131 / 225
踊れ人形事件
第131話 緊急避難所に使われる
しおりを挟む
「状況はよく分かりましたわ。それでわたくしの家が避難所になっているのですわねえ……」
「ここならインビジブルストーカーが色々お世話してくれるでしょ」
「確かにそうですけど。まあ、事件のお話を聞かせてくれるのならいいでしょう」
よし、シャーロットが譲歩した。
お人形はクビド氏の安全が確保されたことを理解して、くるくる踊っている。
感情表現豊かだなあ。
彼女の名前は、エルピーと言うらしい。
クビド氏曰く、娘だと思って育てているとか。
最初は何もわからないゴーレムだったけれど、時折、鳥のさえずりや子どもたちの声に反応していたらしい。
ある時、クビド氏が読んでいる肩の上からじーっと見ていたらしく、氏はこのゴーレムに意識が宿っていることを知ったそうだ。
「それからは、毎日が楽しくて。少しずつですが、エルピーは色々なことを吸収していきます。わしはこの年まで独り身でしたが、なんでしょう。本当の娘ができたようで嬉しくて」
そう言ってクビド氏が破顔した。
エルピーは意識を取り戻した彼の膝の上に座って、バスカーに手を振っている。
『わふ!』
バスカーも嬉しげに鼻を鳴らした。
「ではクビドさん。あなたは倒れた時、奴らが来る、と仰っていたそうですが」
「ああ、はい。しかし、その」
クビド氏が部屋の中の一角をじーっと見る。
そこには、仏頂面のオーシレイが紅茶を飲んでいた。
「なんだ。俺のことは気にしなくていいぞ」
気にしなくていいって、仮にも次期国王となる人を意識から外せる人なんているわけがない。
あの後、「俺も行くぞ」と行ってついてきたオーシレイ殿下。
シャーロットは最初、目を丸くしていたが、少し考えた後に「殿下もどうぞ。きっと良い方向にお話が進むでしょうから」と言った。
許可をもらった後、オーシレイは彼女の家に上がり込み、こうして紅茶をご馳走になっているのだ。
「殿下、許嫁でもない年頃の乙女の家に上がり込んでしまうのはどうなんですか」
「構わんだろう。お前の友人なのだ。それに俺はお前と正式に婚約関係になったわけではないが、しょっちゅう遊びに行っている」
「言われてみれば……!!」
「巷では、ジャネット様と殿下は仲睦まじい婚約者同士だと噂されていますわねー」
「ええ!? いつの間に!?」
「ほんとうか!!」
私はびっくり。
オーシレイはなんだか嬉しそう。
……まあいいか。
「実際、俺は構わん。この事件についても、希望がないなら公にするつもりはない。父はこの国を立て直した人物だからこそ、ああしてことさらに厳密な法の運用を行うが、俺にはもっと柔軟なやり方が許されている」
なんか凄いこと言ったぞ。
これってつまり、この殿下がイニアナガ陛下からも次期国王として正式に認められているってことだ。
もちろん、対外的には発表されていない。
確かに、オーシレイは適任だと思う。
一切スキャンダルは起こさない。それは彼が遺跡の研究に情熱を燃やす賢者だからだし、遊んでいるような見た目に見えて、実は恋愛経験はゼロらしい。
ゼロなのかー。
「なぜ俺を生暖かい目で見る」
「なんでも」
彼の理想に叶う女性がいなかったせいらしいけど。
まあ、今の時代、恋愛なんかしないで結婚して、そこから夫や妻じゃない人と恋愛をする貴族なんか珍しくもないし。
子どもさえ作らなければ、大目に見てもらえる世の中なのだ。
さらには、不義の子どもができたとしても、その子が家を継ぐならば許される場合が多い。
血の繋がりよりも、家が存続することが何よりも大事なのだ。
しかしまあ、そんなオーシレイが妙に私に構ってくるのはなぜなんだ。
やっぱり、兄であるコイニキールの婚約者だったからかな?
コイニキールは今も、元気に辺境で一兵士をやってるんだろうなあ。
きっと父にしごかれているだろう。
「ジャネット様、ジャネット様。おーい。戻ってきて下さいませー」
「あっ、いけないいけない」
自分の世界に籠もっていた。
シャーロットが、クビド氏から事情を聞き出したところだったのだ。
「この方は、もともとエルド教の司祭だったそうですわ。今でも信仰を持っているそうですけれど、思想の違いから本教会と袂を分かったそうですの」
「ははあ、どうりで!」
エルド教っていうのは、私たちが信じる精霊教と異なる、空の彼方にいる神様を信じる教え。
ラグナ教、ザクサーン教、エルド教ってあって、根っこの教えは一つなんだけど、解釈と信仰対象となるご本尊が違う。
昔は同じ神様だって教えてたみたいだけど、今は別の神様なのね。
エルド教は、本来ならば遺跡から発掘される魔法の道具を、自ら作り出す力を持っている。
ただし、世の中に流れてくるのはそれの下位品ばかりだけど。
「わしはエルド教から出て、ひっそりとエルドの神を信仰しながら暮らしておりました。エルピーはわしが作ったエルドの祝福の一つで、最後のものなんです。ですが、ついにエルド教の奴らに見つかってしまったのです」
クピド氏がわなわなと震える。
「わしの命はどうなってもいい。だが、エルピーを渡すのだけはいやだ! この子はこれから育っていくのです。新しい命が今、こうやって生まれようとしているのです!」
そこで彼は、ちょっと自嘲気味に笑った。
「たかが物に感情移入して、と笑われるかもしれませんが」
「笑わんぞ」
真面目な顔で、オーシレイ。
あら、ちょっと見直した。
「遺跡の発掘物の中に、心を持つものがあってもいい。俺は研究を続けながらそう結論づけることが増えた。ジャネットから報告があった、ドッペルゲンガーの件もあるしな」
あの件か。
彼は今まで、あの話に対する調査や研究を進めてくれていたらしい。
「うちのインビジブルストーカーもですわね。意思の薄い、自動的に仕事をこなすだけの使用人だったのですけれど、どこかの騎士さんが悪いことをたくさん教えこんだおかげで、今ではわたくしとチェスをしたり、負けが混むと盤をひっくり返したり、わたくしの機嫌が悪い時はとびきり甘い紅茶を淹れてくれたりするようになりましたわ」
「つまり、そういうことよ」
みんなの言葉をまとめて、私。
「ここにいる私たちは、クビドさんの思いを馬鹿にしないわ。むしろ、よーく分かってる。頼ってちょうだい」
「皆さん……!!」
クビド氏は、ダーッと目と同じ幅の涙を流すのだった。
「ここならインビジブルストーカーが色々お世話してくれるでしょ」
「確かにそうですけど。まあ、事件のお話を聞かせてくれるのならいいでしょう」
よし、シャーロットが譲歩した。
お人形はクビド氏の安全が確保されたことを理解して、くるくる踊っている。
感情表現豊かだなあ。
彼女の名前は、エルピーと言うらしい。
クビド氏曰く、娘だと思って育てているとか。
最初は何もわからないゴーレムだったけれど、時折、鳥のさえずりや子どもたちの声に反応していたらしい。
ある時、クビド氏が読んでいる肩の上からじーっと見ていたらしく、氏はこのゴーレムに意識が宿っていることを知ったそうだ。
「それからは、毎日が楽しくて。少しずつですが、エルピーは色々なことを吸収していきます。わしはこの年まで独り身でしたが、なんでしょう。本当の娘ができたようで嬉しくて」
そう言ってクビド氏が破顔した。
エルピーは意識を取り戻した彼の膝の上に座って、バスカーに手を振っている。
『わふ!』
バスカーも嬉しげに鼻を鳴らした。
「ではクビドさん。あなたは倒れた時、奴らが来る、と仰っていたそうですが」
「ああ、はい。しかし、その」
クビド氏が部屋の中の一角をじーっと見る。
そこには、仏頂面のオーシレイが紅茶を飲んでいた。
「なんだ。俺のことは気にしなくていいぞ」
気にしなくていいって、仮にも次期国王となる人を意識から外せる人なんているわけがない。
あの後、「俺も行くぞ」と行ってついてきたオーシレイ殿下。
シャーロットは最初、目を丸くしていたが、少し考えた後に「殿下もどうぞ。きっと良い方向にお話が進むでしょうから」と言った。
許可をもらった後、オーシレイは彼女の家に上がり込み、こうして紅茶をご馳走になっているのだ。
「殿下、許嫁でもない年頃の乙女の家に上がり込んでしまうのはどうなんですか」
「構わんだろう。お前の友人なのだ。それに俺はお前と正式に婚約関係になったわけではないが、しょっちゅう遊びに行っている」
「言われてみれば……!!」
「巷では、ジャネット様と殿下は仲睦まじい婚約者同士だと噂されていますわねー」
「ええ!? いつの間に!?」
「ほんとうか!!」
私はびっくり。
オーシレイはなんだか嬉しそう。
……まあいいか。
「実際、俺は構わん。この事件についても、希望がないなら公にするつもりはない。父はこの国を立て直した人物だからこそ、ああしてことさらに厳密な法の運用を行うが、俺にはもっと柔軟なやり方が許されている」
なんか凄いこと言ったぞ。
これってつまり、この殿下がイニアナガ陛下からも次期国王として正式に認められているってことだ。
もちろん、対外的には発表されていない。
確かに、オーシレイは適任だと思う。
一切スキャンダルは起こさない。それは彼が遺跡の研究に情熱を燃やす賢者だからだし、遊んでいるような見た目に見えて、実は恋愛経験はゼロらしい。
ゼロなのかー。
「なぜ俺を生暖かい目で見る」
「なんでも」
彼の理想に叶う女性がいなかったせいらしいけど。
まあ、今の時代、恋愛なんかしないで結婚して、そこから夫や妻じゃない人と恋愛をする貴族なんか珍しくもないし。
子どもさえ作らなければ、大目に見てもらえる世の中なのだ。
さらには、不義の子どもができたとしても、その子が家を継ぐならば許される場合が多い。
血の繋がりよりも、家が存続することが何よりも大事なのだ。
しかしまあ、そんなオーシレイが妙に私に構ってくるのはなぜなんだ。
やっぱり、兄であるコイニキールの婚約者だったからかな?
コイニキールは今も、元気に辺境で一兵士をやってるんだろうなあ。
きっと父にしごかれているだろう。
「ジャネット様、ジャネット様。おーい。戻ってきて下さいませー」
「あっ、いけないいけない」
自分の世界に籠もっていた。
シャーロットが、クビド氏から事情を聞き出したところだったのだ。
「この方は、もともとエルド教の司祭だったそうですわ。今でも信仰を持っているそうですけれど、思想の違いから本教会と袂を分かったそうですの」
「ははあ、どうりで!」
エルド教っていうのは、私たちが信じる精霊教と異なる、空の彼方にいる神様を信じる教え。
ラグナ教、ザクサーン教、エルド教ってあって、根っこの教えは一つなんだけど、解釈と信仰対象となるご本尊が違う。
昔は同じ神様だって教えてたみたいだけど、今は別の神様なのね。
エルド教は、本来ならば遺跡から発掘される魔法の道具を、自ら作り出す力を持っている。
ただし、世の中に流れてくるのはそれの下位品ばかりだけど。
「わしはエルド教から出て、ひっそりとエルドの神を信仰しながら暮らしておりました。エルピーはわしが作ったエルドの祝福の一つで、最後のものなんです。ですが、ついにエルド教の奴らに見つかってしまったのです」
クピド氏がわなわなと震える。
「わしの命はどうなってもいい。だが、エルピーを渡すのだけはいやだ! この子はこれから育っていくのです。新しい命が今、こうやって生まれようとしているのです!」
そこで彼は、ちょっと自嘲気味に笑った。
「たかが物に感情移入して、と笑われるかもしれませんが」
「笑わんぞ」
真面目な顔で、オーシレイ。
あら、ちょっと見直した。
「遺跡の発掘物の中に、心を持つものがあってもいい。俺は研究を続けながらそう結論づけることが増えた。ジャネットから報告があった、ドッペルゲンガーの件もあるしな」
あの件か。
彼は今まで、あの話に対する調査や研究を進めてくれていたらしい。
「うちのインビジブルストーカーもですわね。意思の薄い、自動的に仕事をこなすだけの使用人だったのですけれど、どこかの騎士さんが悪いことをたくさん教えこんだおかげで、今ではわたくしとチェスをしたり、負けが混むと盤をひっくり返したり、わたくしの機嫌が悪い時はとびきり甘い紅茶を淹れてくれたりするようになりましたわ」
「つまり、そういうことよ」
みんなの言葉をまとめて、私。
「ここにいる私たちは、クビドさんの思いを馬鹿にしないわ。むしろ、よーく分かってる。頼ってちょうだい」
「皆さん……!!」
クビド氏は、ダーッと目と同じ幅の涙を流すのだった。
0
お気に入りに追加
442
あなたにおすすめの小説
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
貴方の愛人を屋敷に連れて来られても困ります。それより大事なお話がありますわ。
もふっとしたクリームパン
恋愛
「早速だけど、カレンに子供が出来たんだ」
隣に居る座ったままの栗色の髪と青い眼の女性を示し、ジャンは笑顔で勝手に話しだす。
「離れには子供部屋がないから、こっちの屋敷に移りたいんだ。部屋はたくさん空いてるんだろ? どうせだから、僕もカレンもこれからこの屋敷で暮らすよ」
三年間通った学園を無事に卒業して、辺境に帰ってきたディアナ・モンド。モンド辺境伯の娘である彼女の元に辺境伯の敷地内にある離れに住んでいたジャン・ボクスがやって来る。
ドレスは淑女の鎧、扇子は盾、言葉を剣にして。正々堂々と迎え入れて差し上げましょう。
妊娠した愛人を連れて私に会いに来た、無法者をね。
本編九話+オマケで完結します。*2021/06/30一部内容変更あり。カクヨム様でも投稿しています。
随時、誤字修正と読みやすさを求めて試行錯誤してますので行間など変更する場合があります。
拙い作品ですが、どうぞよろしくお願いします。
【完結】婚約者に忘れられていた私
稲垣桜
恋愛
「やっぱり帰ってきてた」
「そのようだね。あれが問題の彼女?アシュリーの方が綺麗なのにな」
私は夜会の会場で、間違うことなく自身の婚約者が、栗毛の令嬢を愛しそうな瞳で見つめながら腰を抱き寄せて、それはそれは親しそうに見つめ合ってダンスをする姿を視線の先にとらえていた。
エスコートを申し出てくれた令息は私の横に立って、そんな冗談を口にしながら二人に視線を向けていた。
ここはベイモント侯爵家の夜会の会場。
私はとある方から国境の騎士団に所属している婚約者が『もう二か月前に帰ってきてる』という話を聞いて、ちょっとは驚いたけど「やっぱりか」と思った。
あれだけ出し続けた手紙の返事がないんだもん。そう思っても仕方ないよでしょ?
まあ、帰ってきているのはいいけど、女も一緒?
誰?
あれ?
せめて婚約者の私に『もうすぐ戻れる』とか、『もう帰ってきた』の一言ぐらいあってもいいんじゃない?
もうあなたなんてポイよポイッ。
※ゆる~い設定です。
※ご都合主義です。そんなものかと思ってください。
※視点が一話一話変わる場面もあります。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
【完結】ハッピーエンドのその後は・・・?
夜船 紡
恋愛
婚約者のいるアイザックに惹かれ、秘密の愛を育んでいたクリスティーヌ。
ある日、アイザックはクリスティーヌと生きることを決意し、婚約者であるイザベラに婚約破棄を叩きつけた。
障害がなくなった2人は結婚し、ハッピーエンド。
これは、ハッピーエンドの後の10年後の話。
物語の終わりが本当に幸せなのだという保証は、どこにもない。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
【完結】高嶺の花がいなくなった日。
紺
恋愛
侯爵令嬢ルノア=ダリッジは誰もが認める高嶺の花。
清く、正しく、美しくーーそんな彼女がある日忽然と姿を消した。
婚約者である王太子、友人の子爵令嬢、教師や使用人たちは彼女の失踪を機に大きく人生が変わることとなった。
※ざまぁ展開多め、後半に恋愛要素あり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる