにここまでするのじゃ!?」
「大騎士になる前から大騎士らしい行動をしておかないと、いざなってからでは戸惑うだろう。つまりこれは正義の予行演習なんだ!」
「予行……演習……!?」
「私はロッテが姫君で守らねばと思ったので守った! そしてこの事件が解決するまで守る! 私が騎士として戦う、時は来た! それだけだ!」
「そ、そうか……。ドルマは……?」
「俺はエリカに甘いので、彼女がやりたいなら手伝うだけなのだ」
ロッテが唖然とした。
「そ、そうか! 恐ろしく曖昧な理由で命をかけた大活躍をしてくれているわけじゃが……。曖昧なだけにむしろ信頼できる気がしてきたのじゃ! よし、行くのじゃ二人ともー!」
「行こう!」
「行こう」
そういうことになった。
「う、うおおー、ロッテ公女お覚悟ー」
例によってやる気がなさそうな兵士が打ちかかってくる。
これに、ロッテが手をかざす。
「守りの力よ! アンチカースなのじゃ!」
すると、ロッテの手から兵士へと白い光が移り、彼の背中からドクロみたいなのが「ウボアー」と叫びながら蒸発していった。
「よし! これで死の束縛を解除できるのじゃ!」
「凄い! 本当に聖女みたいだな!」
「みたいではなく、わらわはリエンタールの中にいる限りは聖女なのじゃ!」
「これは心強い。あ、兵士の人。武器を譲ってくれ。ミサイルにするんで」
「あ、はい。あの、俺はもしかして助かった……? ウオアー!! やった! やったぞー! ロッテ様最強! ロッテ様最強! ロッテ様最強!」
一人、叫びながらはしゃぐ兵士。
周囲の兵士もこれを聞きつけて、ワーッと駆け寄ってきた。
「おーりゃー。ロッテさまお覚悟~」
「それっ、アンチカース!」
「やーらーれーたー。ウオアー!! 自由だ! 俺は自由だ! ロッテ様最強! ロッテ様最強! ロッテ様最強!」
ロッテがアンチカースする度に、どんどんロッテ親衛隊が増えていく。
リエンタール公国に侵入した途端に、グリア側とロッテ側のパワーバランスが逆転したまであるな。
なるほど、ロッテを公国に入れたくなかったわけだ。
ロッテは出会う人々全員にアンチカースを掛けて回り、ついには街全体にアンチカースをぶっ放した。
豪快。
魔力はリエンタールの大地が供給してくれるらしいから問題ないのだとか。
こうなると、敵の親玉も黙ってはいないのだ。
公王の城から、物々しい軍隊が出現する。
黒い鎧に身を包み、顔にはドクロの仮面を……。
いや、これは、鎧を着込んだスケルトンの群れなのだ。
だが、こちらも負けてはいない。
兵士たちは死の束縛に脅されていた時とは、比べ物にならないほどやる気満々。
ワアーッと叫びながら、槍を突き出して立ち向かう。
一人ひとりなら、スケルトンの兵士の方が強いようだ。
だが、こっちはそこをやる気と勢いで補っている。
「どくのじゃー! ターンアンデッド!」
ロッテが魔法を使うと、スケルトンたちが「ウボアー」と叫びながら崩れていく。
圧倒的じゃないかこっちの軍勢は。
「これは見学モードだな」
「ええっ!? 私としてはそれは困る!」
エリカが悲しそうな顔をした。
「気持ちは分かるけど、これはリエンタール公国の戦いだからな。こっちの人たちでなんとかできるなら、それでいいんじゃないか」
「そうか……それもそうだな……」
エリカ、辛さを知って少しだけ大人になる。
だが、その大人タイムもすぐに終了することになった。
突如、城が崩れ落ち、そこから骸骨で組み上げられたおぞましい城塞が出現したのだ。
空が暗くかき曇って行く。
城塞の上に、黒いドレスを纏った女が立っていた。
青白い顔に、真っ青なアイシャドウとかチークとかリップをしている。
悪そうな見た目だ。
『まさかお前が戻ってくるとは……! わたくしが遣わした刺客をことごとく退けて……! ロッテ! またわたくしから何もかも奪う気なのね!!』
「姉上……いや、グリア! 公国は渡さぬのじゃー!!」
民衆の先頭に立ち、宣言するロッテ。
今は最強の白魔法パワーを手にしているから、その言葉にも説得力がある。
グリアはこれを聞いて、唇を吊り上げて見せた。
『もう遅いのよ。公国はわたくしのもの。魔を封じるなどという理由で、才あるわたくしを虐げ、お前のような凡才を持ち上げたこの国。今、わたくしのための国に変わっていくのよ! アンリマユ!』
グリアが叫ぶ。
すると、城塞の後ろの暗雲が集結し、巨大なモンスターへと実体化し始める。
それは、黄褐色のまん丸い巨体に、やっぱりばかでかい一つ目。
目の真下には真っ赤な口があり、コウモリの翼とトカゲみたいな足をしたやつだった。
あれがアンリマユか。
『公国が封じていた魔の力、アンリマユ! さあ、魔神よ! お前を封じていたおぞましき力、その象徴たる女があれよ!』
『石化にらみ』
アンリマユの目がピカン! と光った。
エリカが何か察したらしく、素早く伏せた。
俺も真似する。
突然、周りが静かになった。
『ふふふふふ、あははははは! あーっはっはっはっはっはっはっは!』
魔女グリアの笑い声が響いた。
なんだなんだと起き上がると、周囲に無数の石像が立ち並んでいるではないか。
「あっ、ロッテまで石になっている!」
「なんだって!? つまりこれ、公国の民が全員石化した姿かあ」
エリカと俺で、大層びっくりするのだった。
ちなみに、魔女グリアも笑いを止めて、目を見開いて俺たちを凝視する。
『な、な、な、なんでお前たち、平然とそこに立っているの!? なんで石になっていないの!?』
これに対し、エリカは恐らく思考なんかせず、脊椎反射で応じた。
「それは……私が大騎士になる女だからだ!!」
言葉の意味はよく分からないが、すごい自信だ……!!
姉のグリアは魔女。
黒魔道士としての才能を持ち、宮廷魔道士となることを期待された。
妹のロッテは聖女。
白魔道士としての才能を持ち、大いなる魔を封印するリエンタールの、新たなる導き手となるだろうと言われた。
彼女の才能を伸ばすため、ロッテは学術都市へと留学したのだった。
「というのがわらわの素性じゃ」
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俺とエリカは曖昧に微笑んだ。
「ともかく! そなたらが真に信頼できる者たちじゃとわらわは確信したのじゃ! どうしてそなたらは、ここまでわらわを助けるのじゃ?」
「正しい者を助け、悪をくじくのが大騎士(予定)の務めだからだ!」
「予定なのにここまでするのじゃ!?」
「大騎士になる前から大騎士らしい行動をしておかないと、いざなってからでは戸惑うだろう。つまりこれは正義の予行演習なんだ!」
「予行……演習……!?」
「私はロッテが姫君で守らねばと思ったので守った! そしてこの事件が解決するまで守る! 私が騎士として戦う、時は来た! それだけだ!」
「そ、そうか……。ドルマは……?」
「俺はエリカに甘いので、彼女がやりたいなら手伝うだけなのだ」
ロッテが唖然とした。
「そ、そうか! 恐ろしく曖昧な理由で命をかけた大活躍をしてくれているわけじゃが……。曖昧なだけにむしろ信頼できる気がしてきたのじゃ! よし、行くのじゃ二人ともー!」
「行こう!」
「行こう」
そういうことになった。
「う、うおおー、ロッテ公女お覚悟ー」
例によってやる気がなさそうな兵士が打ちかかってくる。
これに、ロッテが手をかざす。
「守りの力よ! アンチカースなのじゃ!」
すると、ロッテの手から兵士へと白い光が移り、彼の背中からドクロみたいなのが「ウボアー」と叫びながら蒸発していった。
「よし! これで死の束縛を解除できるのじゃ!」
「凄い! 本当に聖女みたいだな!」
「みたいではなく、わらわはリエンタールの中にいる限りは聖女なのじゃ!」
「これは心強い。あ、兵士の人。武器を譲ってくれ。ミサイルにするんで」
「あ、はい。あの、俺はもしかして助かった……? ウオアー!! やった! やったぞー! ロッテ様最強! ロッテ様最強! ロッテ様最強!」
一人、叫びながらはしゃぐ兵士。
周囲の兵士もこれを聞きつけて、ワーッと駆け寄ってきた。
「おーりゃー。ロッテさまお覚悟~」
「それっ、アンチカース!」
「やーらーれーたー。ウオアー!! 自由だ! 俺は自由だ! ロッテ様最強! ロッテ様最強! ロッテ様最強!」
ロッテがアンチカースする度に、どんどんロッテ親衛隊が増えていく。
リエンタール公国に侵入した途端に、グリア側とロッテ側のパワーバランスが逆転したまであるな。
なるほど、ロッテを公国に入れたくなかったわけだ。
ロッテは出会う人々全員にアンチカースを掛けて回り、ついには街全体にアンチカースをぶっ放した。
豪快。
魔力はリエンタールの大地が供給してくれるらしいから問題ないのだとか。
こうなると、敵の親玉も黙ってはいないのだ。
公王の城から、物々しい軍隊が出現する。
黒い鎧に身を包み、顔にはドクロの仮面を……。
いや、これは、鎧を着込んだスケルトンの群れなのだ。
だが、こちらも負けてはいない。
兵士たちは死の束縛に脅されていた時とは、比べ物にならないほどやる気満々。
ワアーッと叫びながら、槍を突き出して立ち向かう。
一人ひとりなら、スケルトンの兵士の方が強いようだ。
だが、こっちはそこをやる気と勢いで補っている。
「どくのじゃー! ターンアンデッド!」
ロッテが魔法を使うと、スケルトンたちが「ウボアー」と叫びながら崩れていく。
圧倒的じゃないかこっちの軍勢は。
「これは見学モードだな」
「ええっ!? 私としてはそれは困る!」
エリカが悲しそうな顔をした。
「気持ちは分かるけど、これはリエンタール公国の戦いだからな。こっちの人たちでなんとかできるなら、それでいいんじゃないか」
「そうか……それもそうだな……」
エリカ、辛さを知って少しだけ大人になる。
だが、その大人タイムもすぐに終了することになった。
突如、城が崩れ落ち、そこから骸骨で組み上げられたおぞましい城塞が出現したのだ。
空が暗くかき曇って行く。
城塞の上に、黒いドレスを纏った女が立っていた。
青白い顔に、真っ青なアイシャドウとかチークとかリップをしている。
悪そうな見た目だ。
『まさかお前が戻ってくるとは……! わたくしが遣わした刺客をことごとく退けて……! ロッテ! またわたくしから何もかも奪う気なのね!!』
「姉上……いや、グリア! 公国は渡さぬのじゃー!!」
民衆の先頭に立ち、宣言するロッテ。
今は最強の白魔法パワーを手にしているから、その言葉にも説得力がある。
グリアはこれを聞いて、唇を吊り上げて見せた。
『もう遅いのよ。公国はわたくしのもの。魔を封じるなどという理由で、才あるわたくしを虐げ、お前のような凡才を持ち上げたこの国。今、わたくしのための国に変わっていくのよ! アンリマユ!』
グリアが叫ぶ。
すると、城塞の後ろの暗雲が集結し、巨大なモンスターへと実体化し始める。
それは、黄褐色のまん丸い巨体に、やっぱりばかでかい一つ目。
目の真下には真っ赤な口があり、コウモリの翼とトカゲみたいな足をしたやつだった。
あれがアンリマユか。
『公国が封じていた魔の力、アンリマユ! さあ、魔神よ! お前を封じていたおぞましき力、その象徴たる女があれよ!』
『石化にらみ』
アンリマユの目がピカン! と光った。
エリカが何か察したらしく、素早く伏せた。
俺も真似する。
突然、周りが静かになった。
『ふふふふふ、あははははは! あーっはっはっはっはっはっはっは!』
魔女グリアの笑い声が響いた。
なんだなんだと起き上がると、周囲に無数の石像が立ち並んでいるではないか。
「あっ、ロッテまで石になっている!」
「なんだって!? つまりこれ、公国の民が全員石化した姿かあ」
エリカと俺で、大層びっくりするのだった。
ちなみに、魔女グリアも笑いを止めて、目を見開いて俺たちを凝視する。
『な、な、な、なんでお前たち、平然とそこに立っているの!? なんで石になっていないの!?』
これに対し、エリカは恐らく思考なんかせず、脊椎反射で応じた。
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