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第29話 引っこ抜け
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甲虫が、燃え上がりながらも炎を吐き散らす。
これを真っ向から受け止めるのがイングリドである。
「イングリッド!!」
敬愛する叔母の身を案じて、王子が駆け出そうとする。
「殿下! この恐るべき怪物を前にして、一歩踏み出せる勇気は素晴らしい! あなたは良き王になるでしょう! そのためにも!」
俺は声を張り上げる。
「今は、そこに留まり、騎士イングリドを信じてお待ちくださいませ!」
「!」
ロンディミオン王子が立ち止まる。
利発な少年だ。
ガットルテ王家の良い部分を受け継いでいる。
彼は決意に満ちた表情で、イングリドを見守る。
「勝って! イングリッド!」
「ああ!!」
吹き付けられる炎を、イングリドは切り払う。
文字通り、振り回す剣と槍が、可燃性の液体を弾き飛ばしているのだ。
対抗方法がわかれば、炎は怖くないとは言え……。彼女はその技量と幸運で、的確に液体のみを防いでいるのである。
周囲の床や壁が燃え始める。
少々息苦しくなってきた。
これは、長居はできまい。
俺は全身に装備していたナイフを連続で取り出す。
それをジャグリングの要領で空中に投げながら、機会を待つ。
これを見て、王子が目を丸くした。
「そ、そんなにたくさんのナイフ……」
「道化師の嗜みですぞ。それ、機会が訪れた! とくとご覧あれ!」
機会とは、甲虫が伸び上がり、関節や腹の節をあらわにする瞬間である。
落ちてくるナイフをつかみ取り、正確に投擲。
投擲、投擲、投擲。
甲虫の足がもげ、腹に刃物が突き刺さり、移動や体勢の維持、関節の伸縮が困難になっていく。
『ウグワーッ!! おのれ、おのれおのれおのれっ! 我らはまつろわぬ者! まつろわぬ者! まつろわぬ者!』
「次世代をも呪いに包み、終わらぬ戦いを呼ぶ君は何だ? 先祖の無念を晴らす正義の戦いでもしていたつもりだったか? 既に君は、世界に仇をなす悪だ! 君の行いはなにも生まず、ここで行き止まりとなる! さあ、閉幕と行こう! イングリド!」
「おおっ!」
応じたイングリドは、ナイフが刺さって脆くなった甲虫の足を、まとめて切り飛ばす。
こうなれば、甲虫は己の重量を支えていられない。
『ウグワーッ!』
どうと音を立て、その巨体が燃える地面に横たわった。
すぐ眼前に、甲虫の頭部。先ほど槍が穿った穴がある。
彼女が穴をめがけて槍を突きこむところ。
「イングリド! ストップ! 昆虫の構造的に、そこは剣でえぐり出すように!」
「!? 分かった! そいっ!!」
昆虫を全く怖がらない女性である。
躊躇なく、体液が溢れ出す頭殻に剣を突き入れ、腕まで深く差し入れる。
『ウグワーッ!!』
「よし、そこを引っ掛けて、引っこ抜くんだ!」
「分かった!! ふんっ!!」
ぶちぶちと音を立てて、何かが引き抜かれていく。
甲虫は訳のわからない叫び声を上げながら、じたばたとのたうち回った。
その隙間に、丹念にナイフを投げ込んでいく俺である。
こうして関節が動ける範囲を減らしていくことで、安全に引き抜くことができる。
あれは、甲虫の神経だ。
彼らには脳が無く、その役割を太い神経が担当している。
やがて、全身をナイフでハリネズミのようにした甲虫は、まともに動くこともできず、ついに神経をまるごと引き抜かれた。
『ウグワーッ!!』
一声叫ぶと、甲虫は動かなくなった。
「……べとべとするな」
イングリドが顔をしかめる。
王子は呆然と、動かなくなった甲虫を見つめている。
「殿下。これにて、怪物は退治されました。王宮の平和はこうして守られた! 確かに、見届けていただけましたかな?」
「あ、ああ」
「殿下が動かず、我らを信じていてくださったからこその勝利です。感謝いたしますぞ」
「ああ……! お前たちも……ご苦労だった!」
そう告げた彼の顔は、ただの子どものものではなかった。
これは、守り甲斐のある王族だ。
その後、俺たちは数日間のあいだ、王宮に留まった。
マールイ王国と比べ、誰もが働き者の国だ。
「ああ、この国で働いていると心が安らぐ……。俺一人だけではなく、みんなが仕事をしているんだ。素晴らしい国だ」
「それは普通ではないのか?」
イングリドが訝しげである。
そうなのか……?
俺はマールイ王国しか知らないから、ガットルテ王国のあり方に、衝撃を受けてばかりだ。
「こら、お前!」
イングリドと会話をしていると、腰のあたりをつつかれた。
ロンディミオン王子である。
「ちゃんと仕事しろ!」
「はいはい」
「はいは一回だ!」
「はいー」
王子がキビキビして来たな。
ブリテイン王からも、直接ねぎらいの言葉をもらっている。
何かあれば、また俺とイングリドに直接依頼をするとも。
これは、かなり太い仕事の伝手ができたと思っていいだろう。
さらに、俺はとあるリストをブリテイン王に要求していた。
それを作成してもらっている間、王宮で仕事をしていたというわけだ。
いやあ、久々の事務作業は楽しいな。
捗る。
他の文官たちの信頼も得て、俺はすっかり水を得た魚のように働いた。
芸が見せられないのだけが最大の欠点だが、それ以外は素晴らしい労働環境だ。
ここに骨を埋めてもいい……。
いやいや、芸を見せられないのなら意味はない。
もらうものをもらったら、さっさと立ち去らねばな。
それに、イングリドも王宮に留まっていれば、いつその素性が明らかになってしまうか分からない。
ロンディミオン王子は露骨にイングリドとべったりだし、彼の教育にも悪いだろう。
そして、ようやくその日がやって来た。
場所は、俺たちが仕事を受けた王族の居室。
「行ってしまうのか、イングリド……」
王子が目を潤ませている。
「ああ。私は王宮にいるべきではない。争いを生んでしまうからな」
ウェットなロンディミオンに対して、イングリドはサラリとしたものである。
彼の頭をひとなでしてから、ブリテイン王に向かい合う。
「兄上、これにて失礼します」
「ああ。助かった。呼びつけて悪かったな。報酬は既に、オーギュストに渡してある」
「はい、ここに」
俺の手には、宝石が詰まった袋があった。
「それから陛下。お願いしていたものは……」
「ああ、ここにある」
ブリテイン王が取り出したのは、一枚の地図だった。
ガットルテ王国全図を描いたもので、無論、この一枚が機密情報の塊だ。
これが敵国に渡れば、王国は攻められやすくなる。
「渡すわけにはいかんが、見ることを許す。この場で覚えよ」
「かしこまりました」
記憶術スキルが役に立つ。
これは、形として持っているわけには行かないものだ。
まして、地図上に書き込まれたこの情報などは。
それらが意味しているものは、ガットルテ王国が成立する際、併呑していった地域の名と、その歴史だった。
平和に併合された地域もあれば、戦争の末に敗れ、恭順した土地もある。
様々な恨みが眠っていよう。
「オーギュスト、それを覚えてどうするんだ?」
イングリドは心底不思議そうである。
「無報酬でとはいかないが、これらの因縁がある土地に関する依頼を積極的に受けることはできるだろう? 俺はこの国が好きになったんだ。依頼のついでにでも、国家転覆を企むような腐敗神の勢力と戦ってみようかと思ってね」
「オーギュスト、お前……」
イングリドが感激したようで、俺の手をぎゅっと握ってきた。
力が強い。
痛い。
「は、離れろ! 離れてーっ!!」
鼻息を荒くしたロンディミオン王子が間に入ってきた。
その勢いに、離れてしまった俺とイングリドは、思わず顔を見合わせて笑うのだった。
これを真っ向から受け止めるのがイングリドである。
「イングリッド!!」
敬愛する叔母の身を案じて、王子が駆け出そうとする。
「殿下! この恐るべき怪物を前にして、一歩踏み出せる勇気は素晴らしい! あなたは良き王になるでしょう! そのためにも!」
俺は声を張り上げる。
「今は、そこに留まり、騎士イングリドを信じてお待ちくださいませ!」
「!」
ロンディミオン王子が立ち止まる。
利発な少年だ。
ガットルテ王家の良い部分を受け継いでいる。
彼は決意に満ちた表情で、イングリドを見守る。
「勝って! イングリッド!」
「ああ!!」
吹き付けられる炎を、イングリドは切り払う。
文字通り、振り回す剣と槍が、可燃性の液体を弾き飛ばしているのだ。
対抗方法がわかれば、炎は怖くないとは言え……。彼女はその技量と幸運で、的確に液体のみを防いでいるのである。
周囲の床や壁が燃え始める。
少々息苦しくなってきた。
これは、長居はできまい。
俺は全身に装備していたナイフを連続で取り出す。
それをジャグリングの要領で空中に投げながら、機会を待つ。
これを見て、王子が目を丸くした。
「そ、そんなにたくさんのナイフ……」
「道化師の嗜みですぞ。それ、機会が訪れた! とくとご覧あれ!」
機会とは、甲虫が伸び上がり、関節や腹の節をあらわにする瞬間である。
落ちてくるナイフをつかみ取り、正確に投擲。
投擲、投擲、投擲。
甲虫の足がもげ、腹に刃物が突き刺さり、移動や体勢の維持、関節の伸縮が困難になっていく。
『ウグワーッ!! おのれ、おのれおのれおのれっ! 我らはまつろわぬ者! まつろわぬ者! まつろわぬ者!』
「次世代をも呪いに包み、終わらぬ戦いを呼ぶ君は何だ? 先祖の無念を晴らす正義の戦いでもしていたつもりだったか? 既に君は、世界に仇をなす悪だ! 君の行いはなにも生まず、ここで行き止まりとなる! さあ、閉幕と行こう! イングリド!」
「おおっ!」
応じたイングリドは、ナイフが刺さって脆くなった甲虫の足を、まとめて切り飛ばす。
こうなれば、甲虫は己の重量を支えていられない。
『ウグワーッ!』
どうと音を立て、その巨体が燃える地面に横たわった。
すぐ眼前に、甲虫の頭部。先ほど槍が穿った穴がある。
彼女が穴をめがけて槍を突きこむところ。
「イングリド! ストップ! 昆虫の構造的に、そこは剣でえぐり出すように!」
「!? 分かった! そいっ!!」
昆虫を全く怖がらない女性である。
躊躇なく、体液が溢れ出す頭殻に剣を突き入れ、腕まで深く差し入れる。
『ウグワーッ!!』
「よし、そこを引っ掛けて、引っこ抜くんだ!」
「分かった!! ふんっ!!」
ぶちぶちと音を立てて、何かが引き抜かれていく。
甲虫は訳のわからない叫び声を上げながら、じたばたとのたうち回った。
その隙間に、丹念にナイフを投げ込んでいく俺である。
こうして関節が動ける範囲を減らしていくことで、安全に引き抜くことができる。
あれは、甲虫の神経だ。
彼らには脳が無く、その役割を太い神経が担当している。
やがて、全身をナイフでハリネズミのようにした甲虫は、まともに動くこともできず、ついに神経をまるごと引き抜かれた。
『ウグワーッ!!』
一声叫ぶと、甲虫は動かなくなった。
「……べとべとするな」
イングリドが顔をしかめる。
王子は呆然と、動かなくなった甲虫を見つめている。
「殿下。これにて、怪物は退治されました。王宮の平和はこうして守られた! 確かに、見届けていただけましたかな?」
「あ、ああ」
「殿下が動かず、我らを信じていてくださったからこその勝利です。感謝いたしますぞ」
「ああ……! お前たちも……ご苦労だった!」
そう告げた彼の顔は、ただの子どものものではなかった。
これは、守り甲斐のある王族だ。
その後、俺たちは数日間のあいだ、王宮に留まった。
マールイ王国と比べ、誰もが働き者の国だ。
「ああ、この国で働いていると心が安らぐ……。俺一人だけではなく、みんなが仕事をしているんだ。素晴らしい国だ」
「それは普通ではないのか?」
イングリドが訝しげである。
そうなのか……?
俺はマールイ王国しか知らないから、ガットルテ王国のあり方に、衝撃を受けてばかりだ。
「こら、お前!」
イングリドと会話をしていると、腰のあたりをつつかれた。
ロンディミオン王子である。
「ちゃんと仕事しろ!」
「はいはい」
「はいは一回だ!」
「はいー」
王子がキビキビして来たな。
ブリテイン王からも、直接ねぎらいの言葉をもらっている。
何かあれば、また俺とイングリドに直接依頼をするとも。
これは、かなり太い仕事の伝手ができたと思っていいだろう。
さらに、俺はとあるリストをブリテイン王に要求していた。
それを作成してもらっている間、王宮で仕事をしていたというわけだ。
いやあ、久々の事務作業は楽しいな。
捗る。
他の文官たちの信頼も得て、俺はすっかり水を得た魚のように働いた。
芸が見せられないのだけが最大の欠点だが、それ以外は素晴らしい労働環境だ。
ここに骨を埋めてもいい……。
いやいや、芸を見せられないのなら意味はない。
もらうものをもらったら、さっさと立ち去らねばな。
それに、イングリドも王宮に留まっていれば、いつその素性が明らかになってしまうか分からない。
ロンディミオン王子は露骨にイングリドとべったりだし、彼の教育にも悪いだろう。
そして、ようやくその日がやって来た。
場所は、俺たちが仕事を受けた王族の居室。
「行ってしまうのか、イングリド……」
王子が目を潤ませている。
「ああ。私は王宮にいるべきではない。争いを生んでしまうからな」
ウェットなロンディミオンに対して、イングリドはサラリとしたものである。
彼の頭をひとなでしてから、ブリテイン王に向かい合う。
「兄上、これにて失礼します」
「ああ。助かった。呼びつけて悪かったな。報酬は既に、オーギュストに渡してある」
「はい、ここに」
俺の手には、宝石が詰まった袋があった。
「それから陛下。お願いしていたものは……」
「ああ、ここにある」
ブリテイン王が取り出したのは、一枚の地図だった。
ガットルテ王国全図を描いたもので、無論、この一枚が機密情報の塊だ。
これが敵国に渡れば、王国は攻められやすくなる。
「渡すわけにはいかんが、見ることを許す。この場で覚えよ」
「かしこまりました」
記憶術スキルが役に立つ。
これは、形として持っているわけには行かないものだ。
まして、地図上に書き込まれたこの情報などは。
それらが意味しているものは、ガットルテ王国が成立する際、併呑していった地域の名と、その歴史だった。
平和に併合された地域もあれば、戦争の末に敗れ、恭順した土地もある。
様々な恨みが眠っていよう。
「オーギュスト、それを覚えてどうするんだ?」
イングリドは心底不思議そうである。
「無報酬でとはいかないが、これらの因縁がある土地に関する依頼を積極的に受けることはできるだろう? 俺はこの国が好きになったんだ。依頼のついでにでも、国家転覆を企むような腐敗神の勢力と戦ってみようかと思ってね」
「オーギュスト、お前……」
イングリドが感激したようで、俺の手をぎゅっと握ってきた。
力が強い。
痛い。
「は、離れろ! 離れてーっ!!」
鼻息を荒くしたロンディミオン王子が間に入ってきた。
その勢いに、離れてしまった俺とイングリドは、思わず顔を見合わせて笑うのだった。
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