96 / 107
第96話 駆けろ、バルログ……あるいはイフリート山車
しおりを挟む
「つまり、ドワーフたちにはバルログ、リザードマンにはイフリートと伝えているのか。確かに説明の中に、バルログとイフリートが近い、みたいな文言が混じっていたからな……。君は本当に悪巧みが好きだなあ」
「はっはっは、趣味だよ」
イングリドのこれはまあ、褒め言葉であろう。
趣味と聞いて、フリッカの表情が引きつっているが気にしない。
今は、バルログ山車に乗り込むリザードマンを選定中である。
万一何かあれば、俺もフォローする予定でいる。
だが俺の炎の技は一日一回。ホイホイとは使えないのだ。
「イフリート様の加護を! ほああー!」
リザードマンの一人がもろ肌を晒し、炎に包まれた。
おお、あれ、あれ。
炎のモンスターと言われる外見になったな。
近くに寄ってみて、温度を確認してみる。
炎にしてはちょっと低めだな。
あくまで、魔法で炎に似せた特殊な現象みたいなものらしい。
「これは金属を溶かしたりはしないな」
「ああ、そうだ。そんな高温を出したら足場が溶けてしまうし、温泉が蒸発してしまう。イフリート様の加護に、温泉を傷めるような魔法はないのだ」
「なるほど、分かりやすい……。まさかこれは、泉を温めて温泉にする魔法なのでは……?」
「勘の鋭い男は寿命が縮むぞ……」
シャイクがにやりと笑った。
その後、仮眠を取ってからドワーフたちの様子を見に行く。
すると、ギスカが酒を飲みながら店先に腰掛けており、彼女の眼前で山車の組立作業が行われていた。
「順調じゃないか」
「そりゃあそうさね。あたいが見張ってるんだ。こいつら、腕はちゃんとあるのにやる気だけが無いからね。だけど、道化師が撒いた餌でかなり気合が入ってるみたいだよ」
「ほう……。誰しも、権力は欲しいものな。この革命が終われば、自分たちが上に立てると思えば頑張れるものさ」
「全くだねえ……。怠け者の意地汚さを利用するとは、悪どいおとこだよ、あんたは」
「褒められたと思っておこう」
「基本的にめげないよね、あんたさ。っていうかさ……。あんなんでいいわけ?」
ギスカが指差したのは、山車である。
バルログをイメージした山車ということで、金属の板を削り出し、そこに手足がついている。
足は二本だが、腕が六本ある。
「ほう、俺がイメージしていたよりも少々チープだが、造形のおどろおどろしさはなかなか……」
「流石にあの造形じゃ、騙されないでしょ」
「いやいや、炎に包まれるからね。騙されてくれるさ。そのものの説得力よりも、演出とタイミング。これが大事さ」
「そんなもんかねえ」
「では、山車をこっそり運ぶとしようか。例の坑道から出てこなければ意味がないからね」
「本当に実行する気なんだねえ……。いや、あんたが有言実行だってのはよーく、嫌ってほど分かってんだけどね。ほらみんなー。これくらいで作業は終わり! 運ぶよー」
作業していたドワーフたちから、「うーい」という気の抜けた返事があった。
みんな、「酒飲みてー」「久々に汗かいたわ」「風呂行きてえなー」などと口々に言っている。
「なるほど諸君。今回の仕事は、その希望を叶えてくれるぞ。クライアントはとびきりの温泉を持っている」
「えっ!?」
「マジ!?」
ドワーフの若者たちが食いついてくる。
「ちなみに、君たちの風呂である蒸気浴ではない。たっぷりの熱い湯に浸かり、風呂上がりには酒を浴びるように飲める酒場もある……」
「ふおおおお」
「最高じゃああああん」
ドワーフたちのテンションが上った。
大変分かりやすい。
「労働で疲れて頭が分かりやすくなってんのさ。あーあ、みんなやる気出しちゃって」
図らずも、俺は彼らのやる気を上げたことになるようだ。
さて、坑道の出口。
そこから、ドワーフたちが慌てて飛び出してきた。
若者ではない。
鉱夫として働いていた者たちだ。
どうやらリザードマンが上手くやってくれたらしい。
炎に包まれたリザードマンが、何人も姿を現す。
若者たちは一瞬たじろいだ。
「安心したまえ。彼らが協力者だ。そして、彼らにこの山車を燃え上がらせてもらうことでイベントは完成する!」
「イベント……?」
ドワーフとリザードマン、双方から疑問の声が漏れた。
いかん、本音が出てしまった。
「革命の準備は完了する! これは、鉱山都市の古い体勢を揺るがし、同時に温泉郷へ向けての掘削作業を中止、撤回させるための作戦である! 諸君、健闘を祈る!」
「うおおおおーっ!!」
ドワーフとリザードマンが一緒になって、咆哮を上げた。
かなりの大声だったから、鉱山都市の中ほどまで響き渡ったかも知れない。
よし、これを利用させてもらおう。
山車の中に、リザードマンたちが乗り込んでいく。
すると、山車は燃え上がり、あちこちに開けられた穴から炎を吹き出す。
遠目に見ると、六本の腕がある不思議な物体が燃え上がっているように見える……。
うん、うん、バルログに見えないこともない!
俺は自分を納得させた。
「おい、オーギュストよ」
シャイクが、動き出した山車を見ながら呟く。
「なんだね?」
「あれはバルログと思うか。我には全く違うものに見える」
「ほう。なんだか次に君が言わんとすることが想像できるが、言ってみたまえ」
「あれは我らが神! イフリート様の山車である!! 皆のもの! 我らはイフリート様の威光を示すべく、ドワーフたちに炎の鉄槌を下すものである! いけえーっ!」
「うおおおーっ!!」
リザードマンたちが、肉体的にも精神的にも大いに燃え上がる。
彼らのテンションが上ったので、ドワーフもその空気に当てられたようだ。
若者たちも、叫び始める。
叫びながら、山車を引っ張るのだ。
ごろごろと、小走りくらいの速度で山車が駆ける……!
向かうは鉱山都市の中心。
温泉郷を守るための戦いが始まる!
「はっはっは、趣味だよ」
イングリドのこれはまあ、褒め言葉であろう。
趣味と聞いて、フリッカの表情が引きつっているが気にしない。
今は、バルログ山車に乗り込むリザードマンを選定中である。
万一何かあれば、俺もフォローする予定でいる。
だが俺の炎の技は一日一回。ホイホイとは使えないのだ。
「イフリート様の加護を! ほああー!」
リザードマンの一人がもろ肌を晒し、炎に包まれた。
おお、あれ、あれ。
炎のモンスターと言われる外見になったな。
近くに寄ってみて、温度を確認してみる。
炎にしてはちょっと低めだな。
あくまで、魔法で炎に似せた特殊な現象みたいなものらしい。
「これは金属を溶かしたりはしないな」
「ああ、そうだ。そんな高温を出したら足場が溶けてしまうし、温泉が蒸発してしまう。イフリート様の加護に、温泉を傷めるような魔法はないのだ」
「なるほど、分かりやすい……。まさかこれは、泉を温めて温泉にする魔法なのでは……?」
「勘の鋭い男は寿命が縮むぞ……」
シャイクがにやりと笑った。
その後、仮眠を取ってからドワーフたちの様子を見に行く。
すると、ギスカが酒を飲みながら店先に腰掛けており、彼女の眼前で山車の組立作業が行われていた。
「順調じゃないか」
「そりゃあそうさね。あたいが見張ってるんだ。こいつら、腕はちゃんとあるのにやる気だけが無いからね。だけど、道化師が撒いた餌でかなり気合が入ってるみたいだよ」
「ほう……。誰しも、権力は欲しいものな。この革命が終われば、自分たちが上に立てると思えば頑張れるものさ」
「全くだねえ……。怠け者の意地汚さを利用するとは、悪どいおとこだよ、あんたは」
「褒められたと思っておこう」
「基本的にめげないよね、あんたさ。っていうかさ……。あんなんでいいわけ?」
ギスカが指差したのは、山車である。
バルログをイメージした山車ということで、金属の板を削り出し、そこに手足がついている。
足は二本だが、腕が六本ある。
「ほう、俺がイメージしていたよりも少々チープだが、造形のおどろおどろしさはなかなか……」
「流石にあの造形じゃ、騙されないでしょ」
「いやいや、炎に包まれるからね。騙されてくれるさ。そのものの説得力よりも、演出とタイミング。これが大事さ」
「そんなもんかねえ」
「では、山車をこっそり運ぶとしようか。例の坑道から出てこなければ意味がないからね」
「本当に実行する気なんだねえ……。いや、あんたが有言実行だってのはよーく、嫌ってほど分かってんだけどね。ほらみんなー。これくらいで作業は終わり! 運ぶよー」
作業していたドワーフたちから、「うーい」という気の抜けた返事があった。
みんな、「酒飲みてー」「久々に汗かいたわ」「風呂行きてえなー」などと口々に言っている。
「なるほど諸君。今回の仕事は、その希望を叶えてくれるぞ。クライアントはとびきりの温泉を持っている」
「えっ!?」
「マジ!?」
ドワーフの若者たちが食いついてくる。
「ちなみに、君たちの風呂である蒸気浴ではない。たっぷりの熱い湯に浸かり、風呂上がりには酒を浴びるように飲める酒場もある……」
「ふおおおお」
「最高じゃああああん」
ドワーフたちのテンションが上った。
大変分かりやすい。
「労働で疲れて頭が分かりやすくなってんのさ。あーあ、みんなやる気出しちゃって」
図らずも、俺は彼らのやる気を上げたことになるようだ。
さて、坑道の出口。
そこから、ドワーフたちが慌てて飛び出してきた。
若者ではない。
鉱夫として働いていた者たちだ。
どうやらリザードマンが上手くやってくれたらしい。
炎に包まれたリザードマンが、何人も姿を現す。
若者たちは一瞬たじろいだ。
「安心したまえ。彼らが協力者だ。そして、彼らにこの山車を燃え上がらせてもらうことでイベントは完成する!」
「イベント……?」
ドワーフとリザードマン、双方から疑問の声が漏れた。
いかん、本音が出てしまった。
「革命の準備は完了する! これは、鉱山都市の古い体勢を揺るがし、同時に温泉郷へ向けての掘削作業を中止、撤回させるための作戦である! 諸君、健闘を祈る!」
「うおおおおーっ!!」
ドワーフとリザードマンが一緒になって、咆哮を上げた。
かなりの大声だったから、鉱山都市の中ほどまで響き渡ったかも知れない。
よし、これを利用させてもらおう。
山車の中に、リザードマンたちが乗り込んでいく。
すると、山車は燃え上がり、あちこちに開けられた穴から炎を吹き出す。
遠目に見ると、六本の腕がある不思議な物体が燃え上がっているように見える……。
うん、うん、バルログに見えないこともない!
俺は自分を納得させた。
「おい、オーギュストよ」
シャイクが、動き出した山車を見ながら呟く。
「なんだね?」
「あれはバルログと思うか。我には全く違うものに見える」
「ほう。なんだか次に君が言わんとすることが想像できるが、言ってみたまえ」
「あれは我らが神! イフリート様の山車である!! 皆のもの! 我らはイフリート様の威光を示すべく、ドワーフたちに炎の鉄槌を下すものである! いけえーっ!」
「うおおおーっ!!」
リザードマンたちが、肉体的にも精神的にも大いに燃え上がる。
彼らのテンションが上ったので、ドワーフもその空気に当てられたようだ。
若者たちも、叫び始める。
叫びながら、山車を引っ張るのだ。
ごろごろと、小走りくらいの速度で山車が駆ける……!
向かうは鉱山都市の中心。
温泉郷を守るための戦いが始まる!
0
お気に入りに追加
1,935
あなたにおすすめの小説

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~
小狸日
ファンタジー
交通事故に巻き込まれて、異世界に転移した拓(タク)と浩司(コウジ)
そこは、剣と魔法の世界だった。
2千年以上昔の勇者の物語、そこに出てくる勇者の遺産。
新しい世界で遺跡探検と異世界料理を楽しもうと思っていたのだが・・・
気に入らない異世界の常識に小さな喧嘩を売ることにした。
『おっさんの元勇者』~Sランクの冒険者はギルドから戦力外通告を言い渡される~
川嶋マサヒロ
ファンタジー
ダンジョン攻略のために作られた冒険者の街、サン・サヴァン。
かつて勇者とも呼ばれたベテラン冒険者のベルナールは、ある日ギルドマスターから戦力外通告を言い渡される。
それはギルド上層部による改革――、方針転換であった。
現役のまま一生を終えようとしていた一人の男は途方にくれる。
引退後の予定は無し。備えて金を貯めていた訳でも無し。
あげく冒険者のヘルプとして、弟子を手伝いスライム退治や、食肉業者の狩りの手伝いなどに精をだしていた。
そして、昔の仲間との再会――。それは新たな戦いへの幕開けだった。
イラストは
ジュエルセイバーFREE 様です。
URL:http://www.jewel-s.jp/

スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中

外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~
海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。
地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。
俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。
だけど悔しくはない。
何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。
そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。
ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。
アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。
フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。
※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています

聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!
さくしゃ
ファンタジー
職業「聖女」としてお勤めに忙殺されるクミ
祈りに始まり、一日中治療、時にはドラゴン討伐……しかし、全てタダ働き!
も……もう嫌だぁ!
半狂乱の最強聖女は冒険者となり、軟禁生活では味わえなかった生活を知りはっちゃける!
時には、不労所得、冒険者業、アルバイトで稼ぐ!
大金持ちにもなっていき、世界も救いまーす。
色んなキャラ出しまくりぃ!
カクヨムでも掲載チュッ
⚠︎この物語は全てフィクションです。
⚠︎現実では絶対にマネはしないでください!

外れスキル【削除&復元】が実は最強でした~色んなものを消して相手に押し付けたり自分のものにしたりする能力を得た少年の成り上がり~
名無し
ファンタジー
突如パーティーから追放されてしまった主人公のカイン。彼のスキルは【削除&復元】といって、荷物係しかできない無能だと思われていたのだ。独りぼっちとなったカインは、ギルドで仲間を募るも意地悪な男にバカにされてしまうが、それがきっかけで頭痛や相手のスキルさえも削除できる力があると知る。カインは一流冒険者として名を馳せるという夢をかなえるべく、色んなものを削除、復元して自分ものにしていき、またたく間に最強の冒険者へと駆け上がっていくのだった……。

お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる