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それなり私の飛翔編
第27話 多人数コラボ雑談伝説
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「あーっ、はづきちゃんが倒れた! 助けてーっ!」
「なんだなんだ」
「あっ、これはコミュ障が一度にたくさんの初めてに遭遇した結果脳内がオーバーヒートしたやつだな」
「わかるわかる。俺ら大なり小なり同類だもんな」
なんかたくさん部屋の中から出てきて、私を運んでいったぞ。
そうです!
私、普通に緊張で腰砕けになったのです!
「ウェーイ! はづきちゃんようこそ、マイハウスへ!!」
「や、やっと知ってる人がいた! チャラウェイさーん!!」
この中で一番チャラチャラウェイウェイしてる外見なのに、一番安らぐ……!
ともに死線をくぐり抜けた仲だもんね!
「見てくれ、もう元気になったぜ!」
「やったー!」
「……というところで、配信開始時間だ。全員、バーチャライズ行くぜえ!」
「えっ!? いきなり!?」
戸惑いながら、私は慌ててAフォンを取り出した。
私の姿が、きら星はづきに変わった。
周りの人たちも、どこかで見たことがあるような姿に……。
ああ、現実の人間の姿じゃないと安らぐぅ。
「ちょりーっす! そしてヒャッハー!! 完全復活、チャラウェイだぜーっ!! えっ、ミュート外れてた? マジで? さっきの騒ぎ聞こえてた?」
な、なにーっ!?
私がぶっ倒れて運ばれていた音が聞こえていたのかー!
し、しまった……。
また変な評判になってしまう。
「ってことで今日は、沢山の仲間が快気祝いで集まってもらいました! みんな、自己紹介オナシャス!!」
凄いメンバーが、次々に自己紹介する。
それぞれの配信者のリスナーも来てるらしくて、チャラウェイTVのこの生配信は同接数30.000人近くになっている。
すっごいなあ……。
で、八咫烏さんが自己紹介したら、ワーッとコメントが流れていった。
凄い人気だ!
そして熾天使バトラさんの自己紹介で、またコメントがワーッと流れる。
この二人はこの中でも特に大物っていう感じだなあ。
「ほい、それじゃあはづきちゃん!」
「ほえ?」
「ほえ、じゃなくて」
し、しまったー!!
コメントに、『可愛い』『天然か?』『さっきも緊張で倒れてたらしいし』『親近感ある』などと言う言葉が流れる。
荒れるよりはいいけどさあ……!
※『うおおおおおおお』『はづきっちうおおおおおおお』『俺たちの姫がこんな大物の集まりに』『感慨深いなあ』
「親みたいな顔しないでください!? あ、今のはうちのリスナーです! あ、えっと、こんきらー! 新人冒険配信者のきら星はづきでーす!」
私が手を振ったら、チャット欄がすっごい速度で流れた。
※『あのはづきちゃんか!』『チャラウェイを助けてくれてありがとう!』『奇跡の復活見た!』『約束された勝利のゴボウ!』
ワーッと盛り上がる。
なんだなんだ!?
こ、これ、八咫烏さんの時より流れが速くない!?
私はちょっとパニクりそうになるのをこらえて、カバンからプレゼントを取り出した。
「こ、これ、つまらないものですが……」
「うおーっ! 新聞紙で巻かれたゴボウ!! はづきちゃんサンキュー! やっぱはづきちゃんと言えばゴボウだよなあ!」
他の配信者たちも大盛りあがり。
チャット欄なんかお祭り騒ぎだ。
な、なんだなんだ。
どこがそんなに盛り上がるところなんだーっ!!
「いやあ、マジではづきちゃんは盛り上げてくれるぜ! それからなみんな! 今日の雑談の話題だが、はづきちゃんが重要なんだぜ。みんなも見たよな、はづきちゃんが潜ったダンジョンの中にあった異世界!」
私は別に盛り上げたいわけじゃないんだけど……。
無難に切り抜けたい、と思うのに、まだ話題の中心は私!?
なんだか周りの人たちは、真面目な顔で頷いているし。
「今まで潜ってきたダンジョンは、みんな建物の中だったからね。あれを見て、俺は何を見てるんだって思ったよ」
「私も! 天井が高いところとか、洞窟みたいになってるダンジョンはあったけど、ダンジョンの中に別の世界そのものが広がってるなんてありえない」
口々に驚きを告げる。
「はづきちゃんの動画だけど、リンクを貼ってあるからみんなも確認してくれよな!」
「ちょっといい?」
ここで挙手したのは、八咫烏さんだった。
「うっす! 八咫烏さんどうぞ!」
「俺ね、あの光景、話を聞いたことがあるんだ。今はもういない仲間の口からだけど」
ちらっと私を見る。
な、な、なんだ……?
有名人み見つめられると、落ち着かなくなるんだけど!
……と思ってたら、太ももをつるっと撫でられた。
「あひー」
※『鳴いた!』『何今の!』『かわいい』『はづきちゃんの鳴き声だ!』
「ごめんねー。はづきさんが凄く緊張してたから。ちょっと緊張を解いてあげたいなーって」
バトラさん!?
「私たちも緊張しないわけじゃないし、あなたみたいな新しい子を迎えて、一緒に仕事していきたいって思ってるのよ? ほどよく緊張して、楽しくやっていきましょ」
「は、はい!」
いい人だなー。
八咫烏さんはちょっと笑いながら、言葉を続けた。
「そいつは俺に、あの光景の話をした後で箱を抜けた。あ、これはあくまで俺が見た範囲での話だけどね? 公式からの発表じゃないから」
なんかチャット欄がざわついてる。
これ、お気楽な雑談配信だったのでは……?
※『斑鳩だ』『斑鳩の話だね』『そう言えばはづきちゃんって……』
八咫烏さんはこのコメントをしばらく読んだ後、頷いた。
「推測だからね。だけど、この世界にはダンジョンが溢れていて、そこからダンジョンの外ではありえないようなモンスターが現れる。こいつらはどこから来たんだって考えたことは無いか? あの光景は、そのクエスチョンへのアンサーだと思っている。ま、信じるか信じないかは、みんな次第だけどね!」
「ウェイウェイ! そうだな! この辺は今後の冒険配信者にとって、大きい問題になってくるかも知んないよな! よし、じゃあこの話はここまで! 次は俺がぶっ倒れて延期になってた、ダンジョンキャンプコラボの話だけど……」
チャラウェイさんがシリアスな話の流れを変えた!
この辺りの話運びが本当に上手いなあ。勉強になる。
そこからは楽しい雑談配信だった。
私も話を求められたけど、外部との接触が薄い陰キャ女子高生に何を期待しているんだ……!?
だけど、私が話すと妙にみんなもチャットも盛り上がった。
チャラウェイさんが用意していたウェルカム料理はなんとイタリアンで、めっちゃ美味しかった。
私はもりもり頂いて、多分今回いた配信者の中で、一番たくさん食べた。
そして私は先輩配信者の方々から、なにかの話題のたびにすごくいじられたのだった。
い、一生分の気遣いをした……!!
「なんだなんだ」
「あっ、これはコミュ障が一度にたくさんの初めてに遭遇した結果脳内がオーバーヒートしたやつだな」
「わかるわかる。俺ら大なり小なり同類だもんな」
なんかたくさん部屋の中から出てきて、私を運んでいったぞ。
そうです!
私、普通に緊張で腰砕けになったのです!
「ウェーイ! はづきちゃんようこそ、マイハウスへ!!」
「や、やっと知ってる人がいた! チャラウェイさーん!!」
この中で一番チャラチャラウェイウェイしてる外見なのに、一番安らぐ……!
ともに死線をくぐり抜けた仲だもんね!
「見てくれ、もう元気になったぜ!」
「やったー!」
「……というところで、配信開始時間だ。全員、バーチャライズ行くぜえ!」
「えっ!? いきなり!?」
戸惑いながら、私は慌ててAフォンを取り出した。
私の姿が、きら星はづきに変わった。
周りの人たちも、どこかで見たことがあるような姿に……。
ああ、現実の人間の姿じゃないと安らぐぅ。
「ちょりーっす! そしてヒャッハー!! 完全復活、チャラウェイだぜーっ!! えっ、ミュート外れてた? マジで? さっきの騒ぎ聞こえてた?」
な、なにーっ!?
私がぶっ倒れて運ばれていた音が聞こえていたのかー!
し、しまった……。
また変な評判になってしまう。
「ってことで今日は、沢山の仲間が快気祝いで集まってもらいました! みんな、自己紹介オナシャス!!」
凄いメンバーが、次々に自己紹介する。
それぞれの配信者のリスナーも来てるらしくて、チャラウェイTVのこの生配信は同接数30.000人近くになっている。
すっごいなあ……。
で、八咫烏さんが自己紹介したら、ワーッとコメントが流れていった。
凄い人気だ!
そして熾天使バトラさんの自己紹介で、またコメントがワーッと流れる。
この二人はこの中でも特に大物っていう感じだなあ。
「ほい、それじゃあはづきちゃん!」
「ほえ?」
「ほえ、じゃなくて」
し、しまったー!!
コメントに、『可愛い』『天然か?』『さっきも緊張で倒れてたらしいし』『親近感ある』などと言う言葉が流れる。
荒れるよりはいいけどさあ……!
※『うおおおおおおお』『はづきっちうおおおおおおお』『俺たちの姫がこんな大物の集まりに』『感慨深いなあ』
「親みたいな顔しないでください!? あ、今のはうちのリスナーです! あ、えっと、こんきらー! 新人冒険配信者のきら星はづきでーす!」
私が手を振ったら、チャット欄がすっごい速度で流れた。
※『あのはづきちゃんか!』『チャラウェイを助けてくれてありがとう!』『奇跡の復活見た!』『約束された勝利のゴボウ!』
ワーッと盛り上がる。
なんだなんだ!?
こ、これ、八咫烏さんの時より流れが速くない!?
私はちょっとパニクりそうになるのをこらえて、カバンからプレゼントを取り出した。
「こ、これ、つまらないものですが……」
「うおーっ! 新聞紙で巻かれたゴボウ!! はづきちゃんサンキュー! やっぱはづきちゃんと言えばゴボウだよなあ!」
他の配信者たちも大盛りあがり。
チャット欄なんかお祭り騒ぎだ。
な、なんだなんだ。
どこがそんなに盛り上がるところなんだーっ!!
「いやあ、マジではづきちゃんは盛り上げてくれるぜ! それからなみんな! 今日の雑談の話題だが、はづきちゃんが重要なんだぜ。みんなも見たよな、はづきちゃんが潜ったダンジョンの中にあった異世界!」
私は別に盛り上げたいわけじゃないんだけど……。
無難に切り抜けたい、と思うのに、まだ話題の中心は私!?
なんだか周りの人たちは、真面目な顔で頷いているし。
「今まで潜ってきたダンジョンは、みんな建物の中だったからね。あれを見て、俺は何を見てるんだって思ったよ」
「私も! 天井が高いところとか、洞窟みたいになってるダンジョンはあったけど、ダンジョンの中に別の世界そのものが広がってるなんてありえない」
口々に驚きを告げる。
「はづきちゃんの動画だけど、リンクを貼ってあるからみんなも確認してくれよな!」
「ちょっといい?」
ここで挙手したのは、八咫烏さんだった。
「うっす! 八咫烏さんどうぞ!」
「俺ね、あの光景、話を聞いたことがあるんだ。今はもういない仲間の口からだけど」
ちらっと私を見る。
な、な、なんだ……?
有名人み見つめられると、落ち着かなくなるんだけど!
……と思ってたら、太ももをつるっと撫でられた。
「あひー」
※『鳴いた!』『何今の!』『かわいい』『はづきちゃんの鳴き声だ!』
「ごめんねー。はづきさんが凄く緊張してたから。ちょっと緊張を解いてあげたいなーって」
バトラさん!?
「私たちも緊張しないわけじゃないし、あなたみたいな新しい子を迎えて、一緒に仕事していきたいって思ってるのよ? ほどよく緊張して、楽しくやっていきましょ」
「は、はい!」
いい人だなー。
八咫烏さんはちょっと笑いながら、言葉を続けた。
「そいつは俺に、あの光景の話をした後で箱を抜けた。あ、これはあくまで俺が見た範囲での話だけどね? 公式からの発表じゃないから」
なんかチャット欄がざわついてる。
これ、お気楽な雑談配信だったのでは……?
※『斑鳩だ』『斑鳩の話だね』『そう言えばはづきちゃんって……』
八咫烏さんはこのコメントをしばらく読んだ後、頷いた。
「推測だからね。だけど、この世界にはダンジョンが溢れていて、そこからダンジョンの外ではありえないようなモンスターが現れる。こいつらはどこから来たんだって考えたことは無いか? あの光景は、そのクエスチョンへのアンサーだと思っている。ま、信じるか信じないかは、みんな次第だけどね!」
「ウェイウェイ! そうだな! この辺は今後の冒険配信者にとって、大きい問題になってくるかも知んないよな! よし、じゃあこの話はここまで! 次は俺がぶっ倒れて延期になってた、ダンジョンキャンプコラボの話だけど……」
チャラウェイさんがシリアスな話の流れを変えた!
この辺りの話運びが本当に上手いなあ。勉強になる。
そこからは楽しい雑談配信だった。
私も話を求められたけど、外部との接触が薄い陰キャ女子高生に何を期待しているんだ……!?
だけど、私が話すと妙にみんなもチャットも盛り上がった。
チャラウェイさんが用意していたウェルカム料理はなんとイタリアンで、めっちゃ美味しかった。
私はもりもり頂いて、多分今回いた配信者の中で、一番たくさん食べた。
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