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奥様コラボと同じマンションのドラゴン
第136話 魔将……? とやって来たドラゴン
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今日はオフと決めた日に、ホットココアなどをやりながら冒険配信を見ていたのだけれど……。
イカルガエンターテイメント大感謝祭が迫る中、ダンジョン事情はさらにヤバイことになっている気がする。
スタンピードこそ収まったものの、あちこちのダンジョンに風変わりで強力な魔将が現れるようになったのだ。
チスイコウモリに似た頭をした大柄な体躯で、手足は細い。
地震に似た攻撃をしたり、地割れや、地面から突き出す石筍の槍を使ったりする。
一匹だけじゃなく、何匹もいるみたいだ。
かなり強いようで、今のところは倒されたという情報がない。
チャラウェイがドワーフたちを引き連れてこの魔将と戦い、退散させてはいるが……。
『逃げ足がはええぜあいつ!! だが、地面を使った攻撃はドワーフも得意だからな! 俺のフレンドたちに攻撃を食い止めてもらってる間に、トマホーク(ゴム製)で耳をふっ飛ばしてやった! 大慌てで逃げていったぜ』
「なるほどなあ……。きちんと対策を立てていけば対抗できるレベルなんだな」
チャラウェイと通話しながら、同じ動画を見ている。
これは、やや大きめの地下一階ダンジョンに挑む配信で、俺とチャラウェイはここに魔将が出てくるのではないかと睨んでいるのだ。
その配信者は、実力的には中の上。
巧みな話術でリスナーを楽しませつつ、ラーフを使ってモンスターを倒しながら配信している。
普通のダンジョンなら問題ないだろうが、このやや大きめダンジョンだとちょっと危ないか。
『あっ、やっぱ出てきたぜ! ちょっとモンスター多いと思ったんだ』
例の魔将が、地面に穴を開けて這い上がってくるところだった。
身の丈は3mはある。
そしてそいつを取り巻くように、地蜘蛛やモグラのようなモンスターが発生する。
これはヤバイぞ配信者。
俺の勘だが、絶対に勝てない。
幸い、この配信者はどこで手に入れたか公式Aフォンを持っている。
緊急脱出機能で生き残ることはできるだろう。
「逃げろ逃げろ逃げろ!」
コメントを書き込む。
あっ、いかん!
スパイスのアカウントで書き込んでしまった!!
※『えっ、スパイスちゃん!?』『スパイスちゃんもようみとる』『注目されてるぞ!』
これがよくない方向に働いた。
配信者がやる気になってしまったのだ。
いかーん!!
逃げてくれー!
緊急脱出機能を使ったあとのAフォンはぶっ壊れるから、配信者として再起不能になりかねないんだぞー!!
『まあねー。俺も分かるわー。大物配信者がコメント欄にいたら、張り切っちまうもんなあ。前の俺だったら我を忘れる自信がある! んで、どうする?』
「助けに行くかあ……!」
俺は、やらかしの責任をとることを決めた。
まずは異世界を通じてあそこに向かって……。
ドラゴンに運んでもらえるか?
いや、そもそもコーラルはまだあの世界にいるのか?
そんな事を考えているうちに、配信者が追い詰められていく。
大量のモンスターたちと、魔将が使う地面攻撃。
普段は魔法でいなしてるスパイスだが、あんなもんただの人間がどうにかできるわけがないのだ。
いかんいかん、まずは異世界に行ってから考えよう……!!
コメント欄にもリスナーの悲鳴が飛び交っている。
これは間に合わないか……!?
と思った次の瞬間だった。
画面外から、赤いドレスの女が出現した。
緑の角と尻尾を生やしている、明らかに見覚えのある彼女は……。
配信者に襲いかかろうとしていたモンスターを、無造作に蹴り一発でふっ飛ばした。
あまりに蹴りの衝撃が大きすぎて、命中して吹っ飛ぶ過程でモンスターが粉々になる。
飛びかかってくるモンスターを無視し、とりつかせたままで地面のモンスターを踏み潰し、引っ剥がしては壁に叩きつけ……。
※『は?』『えっ』『誰……?』
思わず俺は、『コーラル社長……!!』と書き込んでしまっていた。
これに、彼女は反応した。
『おお、スパイス、貴様の反応があったから出てきたのだが、そこにおったか。我はここにいる。迎えに来い。魔法陣なるものは面倒だな。書き換えて発動させてはみたものの、妙な所に出てしまった』
コメント欄の俺に向けて喋るのだ。
これは本当に迎えに行かなくちゃなあ。
配信者はすっかり腰を抜かしており、その前で、コーラル社長VS魔将の戦いが始まっていた。
次々突き出す石筍は、社長の放った毒のブレスによって腐り落ち、崩壊する。
ブレスで腐った大地には、地震も地割れも起こらない。
『大魔将一族としては強大なのだろうが、貴様個人としては大したことはないな。お前の力は、我が領域に届かぬ』
おもむろに近づいたコーラルが、魔将の腹をガツンと殴りつけた。
『ウグワーッ!!』
くの字に折れ曲がり、吹っ飛んでいく魔将。
腹パンで吹き飛ばされることある?
地面を蹴って、追撃するコーラル。
Aフォンが彼女を追いかけて撮影するが、その顔は平然としており、姿勢もちょっとお散歩に行く過程みたいな状態だ。
あー、これは本気を全く出してないね。
彼女の正体を知らないリスナーには、化け物に思えることだろう。
ちょっとしたステップが地面を砕き、一息に吹っ飛んだ魔将との間合いが詰まる。
そして無造作な追撃のフック。
『ウグワーッ!!』
今度は魔将が真横にふっ飛ばされた。
あー、これは終わった。終わったわ。
「じゃあゆっくり迎えに行くか……」
魔将は大慌てで、消えていくところだった。
『こんなに一方的にやられっぱなしになってるの、見たことがねえな……! これ、スパイスの友達?』
「そう。チャラウェイとも異世界行った時に出会ったじゃん。あのドラゴン」
『えーっ!? あいつかあーっ!?』
ということで。
コーラルを迎えに行くのだった。
イカルガエンターテイメント大感謝祭が迫る中、ダンジョン事情はさらにヤバイことになっている気がする。
スタンピードこそ収まったものの、あちこちのダンジョンに風変わりで強力な魔将が現れるようになったのだ。
チスイコウモリに似た頭をした大柄な体躯で、手足は細い。
地震に似た攻撃をしたり、地割れや、地面から突き出す石筍の槍を使ったりする。
一匹だけじゃなく、何匹もいるみたいだ。
かなり強いようで、今のところは倒されたという情報がない。
チャラウェイがドワーフたちを引き連れてこの魔将と戦い、退散させてはいるが……。
『逃げ足がはええぜあいつ!! だが、地面を使った攻撃はドワーフも得意だからな! 俺のフレンドたちに攻撃を食い止めてもらってる間に、トマホーク(ゴム製)で耳をふっ飛ばしてやった! 大慌てで逃げていったぜ』
「なるほどなあ……。きちんと対策を立てていけば対抗できるレベルなんだな」
チャラウェイと通話しながら、同じ動画を見ている。
これは、やや大きめの地下一階ダンジョンに挑む配信で、俺とチャラウェイはここに魔将が出てくるのではないかと睨んでいるのだ。
その配信者は、実力的には中の上。
巧みな話術でリスナーを楽しませつつ、ラーフを使ってモンスターを倒しながら配信している。
普通のダンジョンなら問題ないだろうが、このやや大きめダンジョンだとちょっと危ないか。
『あっ、やっぱ出てきたぜ! ちょっとモンスター多いと思ったんだ』
例の魔将が、地面に穴を開けて這い上がってくるところだった。
身の丈は3mはある。
そしてそいつを取り巻くように、地蜘蛛やモグラのようなモンスターが発生する。
これはヤバイぞ配信者。
俺の勘だが、絶対に勝てない。
幸い、この配信者はどこで手に入れたか公式Aフォンを持っている。
緊急脱出機能で生き残ることはできるだろう。
「逃げろ逃げろ逃げろ!」
コメントを書き込む。
あっ、いかん!
スパイスのアカウントで書き込んでしまった!!
※『えっ、スパイスちゃん!?』『スパイスちゃんもようみとる』『注目されてるぞ!』
これがよくない方向に働いた。
配信者がやる気になってしまったのだ。
いかーん!!
逃げてくれー!
緊急脱出機能を使ったあとのAフォンはぶっ壊れるから、配信者として再起不能になりかねないんだぞー!!
『まあねー。俺も分かるわー。大物配信者がコメント欄にいたら、張り切っちまうもんなあ。前の俺だったら我を忘れる自信がある! んで、どうする?』
「助けに行くかあ……!」
俺は、やらかしの責任をとることを決めた。
まずは異世界を通じてあそこに向かって……。
ドラゴンに運んでもらえるか?
いや、そもそもコーラルはまだあの世界にいるのか?
そんな事を考えているうちに、配信者が追い詰められていく。
大量のモンスターたちと、魔将が使う地面攻撃。
普段は魔法でいなしてるスパイスだが、あんなもんただの人間がどうにかできるわけがないのだ。
いかんいかん、まずは異世界に行ってから考えよう……!!
コメント欄にもリスナーの悲鳴が飛び交っている。
これは間に合わないか……!?
と思った次の瞬間だった。
画面外から、赤いドレスの女が出現した。
緑の角と尻尾を生やしている、明らかに見覚えのある彼女は……。
配信者に襲いかかろうとしていたモンスターを、無造作に蹴り一発でふっ飛ばした。
あまりに蹴りの衝撃が大きすぎて、命中して吹っ飛ぶ過程でモンスターが粉々になる。
飛びかかってくるモンスターを無視し、とりつかせたままで地面のモンスターを踏み潰し、引っ剥がしては壁に叩きつけ……。
※『は?』『えっ』『誰……?』
思わず俺は、『コーラル社長……!!』と書き込んでしまっていた。
これに、彼女は反応した。
『おお、スパイス、貴様の反応があったから出てきたのだが、そこにおったか。我はここにいる。迎えに来い。魔法陣なるものは面倒だな。書き換えて発動させてはみたものの、妙な所に出てしまった』
コメント欄の俺に向けて喋るのだ。
これは本当に迎えに行かなくちゃなあ。
配信者はすっかり腰を抜かしており、その前で、コーラル社長VS魔将の戦いが始まっていた。
次々突き出す石筍は、社長の放った毒のブレスによって腐り落ち、崩壊する。
ブレスで腐った大地には、地震も地割れも起こらない。
『大魔将一族としては強大なのだろうが、貴様個人としては大したことはないな。お前の力は、我が領域に届かぬ』
おもむろに近づいたコーラルが、魔将の腹をガツンと殴りつけた。
『ウグワーッ!!』
くの字に折れ曲がり、吹っ飛んでいく魔将。
腹パンで吹き飛ばされることある?
地面を蹴って、追撃するコーラル。
Aフォンが彼女を追いかけて撮影するが、その顔は平然としており、姿勢もちょっとお散歩に行く過程みたいな状態だ。
あー、これは本気を全く出してないね。
彼女の正体を知らないリスナーには、化け物に思えることだろう。
ちょっとしたステップが地面を砕き、一息に吹っ飛んだ魔将との間合いが詰まる。
そして無造作な追撃のフック。
『ウグワーッ!!』
今度は魔将が真横にふっ飛ばされた。
あー、これは終わった。終わったわ。
「じゃあゆっくり迎えに行くか……」
魔将は大慌てで、消えていくところだった。
『こんなに一方的にやられっぱなしになってるの、見たことがねえな……! これ、スパイスの友達?』
「そう。チャラウェイとも異世界行った時に出会ったじゃん。あのドラゴン」
『えーっ!? あいつかあーっ!?』
ということで。
コーラルを迎えに行くのだった。
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