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第二部 氷の国の調停者編
熟練度カンストの合流者5
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疲労に任せてぐうぐうと眠るのだった。
どうやら、一昼夜ばかり寝ていたらしく、ウルガルに揺さぶられて目を覚ましたら、朝だった。
「何か来る。とても大きい。恐ろしい精霊の力、感じる」
「ああ……そりゃ多分、俺の仲間だ」
「これほど大きなものがか!?」
それほど大きなものが、なのだ。
案の定、帝国の連中が空を見上げてザワザワとしだし、ついには恐慌状態となるのを余所に、頭上を巨大な船が通過していく。
船の両脇に、やはり馬鹿でかいイカがくっついている。
奴らは口から水流ならぬ、風を吐き出して推進力となっているようだ。
そして、上空を猛烈な勢いで流れる風。
リュカが吹かせているのだろう。
「あっ!! ユーマじゃないかい!! 怪我をしてるのかい!? 誰がそんなことを! そーいっ!!」
おっ、アンブロシアの声だ。
「きゃっ!? アンブロシア、飛び降りちゃだめー!」
「私も行きます!」
「きゃーっ!! ふ、二人いっぺんには無理ぃー!!」
リュカの慌てる声、決意を固めたアリエルの声。
つまりろくなことにならないな?
頭上から、急降下に限りなく近い速度で何か降ってくる。
「きゃああああ、ユーマどいてー!! 亜由美きてー!!」
「御意っす!!」
俺はウルガルとともに、その場から素早く退避した。
ついさっきまで俺たちがいたところに、金色のむささびになった亜由美が滑り込んでくる。
そして、彼女の上にひとかたまりとなった三人が落下した。
背中の布を引っ張られて、あちこち肉がはみ出して大変けしからん恰好のアンブロシアと、彼女を支えながら後ろからアリエルに抱きつかれたリュカ。
「亜由美、膨らませてー!!」
「ぎょ、御意っす! に、逃げたーい!!」
ヒエラルキーにおいて、圧倒的にリュカの下に置かれている亜由美ちゃんは、逆らうことができない。
どしんと落ちてきた三人を、膨らませた金の布で受け止めた。
「ぐえーっ! あんこが出るっすー」
「あの落下を受け止めて、あんこが出る程度で済むとは……。亜由美ちゃんは頑丈だな」
うちの女子連中が、じたばたともがいているので、一人ひとりすくい上げる。
最初にアリエルを回収し。
「す、すみません。私としたことが気が動転してて……」
「いいのだ。たまにはそうして気分を発散しないとな。ほい次」
「うわー、ユーマが怪我してる!! 珍しい! ビラコチャ様強かったの!?」
「ぬおー! リュカ、しがみつくなしがみつくな!」
背中にくっついて、俺のまぶたをぺたぺた触るリュカを放置したまま、アンブロシアに手を貸す。
「ユーマ! ああ、本当に怪我してるじゃないかい! あんたが怪我してるところなんか、ほとんど見たこと無いっていうのに!」
「うおお、アンブロシアまでしがみつくなあ!? くっ、柔らかい! おおい、亜由美ちゃん、無事か。無事だな、うん」
「ひい、あっしだけ手を伸ばさずに断定系で!! もし死んでいたらどうするつもりっすかー!! もがー!!」
亜由美が暴れた。
「この人、助けたほうがいいかな?」
新しい女の声がした。
誰かと思ったら、ビラコチャの生贄にされかかっていたミラである。
ウルガルがあの戦闘から離したおかげで、無事だったらしい。
彼女は身を屈めると、亜由美を助け起こした。
「おおーっ、かたじけないっす……!!」
亜由美より一回り体の大きいミラは、事も無げに彼女を立ち上がらせる。
その姿を見て、リュカとアンブロシアが、おお、と声を上げた。
「あんたがビラコチャの巫女なんだね? よろしく! あたしは水の巫女のアンブロシアだよ!」
「私は風の巫女、リュカだよ。まだ完全には定着してないけど、巫女の心得は私たちが教えてあげるね」
なるほど、そういうことになってしまったらしい。
ミラは、ビラコチャが意識を滅ぼされた時に、最も親しい女であったわけだ。
寸前まで生贄となるところだったのだからな。
だからこそ、彼女に、力のみとなったビラコチャが宿った。
「ウルガル、お前はあれか。ミラが気に入ってるだろう」
「な、何をいきなり言うのだ。ウルガル、確かにミラは気に入ったが、それはもう少し段階を踏んで」
「悲しいお知らせがある。俺が彼女たちとともに事を負えるまで、お前はミラとあれだ。夫婦になったりはできない」
「な、なんだって!?」
ウルガルが大変なショックを受けた顔になった。
俺はこいつに、巫女はいたしてしまうと、その力を失ってしまうことを簡潔に教える。
その上で、今は巫女としての力を持っている人間が大変貴重なこと。
これを失うわけにはいかないことを告げた。
「なるほど……。ならば、ウルガルもユーマの住んでいる国へ行く。ミラを守る」
「そこまで惚れたか……」
「……精霊の戦士になると、釣り合う女がいないからと、部族の女をもらえなくなる……」
「そんな辛い風習があったのか」
何となくウルガルにシンパシーを感じた俺なのである。
「ビラコチャを倒してしまって、い、一体これからどうなるというのだ!」
皇帝は怯えていた。
彼を取り巻く太陽の戦士たちも同様だ。
というのも、彼らが持っていた超絶的な力が消えてしまっているのだ。
その全ては、ミラに受け継がれた。
ビラコチャが己の意思で力を与えていたのだから、精霊王の意思が消えてしまえば、力もまた消える。
ただ、こちら側についた三人の戦士だけは、ミラから直接力を受け取っているようである。
「ま、これでネイチャーの大地を攻めるなんてことはできないだろう。良いことじゃないか」
「良くはない!! パチャカマックの守りはどうなるのだ! 民は精霊の加護を失い、不安に……」
「不安なのは、力を失ったおたくたちだろう。今こそ、人類の英知とかそういうもんで身を守る時だ。……というのも酷だな。アリエル」
「はい。既にこちらの森にパスを繋ぎました。幾らでも行き来ができますから、こちらの守護を担当する方は、土の眷属がいいかと」
「かなり温暖だからなあ。アルケニーとかアンドロスコルピオなら、気候に合いそうだな。ちょっと声かけてきてくれる?」
「な、な、何が来るというのだ!?」
「この太陽の帝国とやらも、うちの庇護下に入るということだな。まあ、ウルガルとミラが夫婦になれば、ビラコチャも戻ってくるだろう。なあ」
「うーん……うーん?」
ミラが首を傾げた。
じーっとウルガルを見て、また、うーんっと言う。
「ウルガル、ミラとお前ってそもそも初対面に限りなく近いのでは。これから必死にアピールせんと」
「うっ、がんばる」
がんばれウルガル。
ミラは今のところ、ウルガルに対して何と言う印象も抱いていないようである。
助けられた時には、意識がなくなっていたからな。
「ってことで、これで決定だ」
「横暴な……!!」
抗議する皇帝をスルーして、状況を決定した。
こいつも降格させた方が良いかも知れんな。
「よし、じゃあ、ここらで一回戻ろう。次は新大陸からさらに向こうだろ? オーストラリア辺り」
「そうっすなあ。今ここ、南米っすかね? ってことは南米からオーストラリアだから……」
俺と亜由美で地面に地図を描きつつ、うろ覚えの地理の知識で相談する。
「おっ、亜由美ちゃん絵が下手だな」
「あんただってミミズがのたくったような絵っすよ」
互いに抽象画のような地図になってしまった。
だが、なんとなーく距離感は掴めた。
新大陸に行くよりも遠いし、ピンポイントで向かう必要があるな。
むしろこれは……こっちから向かうよりは蓬莱から向かったほうが近いか……。
蓬莱にパスを繋いでだな……。
「ふむふむ……」
「ここは絵が得意なのに書いてもらって計画を立てたほうがいいっすな。っつうかユーマ、あんためっちゃ疲れてる顔してるじゃないっすか! 休め、休め!」
「そうさね。船はあたしとリュカでまた戻すから、ユーマはアリエルと先に戻ってな! こっちのウルガルとミラは、あたしらが送り届けるよ。その旅の途中で、巫女として色々教えるさね!」
既に、向こうでは、リュカに目線を合わせようとかがみ込んだミラが、先輩巫女から色々伝授されている。
ウルガルは近くで、所在なげに立っているな。
あれは自分が必要とされる瞬間を待っている顔だ。
頑張るのだ、ウルガル。
「では、行きましょうユーマさん! きっとみんな心配して待ってますから」
アリエルと共に、俺は一足先に戻ることになった。
ここぞとばかりに、俺と深く腕を組みながら引っ張っていくアリエル。
「……たっ、たまには役得があるべきです!」
「いや、分かった、分かってるから」
尖った耳の先まで赤くする、エルフの娘なのであった。
どうやら、一昼夜ばかり寝ていたらしく、ウルガルに揺さぶられて目を覚ましたら、朝だった。
「何か来る。とても大きい。恐ろしい精霊の力、感じる」
「ああ……そりゃ多分、俺の仲間だ」
「これほど大きなものがか!?」
それほど大きなものが、なのだ。
案の定、帝国の連中が空を見上げてザワザワとしだし、ついには恐慌状態となるのを余所に、頭上を巨大な船が通過していく。
船の両脇に、やはり馬鹿でかいイカがくっついている。
奴らは口から水流ならぬ、風を吐き出して推進力となっているようだ。
そして、上空を猛烈な勢いで流れる風。
リュカが吹かせているのだろう。
「あっ!! ユーマじゃないかい!! 怪我をしてるのかい!? 誰がそんなことを! そーいっ!!」
おっ、アンブロシアの声だ。
「きゃっ!? アンブロシア、飛び降りちゃだめー!」
「私も行きます!」
「きゃーっ!! ふ、二人いっぺんには無理ぃー!!」
リュカの慌てる声、決意を固めたアリエルの声。
つまりろくなことにならないな?
頭上から、急降下に限りなく近い速度で何か降ってくる。
「きゃああああ、ユーマどいてー!! 亜由美きてー!!」
「御意っす!!」
俺はウルガルとともに、その場から素早く退避した。
ついさっきまで俺たちがいたところに、金色のむささびになった亜由美が滑り込んでくる。
そして、彼女の上にひとかたまりとなった三人が落下した。
背中の布を引っ張られて、あちこち肉がはみ出して大変けしからん恰好のアンブロシアと、彼女を支えながら後ろからアリエルに抱きつかれたリュカ。
「亜由美、膨らませてー!!」
「ぎょ、御意っす! に、逃げたーい!!」
ヒエラルキーにおいて、圧倒的にリュカの下に置かれている亜由美ちゃんは、逆らうことができない。
どしんと落ちてきた三人を、膨らませた金の布で受け止めた。
「ぐえーっ! あんこが出るっすー」
「あの落下を受け止めて、あんこが出る程度で済むとは……。亜由美ちゃんは頑丈だな」
うちの女子連中が、じたばたともがいているので、一人ひとりすくい上げる。
最初にアリエルを回収し。
「す、すみません。私としたことが気が動転してて……」
「いいのだ。たまにはそうして気分を発散しないとな。ほい次」
「うわー、ユーマが怪我してる!! 珍しい! ビラコチャ様強かったの!?」
「ぬおー! リュカ、しがみつくなしがみつくな!」
背中にくっついて、俺のまぶたをぺたぺた触るリュカを放置したまま、アンブロシアに手を貸す。
「ユーマ! ああ、本当に怪我してるじゃないかい! あんたが怪我してるところなんか、ほとんど見たこと無いっていうのに!」
「うおお、アンブロシアまでしがみつくなあ!? くっ、柔らかい! おおい、亜由美ちゃん、無事か。無事だな、うん」
「ひい、あっしだけ手を伸ばさずに断定系で!! もし死んでいたらどうするつもりっすかー!! もがー!!」
亜由美が暴れた。
「この人、助けたほうがいいかな?」
新しい女の声がした。
誰かと思ったら、ビラコチャの生贄にされかかっていたミラである。
ウルガルがあの戦闘から離したおかげで、無事だったらしい。
彼女は身を屈めると、亜由美を助け起こした。
「おおーっ、かたじけないっす……!!」
亜由美より一回り体の大きいミラは、事も無げに彼女を立ち上がらせる。
その姿を見て、リュカとアンブロシアが、おお、と声を上げた。
「あんたがビラコチャの巫女なんだね? よろしく! あたしは水の巫女のアンブロシアだよ!」
「私は風の巫女、リュカだよ。まだ完全には定着してないけど、巫女の心得は私たちが教えてあげるね」
なるほど、そういうことになってしまったらしい。
ミラは、ビラコチャが意識を滅ぼされた時に、最も親しい女であったわけだ。
寸前まで生贄となるところだったのだからな。
だからこそ、彼女に、力のみとなったビラコチャが宿った。
「ウルガル、お前はあれか。ミラが気に入ってるだろう」
「な、何をいきなり言うのだ。ウルガル、確かにミラは気に入ったが、それはもう少し段階を踏んで」
「悲しいお知らせがある。俺が彼女たちとともに事を負えるまで、お前はミラとあれだ。夫婦になったりはできない」
「な、なんだって!?」
ウルガルが大変なショックを受けた顔になった。
俺はこいつに、巫女はいたしてしまうと、その力を失ってしまうことを簡潔に教える。
その上で、今は巫女としての力を持っている人間が大変貴重なこと。
これを失うわけにはいかないことを告げた。
「なるほど……。ならば、ウルガルもユーマの住んでいる国へ行く。ミラを守る」
「そこまで惚れたか……」
「……精霊の戦士になると、釣り合う女がいないからと、部族の女をもらえなくなる……」
「そんな辛い風習があったのか」
何となくウルガルにシンパシーを感じた俺なのである。
「ビラコチャを倒してしまって、い、一体これからどうなるというのだ!」
皇帝は怯えていた。
彼を取り巻く太陽の戦士たちも同様だ。
というのも、彼らが持っていた超絶的な力が消えてしまっているのだ。
その全ては、ミラに受け継がれた。
ビラコチャが己の意思で力を与えていたのだから、精霊王の意思が消えてしまえば、力もまた消える。
ただ、こちら側についた三人の戦士だけは、ミラから直接力を受け取っているようである。
「ま、これでネイチャーの大地を攻めるなんてことはできないだろう。良いことじゃないか」
「良くはない!! パチャカマックの守りはどうなるのだ! 民は精霊の加護を失い、不安に……」
「不安なのは、力を失ったおたくたちだろう。今こそ、人類の英知とかそういうもんで身を守る時だ。……というのも酷だな。アリエル」
「はい。既にこちらの森にパスを繋ぎました。幾らでも行き来ができますから、こちらの守護を担当する方は、土の眷属がいいかと」
「かなり温暖だからなあ。アルケニーとかアンドロスコルピオなら、気候に合いそうだな。ちょっと声かけてきてくれる?」
「な、な、何が来るというのだ!?」
「この太陽の帝国とやらも、うちの庇護下に入るということだな。まあ、ウルガルとミラが夫婦になれば、ビラコチャも戻ってくるだろう。なあ」
「うーん……うーん?」
ミラが首を傾げた。
じーっとウルガルを見て、また、うーんっと言う。
「ウルガル、ミラとお前ってそもそも初対面に限りなく近いのでは。これから必死にアピールせんと」
「うっ、がんばる」
がんばれウルガル。
ミラは今のところ、ウルガルに対して何と言う印象も抱いていないようである。
助けられた時には、意識がなくなっていたからな。
「ってことで、これで決定だ」
「横暴な……!!」
抗議する皇帝をスルーして、状況を決定した。
こいつも降格させた方が良いかも知れんな。
「よし、じゃあ、ここらで一回戻ろう。次は新大陸からさらに向こうだろ? オーストラリア辺り」
「そうっすなあ。今ここ、南米っすかね? ってことは南米からオーストラリアだから……」
俺と亜由美で地面に地図を描きつつ、うろ覚えの地理の知識で相談する。
「おっ、亜由美ちゃん絵が下手だな」
「あんただってミミズがのたくったような絵っすよ」
互いに抽象画のような地図になってしまった。
だが、なんとなーく距離感は掴めた。
新大陸に行くよりも遠いし、ピンポイントで向かう必要があるな。
むしろこれは……こっちから向かうよりは蓬莱から向かったほうが近いか……。
蓬莱にパスを繋いでだな……。
「ふむふむ……」
「ここは絵が得意なのに書いてもらって計画を立てたほうがいいっすな。っつうかユーマ、あんためっちゃ疲れてる顔してるじゃないっすか! 休め、休め!」
「そうさね。船はあたしとリュカでまた戻すから、ユーマはアリエルと先に戻ってな! こっちのウルガルとミラは、あたしらが送り届けるよ。その旅の途中で、巫女として色々教えるさね!」
既に、向こうでは、リュカに目線を合わせようとかがみ込んだミラが、先輩巫女から色々伝授されている。
ウルガルは近くで、所在なげに立っているな。
あれは自分が必要とされる瞬間を待っている顔だ。
頑張るのだ、ウルガル。
「では、行きましょうユーマさん! きっとみんな心配して待ってますから」
アリエルと共に、俺は一足先に戻ることになった。
ここぞとばかりに、俺と深く腕を組みながら引っ張っていくアリエル。
「……たっ、たまには役得があるべきです!」
「いや、分かった、分かってるから」
尖った耳の先まで赤くする、エルフの娘なのであった。
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