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ライトダーク王国編
第49話 空ばかりじゃなく地も見ろ2
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謁見の間が二階にあるって不思議な構造だとは思ったのだが、星見の国だから、王様がいるところも地上よりも高い所なんだろうな。
ということで、全く洗脳が解けていないベテルギウ王のお出ましだ。
「星を……星を見ねばならぬ……!」
「お前さんの依頼どおりに仕事をしたら、村が一つ地すべりに飲み込まれる所だったわけだが」
玉座でぶつぶつ言っている王のところに、俺は向かっていく。
「全ては些事……。星を見ねばならぬ……星を……!」
「空ばかりじゃなくて地を見ろってのが、お前さんの考えだと思ってたんだがな」
「星見を愚弄するか!」
玉座から立ち上がる王。
「ってことで、俺が王様を食い止めて一階まで送り出すから、みんなで占星術師を探してくれ」
俺は仲間たちに告げた。
国王は剣を抜き、俺に向かって斬りかかってくる。
これを見て、ディアボラが鼻を鳴らした。
「エクセレンよりもレベルが低いのう。怪我をさせぬように遊んでやるのじゃー」
「おうよ。俺はガード専門だからな。その心配だけはない」
うがー、とか叫びながら攻撃してくる国王を、盾でいなす。
「はいはい。王様はこっちに行こうな。はい、後退。また一歩後退。こっちだよこっち」
「うががー!!」
「国王が理性を失っているとは言え、見事に誘導していくな」
「マイティは、相手が自分しか攻撃できないようにする技術とかあるんです! 凄いんですよー」
「ほう、それほどのものか……! では、拙者らは上に向かうぞエクセレン!」
「はい!」
「わしは謁見の間ででっかい魔法陣を書いておくのじゃー」
よし、エクセレントマイティは個別行動に移る!
何かあればすぐに連絡してくれるだろう。
謁見の間を飛び出していくエクセレンとジュウザに、ディアボラが声を掛けた。
「洗脳にだけは注意せよ! どういう手段で攻撃してくるか分からないのじゃ! マイティがいないから、慎重にやるのじゃー!」
「はーい!」
「おう!」
そうか、俺がいないからガードが効かないものな。
さっさと国王陛下を片付けるか。
「不敬じゃないんでしょうか」
スターズがおろおろしている。
エクセレンたちに置いていかれたな。
「自由意志が無くなってるし、構わないだろう。敬意でおっかなびっくり触れるよりは、さっさと下に叩き落として正気に戻ってもらうのがこの国のためだ」
俺が国王を押し出してきたので、兵士たちや、正気に戻った騎士たちがわあわあ叫びながら驚いている。
「おーい! これから国王を叩き落とすからな! きちんと受け止めて地面に押し付けろー!」
俺の宣言を聞いて、みんなが一斉に動き出す。
落下してくるであろう国王を迎える態勢だ。
「む、むがー!!」
俺の盾をムキになって、剣で叩きまくっていた国王。
流石に息が上がってきており、汗だくだ。
足元がよろけたところで放たれたへなちょこな一撃を、俺は受け流した。
方向は動き続ける階段。
「ウグワー!?」
階段に倒れ込み、ウインウインと音を立てて下まで運ばれていく国王。
これを兵士や騎士たちが丁重に受け取り、地面にぎゅっと押し付けた。
すると、ベテルギウ王の目に理性の光が灯る。
「はっ!! 余は何をしていたのだ……」
「ご無事で何よりです陛下。陛下は、魔王の手に落ちた占星術師によって操られていたんですよ。じゃあ、俺は占星術師をぶっ飛ばしてきます」
「な、なんだと!? 待て、いきなり情報量が多いぞ!!」
「今、仲間にはタンクがいない状態ですから。俺は行きます。詳しい説明は後で! 行くぞスターズ!」
「は、はい!!」
「スターズ! 後で詳しい説明をしてくれ! 頼むぞ!」
「はい、陛下!」
これで国王は解決。
急げや急げ。
スターズに案内され、星見の塔まで全力疾走である。
三階まで駆け上がると、そこから星見の塔へ続くらせん階段がある。
途中で、魔法陣を書き終わったらしいディアボラが合流した。
「おお、上でキンキンやってる音が聞こえてくるのじゃ! 急げ急げ!」
「おう! 俺が先頭で行くから、みんな後ろに続いてくれ。何か攻撃があるかも知れないからな」
「師には戦う力など無かったはずなのですが……」
「うむ、なんか犯罪を犯したお姫様も魔将になって襲ってきてたからな。そういう能力をサービスで付けてくれるのが魔王なんだろう。本当に迷惑だよな」
階段を登りながら、行く先を見上げる。
星見の塔はでかかった。
ライトダークの城の直上に立つ、山の上からも見える尖塔なのだ。
小さいわけがない。
それだけ、この国は星見を大事にしてきたということだろう。
だが、そいつが今戦場になっている。
なるべく痛めないようにして状況を解決したいよな。
「エクセレン! ジュウザ! 一旦退け! 俺が行くぞ!」
「おう!! だがマイティ! まずいことになった!」
「どうした!」
ジュウザの声に、いやーな予感を覚えるぞ。
「エクセレンが操られた!」
「あ、それはまずいな!!」
ということで、最上階に駆け上がる俺。
そこを目掛けて、棍棒が振り下ろされた。
盾でガツンと止めるのだが……。
おっと、ダメージがゼロじゃないな……!!
「うがー!」
「正気ではないエクセレンか! ある意味ちょうどいい。お前さんの成長度合いを見せてもらうぜ。何せ、理性があっても無くても、お前さんの戦い方は変わらんだろうからな!」
彼女を正気に戻しつつ、占星術師をぶっ飛ばすとするか!
ということで、全く洗脳が解けていないベテルギウ王のお出ましだ。
「星を……星を見ねばならぬ……!」
「お前さんの依頼どおりに仕事をしたら、村が一つ地すべりに飲み込まれる所だったわけだが」
玉座でぶつぶつ言っている王のところに、俺は向かっていく。
「全ては些事……。星を見ねばならぬ……星を……!」
「空ばかりじゃなくて地を見ろってのが、お前さんの考えだと思ってたんだがな」
「星見を愚弄するか!」
玉座から立ち上がる王。
「ってことで、俺が王様を食い止めて一階まで送り出すから、みんなで占星術師を探してくれ」
俺は仲間たちに告げた。
国王は剣を抜き、俺に向かって斬りかかってくる。
これを見て、ディアボラが鼻を鳴らした。
「エクセレンよりもレベルが低いのう。怪我をさせぬように遊んでやるのじゃー」
「おうよ。俺はガード専門だからな。その心配だけはない」
うがー、とか叫びながら攻撃してくる国王を、盾でいなす。
「はいはい。王様はこっちに行こうな。はい、後退。また一歩後退。こっちだよこっち」
「うががー!!」
「国王が理性を失っているとは言え、見事に誘導していくな」
「マイティは、相手が自分しか攻撃できないようにする技術とかあるんです! 凄いんですよー」
「ほう、それほどのものか……! では、拙者らは上に向かうぞエクセレン!」
「はい!」
「わしは謁見の間ででっかい魔法陣を書いておくのじゃー」
よし、エクセレントマイティは個別行動に移る!
何かあればすぐに連絡してくれるだろう。
謁見の間を飛び出していくエクセレンとジュウザに、ディアボラが声を掛けた。
「洗脳にだけは注意せよ! どういう手段で攻撃してくるか分からないのじゃ! マイティがいないから、慎重にやるのじゃー!」
「はーい!」
「おう!」
そうか、俺がいないからガードが効かないものな。
さっさと国王陛下を片付けるか。
「不敬じゃないんでしょうか」
スターズがおろおろしている。
エクセレンたちに置いていかれたな。
「自由意志が無くなってるし、構わないだろう。敬意でおっかなびっくり触れるよりは、さっさと下に叩き落として正気に戻ってもらうのがこの国のためだ」
俺が国王を押し出してきたので、兵士たちや、正気に戻った騎士たちがわあわあ叫びながら驚いている。
「おーい! これから国王を叩き落とすからな! きちんと受け止めて地面に押し付けろー!」
俺の宣言を聞いて、みんなが一斉に動き出す。
落下してくるであろう国王を迎える態勢だ。
「む、むがー!!」
俺の盾をムキになって、剣で叩きまくっていた国王。
流石に息が上がってきており、汗だくだ。
足元がよろけたところで放たれたへなちょこな一撃を、俺は受け流した。
方向は動き続ける階段。
「ウグワー!?」
階段に倒れ込み、ウインウインと音を立てて下まで運ばれていく国王。
これを兵士や騎士たちが丁重に受け取り、地面にぎゅっと押し付けた。
すると、ベテルギウ王の目に理性の光が灯る。
「はっ!! 余は何をしていたのだ……」
「ご無事で何よりです陛下。陛下は、魔王の手に落ちた占星術師によって操られていたんですよ。じゃあ、俺は占星術師をぶっ飛ばしてきます」
「な、なんだと!? 待て、いきなり情報量が多いぞ!!」
「今、仲間にはタンクがいない状態ですから。俺は行きます。詳しい説明は後で! 行くぞスターズ!」
「は、はい!!」
「スターズ! 後で詳しい説明をしてくれ! 頼むぞ!」
「はい、陛下!」
これで国王は解決。
急げや急げ。
スターズに案内され、星見の塔まで全力疾走である。
三階まで駆け上がると、そこから星見の塔へ続くらせん階段がある。
途中で、魔法陣を書き終わったらしいディアボラが合流した。
「おお、上でキンキンやってる音が聞こえてくるのじゃ! 急げ急げ!」
「おう! 俺が先頭で行くから、みんな後ろに続いてくれ。何か攻撃があるかも知れないからな」
「師には戦う力など無かったはずなのですが……」
「うむ、なんか犯罪を犯したお姫様も魔将になって襲ってきてたからな。そういう能力をサービスで付けてくれるのが魔王なんだろう。本当に迷惑だよな」
階段を登りながら、行く先を見上げる。
星見の塔はでかかった。
ライトダークの城の直上に立つ、山の上からも見える尖塔なのだ。
小さいわけがない。
それだけ、この国は星見を大事にしてきたということだろう。
だが、そいつが今戦場になっている。
なるべく痛めないようにして状況を解決したいよな。
「エクセレン! ジュウザ! 一旦退け! 俺が行くぞ!」
「おう!! だがマイティ! まずいことになった!」
「どうした!」
ジュウザの声に、いやーな予感を覚えるぞ。
「エクセレンが操られた!」
「あ、それはまずいな!!」
ということで、最上階に駆け上がる俺。
そこを目掛けて、棍棒が振り下ろされた。
盾でガツンと止めるのだが……。
おっと、ダメージがゼロじゃないな……!!
「うがー!」
「正気ではないエクセレンか! ある意味ちょうどいい。お前さんの成長度合いを見せてもらうぜ。何せ、理性があっても無くても、お前さんの戦い方は変わらんだろうからな!」
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