4 / 107
第4話 死神
しおりを挟む
俺のスキルの数を見た冒険者たちが、パーティに誘ってきた。
だが、パーティメンバーのクラスやスキルのバランスが取れているところだと、俺が参加しても余計だろう。
色々と余計なものが重複してしまう。
お誘いはありがたいが、吟味させてもらうことにした。
俺を誘ったパーティも、急ぎではないから、ゆっくり判断してくれ、と待ちの姿勢。
余裕がある。
俺はと言うと、財布の中身的に大変余裕がないので、さっさとパーティを決めたくもある。
さて、どうしたものか……。
そう考えていたところで、ふと、カウンターに突っ伏した女性を見かけた。
長い金髪で、鎧下を纏った女性だ。
傍らには飲み干された酒盃がある。
「彼女は昼間から飲んでるのかい?」
俺が尋ねると、冒険者の一人が顔をしかめた。
「ああ。あいつは死神だよ」
「死神?」
「あの女とパーティを組んだやつはみんな死ぬんだ。だから死神。今じゃ誰も、あいつと組まないよ」
端的な情報が来た。
なるほど、死神。
冒険者はジンクスを大事にするそうだ。
死神という評判が立ってしまえば、誰も一緒に冒険などするまい。
「君、君」
俺は彼女の方をゆさぶる。
「う……うーん、放っておいてくれ……。私は死神だ……。みんな、みんな死んでしまうんだ……」
「ふーむ」
私は彼女の身なりを観察する。
使い込まれた剣。そして槍。
どれも魔法の光を放っている。
詳しく調べれば、それらの武器の来歴も分かるかも知れない。
鎧下は、その上にプレートメイルを纏うタイプ。
女性でありながら、金属鎧で戦えるだけのパワーがあると見える。
これらの情報から推測するに、彼女は腕のいい戦士だ。
それが死神?
「解せない。優れた戦士である彼女が、どうして死神になるんだ?」
「それはなあ」
冒険者たちが、酒を飲みながら語ってくれる。
いわく、死神はパーティの仲間と高難易度のダンジョンに挑んだ。
盗賊のいないパーティだったため、丈夫な鎧を纏った彼女が前に出た。
果たして罠は発動し、彼女の後ろにいた仲間たちがそれにかかって全滅した。
いわく、死神は新たなパーティの仲間と護衛の任務についた。
晩餐にて、死神は怪しい人物を見つけて追跡。
撒かれた上に夕食にありつけなかった。
その夜、仲間たちは毒で全滅。
いわく、死神は三度新しいパーティと冒険に出た。
輸送を護衛する仕事だったが、崖に挟まれた道で、賊が崖崩れを起こした。
パーティは崖崩れに呑まれて全滅したが、彼女と彼女が護衛していた荷馬車は生き残った。
「なるほど」
どれもこれも、彼女を残して仲間たちは死んでいる。
だが、面白いことに、全ての仕事は完全に達成されていた。
彼女は一人になっても、仕事をやり遂げたのである。
「な? 死神だろ。こいつと組むのはやめたほうがいいぜ、道化師さん」
「そうかな? 彼女は本当に死神だろうか? むしろ彼女のそれは、死を招き寄せるのではなく、死をかいくぐる幸運と言った方が近いんじゃないか?」
俺は、受付嬢にステータス・クリスタルを持ってきてくれるように頼む。
各個人の詳細なデータは、冒険者になる時点で登録される。
その後、パーティを組んだり、冒険者としてのランクが上がる場合に登録し直す。
彼女は三度、このクリスタルに触れていたはずだ。
そこに、今回の事件の手がかりがあるのではないだろうか?
最初の登録時には存在しなかったスキルが生まれ、この状況を導き出しているのではないだろうか。
俺が持つ数々のスキルが、知識を吐き出し、そこから俺は推測、判断していく。
「幸運というものはね、本人がラッキーでも、その他の人間には不幸がふりかかったりしたように見えるものだ」
受付嬢に呼び出してもらった、死神嬢のデータを見る。
「やはり」
思ったとおり。
死神嬢の名前はイングリド。
彼女のスキルは、剣術、槍術、体術などなどが続き、最後に幸運の名があった。
「やはりイングリドは幸運だった。彼女と行動をともにしていれば、仲間たちは生き残っただろう。でもこれ、多分ユニークスキルのたぐいだよね?」
ユニークスキルとは、世界でそれ以外にほとんど確認されていない、特殊な固有のスキルのことだ。
俺の持つ知識をざっと呼び出してみても、幸運なんてスキルは他にない。
「はい。ギルドの記録でも、イングリドさん以外にいないですね」
受付嬢が首を傾げる。
「よし、決めた。俺の運命は、この幸運な女戦士さんに賭けることにしよう。何せ、早急にお金がいるんだ。生活費が尽きそうなんでね」
「ええっ!?」
冒険者たちは目をむいた。
「正気かよ!」
「死ぬぞ!」
「ああ、諸君のジンクスだとそうかも知れない! だが、彼女に関する情報から、俺が導き出した答えは全く別のもの。のるか、そるかだ。この賭けで勝って、彼女が死神でなくなれば、俺の名声だって上がるだろう?」
「そりゃあ、まあ」
「やれるもんなら」
冒険者たち、俺の話に目を白黒させている。
「何より、報酬は二人なら二等分だ。この賭けで勝てば、金はガッポリ彼女はニッコリ。なかなか笑えると思わないか?」
俺の言葉に、冒険者も受付嬢も、笑みを浮かべた。
「人生かけて、死神とパーティ組むのかよ!」
「なるほど、こいつは芸だ!」
酒の勢いか、その場の空気か。
冒険者ギルドがわっと盛り上がる。
「さあ、張った張った! この俺、道化師オーギュストは、死神イングリドとともに冒険して、果たして生き残れるのか! それとも死神イングリドが再び記録を伸ばすのか!」
不謹慎なジョークではある。
だが、これを乗り越えれば、彼女は死神ではなくなるだろう。
俺のジョークで、ギルドが爆笑した。
「よっしゃ、オーギュスト、お前に賭けるぜ!」
「俺も!」
「私も!」
「おいおい、なんだよ! これじゃあ賭けにならねえ!! みんなオーギュストが生き残る方じゃねえか!」
俺は彼らを見回すと、こう告げた。
「そりゃあそうさ! だってその方が面白いもんな!」
再び笑い出す、冒険者ギルドの面々。
かくしてこの俺、道化師オーギュストの冒険ライフが始まるのだった。
だが、パーティメンバーのクラスやスキルのバランスが取れているところだと、俺が参加しても余計だろう。
色々と余計なものが重複してしまう。
お誘いはありがたいが、吟味させてもらうことにした。
俺を誘ったパーティも、急ぎではないから、ゆっくり判断してくれ、と待ちの姿勢。
余裕がある。
俺はと言うと、財布の中身的に大変余裕がないので、さっさとパーティを決めたくもある。
さて、どうしたものか……。
そう考えていたところで、ふと、カウンターに突っ伏した女性を見かけた。
長い金髪で、鎧下を纏った女性だ。
傍らには飲み干された酒盃がある。
「彼女は昼間から飲んでるのかい?」
俺が尋ねると、冒険者の一人が顔をしかめた。
「ああ。あいつは死神だよ」
「死神?」
「あの女とパーティを組んだやつはみんな死ぬんだ。だから死神。今じゃ誰も、あいつと組まないよ」
端的な情報が来た。
なるほど、死神。
冒険者はジンクスを大事にするそうだ。
死神という評判が立ってしまえば、誰も一緒に冒険などするまい。
「君、君」
俺は彼女の方をゆさぶる。
「う……うーん、放っておいてくれ……。私は死神だ……。みんな、みんな死んでしまうんだ……」
「ふーむ」
私は彼女の身なりを観察する。
使い込まれた剣。そして槍。
どれも魔法の光を放っている。
詳しく調べれば、それらの武器の来歴も分かるかも知れない。
鎧下は、その上にプレートメイルを纏うタイプ。
女性でありながら、金属鎧で戦えるだけのパワーがあると見える。
これらの情報から推測するに、彼女は腕のいい戦士だ。
それが死神?
「解せない。優れた戦士である彼女が、どうして死神になるんだ?」
「それはなあ」
冒険者たちが、酒を飲みながら語ってくれる。
いわく、死神はパーティの仲間と高難易度のダンジョンに挑んだ。
盗賊のいないパーティだったため、丈夫な鎧を纏った彼女が前に出た。
果たして罠は発動し、彼女の後ろにいた仲間たちがそれにかかって全滅した。
いわく、死神は新たなパーティの仲間と護衛の任務についた。
晩餐にて、死神は怪しい人物を見つけて追跡。
撒かれた上に夕食にありつけなかった。
その夜、仲間たちは毒で全滅。
いわく、死神は三度新しいパーティと冒険に出た。
輸送を護衛する仕事だったが、崖に挟まれた道で、賊が崖崩れを起こした。
パーティは崖崩れに呑まれて全滅したが、彼女と彼女が護衛していた荷馬車は生き残った。
「なるほど」
どれもこれも、彼女を残して仲間たちは死んでいる。
だが、面白いことに、全ての仕事は完全に達成されていた。
彼女は一人になっても、仕事をやり遂げたのである。
「な? 死神だろ。こいつと組むのはやめたほうがいいぜ、道化師さん」
「そうかな? 彼女は本当に死神だろうか? むしろ彼女のそれは、死を招き寄せるのではなく、死をかいくぐる幸運と言った方が近いんじゃないか?」
俺は、受付嬢にステータス・クリスタルを持ってきてくれるように頼む。
各個人の詳細なデータは、冒険者になる時点で登録される。
その後、パーティを組んだり、冒険者としてのランクが上がる場合に登録し直す。
彼女は三度、このクリスタルに触れていたはずだ。
そこに、今回の事件の手がかりがあるのではないだろうか?
最初の登録時には存在しなかったスキルが生まれ、この状況を導き出しているのではないだろうか。
俺が持つ数々のスキルが、知識を吐き出し、そこから俺は推測、判断していく。
「幸運というものはね、本人がラッキーでも、その他の人間には不幸がふりかかったりしたように見えるものだ」
受付嬢に呼び出してもらった、死神嬢のデータを見る。
「やはり」
思ったとおり。
死神嬢の名前はイングリド。
彼女のスキルは、剣術、槍術、体術などなどが続き、最後に幸運の名があった。
「やはりイングリドは幸運だった。彼女と行動をともにしていれば、仲間たちは生き残っただろう。でもこれ、多分ユニークスキルのたぐいだよね?」
ユニークスキルとは、世界でそれ以外にほとんど確認されていない、特殊な固有のスキルのことだ。
俺の持つ知識をざっと呼び出してみても、幸運なんてスキルは他にない。
「はい。ギルドの記録でも、イングリドさん以外にいないですね」
受付嬢が首を傾げる。
「よし、決めた。俺の運命は、この幸運な女戦士さんに賭けることにしよう。何せ、早急にお金がいるんだ。生活費が尽きそうなんでね」
「ええっ!?」
冒険者たちは目をむいた。
「正気かよ!」
「死ぬぞ!」
「ああ、諸君のジンクスだとそうかも知れない! だが、彼女に関する情報から、俺が導き出した答えは全く別のもの。のるか、そるかだ。この賭けで勝って、彼女が死神でなくなれば、俺の名声だって上がるだろう?」
「そりゃあ、まあ」
「やれるもんなら」
冒険者たち、俺の話に目を白黒させている。
「何より、報酬は二人なら二等分だ。この賭けで勝てば、金はガッポリ彼女はニッコリ。なかなか笑えると思わないか?」
俺の言葉に、冒険者も受付嬢も、笑みを浮かべた。
「人生かけて、死神とパーティ組むのかよ!」
「なるほど、こいつは芸だ!」
酒の勢いか、その場の空気か。
冒険者ギルドがわっと盛り上がる。
「さあ、張った張った! この俺、道化師オーギュストは、死神イングリドとともに冒険して、果たして生き残れるのか! それとも死神イングリドが再び記録を伸ばすのか!」
不謹慎なジョークではある。
だが、これを乗り越えれば、彼女は死神ではなくなるだろう。
俺のジョークで、ギルドが爆笑した。
「よっしゃ、オーギュスト、お前に賭けるぜ!」
「俺も!」
「私も!」
「おいおい、なんだよ! これじゃあ賭けにならねえ!! みんなオーギュストが生き残る方じゃねえか!」
俺は彼らを見回すと、こう告げた。
「そりゃあそうさ! だってその方が面白いもんな!」
再び笑い出す、冒険者ギルドの面々。
かくしてこの俺、道化師オーギュストの冒険ライフが始まるのだった。
0
お気に入りに追加
1,873
あなたにおすすめの小説
「お前のような役立たずは不要だ」と追放された三男の前世は世界最強の賢者でした~今世ではダラダラ生きたいのでスローライフを送ります~
平山和人
ファンタジー
主人公のアベルは転生者だ。一度目の人生は剣聖、二度目は賢者として活躍していた。
三度目の人生はのんびり過ごしたいため、アベルは今までの人生で得たスキルを封印し、貴族として生きることにした。
そして、15歳の誕生日でスキル鑑定によって何のスキルも持ってないためアベルは追放されることになった。
アベルは追放された土地でスローライフを楽しもうとするが、そこは凶悪な魔物が跋扈する魔境であった。
襲い掛かってくる魔物を討伐したことでアベルの実力が明らかになると、領民たちはアベルを救世主と崇め、貴族たちはアベルを取り戻そうと追いかけてくる。
果たしてアベルは夢であるスローライフを送ることが出来るのだろうか。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
「お前は彼女(婚約者)に助けられている」という言葉を信じず不貞をして、婚約者を罵ってまで婚約解消した男の2度目は無かった話
ラララキヲ
ファンタジー
ロメロには5歳の時から3歳年上の婚約者が居た。侯爵令息嫡男の自分に子爵令嬢の年上の婚約者。そしてそんな婚約者の事を両親は
「お前は彼女の力で助けられている」
と、訳の分からない事を言ってくる。何が“彼女の力”だ。そんなもの感じた事も無い。
そう思っていたロメロは次第に婚約者が疎ましくなる。どれだけ両親に「彼女を大切にしろ」と言われてもロメロは信じなかった。
両親の言葉を信じなかったロメロは15歳で入学した学園で伯爵令嬢と恋に落ちた。
そしてロメロは両親があれだけ言い聞かせた婚約者よりも伯爵令嬢を選び婚約解消を口にした。
自分の婚約者を「詐欺師」と罵りながら……──
これは【人の言う事を信じなかった男】の話。
◇テンプレ自己中男をざまぁ
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げる予定です。
<!!ホットランキング&ファンタジーランキング(4位)入り!!ありがとうございます(*^^*)!![2022.8.29]>
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
外れスキル「トレース」が、修行をしたら壊れ性能になった~あれもこれもコピーで成り上がる~
うみ
ファンタジー
港で荷物の上げ下ろしをしてささやかに暮らしていたウィレムは、大商会のぼんくら息子に絡まれていた少女を救ったことで仕事を干され、街から出るしか道が無くなる。
魔の森で一人サバイバル生活をしながら、レベルとスキル熟練度を上げたウィレムだったが、外れスキル「トレース」がとんでもないスキルに変貌したのだった。
どんな動作でも記憶し、実行できるように進化したトレーススキルは、他のスキルの必殺技でさえ記憶し実行することができてしまうのだ。
三年の月日が経ち、修行を終えたウィレムのレベルは熟練冒険者を凌ぐほどになっていた。
街に戻り冒険者として名声を稼ぎながら、彼は仕事を首にされてから決意していたことを実行に移す。
それは、自分を追い出した奴らを見返し、街一番まで成り上がる――ということだった。
※なろうにも投稿してます。
※間違えた話を投稿してしまいました!
現在修正中です。
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる