133 / 517
休憩? 私の充電編
第133話 考察勢頼むぞ伝説
しおりを挟む
ダンジョン内で食べる音を聞かせるASMR配信などをしていたら、ネチョネチョ動画に現れたアンチが困惑しきって帰っていく……そんな日々を送っていた。
兄が頑張ってるのもあるけど、私に対するアンチ活動がどんどん小さくなっていく。
※『はづきっちの普段の活動、叩くポイントが一切無いからな……』『食べ物に関する雑談とか、ダンジョンでヘンテコな探索をしたりするくらいだもんな』『割りとそういう方面への気遣いが基本的にできてるはづきっち』『俺の娘より若いとは思えないくらいしっかりしてる……』『父親目線ニキ!』
「そんなにダンジョンで咀嚼音聞かせる配信は変わってるんですかね……? 私、多分このASMRが一番向いてるんですけど」
※『天職だと思うよw めっちゃ腹が減るもん』『食べる音が汚くないの、間違いなく才能』『食べ物の山が消えていくのはなんか見ててスカッとする』
好評じゃないか。
こうして、大人しくしている間にも、私は独自の活動を楽しく行っていたのだった。
コラボだけは封印してるけど、ザッコではみんなと繋がってるしね。
この間もカンナちゃんと連絡を取り合って、一緒にご飯に行った。
「はづきちゃん凄いじゃん! アメリカを救うとか、もう英雄だよ~。遠いところに行っちゃったなあ」
「ぜ、全然そんなことないです! 私はいつもの腹ペコ女子高生ですよー」
「うんうん、こうして向かい合ってみると何も変わって無くて安心する! だから私も頑張らなくちゃって思えるなあ!」
ああー。
カンナちゃんといると安らぐー。
今も彼女のアクスタとかにチュッチュして寝たりしてます。
私はカンナちゃんのガチ恋勢かも知れない。
だが不思議と、私のこのカンナちゃんラブは世の中に伝わってないのだった。
オフの日、ネットサーフィンなどした。
「きら星はづき、カンナ・アーデルハイド……検索!」
おお……。
私たちの間のラブラブを考察するサイトが全然ない。
考察勢、お前らの目は節穴かー。
カンナちゃんなんかチュッチュしすぎてそれ用のアクスタを買い増すことになったんだぞ。
私はアメリカにカンナちゃんのアクスタ持って行ったし。
ぶつぶつ言いながら世の不理解を嘆いていたら、なんか別の考察サイトを見つけた。
~◯◯さんについて考察してみました~結局わかりませんでした! 参考になりましたか? みたいな時間を浪費する系じゃない。
なんかガチなの。
『最近ワイドショーに良く出てくる、貴族院のルシファー・グリフォンという議員がきら星はづきの危険性を訴えている。こいつをテレビ局は重用しており、海外の人間が関わるので迷宮省の動きも慎重になってきている。貴族院の議員をどうにかすると国際問題になるからだ』
はあはあ。
ルシファーさんってあの大型ビジョンに映ってた金髪の人か。
年が良く分からないけど、もと役者さんだけあってかなり整った顔立ちをしてた。
『まず結論から述べるが、ルシファーもグリフォンも、傲慢の大罪が象徴とする存在である』
「ぶっ」
飲み物を口に含んでた私、思わず吹き出しかける。
えっ、マジですか。
『そしてルシファー議員がきら星はづき非難を開始したのは色欲のマリリーヌによる、きら星はづき大罪勢認定があった後。本来ならば全世界できら星はづきをプッシュすべき状況に冷や水を浴びせた事になる。現に、世界各国できら星はづきを表立って押すものは減っている』
詳しいなあー。
『筆者はこのサイトの維持のために、結論を明言しない。読者が各々で判断してくれればいい。筆者は普段きら星はづきの配信に顔を出している。そこで読者諸氏とも会えれば幸いだ』
ふんふん、この有識者はお前らなのか。
誰なんだろうなあ。
ほうほう、もんじゃストームさん……。
もんじゃ……!?
もんじゃ、考察勢だったのか。
なお、なんか追記で『はづきっちを風評で悪く言う連中はみんな治療(隠語)されてしまえ』とか言ってた。
か、過激~。
とりあえず私、この考察サイトを兄と風街さんに共有しておいた。
まあ素人の人の考察だし、参考くらいにしかならないと思うんだけど。
ただ、なんかその翌日からテレビにルシファー議員が出なくなったみたい。
『はづきさんお手柄! テレビ局は空気を読むから、明らかにこれはヤバいって雰囲気になったら一斉に動くの』
風街さんからザッコがあった。
「はあー。そうだったんですね。迷宮省すげーって思ってました」
『実際凄いのよ? 私たちは迷宮に関連することであれば、他省庁への優先権が与えられている。これは迷宮法第一条第二項にある、迷宮関連事案は全てに優先して対処することができる、によって保証されているのね』
逮捕したり、会社の活動を停止させたりもできるらしい。
こわー。
ここ最近で世の中の闇をたくさん見たかも知れない。
一人でお風呂に入れなくなるー。
『そうだはづきさん、今度のカラオケ配信コラボだけど、うちの会社のスタジオでやるから予定を決めないと……』
「えっ、この状況でコラボの話を!?」
『信頼できる筋の情報だけど、この騒ぎは来週終わりには収まるわよ?』
「あっ、一番信頼できる筋の」
あなた迷宮省のえらい人じゃないですか風街さん!
ということは、次の案件は風街さんとのカラオケコラボかあ……。
『ちょうどハロウィンの辺りじゃない? はづきさんはハロウィンで何かやるの?』
「あっ、考えてませんでした」
『じゃあリスナーから募集して百物語とかやる? 部屋にたくさんロウソクを並べて、怪談を一つ話し終える度に吹き消すの』
「あひー、一人で眠れなくなりますー!」
『噂には聞いてたけど、本当に怖いお話は苦手なのね……』
私の弱点がまた一つ広まってしまった……!
兄が頑張ってるのもあるけど、私に対するアンチ活動がどんどん小さくなっていく。
※『はづきっちの普段の活動、叩くポイントが一切無いからな……』『食べ物に関する雑談とか、ダンジョンでヘンテコな探索をしたりするくらいだもんな』『割りとそういう方面への気遣いが基本的にできてるはづきっち』『俺の娘より若いとは思えないくらいしっかりしてる……』『父親目線ニキ!』
「そんなにダンジョンで咀嚼音聞かせる配信は変わってるんですかね……? 私、多分このASMRが一番向いてるんですけど」
※『天職だと思うよw めっちゃ腹が減るもん』『食べる音が汚くないの、間違いなく才能』『食べ物の山が消えていくのはなんか見ててスカッとする』
好評じゃないか。
こうして、大人しくしている間にも、私は独自の活動を楽しく行っていたのだった。
コラボだけは封印してるけど、ザッコではみんなと繋がってるしね。
この間もカンナちゃんと連絡を取り合って、一緒にご飯に行った。
「はづきちゃん凄いじゃん! アメリカを救うとか、もう英雄だよ~。遠いところに行っちゃったなあ」
「ぜ、全然そんなことないです! 私はいつもの腹ペコ女子高生ですよー」
「うんうん、こうして向かい合ってみると何も変わって無くて安心する! だから私も頑張らなくちゃって思えるなあ!」
ああー。
カンナちゃんといると安らぐー。
今も彼女のアクスタとかにチュッチュして寝たりしてます。
私はカンナちゃんのガチ恋勢かも知れない。
だが不思議と、私のこのカンナちゃんラブは世の中に伝わってないのだった。
オフの日、ネットサーフィンなどした。
「きら星はづき、カンナ・アーデルハイド……検索!」
おお……。
私たちの間のラブラブを考察するサイトが全然ない。
考察勢、お前らの目は節穴かー。
カンナちゃんなんかチュッチュしすぎてそれ用のアクスタを買い増すことになったんだぞ。
私はアメリカにカンナちゃんのアクスタ持って行ったし。
ぶつぶつ言いながら世の不理解を嘆いていたら、なんか別の考察サイトを見つけた。
~◯◯さんについて考察してみました~結局わかりませんでした! 参考になりましたか? みたいな時間を浪費する系じゃない。
なんかガチなの。
『最近ワイドショーに良く出てくる、貴族院のルシファー・グリフォンという議員がきら星はづきの危険性を訴えている。こいつをテレビ局は重用しており、海外の人間が関わるので迷宮省の動きも慎重になってきている。貴族院の議員をどうにかすると国際問題になるからだ』
はあはあ。
ルシファーさんってあの大型ビジョンに映ってた金髪の人か。
年が良く分からないけど、もと役者さんだけあってかなり整った顔立ちをしてた。
『まず結論から述べるが、ルシファーもグリフォンも、傲慢の大罪が象徴とする存在である』
「ぶっ」
飲み物を口に含んでた私、思わず吹き出しかける。
えっ、マジですか。
『そしてルシファー議員がきら星はづき非難を開始したのは色欲のマリリーヌによる、きら星はづき大罪勢認定があった後。本来ならば全世界できら星はづきをプッシュすべき状況に冷や水を浴びせた事になる。現に、世界各国できら星はづきを表立って押すものは減っている』
詳しいなあー。
『筆者はこのサイトの維持のために、結論を明言しない。読者が各々で判断してくれればいい。筆者は普段きら星はづきの配信に顔を出している。そこで読者諸氏とも会えれば幸いだ』
ふんふん、この有識者はお前らなのか。
誰なんだろうなあ。
ほうほう、もんじゃストームさん……。
もんじゃ……!?
もんじゃ、考察勢だったのか。
なお、なんか追記で『はづきっちを風評で悪く言う連中はみんな治療(隠語)されてしまえ』とか言ってた。
か、過激~。
とりあえず私、この考察サイトを兄と風街さんに共有しておいた。
まあ素人の人の考察だし、参考くらいにしかならないと思うんだけど。
ただ、なんかその翌日からテレビにルシファー議員が出なくなったみたい。
『はづきさんお手柄! テレビ局は空気を読むから、明らかにこれはヤバいって雰囲気になったら一斉に動くの』
風街さんからザッコがあった。
「はあー。そうだったんですね。迷宮省すげーって思ってました」
『実際凄いのよ? 私たちは迷宮に関連することであれば、他省庁への優先権が与えられている。これは迷宮法第一条第二項にある、迷宮関連事案は全てに優先して対処することができる、によって保証されているのね』
逮捕したり、会社の活動を停止させたりもできるらしい。
こわー。
ここ最近で世の中の闇をたくさん見たかも知れない。
一人でお風呂に入れなくなるー。
『そうだはづきさん、今度のカラオケ配信コラボだけど、うちの会社のスタジオでやるから予定を決めないと……』
「えっ、この状況でコラボの話を!?」
『信頼できる筋の情報だけど、この騒ぎは来週終わりには収まるわよ?』
「あっ、一番信頼できる筋の」
あなた迷宮省のえらい人じゃないですか風街さん!
ということは、次の案件は風街さんとのカラオケコラボかあ……。
『ちょうどハロウィンの辺りじゃない? はづきさんはハロウィンで何かやるの?』
「あっ、考えてませんでした」
『じゃあリスナーから募集して百物語とかやる? 部屋にたくさんロウソクを並べて、怪談を一つ話し終える度に吹き消すの』
「あひー、一人で眠れなくなりますー!」
『噂には聞いてたけど、本当に怖いお話は苦手なのね……』
私の弱点がまた一つ広まってしまった……!
20
お気に入りに追加
246
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる