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ワンザブロー帝国編
第34話 戦乙女の主とはいいカモか
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「戻ってきたのだ!」
チュートリアル終了直後、目の前にいたカオルンがそう叫んだ。
ちょっとびっくり。
「俺のチュートリアルモード認識できたの? ほぼタイムラグ無いはずだけど」
「よく分からないけど、世界が歪んだのがわかったのだ! マナビはとんでもない力を使ったのだ! だけど、カオルンにはそれがどんな力かは分からないのだなー」
カオルンが首を傾げるのだ。
「魔神戦士だって言うけど、ちょっとカワイイですよね。なでていいですか?」
おっ、ルミイがうずうずしている。
自分よりも小さくてカワイイ女子を見て、愛でたい衝動に駆られたのだ。
これはチュートリアルで溜まったストレスの裏返しだろう。
「いいのだ! だけど、スローゲインがそろそろ障壁をぶち破るのだ! 帝都もかなり壊されてしまったのだなー。壊すものが無くなって、剣がみんなこっちに来るのだ!」
「ああ。余裕はなさそうだ。それに、これ以上ワイワイやってるとチュートリアルの状況が変化しちゃう。今すぐ行くぞ」
「は、はいい! あー、残念……」
そういうことになった。
ルミイがピトッと俺の後ろにしがみついた。
「動きにくそうなのだ?」
「今回は機敏に動かなくていいからこれでいいんだよ。カオルンさんは俺たちにぴったりついてきてくれ。かなり不規則に動くが、ついてこれるよな君なら」
「できるのだー!」
これと同時に、宮殿を守る障壁が砕け散った。
スローゲインが空を埋め尽くすほどの数のソード・ヴァルキュリアを使い、力任せに突っ込んできたのだ。
「うおおおおおっ! てめえ! てめええええええっ!! ちょこまかと逃げ回りやがって! 俺を便利に使い倒しやがって!」
「おお、そこまで分かってるか」
「俺のソード・ヴァルキュリアは俺の目であり耳でもある! 色々情報を集めりゃ、お前が企んでたことは分かるんだよ! だが、そいつもここで終わりだ!」
「へえへえ」
適当に聞き流しながら、スローゲイン目掛けて小走りに移動する。
「聞けよ! てめえは! 俺をバカにしやがって!」
そりゃあ馬鹿にする。
だってそうして、冷静さを失った相手は本当に扱いやすいからだ。
「俺の全力で、てめえをここでぶっ殺す!! 行けよ、ソードヴァルキュリア!!」
槍のように一直線になり、ソード・ヴァルキュリアが襲いかかる。
はい、ここからチュートリアルと同じ流れで行きます。
スローゲインは目を剥いた。
あの男が、ソード・ヴァルキュリアを回避した。
それだけならいい。
ヤツは手にした魔道具の扱いに長けている。
強烈な風を生み出すハンマーで、ソード・ヴァルキュリアを叩き落とすほどの芸当を見せる。
そのレベルの相手なら、何人かいた。
だが、全てすり潰してきた。
スローゲインの強さは、物量だ。
圧倒的物量でどんな状況でも突破する。
ソード・ヴァルキュリアも強い。
一本一本の強さは、第二階位の魔剣に匹敵する。
巨大なモンスターだろうが、非実体の亡霊だろうが切り裂くことができる。
恐らく、あのハンマーも第二階位の魔道具だろう。
的確に一撃を当てれば、ソード・ヴァルキュリアを退けられよう。
だがそれはたかが、剣の一本。
無数の剣が相手なら、手数は足りまい。
ハンマーが振り上げられる。
再び巻き起こる風。
馬鹿め、それで一本を叩き落としている間に、残る剣がお前をずたずたにする……。
だが。
巻き起こされた風を、あの男は回避のために使った。
強烈な風が男の体を横へ吹き飛ばす。
さらに、後ろに張り付いたハーフエルフの娘が、精霊を使って体勢を立て直した。
追尾すべく、ソード・ヴァルキュリアが男を追う。
だが、ここで妙なことが起きた。
規律立てて動くはずのこの剣たちが、まるで功を焦るかのように我先にと飛び出したのだ。
そして、勝手に激しくぶつかりあい、消滅していく。
「おい! おいおいおいおいおい!! またか! なんだ、何が起きてるんだ!!」
こんなことは、今まで無かった。
いや、そもそも、一人の相手に対してこれだけ長時間、ソード・ヴァルキュリアを振るい続けたことなど無かった。
戦いは常に短時間で終わっていたのだ。
唯一、ワンザブロー帝国の魔神戦士、カオルンには逃げられてしまったが。
次に戦えば勝てると自負している。
自分は、異世界召喚者の中で最強なのだ。
今まで一度も負けなかった。
それこそが最強の証明なのだ。
だから、今度も勝つのだ。
だが、なんだろうこれは。
風を放ち、ジグザグに動きながら近づいてくる、その男を見て思う。
そいつと目が合っている。
あそこには、己に対する敵意が無い。
このスローゲインに対し、怒りも、恐れも、何の感情も向けてはいないのだ。
男の目にあるのは、虚無だった。
ただ、処理すべき対象を、決まった通りに処理する、そういう目だ。
「その目を……俺に向けるなあああああっ! ソード・ヴァルキュリア!!」
スローゲインの周辺に光のリングが現れ、その中から無数の刃が出現する。
刃は雨となって降り注ぐ。
だが……。
刃は男を目掛けて襲いかかり、勝手にぶつかり合って消える。
一発も、ただの一発も、当たるどころか掠めることすらできていない。
「何故だ! どうしてこうなっているんだ!! どういうことなんだ!!」
スローゲインは知らなかった。
ソード・ヴァルキュリアはその一本一本が確たる意志を持つ。
そしてその最たるものは、戦乙女の主たるスローゲインへの崇敬である。
そんな戦乙女たちが、愛する主を愚弄したものを生かしておくだろうか?
否である。
我先に、この無礼な男を屠ろうと、降り注ぐ。
故に、男に届かない。
「ほらな、安全地帯だろ。こいつがもうちょっとまともに成長してたら手応えあったんだけどさ」
「ほんとですねー」
驚くほど近くから、呑気な会話が聞こえた。
いつの間にか……。
いつの間にか、その男とハーフエルフが目の前にいた。
「し、しまっ……!!」
スローゲインは焦った。
異世界に来てから初めて、彼の身に宿る感情がある。
恐怖だ。
それは、相手に振りまき、一方的に与える感情だった。
それを己が抱いている。
戦乙女たちは主の感情に反応した。
集結し、主を守るための壁となる。
一瞬で、そこにはスローゲインを守るための城塞が出現した。
ソード・ヴァルキュリアの壁によって見えなくなっていくその男を見ながら、スローゲインはふと思った。
「俺がもうちょっとまともに成長していたら……? 何を言っているんだ、こいつらは。俺はソード・ヴァルキュリアを自在に扱えて……。待て。待てよ。俺は何も意識していないのに、勝手にソード・ヴァルキュリアが壁になった。まさか、まさかお前ら、自分の意志があるのか……!? お前らは、自分の考えで俺を守ろうと……! そうか、そうだったんだ! つまり、この力は次の段階に……」
「遅いのだ!」
スローゲインの目の前に、死があった。
紫の髪を翻し、魔神戦士カオルンが光の剣を振るう。
ソード・ヴァルキュリアも間に合わない。
この距離で、カオルンを止められるほどの速度を、まだ持っていない。
戦乙女たちが成長できていれば、あるいは。
しかし。
その時は永遠に来ない。
バツの字に放たれた斬撃が、スローゲインの成長を永久に止めた。
次の瞬間……。
戦乙女たちが、嘆くような響きを一斉に放った。
剣同士の共鳴であり、少女たちの嗚咽のようにも聞こえる響きだった。
そして、全てのソード・ヴァルキュリアが光となって消滅した。
戦乙女の主という力が失われたためだ。
「おっ、やったねカオルンさん」
「やったのだ! こいつ、マナビに夢中でカオルンも一緒に来てたことに全然気付かなかったのだ! まるで、マナビがこいつをおバカさんにしちゃったみたいだったのだ。前よりずーっと弱かったのだ! 不思議なのだー」
「ハハハ、恐ろしい敵も攻略方法が分かればヌルゲーなんよ」
「さ、さ、カオルンさん! なでなでさせてください!!」
そんな和気あいあいとしたやり取りが、スローゲインなき戦場に響くのだった。
チュートリアル終了直後、目の前にいたカオルンがそう叫んだ。
ちょっとびっくり。
「俺のチュートリアルモード認識できたの? ほぼタイムラグ無いはずだけど」
「よく分からないけど、世界が歪んだのがわかったのだ! マナビはとんでもない力を使ったのだ! だけど、カオルンにはそれがどんな力かは分からないのだなー」
カオルンが首を傾げるのだ。
「魔神戦士だって言うけど、ちょっとカワイイですよね。なでていいですか?」
おっ、ルミイがうずうずしている。
自分よりも小さくてカワイイ女子を見て、愛でたい衝動に駆られたのだ。
これはチュートリアルで溜まったストレスの裏返しだろう。
「いいのだ! だけど、スローゲインがそろそろ障壁をぶち破るのだ! 帝都もかなり壊されてしまったのだなー。壊すものが無くなって、剣がみんなこっちに来るのだ!」
「ああ。余裕はなさそうだ。それに、これ以上ワイワイやってるとチュートリアルの状況が変化しちゃう。今すぐ行くぞ」
「は、はいい! あー、残念……」
そういうことになった。
ルミイがピトッと俺の後ろにしがみついた。
「動きにくそうなのだ?」
「今回は機敏に動かなくていいからこれでいいんだよ。カオルンさんは俺たちにぴったりついてきてくれ。かなり不規則に動くが、ついてこれるよな君なら」
「できるのだー!」
これと同時に、宮殿を守る障壁が砕け散った。
スローゲインが空を埋め尽くすほどの数のソード・ヴァルキュリアを使い、力任せに突っ込んできたのだ。
「うおおおおおっ! てめえ! てめええええええっ!! ちょこまかと逃げ回りやがって! 俺を便利に使い倒しやがって!」
「おお、そこまで分かってるか」
「俺のソード・ヴァルキュリアは俺の目であり耳でもある! 色々情報を集めりゃ、お前が企んでたことは分かるんだよ! だが、そいつもここで終わりだ!」
「へえへえ」
適当に聞き流しながら、スローゲイン目掛けて小走りに移動する。
「聞けよ! てめえは! 俺をバカにしやがって!」
そりゃあ馬鹿にする。
だってそうして、冷静さを失った相手は本当に扱いやすいからだ。
「俺の全力で、てめえをここでぶっ殺す!! 行けよ、ソードヴァルキュリア!!」
槍のように一直線になり、ソード・ヴァルキュリアが襲いかかる。
はい、ここからチュートリアルと同じ流れで行きます。
スローゲインは目を剥いた。
あの男が、ソード・ヴァルキュリアを回避した。
それだけならいい。
ヤツは手にした魔道具の扱いに長けている。
強烈な風を生み出すハンマーで、ソード・ヴァルキュリアを叩き落とすほどの芸当を見せる。
そのレベルの相手なら、何人かいた。
だが、全てすり潰してきた。
スローゲインの強さは、物量だ。
圧倒的物量でどんな状況でも突破する。
ソード・ヴァルキュリアも強い。
一本一本の強さは、第二階位の魔剣に匹敵する。
巨大なモンスターだろうが、非実体の亡霊だろうが切り裂くことができる。
恐らく、あのハンマーも第二階位の魔道具だろう。
的確に一撃を当てれば、ソード・ヴァルキュリアを退けられよう。
だがそれはたかが、剣の一本。
無数の剣が相手なら、手数は足りまい。
ハンマーが振り上げられる。
再び巻き起こる風。
馬鹿め、それで一本を叩き落としている間に、残る剣がお前をずたずたにする……。
だが。
巻き起こされた風を、あの男は回避のために使った。
強烈な風が男の体を横へ吹き飛ばす。
さらに、後ろに張り付いたハーフエルフの娘が、精霊を使って体勢を立て直した。
追尾すべく、ソード・ヴァルキュリアが男を追う。
だが、ここで妙なことが起きた。
規律立てて動くはずのこの剣たちが、まるで功を焦るかのように我先にと飛び出したのだ。
そして、勝手に激しくぶつかりあい、消滅していく。
「おい! おいおいおいおいおい!! またか! なんだ、何が起きてるんだ!!」
こんなことは、今まで無かった。
いや、そもそも、一人の相手に対してこれだけ長時間、ソード・ヴァルキュリアを振るい続けたことなど無かった。
戦いは常に短時間で終わっていたのだ。
唯一、ワンザブロー帝国の魔神戦士、カオルンには逃げられてしまったが。
次に戦えば勝てると自負している。
自分は、異世界召喚者の中で最強なのだ。
今まで一度も負けなかった。
それこそが最強の証明なのだ。
だから、今度も勝つのだ。
だが、なんだろうこれは。
風を放ち、ジグザグに動きながら近づいてくる、その男を見て思う。
そいつと目が合っている。
あそこには、己に対する敵意が無い。
このスローゲインに対し、怒りも、恐れも、何の感情も向けてはいないのだ。
男の目にあるのは、虚無だった。
ただ、処理すべき対象を、決まった通りに処理する、そういう目だ。
「その目を……俺に向けるなあああああっ! ソード・ヴァルキュリア!!」
スローゲインの周辺に光のリングが現れ、その中から無数の刃が出現する。
刃は雨となって降り注ぐ。
だが……。
刃は男を目掛けて襲いかかり、勝手にぶつかり合って消える。
一発も、ただの一発も、当たるどころか掠めることすらできていない。
「何故だ! どうしてこうなっているんだ!! どういうことなんだ!!」
スローゲインは知らなかった。
ソード・ヴァルキュリアはその一本一本が確たる意志を持つ。
そしてその最たるものは、戦乙女の主たるスローゲインへの崇敬である。
そんな戦乙女たちが、愛する主を愚弄したものを生かしておくだろうか?
否である。
我先に、この無礼な男を屠ろうと、降り注ぐ。
故に、男に届かない。
「ほらな、安全地帯だろ。こいつがもうちょっとまともに成長してたら手応えあったんだけどさ」
「ほんとですねー」
驚くほど近くから、呑気な会話が聞こえた。
いつの間にか……。
いつの間にか、その男とハーフエルフが目の前にいた。
「し、しまっ……!!」
スローゲインは焦った。
異世界に来てから初めて、彼の身に宿る感情がある。
恐怖だ。
それは、相手に振りまき、一方的に与える感情だった。
それを己が抱いている。
戦乙女たちは主の感情に反応した。
集結し、主を守るための壁となる。
一瞬で、そこにはスローゲインを守るための城塞が出現した。
ソード・ヴァルキュリアの壁によって見えなくなっていくその男を見ながら、スローゲインはふと思った。
「俺がもうちょっとまともに成長していたら……? 何を言っているんだ、こいつらは。俺はソード・ヴァルキュリアを自在に扱えて……。待て。待てよ。俺は何も意識していないのに、勝手にソード・ヴァルキュリアが壁になった。まさか、まさかお前ら、自分の意志があるのか……!? お前らは、自分の考えで俺を守ろうと……! そうか、そうだったんだ! つまり、この力は次の段階に……」
「遅いのだ!」
スローゲインの目の前に、死があった。
紫の髪を翻し、魔神戦士カオルンが光の剣を振るう。
ソード・ヴァルキュリアも間に合わない。
この距離で、カオルンを止められるほどの速度を、まだ持っていない。
戦乙女たちが成長できていれば、あるいは。
しかし。
その時は永遠に来ない。
バツの字に放たれた斬撃が、スローゲインの成長を永久に止めた。
次の瞬間……。
戦乙女たちが、嘆くような響きを一斉に放った。
剣同士の共鳴であり、少女たちの嗚咽のようにも聞こえる響きだった。
そして、全てのソード・ヴァルキュリアが光となって消滅した。
戦乙女の主という力が失われたためだ。
「おっ、やったねカオルンさん」
「やったのだ! こいつ、マナビに夢中でカオルンも一緒に来てたことに全然気付かなかったのだ! まるで、マナビがこいつをおバカさんにしちゃったみたいだったのだ。前よりずーっと弱かったのだ! 不思議なのだー」
「ハハハ、恐ろしい敵も攻略方法が分かればヌルゲーなんよ」
「さ、さ、カオルンさん! なでなでさせてください!!」
そんな和気あいあいとしたやり取りが、スローゲインなき戦場に響くのだった。
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