48 / 173
第一部:都市国家アドポリスの冒険 8
幕間 アドポリスを狙うもの
しおりを挟む
あの地にかつて何があったのか?
それを知るものはほとんどいない。
アドポリスと名付けられた都市国家が栄える土地は、かつて魔王が降り立った場所だった。
人間の世界でしかなかったゼフィロシアは、魔王の手によって、異種族とモンスターが闊歩し、魔法が日常的に使われる世界へと変じていったのだ。
その魔王はもういないが、あそこには魔王が残した何かがあるはずなのだ。
魔術師はそれを手に入れたかった。
あの地の価値が分からぬ者達が、あの地を占拠している。
これは由々しき事態だ。
あれは価値が分かる者によって治められねばならぬ土地だ。
この世界の、言わば始まりの地なのだから。
だが、問題は冒険者達だった。
ラグナ新教がもたらした、『クラス』という新たな恩恵。
これはクラスを得た人間の身体能力を強化し、ある特定の分野に特化した存在へと変える秘術である。
これを得て、高い評価段階『ランク』を得た冒険者は難敵と言えた。
力押しでは、いかなるモンスターをぶつけたとしても退けられてしまいかねない。
魔術師は、転送と洗脳の魔法に長けていた。
故に、考えた。
力押しでは倒せぬモンスターを呼び出し、それらを使って冒険者を排除しよう。
冒険者がいなくなれば、残るは都市国家の兵士ばかり。
クラスも持たぬあれらなら、力押しでもどうとでもなろう。
事実、魔術師の採った作戦は順調に進行していた。
召喚したバジリスクはSランクパーティを打ち倒し、各地を巡りながら配置した厄介なモンスター達は、確実に冒険者達の数を削り取って行った。
アドポリスの都はモンスター退治に手一杯となり、守りが手薄になる。
ここで、魔術師は己のもう一つの手勢を使うことになった。
勧誘し、洗脳したSランクパーティをアンデッドナイトへと変化させ、彼らを用いてアドポリスを攻略することにしたのである。
攻略は内密に行われねばならない。
レブナントによるアンデッド騒ぎが起きたのは計算外だったが、幸い、それらは弱いアンデッドだった。
危機感を煽るまでは行っておるまい。
まさか、高ランクの司祭がやってくるとは思っていなかったが……。
それも、すぐに旅立っていった。
ところで何だったのだ、あの白くて大きな犬は。
まるで腹の中を見透かされているようだった。
司祭に始終、モフモフとされているから集中できていないようだったが、あれがこちらを凝視しなくて本当に良かった。
そして犬の飼い主。
Sランクパーティだったはずの男。
記録によると、あの男はただの雑用係であり、これといって特別な能力を持っていなかったはずだったが……。
そうだ、テイマーだった。
だから、あの白い犬をテイムしたのだ。
では、あの男が向かった先で、次々にモンスターが倒されていくのは犬の仕業だろうか?
これは不明だ。
召喚したモンスターはしっかりと仕事をしてくれた。
冒険者達の半分は戦闘不能になっており、日々の依頼をこなすので必死な有様だ。
とても、都市の警戒に気を割いていられる状況ではあるまい。
だが、思っていたよりも冒険者を減らせなかったのも確かだ。
こちらが肝いりで送り出した、強力なモンスターがことごとく倒されている。
あの男のパーティにだ。
犬もそうだが、あの男。
マークした方がいいのだろうか。
いや、だがしかし。
テイマーだとは言え、単体ではただの人間でしかない男をどこまで警戒したものか。
うーむ……。
「何を悩んでるんだね、サブマスター」
「ああ、いえ!」
ギルドマスターに声を掛けられ、男は慌てて顔を上げた。
どうやら、内心の懊悩が顔に出ていたらしい。
「神都ラグナスから、わざわざ来てくれたサブマスターだ。悩みがあるならなんでも話してくれ! 皆で解決していこうじゃないか」
「ああ、はい。ありがとうございます。いや、なんと言うか、依頼のはけがかなり早いなと思いまして」
「これか。オースくんが次々に解決してくれているからね。いやはや、Sランク冒険者様々だよ」
Sランク?
様々なクラスを齧っただけの半端者がSランクか。
そんなあの男が、この状況を生んでいるというのだろうか?
「実に助かるね。彼は仕事も早いし、さらに仕事で得た知識や情報を仲間の冒険者達に素早く広げてくれる。若い冒険者達も、ランクの低いモンスターならしっかり対処できるようになっているよ」
それかーっ!
あの男のパーティが活躍しただけでは、説明できないペースで依頼が消化されはじめて行っているところだ。
冒険者達の犠牲も、急激に減った。
特に、若手冒険者がだ。
あの半端者の薫陶を受けていたということか。
半端とは言え、仮にもSランクパーティにいた男だ。
攻略の困難なモンスターへの対処法を幾つも知っていたのではないだろうか。
そろそろ、あの男への対策を考えねばならんな。
彼は内心、唸った。
せっかく、危険な依頼を若手冒険者も受けられるようにしたのだ。
若い芽をこの機会に摘んで、都市の守りを甘くして……そして、教会のあるあの場所を落とせば。
魔王降臨の地をこの手にすることができる。
ギルドのサブマスターとして、アドポリスにやってきた魔術師。
彼が野望にその手を届かせるまで、あと少しだった。
だがそこで────
「おかえりなさいオースさん! あら、ワンちゃんの他に猫ちゃんが増えたんですか? それにカイルさんまで一緒に?」
犬の他に猫が増えただと!?
魔術師は、妙な胸騒ぎを感じるのだった。
それを知るものはほとんどいない。
アドポリスと名付けられた都市国家が栄える土地は、かつて魔王が降り立った場所だった。
人間の世界でしかなかったゼフィロシアは、魔王の手によって、異種族とモンスターが闊歩し、魔法が日常的に使われる世界へと変じていったのだ。
その魔王はもういないが、あそこには魔王が残した何かがあるはずなのだ。
魔術師はそれを手に入れたかった。
あの地の価値が分からぬ者達が、あの地を占拠している。
これは由々しき事態だ。
あれは価値が分かる者によって治められねばならぬ土地だ。
この世界の、言わば始まりの地なのだから。
だが、問題は冒険者達だった。
ラグナ新教がもたらした、『クラス』という新たな恩恵。
これはクラスを得た人間の身体能力を強化し、ある特定の分野に特化した存在へと変える秘術である。
これを得て、高い評価段階『ランク』を得た冒険者は難敵と言えた。
力押しでは、いかなるモンスターをぶつけたとしても退けられてしまいかねない。
魔術師は、転送と洗脳の魔法に長けていた。
故に、考えた。
力押しでは倒せぬモンスターを呼び出し、それらを使って冒険者を排除しよう。
冒険者がいなくなれば、残るは都市国家の兵士ばかり。
クラスも持たぬあれらなら、力押しでもどうとでもなろう。
事実、魔術師の採った作戦は順調に進行していた。
召喚したバジリスクはSランクパーティを打ち倒し、各地を巡りながら配置した厄介なモンスター達は、確実に冒険者達の数を削り取って行った。
アドポリスの都はモンスター退治に手一杯となり、守りが手薄になる。
ここで、魔術師は己のもう一つの手勢を使うことになった。
勧誘し、洗脳したSランクパーティをアンデッドナイトへと変化させ、彼らを用いてアドポリスを攻略することにしたのである。
攻略は内密に行われねばならない。
レブナントによるアンデッド騒ぎが起きたのは計算外だったが、幸い、それらは弱いアンデッドだった。
危機感を煽るまでは行っておるまい。
まさか、高ランクの司祭がやってくるとは思っていなかったが……。
それも、すぐに旅立っていった。
ところで何だったのだ、あの白くて大きな犬は。
まるで腹の中を見透かされているようだった。
司祭に始終、モフモフとされているから集中できていないようだったが、あれがこちらを凝視しなくて本当に良かった。
そして犬の飼い主。
Sランクパーティだったはずの男。
記録によると、あの男はただの雑用係であり、これといって特別な能力を持っていなかったはずだったが……。
そうだ、テイマーだった。
だから、あの白い犬をテイムしたのだ。
では、あの男が向かった先で、次々にモンスターが倒されていくのは犬の仕業だろうか?
これは不明だ。
召喚したモンスターはしっかりと仕事をしてくれた。
冒険者達の半分は戦闘不能になっており、日々の依頼をこなすので必死な有様だ。
とても、都市の警戒に気を割いていられる状況ではあるまい。
だが、思っていたよりも冒険者を減らせなかったのも確かだ。
こちらが肝いりで送り出した、強力なモンスターがことごとく倒されている。
あの男のパーティにだ。
犬もそうだが、あの男。
マークした方がいいのだろうか。
いや、だがしかし。
テイマーだとは言え、単体ではただの人間でしかない男をどこまで警戒したものか。
うーむ……。
「何を悩んでるんだね、サブマスター」
「ああ、いえ!」
ギルドマスターに声を掛けられ、男は慌てて顔を上げた。
どうやら、内心の懊悩が顔に出ていたらしい。
「神都ラグナスから、わざわざ来てくれたサブマスターだ。悩みがあるならなんでも話してくれ! 皆で解決していこうじゃないか」
「ああ、はい。ありがとうございます。いや、なんと言うか、依頼のはけがかなり早いなと思いまして」
「これか。オースくんが次々に解決してくれているからね。いやはや、Sランク冒険者様々だよ」
Sランク?
様々なクラスを齧っただけの半端者がSランクか。
そんなあの男が、この状況を生んでいるというのだろうか?
「実に助かるね。彼は仕事も早いし、さらに仕事で得た知識や情報を仲間の冒険者達に素早く広げてくれる。若い冒険者達も、ランクの低いモンスターならしっかり対処できるようになっているよ」
それかーっ!
あの男のパーティが活躍しただけでは、説明できないペースで依頼が消化されはじめて行っているところだ。
冒険者達の犠牲も、急激に減った。
特に、若手冒険者がだ。
あの半端者の薫陶を受けていたということか。
半端とは言え、仮にもSランクパーティにいた男だ。
攻略の困難なモンスターへの対処法を幾つも知っていたのではないだろうか。
そろそろ、あの男への対策を考えねばならんな。
彼は内心、唸った。
せっかく、危険な依頼を若手冒険者も受けられるようにしたのだ。
若い芽をこの機会に摘んで、都市の守りを甘くして……そして、教会のあるあの場所を落とせば。
魔王降臨の地をこの手にすることができる。
ギルドのサブマスターとして、アドポリスにやってきた魔術師。
彼が野望にその手を届かせるまで、あと少しだった。
だがそこで────
「おかえりなさいオースさん! あら、ワンちゃんの他に猫ちゃんが増えたんですか? それにカイルさんまで一緒に?」
犬の他に猫が増えただと!?
魔術師は、妙な胸騒ぎを感じるのだった。
11
お気に入りに追加
3,100
あなたにおすすめの小説
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました
向原 行人
ファンタジー
僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。
実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。
そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。
なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!
そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。
だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。
どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。
一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!
僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!
それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?
待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
ユニークスキルの名前が禍々しいという理由で国外追放になった侯爵家の嫡男は世界を破壊して創り直します
かにくくり
ファンタジー
エバートン侯爵家の嫡男として生まれたルシフェルトは王国の守護神から【破壊の後の創造】という禍々しい名前のスキルを授かったという理由で王国から危険視され国外追放を言い渡されてしまう。
追放された先は王国と魔界との境にある魔獣の谷。
恐ろしい魔獣が闊歩するこの地に足を踏み入れて無事に帰った者はおらず、事実上の危険分子の排除であった。
それでもルシフェルトはスキル【破壊の後の創造】を駆使して生き延び、その過程で救った魔族の親子に誘われて小さな集落で暮らす事になる。
やがて彼の持つ力に気付いた魔王やエルフ、そして王国の思惑が複雑に絡み大戦乱へと発展していく。
鬱陶しいのでみんなぶっ壊して創り直してやります。
※小説家になろうにも投稿しています。
俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。
聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!
さくしゃ
ファンタジー
職業「聖女」としてお勤めに忙殺されるクミ
祈りに始まり、一日中治療、時にはドラゴン討伐……しかし、全てタダ働き!
も……もう嫌だぁ!
半狂乱の最強聖女は冒険者となり、軟禁生活では味わえなかった生活を知りはっちゃける!
時には、不労所得、冒険者業、アルバイトで稼ぐ!
大金持ちにもなっていき、世界も救いまーす。
色んなキャラ出しまくりぃ!
カクヨムでも掲載チュッ
⚠︎この物語は全てフィクションです。
⚠︎現実では絶対にマネはしないでください!
前代未聞のダンジョンメーカー
黛 ちまた
ファンタジー
七歳になったアシュリーが神から授けられたスキルは"テイマー"、"魔法"、"料理"、"ダンジョンメーカー"。
けれどどれも魔力が少ない為、イマイチ。
というか、"ダンジョンメーカー"って何ですか?え?亜空間を作り出せる能力?でも弱くて使えない?
そんなアシュリーがかろうじて使える料理で自立しようとする、のんびりお料理話です。
小説家になろうでも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる