78 / 107
第78話 屋台村とネレウス
しおりを挟む
「赤い服の連中を捕まえたんか! じゃあ、尋問やな!」
やる気に満ちているフリッカ。
だが、尋問はもう必要ないのだ。
「実は彼らの狙いや行動指針はすべて引き出し済みでね」
「自分、仕事が早いなあ!」
呆れるフリッカ。
「俺は話術関係のスキルの他、催眠術のスキルもある。これで彼らから情報を全て引き出した」
「自分、怖いやっちゃなあ……」
恐れるフリッカ。
忙しい子だ。
既に、魔王教団の本拠地から魔本の入手経路に至るまで、情報は引き出し済みだ。
彼らはさほど大きな集団では無いが、それでも一騎士団に匹敵する数の人員がいる。
まだ襲撃が起こる可能性はある。
長期戦になる前に、ネレウスを引き寄せて決着を付けてしまうのがいいだろう。
ほうぼうの村や町で、ネレウスへの挑発文を流布し、さらにあちこちのお祭り職人たちを呼び寄せたマールイ王国。
場所代を格安にすることで、職人たちが王国の入り口で屋台を広げている。
マールイ王国王都で何かがあるらしいと、観光客が集まってきた。
つい最近、王国で暴れていた盗賊団が壊滅したので、安全に旅をできるようになったのだ。
人が、王都に集まってくる。
もちろん、屋台だけでは人を引き止めてはおけない。
ネレウスがやって来るまでの間、こちらもきちんと客をもてなす準備はしていた。
まず、荒れ放題になった王都をざっと掃除する。
そして、俺が大きな壁画を描き、マールイ王国王とのビフォー&アフターを明示した。
栄えていた都が、廃墟寸前の姿に!?
というこの壁画、大変受けた。
あちこちにチェックポイントを設けて、スタンプラリーを始めた。
さらに、王城を解放し、ホテルにした。
観光客は王城で寝泊まりし、スタンプラリーを楽しみ、食事は屋台でとる。
観光地のできあがりだ。
ちなみに、中庭でせっせと働いているおじさんが、現役の国王であるキュータイ三世であることも皆に伝えてある。
自ら汗水流して畑を耕す王様に、誰もが親しみを感じたようである。
陛下にはご自身も観光資源になってもらった。
そう。
マールイ王国再建計画はスタートしているのだ。
まずは、ネレウスをダシにした観光業によって、金を手に入れる。
幸い、マールイ王国の災難は、王都に集中していた。
結果として王都がずたぼろになり、国としての体を維持できなくなった。
ここ半年間のマールイ王国の迷走に嫌気がさしていた国民たちは、上り調子なキングバイ王国の所属となることを喜んで受け入れている。
別に、海に出ろと言うわけでも、高い税を払えと言われるわけでもない。
税額は今までと変わらないし、ちょくちょくやってくる、海の民をもてなせばお金がその地域に落ちるのである。
ウィン・ウィンというやつだ。
コンパクトになったマールイ王国も、活動資金を入手してから、新たな産業づくりを始める予定である。
さあ、そのためにも、ネレウスには早く来てもらわないと……。
俺はそう思って、屋台村を視察などしている。
すると、見知った男が屋台の前の席に腰掛け、串焼き肉と平たいパンを頬張っているではないか。
青い肌に金色の瞳。
銀髪の間から四本の角が生えている。
魔族ネレウスその人である。
予想よりも到着が早い。そして大変目立っている。
きっと、あの挑発文にカッカしながらやって来たものの、屋台村に惹かれて腹ごしらえを始めたのであろう。
「美味い。これも美味い」
ぶつぶつ言いながら食べている。
俺は彼の対面に腰掛けた。
顔を上げるネレウス。
その目が、カッと見開かれた。
だが、口に物が入っているので、彼は何も言わない。
「今話すと飯が不味くなるだろう。食べ終わったら話そう」
俺の言葉に、ネレウスが頷いた。
この魔族、大変美味しそうに屋台飯を食う。
テーブルいっぱいになるほど食べ物を買い込み、それを次々に平らげていく。
何もかも腹の中に収めた後、彼は水を飲みながらため息を吐いた。
「話して構わないぞ」
「ああ。君はあれか。俺と同じように、人間を遥かに超えた長寿の魔族であろうに、金に執着するというのは……金で買えるものを楽しんでいるのか」
「よく分かったな」
ネレウスが目を丸くした。
「人は凄いぞ。私が思いもつかぬものを生み出し、広げ、発展させる。この屋台で食べられる食事など、どうだ。私が生まれた頃には存在していなかったものだ。味は濃い。材料は小麦が中心。喉が渇く。だがこれがいい。こんなに楽しい食事が、金さえあればいつでもできる」
「奪ったりはしないのかな? 君の力があれば、それくらい容易いだろう」
「仕事で得た金を使い、人が生み出した快楽を買う。これがいいんだ。金を支払い、手に入れるところも含めて意味がある」
魔族ネレウスのこだわりだった。
彼は自らの生活を、人が生み出した文化で彩り、楽しくするために金を稼いでいたのだ。
「その金のために、魔王教団に手を貸すことは相反しないのかい? 彼らが魔王を復活させたら、人の生み出したものを味わう余裕などなくなるぞ」
「魔王など復活するわけがない。それはお前も分かっているだろう?」
ネレウスは、何を当たり前のことを、という口調で告げた。
「彼らは、優れた魔族であるネレウス、君を触媒にしようと考えているが」
「無駄だ。魔王は滅びた。滅ぼした。あの時代の者たちと私が滅ぼした。既に、あれの残滓すらもこの世界には残っていない。無くなったものは、返ってはこない」
「ふむ、純血種に限りなく近い魔族……」
彼の言葉から、ネレウスという魔族の素性が分かった。
彼は、人魔大戦を終わらせた英雄であるらしい。
「それがどうして、人に恨まれるような仕事を?」
「金のためだ。だが、悪い噂を広められては、今後の仕事に関わる。噂が晴れるまで待てばいいが、それでは数ヶ月の間はこうして道楽を味わえなくなる」
ネレウスは俺を睨んだ。
「お前の仕業だな、バルログの子孫め。お前こそ、魔王に連なる最高位魔族四柱の一人、その血を受け継いでいるだろうが」
「ああ、そこを突かれると弱い! 君が英雄から、金で人の命をも奪う者に変わったように、俺も邪悪な大魔族の子孫から、人を楽しませる道化師に変わったわけでね」
「私をお前の興行に付き合わせる気か?」
「いかにも。それをやらねば、我が仲間である少女が歩き出すことができないのでね。彼女の新たな人生のために、君には倒されてもらいたい」
「ははは!」
ネレウスが笑った。
思わず漏れた、と言う笑いだった。
「それは、なるほど、道楽だな。いいだろう。私は手加減抜きで行く。お前も今回は、口車で逃げようとするなよ、バルログ」
「俺の名はオーギュスト。そう呼んでもらえるとありがたいがね?」
「逃げるなよ、オーギュスト」
「興行から逃げる道化師はいないさ」
これで、興行は間違いなく執り行われる事になった。
王都に集まったお客人たちには、楽しみにしていてもらいたいものだ。
やる気に満ちているフリッカ。
だが、尋問はもう必要ないのだ。
「実は彼らの狙いや行動指針はすべて引き出し済みでね」
「自分、仕事が早いなあ!」
呆れるフリッカ。
「俺は話術関係のスキルの他、催眠術のスキルもある。これで彼らから情報を全て引き出した」
「自分、怖いやっちゃなあ……」
恐れるフリッカ。
忙しい子だ。
既に、魔王教団の本拠地から魔本の入手経路に至るまで、情報は引き出し済みだ。
彼らはさほど大きな集団では無いが、それでも一騎士団に匹敵する数の人員がいる。
まだ襲撃が起こる可能性はある。
長期戦になる前に、ネレウスを引き寄せて決着を付けてしまうのがいいだろう。
ほうぼうの村や町で、ネレウスへの挑発文を流布し、さらにあちこちのお祭り職人たちを呼び寄せたマールイ王国。
場所代を格安にすることで、職人たちが王国の入り口で屋台を広げている。
マールイ王国王都で何かがあるらしいと、観光客が集まってきた。
つい最近、王国で暴れていた盗賊団が壊滅したので、安全に旅をできるようになったのだ。
人が、王都に集まってくる。
もちろん、屋台だけでは人を引き止めてはおけない。
ネレウスがやって来るまでの間、こちらもきちんと客をもてなす準備はしていた。
まず、荒れ放題になった王都をざっと掃除する。
そして、俺が大きな壁画を描き、マールイ王国王とのビフォー&アフターを明示した。
栄えていた都が、廃墟寸前の姿に!?
というこの壁画、大変受けた。
あちこちにチェックポイントを設けて、スタンプラリーを始めた。
さらに、王城を解放し、ホテルにした。
観光客は王城で寝泊まりし、スタンプラリーを楽しみ、食事は屋台でとる。
観光地のできあがりだ。
ちなみに、中庭でせっせと働いているおじさんが、現役の国王であるキュータイ三世であることも皆に伝えてある。
自ら汗水流して畑を耕す王様に、誰もが親しみを感じたようである。
陛下にはご自身も観光資源になってもらった。
そう。
マールイ王国再建計画はスタートしているのだ。
まずは、ネレウスをダシにした観光業によって、金を手に入れる。
幸い、マールイ王国の災難は、王都に集中していた。
結果として王都がずたぼろになり、国としての体を維持できなくなった。
ここ半年間のマールイ王国の迷走に嫌気がさしていた国民たちは、上り調子なキングバイ王国の所属となることを喜んで受け入れている。
別に、海に出ろと言うわけでも、高い税を払えと言われるわけでもない。
税額は今までと変わらないし、ちょくちょくやってくる、海の民をもてなせばお金がその地域に落ちるのである。
ウィン・ウィンというやつだ。
コンパクトになったマールイ王国も、活動資金を入手してから、新たな産業づくりを始める予定である。
さあ、そのためにも、ネレウスには早く来てもらわないと……。
俺はそう思って、屋台村を視察などしている。
すると、見知った男が屋台の前の席に腰掛け、串焼き肉と平たいパンを頬張っているではないか。
青い肌に金色の瞳。
銀髪の間から四本の角が生えている。
魔族ネレウスその人である。
予想よりも到着が早い。そして大変目立っている。
きっと、あの挑発文にカッカしながらやって来たものの、屋台村に惹かれて腹ごしらえを始めたのであろう。
「美味い。これも美味い」
ぶつぶつ言いながら食べている。
俺は彼の対面に腰掛けた。
顔を上げるネレウス。
その目が、カッと見開かれた。
だが、口に物が入っているので、彼は何も言わない。
「今話すと飯が不味くなるだろう。食べ終わったら話そう」
俺の言葉に、ネレウスが頷いた。
この魔族、大変美味しそうに屋台飯を食う。
テーブルいっぱいになるほど食べ物を買い込み、それを次々に平らげていく。
何もかも腹の中に収めた後、彼は水を飲みながらため息を吐いた。
「話して構わないぞ」
「ああ。君はあれか。俺と同じように、人間を遥かに超えた長寿の魔族であろうに、金に執着するというのは……金で買えるものを楽しんでいるのか」
「よく分かったな」
ネレウスが目を丸くした。
「人は凄いぞ。私が思いもつかぬものを生み出し、広げ、発展させる。この屋台で食べられる食事など、どうだ。私が生まれた頃には存在していなかったものだ。味は濃い。材料は小麦が中心。喉が渇く。だがこれがいい。こんなに楽しい食事が、金さえあればいつでもできる」
「奪ったりはしないのかな? 君の力があれば、それくらい容易いだろう」
「仕事で得た金を使い、人が生み出した快楽を買う。これがいいんだ。金を支払い、手に入れるところも含めて意味がある」
魔族ネレウスのこだわりだった。
彼は自らの生活を、人が生み出した文化で彩り、楽しくするために金を稼いでいたのだ。
「その金のために、魔王教団に手を貸すことは相反しないのかい? 彼らが魔王を復活させたら、人の生み出したものを味わう余裕などなくなるぞ」
「魔王など復活するわけがない。それはお前も分かっているだろう?」
ネレウスは、何を当たり前のことを、という口調で告げた。
「彼らは、優れた魔族であるネレウス、君を触媒にしようと考えているが」
「無駄だ。魔王は滅びた。滅ぼした。あの時代の者たちと私が滅ぼした。既に、あれの残滓すらもこの世界には残っていない。無くなったものは、返ってはこない」
「ふむ、純血種に限りなく近い魔族……」
彼の言葉から、ネレウスという魔族の素性が分かった。
彼は、人魔大戦を終わらせた英雄であるらしい。
「それがどうして、人に恨まれるような仕事を?」
「金のためだ。だが、悪い噂を広められては、今後の仕事に関わる。噂が晴れるまで待てばいいが、それでは数ヶ月の間はこうして道楽を味わえなくなる」
ネレウスは俺を睨んだ。
「お前の仕業だな、バルログの子孫め。お前こそ、魔王に連なる最高位魔族四柱の一人、その血を受け継いでいるだろうが」
「ああ、そこを突かれると弱い! 君が英雄から、金で人の命をも奪う者に変わったように、俺も邪悪な大魔族の子孫から、人を楽しませる道化師に変わったわけでね」
「私をお前の興行に付き合わせる気か?」
「いかにも。それをやらねば、我が仲間である少女が歩き出すことができないのでね。彼女の新たな人生のために、君には倒されてもらいたい」
「ははは!」
ネレウスが笑った。
思わず漏れた、と言う笑いだった。
「それは、なるほど、道楽だな。いいだろう。私は手加減抜きで行く。お前も今回は、口車で逃げようとするなよ、バルログ」
「俺の名はオーギュスト。そう呼んでもらえるとありがたいがね?」
「逃げるなよ、オーギュスト」
「興行から逃げる道化師はいないさ」
これで、興行は間違いなく執り行われる事になった。
王都に集まったお客人たちには、楽しみにしていてもらいたいものだ。
0
お気に入りに追加
1,874
あなたにおすすめの小説
~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる
僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。
スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。
だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。
それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。
色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。
しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。
ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。
一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。
土曜日以外は毎日投稿してます。
無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました
御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。
でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ!
これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。
とあるオタが勇者召喚に巻き込まれた件~イレギュラーバグチートスキルで異世界漫遊~
剣伎 竜星
ファンタジー
仕事の修羅場を乗り越えて、徹夜明けもなんのその、年2回ある有○の戦場を駆けた夏。長期休暇を取得し、自宅に引きこもって戦利品を堪能すべく、帰宅の途上で食材を購入して後はただ帰るだけだった。しかし、学生4人組とすれ違ったと思ったら、俺はスマホの電波が届かない中世ヨーロッパと思しき建築物の複雑な幾何学模様の上にいた。学生4人組とともに。やってきた召喚者と思しき王女様達の魔族侵略の話を聞いて、俺は察した。これあかん系異世界勇者召喚だと。しかも、どうやら肝心の勇者は学生4人組みの方で俺は巻き込まれた一般人らしい。【鑑定】や【空間収納】といった鉄板スキルを保有して、とんでもないバグと思えるチートスキルいるが、違うらしい。そして、安定の「元の世界に帰る方法」は不明→絶望的な難易度。勇者系の称号がないとわかると王女達は掌返しをして俺を奴隷扱いするのは必至。1人を除いて学生共も俺を馬鹿にしだしたので俺は迷惑料を(強制的に)もらって早々に国を脱出し、この異世界をチートスキルを駆使して漫遊することにした。※10話前後までスタート地点の王城での話になります。
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる