62 / 181
第二部:彷徨編
62・俺、船主に渡りをつける
しおりを挟む
あと二隻の海賊船も沈めたよ!
俺たちとイクサたちが協力した結果、瞬殺であった。
「おぉ、おぉ! いけるじゃねえか!! 人力でここまでスムーズに船を沈められるんだなあ! ……だけど、船を沈めるのはもったいないからな? 利用できるものは利用する方向で行こうや……」
オルカがちょっとシリアスな顔で言った。
確かに、人魚ならぬ俺たちは海の中では生きていけない。
船が必要だもんな。
「よし分かった。やっぱり直接乗り込んで無力化が一番船に優しいな」
「手間はかかるがな。船は海の財産だ。海賊船も、乗ってる奴らが腐ってるだけで船自体は悪くねえ」
「なるほど確かに。いいこと言うなあ」
さすがはオルカおじさんだ。
人生の年季が違う。
いつも通り、イクサは理解してない顔をしていたが、それを除けばみんな納得したようだ。
イクサは戦場で俺がコントロールする。
俺が一番うまくイクサを操縦できるからな……!
「オクノくーん。あなたに会いたいってお客さんよー」
アミラが向こうで手を振っている。
傍らには、油断できなさそうな目の光を浮かべた男が立っていた。
都市国家の商人、大体みんな油断できなさそうな顔してるけどな。
「やあやあ、はじめまして! オクタマ戦団の団長オクノ殿ですな? ワタクシは古代遺跡を調査する仕事をしております、ダインスです。一応、この都市国家アーテヌの国家運営議員を務めております」
「こりゃご丁寧に」
俺は彼と握手した。
政治家さんか。
こういうキャラは初めてだなあ。
すでに傭兵団と俺の名前を把握してるし。
「先程の、海賊船を次々に沈める腕前、感服いたしました。つきましてはこちらから、オクタマ戦団に依頼をしたく」
「おっ、海賊全滅ですかね」
「話が早い……!! 我が国からお出しできる報酬はそれなりですが、他の都市国家にも渡りをつけましょう。我ら都市国家群があなたを雇う。それでどうでしょうか」
「いいですよ!」
「決断も早い……! ノータイムですな! ではこれで契約成立です。海賊王国を滅ぼして下さい! あなたがたならできると信じています!」
トントン拍子でお話が進んだ。
やっぱり、実力を見せつけると結果がついてくるものだな。
「どう? いい話だったでしょう? お姉さん、儲け話も見逃さないようにしてるんだから!」
アミラが胸を張る。
「イーサワに対抗意識燃やしてる?」
「そ、そんなことないわ。男の人に嫉妬するわけないでしょ。最近オクノくんを独り占めされて悔しいなんてことないんだからね」
そうか、男も女子に嫉妬されるのかー。
ちなみにこれは、アミラ特有の感情のようだ。
年が離れているカリナにとって、イーサワは気のいいおじさんくらいのポジションらしいし、ルリアがそんな難しいことを考えているはずがない。
ルリアの思考の単純明快さはイクサに近いぞ。
「いやー、あのー、いきなり話を纏められると困るんですがー」
話題のイーサワがひょこひょことやって来た。
隣でラムハが苦笑している。
「金銭面のお話は、オクタマ戦団の主務であるイーサワが担当するわ。議員さん、細かな話は彼と詰めてちょうだい」
「ええ、もちろんです。あー、そういう手慣れた方がいた? あー、商人株まで持ってる……」
ちょっとダインス氏がガックリしている。
あれっ、もしかして俺、カモられかけてた?
「気をつけなさいよ、オクノ。あなた、私たちみんなの命を預かっているようなものなんだから。こういう交渉事はプロに任せるのよ。そのために、あなたがイーサワを仲間にしたんでしょう?」
「そうだった!」
「ええ……。お姉さん、余計なことをしちゃった……?」
あっ!
アミラがすごくしょんぼりしてる!
大変お姉さんぶっている未亡人ではあるが、まだギリギリ十代なのでかなり若いのだ。
勢い任せに先走っても仕方ない。
「ちょっとフォローしてくる!」
「行ってらっしゃい」
ラムハが余裕の表情で送り出してきた。
この記憶喪失、ハートが強い。
「アミラ、人間誰しも失敗はある! あと、ラムハとイーサワが速攻でフォローしてくれたから結果的にいい感じになるから大丈夫」
アミラの両手を包みながら伝えるのだ。
じーっと彼女の目を見てると、アミラが瞳をうるませた。
「うえーん、ごめんなさーい! オクノくん優しいー」
おっ!
アミラがもたれかかってきた。
これ、手を包み込んでなければ抱きしめられていたな。
惜しいことをした……。
そして視界の端で、ルリアとカリナがギリギリと歯ぎしりをしている。
ここに割って入ってこないくらいの自制心はあるようだ。
「……オクノくん、傷ついた心の女を癒やすために、一晩を一緒にしちゃってもいいとお姉さんは思うんだけどっ」
アミラの鼻息が荒くなってきた。
すると、突如彼女の背後にラムハが出現した。
無言でアミラを羽交い締めにして、「うぐわっ!? いたいいたいいたい!? ラムハ、冗談、冗談だから! ひええ、許してえー!」どこかに連れて行ってしまった。
恐ろしい……。
ルリアもカリナも、ゾッとした顔をしてる。
淑女の掟を破ろうとしたものには、恐ろしい罰が待ち受けているかも知れない。
「ほえー。多摩川くん本当にモテモテなんだ。異世界の人の趣味は変わってるなあ」
日向は普通にシツレイだな?
翌日。
ダインス議員が用意したのは、俺たち用の船だった。
この船そのものが仕事の報酬の先払いなのだとか。
「中古の船ですから、かなり先払いを上乗せさせてやりました」
胸を張るイーサワ。
当分の水と食料、それから武器の類を手に入れてくれたようだ。
ここで、ルリアとカリナの武器が新しくなった。
品質のいい槍と、性能のよさそうな弓だ。
これまで、帝国兵を倒したりしたものを回収して、壊すたびに取り替えていたからな。
それよりも高性能な武器が手に入るのはありがたい。
「私の杖も新調したわ。使われている黒曜石は私の呪力を吸って、かなり強力になっているみたい。だからこれだけ流用して、杖本体を変えてみたの。呪法を使う時、より強い助けになってくれると思うわね」
「ほうほう、ラムハもパワーアップかー」
「お姉さんは新しい服をもらったのよ! 見て見て!」
「あたしももらったんだよー! 見てーオクノくーん!」
「わたしもです!! 見られるのはわたしです! みてください!」
女子たちから引っ張られていく俺。
ハハハ、みんな可愛い可愛い。
ラムハがこれを菩薩のような顔で見送っている。
何気に、彼女も新しい服になってるんだな……!
さて、出港準備をすることになる。
荷物の類は充分。
乗り物酔いに効くという薬なども仕入れて、カリナの船酔い対策もバッチリだ。
ちなみにアミラの呪法、毒消しの水で船酔いはかなり軽くなるらしい。
これ、バッドステータス扱いだったのか……。
甲板には、見慣れない大箱が設置されている。
舳先側に大きな穴が空いてて、中には藁が敷き詰められていて……。
「あっ! これ、フタマタの家か!」
「わおん!」
フタマタが元気に返事をすると、家の中に潜り込んでいった。
犬小屋だ……!
自分専用の部屋を得たフタマタ、ご機嫌なのだ。
準備が進む中、日向はイクサに戦いの手ほどきを受けている。
「お前は与えられた才能だけに頼って戦う傾向が見える。勇者としての力で初期は戦えるが、才能任せは伸び悩むことになるぞ」
天才剣士が何か言ってら。
「才能……。こっちに召喚された時に身についた力、だよね? 多摩川くんにも技を継承してもらってるし」
「それだ。オクノからもらう技も己で得たものではない。技は磨けば、新しい自分だけの技が派生する。それを目指せ。まずは実戦だ」
イクサが剣を収め、拳を構える。
「来い」
「ええっ!? だって、イクサさんは剣士でしょ? 私は格闘家だから、それじゃあイクサさんが不利なんじゃ」
「来い」
「う、うん!! 行きます……! とあーっ!」
日向が仕掛ける。
ちょっと遠慮気味の一撃?
これをイクサが、普通にカウンターで迎え撃った。
「ぎゃー!」
日向が吹っ飛んで甲板をゴロゴロ転がっていく。
うーむ、男女平等パンチ!!
「手加減をするな」
「ええっ……! パンチ、全然見えなかったんだけど!? イクサさん、剣が専門で体術は素人じゃないの?」
「説明しよう。イクサは剣のスキルレベルが53あってとても強い剣士だ。だが、なぜか体術も46レベルあるので日向よりも遥かに格上だぞ」
日向の疑問に、俺が丁寧に答えてあげる。
「つ、強すぎるう」
「何をしているマキ。仕掛けてこないならこちらから行くぞ」
「しかもスパルター!」
日向の悲鳴が響く。
訓練などしつつ、まもなく船は出港だ。
あ、船名を決めてないな。
えーと……。かりにホリデー号としておこう。
海賊をやっつけたら、この船でホリデイと洒落込む予定だからな!
俺たちとイクサたちが協力した結果、瞬殺であった。
「おぉ、おぉ! いけるじゃねえか!! 人力でここまでスムーズに船を沈められるんだなあ! ……だけど、船を沈めるのはもったいないからな? 利用できるものは利用する方向で行こうや……」
オルカがちょっとシリアスな顔で言った。
確かに、人魚ならぬ俺たちは海の中では生きていけない。
船が必要だもんな。
「よし分かった。やっぱり直接乗り込んで無力化が一番船に優しいな」
「手間はかかるがな。船は海の財産だ。海賊船も、乗ってる奴らが腐ってるだけで船自体は悪くねえ」
「なるほど確かに。いいこと言うなあ」
さすがはオルカおじさんだ。
人生の年季が違う。
いつも通り、イクサは理解してない顔をしていたが、それを除けばみんな納得したようだ。
イクサは戦場で俺がコントロールする。
俺が一番うまくイクサを操縦できるからな……!
「オクノくーん。あなたに会いたいってお客さんよー」
アミラが向こうで手を振っている。
傍らには、油断できなさそうな目の光を浮かべた男が立っていた。
都市国家の商人、大体みんな油断できなさそうな顔してるけどな。
「やあやあ、はじめまして! オクタマ戦団の団長オクノ殿ですな? ワタクシは古代遺跡を調査する仕事をしております、ダインスです。一応、この都市国家アーテヌの国家運営議員を務めております」
「こりゃご丁寧に」
俺は彼と握手した。
政治家さんか。
こういうキャラは初めてだなあ。
すでに傭兵団と俺の名前を把握してるし。
「先程の、海賊船を次々に沈める腕前、感服いたしました。つきましてはこちらから、オクタマ戦団に依頼をしたく」
「おっ、海賊全滅ですかね」
「話が早い……!! 我が国からお出しできる報酬はそれなりですが、他の都市国家にも渡りをつけましょう。我ら都市国家群があなたを雇う。それでどうでしょうか」
「いいですよ!」
「決断も早い……! ノータイムですな! ではこれで契約成立です。海賊王国を滅ぼして下さい! あなたがたならできると信じています!」
トントン拍子でお話が進んだ。
やっぱり、実力を見せつけると結果がついてくるものだな。
「どう? いい話だったでしょう? お姉さん、儲け話も見逃さないようにしてるんだから!」
アミラが胸を張る。
「イーサワに対抗意識燃やしてる?」
「そ、そんなことないわ。男の人に嫉妬するわけないでしょ。最近オクノくんを独り占めされて悔しいなんてことないんだからね」
そうか、男も女子に嫉妬されるのかー。
ちなみにこれは、アミラ特有の感情のようだ。
年が離れているカリナにとって、イーサワは気のいいおじさんくらいのポジションらしいし、ルリアがそんな難しいことを考えているはずがない。
ルリアの思考の単純明快さはイクサに近いぞ。
「いやー、あのー、いきなり話を纏められると困るんですがー」
話題のイーサワがひょこひょことやって来た。
隣でラムハが苦笑している。
「金銭面のお話は、オクタマ戦団の主務であるイーサワが担当するわ。議員さん、細かな話は彼と詰めてちょうだい」
「ええ、もちろんです。あー、そういう手慣れた方がいた? あー、商人株まで持ってる……」
ちょっとダインス氏がガックリしている。
あれっ、もしかして俺、カモられかけてた?
「気をつけなさいよ、オクノ。あなた、私たちみんなの命を預かっているようなものなんだから。こういう交渉事はプロに任せるのよ。そのために、あなたがイーサワを仲間にしたんでしょう?」
「そうだった!」
「ええ……。お姉さん、余計なことをしちゃった……?」
あっ!
アミラがすごくしょんぼりしてる!
大変お姉さんぶっている未亡人ではあるが、まだギリギリ十代なのでかなり若いのだ。
勢い任せに先走っても仕方ない。
「ちょっとフォローしてくる!」
「行ってらっしゃい」
ラムハが余裕の表情で送り出してきた。
この記憶喪失、ハートが強い。
「アミラ、人間誰しも失敗はある! あと、ラムハとイーサワが速攻でフォローしてくれたから結果的にいい感じになるから大丈夫」
アミラの両手を包みながら伝えるのだ。
じーっと彼女の目を見てると、アミラが瞳をうるませた。
「うえーん、ごめんなさーい! オクノくん優しいー」
おっ!
アミラがもたれかかってきた。
これ、手を包み込んでなければ抱きしめられていたな。
惜しいことをした……。
そして視界の端で、ルリアとカリナがギリギリと歯ぎしりをしている。
ここに割って入ってこないくらいの自制心はあるようだ。
「……オクノくん、傷ついた心の女を癒やすために、一晩を一緒にしちゃってもいいとお姉さんは思うんだけどっ」
アミラの鼻息が荒くなってきた。
すると、突如彼女の背後にラムハが出現した。
無言でアミラを羽交い締めにして、「うぐわっ!? いたいいたいいたい!? ラムハ、冗談、冗談だから! ひええ、許してえー!」どこかに連れて行ってしまった。
恐ろしい……。
ルリアもカリナも、ゾッとした顔をしてる。
淑女の掟を破ろうとしたものには、恐ろしい罰が待ち受けているかも知れない。
「ほえー。多摩川くん本当にモテモテなんだ。異世界の人の趣味は変わってるなあ」
日向は普通にシツレイだな?
翌日。
ダインス議員が用意したのは、俺たち用の船だった。
この船そのものが仕事の報酬の先払いなのだとか。
「中古の船ですから、かなり先払いを上乗せさせてやりました」
胸を張るイーサワ。
当分の水と食料、それから武器の類を手に入れてくれたようだ。
ここで、ルリアとカリナの武器が新しくなった。
品質のいい槍と、性能のよさそうな弓だ。
これまで、帝国兵を倒したりしたものを回収して、壊すたびに取り替えていたからな。
それよりも高性能な武器が手に入るのはありがたい。
「私の杖も新調したわ。使われている黒曜石は私の呪力を吸って、かなり強力になっているみたい。だからこれだけ流用して、杖本体を変えてみたの。呪法を使う時、より強い助けになってくれると思うわね」
「ほうほう、ラムハもパワーアップかー」
「お姉さんは新しい服をもらったのよ! 見て見て!」
「あたしももらったんだよー! 見てーオクノくーん!」
「わたしもです!! 見られるのはわたしです! みてください!」
女子たちから引っ張られていく俺。
ハハハ、みんな可愛い可愛い。
ラムハがこれを菩薩のような顔で見送っている。
何気に、彼女も新しい服になってるんだな……!
さて、出港準備をすることになる。
荷物の類は充分。
乗り物酔いに効くという薬なども仕入れて、カリナの船酔い対策もバッチリだ。
ちなみにアミラの呪法、毒消しの水で船酔いはかなり軽くなるらしい。
これ、バッドステータス扱いだったのか……。
甲板には、見慣れない大箱が設置されている。
舳先側に大きな穴が空いてて、中には藁が敷き詰められていて……。
「あっ! これ、フタマタの家か!」
「わおん!」
フタマタが元気に返事をすると、家の中に潜り込んでいった。
犬小屋だ……!
自分専用の部屋を得たフタマタ、ご機嫌なのだ。
準備が進む中、日向はイクサに戦いの手ほどきを受けている。
「お前は与えられた才能だけに頼って戦う傾向が見える。勇者としての力で初期は戦えるが、才能任せは伸び悩むことになるぞ」
天才剣士が何か言ってら。
「才能……。こっちに召喚された時に身についた力、だよね? 多摩川くんにも技を継承してもらってるし」
「それだ。オクノからもらう技も己で得たものではない。技は磨けば、新しい自分だけの技が派生する。それを目指せ。まずは実戦だ」
イクサが剣を収め、拳を構える。
「来い」
「ええっ!? だって、イクサさんは剣士でしょ? 私は格闘家だから、それじゃあイクサさんが不利なんじゃ」
「来い」
「う、うん!! 行きます……! とあーっ!」
日向が仕掛ける。
ちょっと遠慮気味の一撃?
これをイクサが、普通にカウンターで迎え撃った。
「ぎゃー!」
日向が吹っ飛んで甲板をゴロゴロ転がっていく。
うーむ、男女平等パンチ!!
「手加減をするな」
「ええっ……! パンチ、全然見えなかったんだけど!? イクサさん、剣が専門で体術は素人じゃないの?」
「説明しよう。イクサは剣のスキルレベルが53あってとても強い剣士だ。だが、なぜか体術も46レベルあるので日向よりも遥かに格上だぞ」
日向の疑問に、俺が丁寧に答えてあげる。
「つ、強すぎるう」
「何をしているマキ。仕掛けてこないならこちらから行くぞ」
「しかもスパルター!」
日向の悲鳴が響く。
訓練などしつつ、まもなく船は出港だ。
あ、船名を決めてないな。
えーと……。かりにホリデー号としておこう。
海賊をやっつけたら、この船でホリデイと洒落込む予定だからな!
10
お気に入りに追加
1,154
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました
向原 行人
ファンタジー
僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。
実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。
そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。
なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!
そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。
だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。
どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。
一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!
僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!
それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?
待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。

修学旅行に行くはずが異世界に着いた。〜三種のお買い物スキルで仲間と共に〜
長船凪
ファンタジー
修学旅行へ行く為に荷物を持って、バスの来る学校のグラウンドへ向かう途中、三人の高校生はコンビニに寄った。
コンビニから出た先は、見知らぬ場所、森の中だった。
ここから生き残る為、サバイバルと旅が始まる。
実際の所、そこは異世界だった。
勇者召喚の余波を受けて、異世界へ転移してしまった彼等は、お買い物スキルを得た。
奏が食品。コウタが金物。紗耶香が化粧品。という、三人種類の違うショップスキルを得た。
特殊なお買い物スキルを使い商品を仕入れ、料理を作り、現地の人達と交流し、商人や狩りなどをしながら、少しずつ、異世界に順応しつつ生きていく、三人の物語。
実は時間差クラス転移で、他のクラスメイトも勇者召喚により、異世界に転移していた。
主人公 高校2年 高遠 奏 呼び名 カナデっち。奏。
クラスメイトのギャル 水木 紗耶香 呼び名 サヤ。 紗耶香ちゃん。水木さん。
主人公の幼馴染 片桐 浩太 呼び名 コウタ コータ君
(なろうでも別名義で公開)
タイトル微妙に変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる