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第五部:伝説編
173・完成、ホリデー号サブマリン!
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ホリデー号の工事が始まった。
俺達は漁村で、工事の終了を待つばかりである。
最終決戦寸前なのだが、これがまたやることがなくていけない。
やることがないというと……。
じいっと女性陣を見てしまう俺。
いかんいかん!!
それは平和になってからだ!
確かに俺は健全な精神を持つ十代後半の男子だが、なんかこっち方面にエネルギーを使う余裕は無いんじゃないかと思うのだ。
「メイオー戦前にハッスルしてはいけない……。落ち着け、落ち着くのだオクノよ」
呼吸法っぽいことをしてみて、気持ちを落ち着けてみる。
何事も気持ちからである。
なんか落ち着いてきた気がする……!!
空気を察してか、ラムハにアミラにルリアはちょっと距離を取ってくれている。
三人とも緊張した顔をしているので、余裕がないのかもしれない。
特にルリアは悔しそうだな。
最終決戦に参加できないもんなー。
だが、次の時代をつなぐ命を生み育てるのも、戦いなのだ……!
何かのマンガとかアニメで言ってた。
「おーっすオクノ! バトルしようぜー」
空気を読まずにミッタクがやって来た。
小学生男子の心を持つ女なので仕方ない。
「まあいいか。なんか悶々とするよりは戦ってたほうが気が紛れる!」
「そう来なくっちゃな! うちも強くなってるんだぜ? 前みたいにはいかねえ!」
というわけで。
ミッタクと心温まる一時なのだ。
「おらあっ! トルネードスピン!!」
「わはは、ブロッキングだ! 効かーん! ……って、うおおお、舞い上げられる!!」
「踏ん張りが効かなければ技も使えねえだろ! ちゃんとメイオー対策も考えてるんだよ!」
やるなミッタク!
「じゃあ俺も、空中から活殺獣神衝!」
「トルネードスピンを相殺しただあ!?」
お互い、怪我をしないために斧やその他の武器に見立てた棒を使っている。
これなら、ダメージを与える前に棒が砕けてしまうからな。
村の外れで、二人で模擬戦をやってるんだが、これがどうやらかなり目を引いたらしい。
村人達がわいわいと集まってきた。
「すげえー」
「神様の戦いでも見ているみたいじゃあ」
俺は死んだ後神様になること決定みたいだけどな。
すると、村人の間から英雄神コールがやって来た。
『どれどれ、それじゃあ俺も加えてもらおうじゃないの』
「コール、こういう試合形式は苦手だったんじゃないの?」
『苦手だよ? だから三人一度にやるんだよ。こういうのは得意だから』
コールは、棒とパチンコを手にしている。
なんか妙な感じの三つ巴が始まった。
俺が棒を剣のように使って技を放つと、これをミッタクが棒で受け止める。
近くのコールをミッタクが殴ろうとすると、コールはパチンコを放って動きを邪魔して、まんまと回避。
俺がコールを狙うと、ちょうどミッタクに攻撃が当たりそうなところに移動したりする。
おお、なるほど。
こいつはなかなか嫌らしい。
流動的に状況が変わる、戦場でこそ生きてくるタイプの戦い方をするんだな。
この男、飛んだり跳ねたり、敵を利用したりその場にある物を武器として使ったりと、とにかく戦い方が泥臭い。
英雄神なのにめちゃくちゃ泥臭いぞ。
しかも、技らしい技を持っていない。
ただ、一つだけ言えることは、俺とミッタクとの三つ巴でも、最後まで英雄神コールには一撃も有効打を入れられなかった。
実戦での立ち回りは超一流だな。
あと、間違いなくこいつも俺と同じで、システムが違う。
『いやあ満足した満足した。この後で本番だろ? 疲れてたら意味がないもんな』
「そうだな。コール、あんたやるじゃないか。見直したよ」
『そうかい? 今回は武器が二種類しかなかったし、模擬戦だから本領発揮できなかったけどな。俺の本気はもっと凄いぜ!』
調子に乗ってみせるコールの背中を、ミッタクが笑いながらバーンと叩く。
「頼りにしてるよ!」
『痛い!』
このようなレクリエーションをしていたら、すっかり日が暮れてしまった。
そして、ホリデー号の工事が完了したようである。
早い。圧倒的に早い。
ドラム缶ロボ達が、わーっとホリデー号の周りからばらけていく。
一体残ったドラム缶は、ありゃあダミアンだな。
『おくのサーン!! 完成デース!』
「おおー!」
ダミアンが真上に乗って騒いでいるそれは、全体的にメタリックになったホリデー号だった。
マストもあるし、帆もある。
メタリックになったくらいで、全体的に帆船のままなんだが?
『ポチットナ』
ダミアンGが何かボタンを押した。
すると、セイルが船の中に引き込まれていく。
あれ、螺旋状のパーツが組み合わさってセイルになっているのか!
そして、船体を覆うカバーが出てきて、ホリデー号はあっという間にカプセル型になってしまった。
こ、これは未来っぽい形の潜水艦……!!
「こりゃすげえ……」
『名付ケテ、ほりでー号さぶまりんデス!!』
ホリデー号サブマリン!!
なるほど、まんまだが分かりやすい。
一旦外に出ていたメンバーがみんな集まってきて、わいわいと騒いでいる。
「凄いものねえ……。これで水の中に潜れるの? 金属の塊じゃない。沈まないの……?」
ラムハは不安げである。
「俺も潜水艦の仕組みはよくわからないんだが、なんか沈んだり浮いたりできるものらしいぞ」
「よくわからない物に乗るの……?」
「大丈夫大丈夫。俺の世界でも、こういうのあるから。乗組員で構造を正確に把握してるやつとかそんな多くないんじゃないかな、多分」
『コレハ、ワタシガ管理シテイルノデ安心デスヨー! アト、おくのサンハワタシニ魔力ヲ供給シテクダサーイ!! ソロソロ空ッポデース!』
「あー、はいはい」
俺はラムハの手を引いて、船に乗り込んでいった。
「ラムハずるーい!」
「オクノくん、お姉さんの手も引いてよー!」
「わたしはおんぶで勘弁してあげます」
賑やかに乗り込む、ホリデー号サブマリン。
金属の殻で覆われた甲板は、不思議なことに明るかった。
金属が光を透過してるのかね? 外からは不透明に見えたけど。
なんだかぼんやりと、周りの風景も見えるじゃないか。
俺がダミアンをペタペタ触って呪力を送り込んでいると、隣にコールも立った。
『どれどれ。三等兵、お前いつの間にそういうことできるようになったのよ』
『こーるサン、ソモソモ呪力ガ無カッタジャナイデスカー』
『あー、そうだったそうだった! 呪法も全く使えなくてなあ。チートなしで異世界か! ハードモードか!って絶望したもんだなあ。だが、今の俺は神だから魔力を送り込めるぞ。そーれ』
『フオオオー』
「おっ、なんかダミアンが凄くピカピカ輝いてるぞ」
『一気ニ呪力ガ溜マッテイキマスー!!』
ちなみに、ここでちらっとコールのステータスを見てみた。
名前:コール
しゅぞく:にんげん/おとこ/かみ
ちから:255
すばやさ:255
HP:5000
以上!
凄い……。
俺を超えるシンプルさだ……!!
この下に、ずらりと装備が並ぶわけだ。
「オクノ氏! なんか二人そろうと呪力が倍速で供給できる!? その話を詳しく」
タカフミが滑り込んできた。
「色々使えそうだよ! 情報は多いほどいい」
「オーケーオーケー。コール、ちょっと付き合ってくれる? 船の操縦はグルムルがやってくれるだろうし、俺らは暇になるから色々検証しようぜ」
『よし、やるか! どれどれ……』
てなわけで、俺達は俺達でできることを始めるのだった。
いよいよ、ホリデー号サブマリンも出航だぞ。
俺達は漁村で、工事の終了を待つばかりである。
最終決戦寸前なのだが、これがまたやることがなくていけない。
やることがないというと……。
じいっと女性陣を見てしまう俺。
いかんいかん!!
それは平和になってからだ!
確かに俺は健全な精神を持つ十代後半の男子だが、なんかこっち方面にエネルギーを使う余裕は無いんじゃないかと思うのだ。
「メイオー戦前にハッスルしてはいけない……。落ち着け、落ち着くのだオクノよ」
呼吸法っぽいことをしてみて、気持ちを落ち着けてみる。
何事も気持ちからである。
なんか落ち着いてきた気がする……!!
空気を察してか、ラムハにアミラにルリアはちょっと距離を取ってくれている。
三人とも緊張した顔をしているので、余裕がないのかもしれない。
特にルリアは悔しそうだな。
最終決戦に参加できないもんなー。
だが、次の時代をつなぐ命を生み育てるのも、戦いなのだ……!
何かのマンガとかアニメで言ってた。
「おーっすオクノ! バトルしようぜー」
空気を読まずにミッタクがやって来た。
小学生男子の心を持つ女なので仕方ない。
「まあいいか。なんか悶々とするよりは戦ってたほうが気が紛れる!」
「そう来なくっちゃな! うちも強くなってるんだぜ? 前みたいにはいかねえ!」
というわけで。
ミッタクと心温まる一時なのだ。
「おらあっ! トルネードスピン!!」
「わはは、ブロッキングだ! 効かーん! ……って、うおおお、舞い上げられる!!」
「踏ん張りが効かなければ技も使えねえだろ! ちゃんとメイオー対策も考えてるんだよ!」
やるなミッタク!
「じゃあ俺も、空中から活殺獣神衝!」
「トルネードスピンを相殺しただあ!?」
お互い、怪我をしないために斧やその他の武器に見立てた棒を使っている。
これなら、ダメージを与える前に棒が砕けてしまうからな。
村の外れで、二人で模擬戦をやってるんだが、これがどうやらかなり目を引いたらしい。
村人達がわいわいと集まってきた。
「すげえー」
「神様の戦いでも見ているみたいじゃあ」
俺は死んだ後神様になること決定みたいだけどな。
すると、村人の間から英雄神コールがやって来た。
『どれどれ、それじゃあ俺も加えてもらおうじゃないの』
「コール、こういう試合形式は苦手だったんじゃないの?」
『苦手だよ? だから三人一度にやるんだよ。こういうのは得意だから』
コールは、棒とパチンコを手にしている。
なんか妙な感じの三つ巴が始まった。
俺が棒を剣のように使って技を放つと、これをミッタクが棒で受け止める。
近くのコールをミッタクが殴ろうとすると、コールはパチンコを放って動きを邪魔して、まんまと回避。
俺がコールを狙うと、ちょうどミッタクに攻撃が当たりそうなところに移動したりする。
おお、なるほど。
こいつはなかなか嫌らしい。
流動的に状況が変わる、戦場でこそ生きてくるタイプの戦い方をするんだな。
この男、飛んだり跳ねたり、敵を利用したりその場にある物を武器として使ったりと、とにかく戦い方が泥臭い。
英雄神なのにめちゃくちゃ泥臭いぞ。
しかも、技らしい技を持っていない。
ただ、一つだけ言えることは、俺とミッタクとの三つ巴でも、最後まで英雄神コールには一撃も有効打を入れられなかった。
実戦での立ち回りは超一流だな。
あと、間違いなくこいつも俺と同じで、システムが違う。
『いやあ満足した満足した。この後で本番だろ? 疲れてたら意味がないもんな』
「そうだな。コール、あんたやるじゃないか。見直したよ」
『そうかい? 今回は武器が二種類しかなかったし、模擬戦だから本領発揮できなかったけどな。俺の本気はもっと凄いぜ!』
調子に乗ってみせるコールの背中を、ミッタクが笑いながらバーンと叩く。
「頼りにしてるよ!」
『痛い!』
このようなレクリエーションをしていたら、すっかり日が暮れてしまった。
そして、ホリデー号の工事が完了したようである。
早い。圧倒的に早い。
ドラム缶ロボ達が、わーっとホリデー号の周りからばらけていく。
一体残ったドラム缶は、ありゃあダミアンだな。
『おくのサーン!! 完成デース!』
「おおー!」
ダミアンが真上に乗って騒いでいるそれは、全体的にメタリックになったホリデー号だった。
マストもあるし、帆もある。
メタリックになったくらいで、全体的に帆船のままなんだが?
『ポチットナ』
ダミアンGが何かボタンを押した。
すると、セイルが船の中に引き込まれていく。
あれ、螺旋状のパーツが組み合わさってセイルになっているのか!
そして、船体を覆うカバーが出てきて、ホリデー号はあっという間にカプセル型になってしまった。
こ、これは未来っぽい形の潜水艦……!!
「こりゃすげえ……」
『名付ケテ、ほりでー号さぶまりんデス!!』
ホリデー号サブマリン!!
なるほど、まんまだが分かりやすい。
一旦外に出ていたメンバーがみんな集まってきて、わいわいと騒いでいる。
「凄いものねえ……。これで水の中に潜れるの? 金属の塊じゃない。沈まないの……?」
ラムハは不安げである。
「俺も潜水艦の仕組みはよくわからないんだが、なんか沈んだり浮いたりできるものらしいぞ」
「よくわからない物に乗るの……?」
「大丈夫大丈夫。俺の世界でも、こういうのあるから。乗組員で構造を正確に把握してるやつとかそんな多くないんじゃないかな、多分」
『コレハ、ワタシガ管理シテイルノデ安心デスヨー! アト、おくのサンハワタシニ魔力ヲ供給シテクダサーイ!! ソロソロ空ッポデース!』
「あー、はいはい」
俺はラムハの手を引いて、船に乗り込んでいった。
「ラムハずるーい!」
「オクノくん、お姉さんの手も引いてよー!」
「わたしはおんぶで勘弁してあげます」
賑やかに乗り込む、ホリデー号サブマリン。
金属の殻で覆われた甲板は、不思議なことに明るかった。
金属が光を透過してるのかね? 外からは不透明に見えたけど。
なんだかぼんやりと、周りの風景も見えるじゃないか。
俺がダミアンをペタペタ触って呪力を送り込んでいると、隣にコールも立った。
『どれどれ。三等兵、お前いつの間にそういうことできるようになったのよ』
『こーるサン、ソモソモ呪力ガ無カッタジャナイデスカー』
『あー、そうだったそうだった! 呪法も全く使えなくてなあ。チートなしで異世界か! ハードモードか!って絶望したもんだなあ。だが、今の俺は神だから魔力を送り込めるぞ。そーれ』
『フオオオー』
「おっ、なんかダミアンが凄くピカピカ輝いてるぞ」
『一気ニ呪力ガ溜マッテイキマスー!!』
ちなみに、ここでちらっとコールのステータスを見てみた。
名前:コール
しゅぞく:にんげん/おとこ/かみ
ちから:255
すばやさ:255
HP:5000
以上!
凄い……。
俺を超えるシンプルさだ……!!
この下に、ずらりと装備が並ぶわけだ。
「オクノ氏! なんか二人そろうと呪力が倍速で供給できる!? その話を詳しく」
タカフミが滑り込んできた。
「色々使えそうだよ! 情報は多いほどいい」
「オーケーオーケー。コール、ちょっと付き合ってくれる? 船の操縦はグルムルがやってくれるだろうし、俺らは暇になるから色々検証しようぜ」
『よし、やるか! どれどれ……』
てなわけで、俺達は俺達でできることを始めるのだった。
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