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マーダラーの紐事件
第18話 辺境からの手紙
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実家から珍しく手紙が届いた。
父は筆不精なので、基本的にはこういうものを送ってこない。
家臣の誰かが代筆したのだろうかと思ったが、筆跡は間違いなく父のものだった。
「へえ、大旦那からの手紙ですか。珍しいこともあるもんだ」
テーブルの対面では、ナイツがいい香りのする飲み物を口にしながらゆったり腰掛けている。
あれはコーヒーと言って、香りばかりが良くて苦いことこの上ない嗜好品だ。
私には合わない。
「ええ。多分、コイニキールを送り込んだから何か面白いことが起きたんじゃないかな……。やっぱり」
読み進めてみると、いかにして父が、コイニキールをスパルタで鍛え上げているかが描かれていた。
スパルタというのは過去に存在した偉大な軍人で、部下を徹底的にしごいて鍛え、強い兵士に育て上げたということで、彼が活躍して以後は厳しい訓練などのことをスパルタ式と言うようになった。
「初日はすぐに泣き言を口にしていたけれど、そうすると父のしごきが凄くなるので大人しくなったって」
「わはは! あの王子様、命だけは助かるといいなあ」
「最近は体力がついてきたみたいだから、前線に送り込んでみるって書いてある……。大丈夫? 死なない?」
仮にも第一王子だった人なんだけど。
うちの父は、そういうところを全く気にしない、おおらかな人だからなあ。
「とりあえずコイニキールが頑張って体を鍛えてるらしい話だけでも面白かった。夢想家を現実しか無いところに叩き込んだ感じよね。今度見に行ってみようかな」
ワトサップ辺境伯領までは、片道で一週間かかる。
向こうでの宿泊も考えると、一ヶ月近くが潰れてしまう計算になるから、色々大変だ。
でも、ナヨっとしていたコイニキールがムキムキになっているなら、それを見に行くだけの価値があるのではという気がする。
「お嬢もいい性格ですな」
「あら。私は王都で暮らしてから、随分と優しくてロマンチストになったのだけど」
「わははは、冗談として受け止めておきましょう」
「本気なんだが?」
この騎士、フレンドリーが過ぎる。
父の手紙について、今日はそれだけ盛り上がりつつ、朝食を終えた。
今日はアカデミーに行って……。
そうだ、カゲリナがホームパーティーをやるから、招かれているのだった。
ローグ伯爵派だった時には敵対してたのに、向こうが潰れた完全に私のシンパになったなあ。
あのたくましさは凄い。
シタッパーノ男爵家に行くと、男爵本人が揉み手をしながら現れるので、ちょっと苦手なんだが。
「お嬢様、シャーロット様がおいでです」
「シャーロットが? ……いやな予感がする」
「あのご令嬢、厄介事しか持ってきませんからな」
朝早くからシャーロットが来る。
それはナイツの言葉通りのことを意味していた。
彼女、こんなことでもないと基本的に我が家にやって来ないからな。
果たして、私が直々に迎えに行くと、彼女が澄まし顔で玄関に立っていた。
「これはこれは。ジャネット様、本日も快い目覚めを経て、紅茶は少し濃い目に淹れられましたわね? お砂糖は多め。いいことですわ。朝の活力は、糖分で頭脳に刺激を与えることから始まりますの」
「いきなり人の紅茶の砂糖の量を当てないで」
確かに今朝は、普段よりもティースプーン一杯ぶん多く砂糖を入れた。
シャーロットはちょくちょく、こうやって意味のわからない推理力を披露してくる。
だんだん慣れてきたぞ。
「それで、穏やかな朝の時間に、シャーロットはどんな面倒事を持ち込んでくれたのかしら」
「おや!」
彼女は目を丸くした。
「ジャネット様も推理というものをされるようになりましたのね」
「あなたが来る時や、あなたに会う時は必ず厄介事が起きてる時でしょ。これは学習」
「なるほど、おっしゃる通り!」
シャーロットは愉快そうに微笑みながら、玄関から入ってきた。
招き入れてないが。
まあ、いいんだけど。
食堂に腰掛け、メイドに紅茶濃いめを要求した後、彼女は語りだした。
「殺人事件がありましたのよ」
「また!!」
「また、とおっしゃいますけれども、事件には様々な形があるものですわ。人間関係のもつれからが一番多いですわね。時折、通り魔の犯行というものもございますけれど、これも事件の背景を深堀りしていけば、被害者ではなくその状況から犯人を推測していくことは可能ですわ。人と人が関われば、必ずそこに解決のための糸口がある。これは間違いの無いことですわね。ありきたりの事件ならば」
「ありきたりの?」
私が最後の言葉に反応したので、シャーロットが嬉しそうな顔をした。
ナイツが苦笑する。
「お嬢はほんと、シャーロット嬢の反応して欲しいところに反応するんだよな。気に入られるはずだぜ」
「うるさいわよナイツ」
「いやいや! 相手の話を引き出す技術という意味では、ジャネット様は素晴らしいお方ですわよ。わたくし、俄然話す気になりますもの。冒険者の方々の仕事を受けていると、なかなか彼らの持ってくるお話は楽しいのですけれど、ご本人の方々はわたくしの話を、あまり聞いて下さいませんもの」
シャーロットの語りを全部聞くというのは、確かになかなか大変だとは思う。
冒険者の気持ちも分かる気がする。
「ということで、聞き上手なジャネット様にお話しましょう。例外的殺人事件が起こりましたのよ」
「例外的?」
「ええ。これは、人と人が関わっているのか、今の時点では全くわからない殺人事件ですの。なにせ、死体が発見された時、そこは完全な密室でしたのよ」
「密室? ということは……」
「全ての扉と窓は、内側から施錠され、何者かが侵入した痕跡もございませんでしたの。さる資産家の貴族ですわ。ねえジャネット様」
「現場に行くのに、私の顔と名前を使いたいわけね……!」
「聞き上手で、察しがいいジャネット様、大好きですわよ!」
その大好きは嬉しくないなあ!
父は筆不精なので、基本的にはこういうものを送ってこない。
家臣の誰かが代筆したのだろうかと思ったが、筆跡は間違いなく父のものだった。
「へえ、大旦那からの手紙ですか。珍しいこともあるもんだ」
テーブルの対面では、ナイツがいい香りのする飲み物を口にしながらゆったり腰掛けている。
あれはコーヒーと言って、香りばかりが良くて苦いことこの上ない嗜好品だ。
私には合わない。
「ええ。多分、コイニキールを送り込んだから何か面白いことが起きたんじゃないかな……。やっぱり」
読み進めてみると、いかにして父が、コイニキールをスパルタで鍛え上げているかが描かれていた。
スパルタというのは過去に存在した偉大な軍人で、部下を徹底的にしごいて鍛え、強い兵士に育て上げたということで、彼が活躍して以後は厳しい訓練などのことをスパルタ式と言うようになった。
「初日はすぐに泣き言を口にしていたけれど、そうすると父のしごきが凄くなるので大人しくなったって」
「わはは! あの王子様、命だけは助かるといいなあ」
「最近は体力がついてきたみたいだから、前線に送り込んでみるって書いてある……。大丈夫? 死なない?」
仮にも第一王子だった人なんだけど。
うちの父は、そういうところを全く気にしない、おおらかな人だからなあ。
「とりあえずコイニキールが頑張って体を鍛えてるらしい話だけでも面白かった。夢想家を現実しか無いところに叩き込んだ感じよね。今度見に行ってみようかな」
ワトサップ辺境伯領までは、片道で一週間かかる。
向こうでの宿泊も考えると、一ヶ月近くが潰れてしまう計算になるから、色々大変だ。
でも、ナヨっとしていたコイニキールがムキムキになっているなら、それを見に行くだけの価値があるのではという気がする。
「お嬢もいい性格ですな」
「あら。私は王都で暮らしてから、随分と優しくてロマンチストになったのだけど」
「わははは、冗談として受け止めておきましょう」
「本気なんだが?」
この騎士、フレンドリーが過ぎる。
父の手紙について、今日はそれだけ盛り上がりつつ、朝食を終えた。
今日はアカデミーに行って……。
そうだ、カゲリナがホームパーティーをやるから、招かれているのだった。
ローグ伯爵派だった時には敵対してたのに、向こうが潰れた完全に私のシンパになったなあ。
あのたくましさは凄い。
シタッパーノ男爵家に行くと、男爵本人が揉み手をしながら現れるので、ちょっと苦手なんだが。
「お嬢様、シャーロット様がおいでです」
「シャーロットが? ……いやな予感がする」
「あのご令嬢、厄介事しか持ってきませんからな」
朝早くからシャーロットが来る。
それはナイツの言葉通りのことを意味していた。
彼女、こんなことでもないと基本的に我が家にやって来ないからな。
果たして、私が直々に迎えに行くと、彼女が澄まし顔で玄関に立っていた。
「これはこれは。ジャネット様、本日も快い目覚めを経て、紅茶は少し濃い目に淹れられましたわね? お砂糖は多め。いいことですわ。朝の活力は、糖分で頭脳に刺激を与えることから始まりますの」
「いきなり人の紅茶の砂糖の量を当てないで」
確かに今朝は、普段よりもティースプーン一杯ぶん多く砂糖を入れた。
シャーロットはちょくちょく、こうやって意味のわからない推理力を披露してくる。
だんだん慣れてきたぞ。
「それで、穏やかな朝の時間に、シャーロットはどんな面倒事を持ち込んでくれたのかしら」
「おや!」
彼女は目を丸くした。
「ジャネット様も推理というものをされるようになりましたのね」
「あなたが来る時や、あなたに会う時は必ず厄介事が起きてる時でしょ。これは学習」
「なるほど、おっしゃる通り!」
シャーロットは愉快そうに微笑みながら、玄関から入ってきた。
招き入れてないが。
まあ、いいんだけど。
食堂に腰掛け、メイドに紅茶濃いめを要求した後、彼女は語りだした。
「殺人事件がありましたのよ」
「また!!」
「また、とおっしゃいますけれども、事件には様々な形があるものですわ。人間関係のもつれからが一番多いですわね。時折、通り魔の犯行というものもございますけれど、これも事件の背景を深堀りしていけば、被害者ではなくその状況から犯人を推測していくことは可能ですわ。人と人が関われば、必ずそこに解決のための糸口がある。これは間違いの無いことですわね。ありきたりの事件ならば」
「ありきたりの?」
私が最後の言葉に反応したので、シャーロットが嬉しそうな顔をした。
ナイツが苦笑する。
「お嬢はほんと、シャーロット嬢の反応して欲しいところに反応するんだよな。気に入られるはずだぜ」
「うるさいわよナイツ」
「いやいや! 相手の話を引き出す技術という意味では、ジャネット様は素晴らしいお方ですわよ。わたくし、俄然話す気になりますもの。冒険者の方々の仕事を受けていると、なかなか彼らの持ってくるお話は楽しいのですけれど、ご本人の方々はわたくしの話を、あまり聞いて下さいませんもの」
シャーロットの語りを全部聞くというのは、確かになかなか大変だとは思う。
冒険者の気持ちも分かる気がする。
「ということで、聞き上手なジャネット様にお話しましょう。例外的殺人事件が起こりましたのよ」
「例外的?」
「ええ。これは、人と人が関わっているのか、今の時点では全くわからない殺人事件ですの。なにせ、死体が発見された時、そこは完全な密室でしたのよ」
「密室? ということは……」
「全ての扉と窓は、内側から施錠され、何者かが侵入した痕跡もございませんでしたの。さる資産家の貴族ですわ。ねえジャネット様」
「現場に行くのに、私の顔と名前を使いたいわけね……!」
「聞き上手で、察しがいいジャネット様、大好きですわよ!」
その大好きは嬉しくないなあ!
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