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僕と結婚させてください!実家に結婚報告に行ったけど父親が頑固で受け入れてくれない・・・そんな状況に母親は
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「僕と結婚してほしい」
付き合って5年目の晴樹からプロポーズをされた私は結婚することにした。
結婚することをお父さんに伝えるため、実家に行くことに。
久々に来た実家。
玄関前に立つだけで緊張してしまう。
うちの父親は厳しい人なだけに、すんなりと結婚を受け入れてくれないかもしれない。
そんなことを考えると、どう結婚したいと伝えようか考えてしまう。
ガラッ「なんだ、早く入りなさい」と父親が出てきた。
今日も厳しい表情をしているな・・・
また全身に緊張が走る。
座敷に通された私と晴樹は、緊張の面持ちで正座した。
「あ、あの、これ、つまらないものですけど・・・」と、来る途中で買ってきた和菓子の袋を差し出す。
「なんだ、つまらないものならいらないぞ」と、お父さんは紙袋をチラッと見て、そう言う。
「お父さんの大好物の泡まんじゅうよ」と私が伝えると「お、いや、そうか。なら受け取ってやる」
「あの、お父さん。今日伺ったのはですね。僕たち、け、け、」
「なんだ。けがどうした?怪我でもしたのか?君はどこかドジでのろまそうだもんな」
「そんなことないわ!春樹は気が利くし、行動的なのよ」
「ほう、なら、職場でもデキる男なんだな?」
「ええ、できるわ。立派に行動できる人なの」
「ほう。なら、将来は出世するんだな?」
「は、はい。たぶん出世すると思います」
「たぶん?」
「それはわからないわよ。でも、係長にはなると思うわ」
「たぶんじゃ困るんだよ。確実じゃなくちゃ」
「はい!頑張ります」
「で、今日はどんな用事で来たんだ?」
「はい!あの、理子さんを僕にください!」
「なんだと?いきなり娘を僕にくださいだって?ふざけるなよ!そんな簡単にあげれるわけがないだろ!」
「は、はい!すみません。あの、あの」
「お父さん、私のお腹には子供がいるのよ。だから、結婚して、正式に式を入れたいの」
「子供?!結婚もしてないのに、子供ができたってのか?!お前はなんてふしだらな娘なんだ!こんな男と付き合ったからおかしくなったんじゃないのか!?」
「お父さん!いい加減にしてくださいよ!!」
座敷の襖が勢いよく開いたかと思うと、お母さんが立っていた。
「お父さんだって、私と結婚する前に妊娠してから結婚したでしょ?」
「そうだったかな」
「それに、40代になっても係長すらなれなかったじゃない。出世なんてできない落ちこぼれ社員だったんだから」
「え?!」
いつも子供に「勉強して、お父さんのように立派な大人になるんだぞ」と言っていたお父さんが落ちこぼれだった。
「結婚することを報告に行ったときなんて、正座したら足が痺れちゃってね、立つときに派手に転んで、お父さんの頭を掴むとカツラが取れちゃって。ひどく怒られたんだから」
「こ、こら、そんなことを言うなよ」
その後、お父さんはまったく反論することなく、私たちを受け入れてくれた。
そして、結婚式を挙げることができ、幸せな結婚生活を送りました。
付き合って5年目の晴樹からプロポーズをされた私は結婚することにした。
結婚することをお父さんに伝えるため、実家に行くことに。
久々に来た実家。
玄関前に立つだけで緊張してしまう。
うちの父親は厳しい人なだけに、すんなりと結婚を受け入れてくれないかもしれない。
そんなことを考えると、どう結婚したいと伝えようか考えてしまう。
ガラッ「なんだ、早く入りなさい」と父親が出てきた。
今日も厳しい表情をしているな・・・
また全身に緊張が走る。
座敷に通された私と晴樹は、緊張の面持ちで正座した。
「あ、あの、これ、つまらないものですけど・・・」と、来る途中で買ってきた和菓子の袋を差し出す。
「なんだ、つまらないものならいらないぞ」と、お父さんは紙袋をチラッと見て、そう言う。
「お父さんの大好物の泡まんじゅうよ」と私が伝えると「お、いや、そうか。なら受け取ってやる」
「あの、お父さん。今日伺ったのはですね。僕たち、け、け、」
「なんだ。けがどうした?怪我でもしたのか?君はどこかドジでのろまそうだもんな」
「そんなことないわ!春樹は気が利くし、行動的なのよ」
「ほう、なら、職場でもデキる男なんだな?」
「ええ、できるわ。立派に行動できる人なの」
「ほう。なら、将来は出世するんだな?」
「は、はい。たぶん出世すると思います」
「たぶん?」
「それはわからないわよ。でも、係長にはなると思うわ」
「たぶんじゃ困るんだよ。確実じゃなくちゃ」
「はい!頑張ります」
「で、今日はどんな用事で来たんだ?」
「はい!あの、理子さんを僕にください!」
「なんだと?いきなり娘を僕にくださいだって?ふざけるなよ!そんな簡単にあげれるわけがないだろ!」
「は、はい!すみません。あの、あの」
「お父さん、私のお腹には子供がいるのよ。だから、結婚して、正式に式を入れたいの」
「子供?!結婚もしてないのに、子供ができたってのか?!お前はなんてふしだらな娘なんだ!こんな男と付き合ったからおかしくなったんじゃないのか!?」
「お父さん!いい加減にしてくださいよ!!」
座敷の襖が勢いよく開いたかと思うと、お母さんが立っていた。
「お父さんだって、私と結婚する前に妊娠してから結婚したでしょ?」
「そうだったかな」
「それに、40代になっても係長すらなれなかったじゃない。出世なんてできない落ちこぼれ社員だったんだから」
「え?!」
いつも子供に「勉強して、お父さんのように立派な大人になるんだぞ」と言っていたお父さんが落ちこぼれだった。
「結婚することを報告に行ったときなんて、正座したら足が痺れちゃってね、立つときに派手に転んで、お父さんの頭を掴むとカツラが取れちゃって。ひどく怒られたんだから」
「こ、こら、そんなことを言うなよ」
その後、お父さんはまったく反論することなく、私たちを受け入れてくれた。
そして、結婚式を挙げることができ、幸せな結婚生活を送りました。
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