101 / 107
第101話 妄念こそ敵
しおりを挟む
子どもたちは一斉に逃げ出したようだが、彼らに行く先などない。
それに、計画立てて逃げたわけではないだろう。
間違いなく、きっかけがあり、理由がある。
そして衝動的な行動の後は、人というものは決まった行動を取るものである。
俺はアキンドー商会近辺を見回ることにした。
俺の動きについてこれるのはジェダしかいないので、彼とともにだ。
「だいたい、お前の言わんとしている事は分かる。人間は動物とはちょいと違うところがあってな。逃げ出しても、気になってどこからかその様子を見たりするもんだ」
ジェダがくんくんと鼻を動かしている。
においで子どもを嗅ぎ当てるつもりか。
「戦う気がないやつと、そうじゃないやつ、あるいはおかしくなっちまったやつは、みんなにおいが違う。気配や、表情で察するのもいるな。俺はにおいで分かる。ほれ、いたぞ」
ジェダは、一見すると何もないような物陰を指差した。
なるほど。
そこには桶や、材木の残りなどが適当に積まれている。
大人が隠れられるほどのスペースはなさそうだが、子どもであれば……。
じっと見ていると、見知った顔がちょっとだけ出てきて、俺と目が合った。
「きゃっ」と声がして、子ども立ち上がり、逃げていく。
「よし、追うぞ」
「任せておけ!」
ジェダが駆け出した。
俺よりも一回り大きな体格なのに、その動きは驚くほど軽やかだ。
音もなく疾走し、木材を軽々と飛び越え、一瞬で子どもに追いついた。
ひょいっと子どもの首根っこを捕まえてぶら下げる。
「う、うわーっ! ごめんなさーい!!」
「オーギュスト! ちびを捕まえたぞ。全く、歯ごたえがねえなあ」
「そりゃあ、子どもだからね。さあて君。ごめんなさいと言うことは、君も今回起こった状況が、とんでもないことになっている、そして悪いことだと認識しているわけだね」
「オーギュストさん! は、はい! あの、その、僕は止めようと思ったんですけど、ハンスがおかしくなっちゃって」
ハンス、というのは、ジョノーキン村の子どもたちのリーダー格だった少年だ。
「なるほど。詳しく教えてもらえるかな? ちなみに俺は、君たちの味方だ」
「うさんくせえ」
ジェダが笑った。
だが、子どもは真剣な顔で俺を見つめる。
「ほんとう……?」
「本当だとも。君たちをあの村から救い出した以上、その後の面倒もみるつもりだよ。正確には、君たちをジョノーキン村の呪縛から救い出しきれていないがね」
彼らの奥深くに残る、まつろわぬ民の教え。
それを甘く見ていたわけではない。
だが、端から疑念を持って接していれば、相手が子どもであるからこそ、その気持は伝わってしまうだろう。
俺は、子どもたちを信頼して接した。
どうやらそれは間違っていなかったようだ。
ジェダとともに、子どもを連れて物陰に移動した。
「ハンスがおかしくなったとは、どういうことだね? 彼はどちらかというと、ガキ大将的なキャラクターだったと思っていたが」
「うん。大人たちはさ、村にいた頃、変なことを教えてきてたんだ。今思うと、ガットルテの国の人たちは敵だって言ってたと思う。でさ、ハンスが一番、そんなのバカらしいって言ってたんだ。なのに……いきなり、あいつは大人たちみたいなことを言い出した」
「それはつまり……ガットルテ王国への復讐をせねばならない、とか?」
その子は目を見開いて俺を見た。
どうして分かったのか、という顔だ。
「恐らく、あのマンティコアが行おうとしていた儀式は半分まで完了していたのだろう。君たちの誰かが、そのための生贄のようなものになっていたんだ。つまり……死した村人たちの妄念を、永遠のものとして受け継いでいく儀式だ」
毒霧の中で、抵抗もせずに村人は死んでいた。
そしてエルダーマンティコアは、子どもたちを捕らえ、生贄にして儀式を行おうとしていたのだ。
ただ、ここに恐らく俺の誤解があった。
生贄とは、子どもたちの生命を使うものではなかったのではないか。
彼らそのものに、村人たちの妄念を下ろす儀式。
それこそが目的だったのではないだろうか。
そして恐らく、ハンスに対してそれが成功している。
あるいは、子どもたちのうちの何人かに儀式は効果を表している。
ただ、番頭を刺した時の傷は浅かった。
ここから考えるに……。
子どもたちの自己意識は完全に残っており、妄念と戦っている可能性がある、と考えられる。
ここまで話すと、子どもは「はーっ」とため息をついて、目を丸くした。
「オーギュストさん、頭いいんだなあ……。俺、全然そんなこと思いつかなかったよ……。でも確かに、みんな村にいた時よりおとなしかったもんな。なんか、頭の中でそいつらと戦ってたのかな……!」
「ありうるね」
「ふん」
ジェダが鼻を鳴らした。
「妄念とやらが宿っている? それが本当だとしても、相手はただのガキだろう。怖くも何とも無い。はあ……。今回も血湧き肉躍る戦いとは無縁そうだぜ……」
「そうとも限らない」
「なんだと?」
俺は、ジョノーキン村での戦いを思い起こしている。
エルダーマンティコアは、そして腐敗神の司祭は、どうして村人たちと接触できたのか?
「君。ジョノーキン村は、腐敗神を信仰していたのかい?」
「違うよ? あんな気持の悪い神様、信じるもんか」
腐敗神が聞いたら、大いに嘆きそうな言葉だ。
「うちはね、ご先祖様が神様になるんだってさ。だから、昔死んだご先祖をみんな崇めてたよ」
先祖が神となったもの。
それは本当に神だろうか?
それこそが、まつろわぬ民が恨みを持ち続ける原動力となった、あるいは魔王教団のような者たちを焚き付けてきた、一連の事件の元凶なのではないだろうか。
「実体が無い物。それをどうにかしてなにかに宿らせれば……存分に君が戦える相手になるだろうな」
「ほう! 俺なりに話をまとめると、つまり、敵の親玉は怨霊ってわけだな! こりゃあいい!」
ジェダがやる気になった。
俺もやる気になる。
どうやら、叩くべき相手は明確になったようだ。
それに、計画立てて逃げたわけではないだろう。
間違いなく、きっかけがあり、理由がある。
そして衝動的な行動の後は、人というものは決まった行動を取るものである。
俺はアキンドー商会近辺を見回ることにした。
俺の動きについてこれるのはジェダしかいないので、彼とともにだ。
「だいたい、お前の言わんとしている事は分かる。人間は動物とはちょいと違うところがあってな。逃げ出しても、気になってどこからかその様子を見たりするもんだ」
ジェダがくんくんと鼻を動かしている。
においで子どもを嗅ぎ当てるつもりか。
「戦う気がないやつと、そうじゃないやつ、あるいはおかしくなっちまったやつは、みんなにおいが違う。気配や、表情で察するのもいるな。俺はにおいで分かる。ほれ、いたぞ」
ジェダは、一見すると何もないような物陰を指差した。
なるほど。
そこには桶や、材木の残りなどが適当に積まれている。
大人が隠れられるほどのスペースはなさそうだが、子どもであれば……。
じっと見ていると、見知った顔がちょっとだけ出てきて、俺と目が合った。
「きゃっ」と声がして、子ども立ち上がり、逃げていく。
「よし、追うぞ」
「任せておけ!」
ジェダが駆け出した。
俺よりも一回り大きな体格なのに、その動きは驚くほど軽やかだ。
音もなく疾走し、木材を軽々と飛び越え、一瞬で子どもに追いついた。
ひょいっと子どもの首根っこを捕まえてぶら下げる。
「う、うわーっ! ごめんなさーい!!」
「オーギュスト! ちびを捕まえたぞ。全く、歯ごたえがねえなあ」
「そりゃあ、子どもだからね。さあて君。ごめんなさいと言うことは、君も今回起こった状況が、とんでもないことになっている、そして悪いことだと認識しているわけだね」
「オーギュストさん! は、はい! あの、その、僕は止めようと思ったんですけど、ハンスがおかしくなっちゃって」
ハンス、というのは、ジョノーキン村の子どもたちのリーダー格だった少年だ。
「なるほど。詳しく教えてもらえるかな? ちなみに俺は、君たちの味方だ」
「うさんくせえ」
ジェダが笑った。
だが、子どもは真剣な顔で俺を見つめる。
「ほんとう……?」
「本当だとも。君たちをあの村から救い出した以上、その後の面倒もみるつもりだよ。正確には、君たちをジョノーキン村の呪縛から救い出しきれていないがね」
彼らの奥深くに残る、まつろわぬ民の教え。
それを甘く見ていたわけではない。
だが、端から疑念を持って接していれば、相手が子どもであるからこそ、その気持は伝わってしまうだろう。
俺は、子どもたちを信頼して接した。
どうやらそれは間違っていなかったようだ。
ジェダとともに、子どもを連れて物陰に移動した。
「ハンスがおかしくなったとは、どういうことだね? 彼はどちらかというと、ガキ大将的なキャラクターだったと思っていたが」
「うん。大人たちはさ、村にいた頃、変なことを教えてきてたんだ。今思うと、ガットルテの国の人たちは敵だって言ってたと思う。でさ、ハンスが一番、そんなのバカらしいって言ってたんだ。なのに……いきなり、あいつは大人たちみたいなことを言い出した」
「それはつまり……ガットルテ王国への復讐をせねばならない、とか?」
その子は目を見開いて俺を見た。
どうして分かったのか、という顔だ。
「恐らく、あのマンティコアが行おうとしていた儀式は半分まで完了していたのだろう。君たちの誰かが、そのための生贄のようなものになっていたんだ。つまり……死した村人たちの妄念を、永遠のものとして受け継いでいく儀式だ」
毒霧の中で、抵抗もせずに村人は死んでいた。
そしてエルダーマンティコアは、子どもたちを捕らえ、生贄にして儀式を行おうとしていたのだ。
ただ、ここに恐らく俺の誤解があった。
生贄とは、子どもたちの生命を使うものではなかったのではないか。
彼らそのものに、村人たちの妄念を下ろす儀式。
それこそが目的だったのではないだろうか。
そして恐らく、ハンスに対してそれが成功している。
あるいは、子どもたちのうちの何人かに儀式は効果を表している。
ただ、番頭を刺した時の傷は浅かった。
ここから考えるに……。
子どもたちの自己意識は完全に残っており、妄念と戦っている可能性がある、と考えられる。
ここまで話すと、子どもは「はーっ」とため息をついて、目を丸くした。
「オーギュストさん、頭いいんだなあ……。俺、全然そんなこと思いつかなかったよ……。でも確かに、みんな村にいた時よりおとなしかったもんな。なんか、頭の中でそいつらと戦ってたのかな……!」
「ありうるね」
「ふん」
ジェダが鼻を鳴らした。
「妄念とやらが宿っている? それが本当だとしても、相手はただのガキだろう。怖くも何とも無い。はあ……。今回も血湧き肉躍る戦いとは無縁そうだぜ……」
「そうとも限らない」
「なんだと?」
俺は、ジョノーキン村での戦いを思い起こしている。
エルダーマンティコアは、そして腐敗神の司祭は、どうして村人たちと接触できたのか?
「君。ジョノーキン村は、腐敗神を信仰していたのかい?」
「違うよ? あんな気持の悪い神様、信じるもんか」
腐敗神が聞いたら、大いに嘆きそうな言葉だ。
「うちはね、ご先祖様が神様になるんだってさ。だから、昔死んだご先祖をみんな崇めてたよ」
先祖が神となったもの。
それは本当に神だろうか?
それこそが、まつろわぬ民が恨みを持ち続ける原動力となった、あるいは魔王教団のような者たちを焚き付けてきた、一連の事件の元凶なのではないだろうか。
「実体が無い物。それをどうにかしてなにかに宿らせれば……存分に君が戦える相手になるだろうな」
「ほう! 俺なりに話をまとめると、つまり、敵の親玉は怨霊ってわけだな! こりゃあいい!」
ジェダがやる気になった。
俺もやる気になる。
どうやら、叩くべき相手は明確になったようだ。
0
お気に入りに追加
1,892
あなたにおすすめの小説
前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります
京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。
なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。
今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。
しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。
今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。
とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。
クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。
桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。
戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。
『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。
※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。
時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。
一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。
番外編の方が本編よりも長いです。
気がついたら10万文字を超えていました。
随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!
俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜
平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。
『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。
この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。
その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。
一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる