37 / 42
■37.二人きりのデート
しおりを挟む
「電話ありがとう!
俺もるあちゃんの声、聞きたいなって思ってた所だったんだよ。」
拓真くんはとても嬉しそうだった。その声を聞いて安心する。
「本当に?」
「本当だよ!」
「拓真くん、私の事…好き?」
拓真くんからの愛を確かめたくなり、メンヘラのような質問をした。
「好きに決まってるよ!
バイト確か今日で終わりだよね?お疲れ様!
明後日って空いてる?
逢えないかな?」
「空いてるよ!
逢いに来てくれるの!?」
「うん!逢いに行くよ。
本当は今すぐ逢いたい……。
今までは毎日会ってたからるあちゃんと離れているとなんだか落ち着かないんだよね。」
拓真くんは、なんだか不安そう。
「私も早く逢いたいよ。」
「ねぇ、るあちゃん。」
「なぁに?」
「逢ったら抱きしめていい?」
「え……っ////」
まだ握手を交わす事しか出来ていない私たち。
恋人らしい事は何一つしていない。
「ウン、もちろん!いいよ。」
「……キスしてもいい?」
「いいよ。
………なんだってしていいよ。」
私はこんな大胆な発言をしてしまった。
星吾の事は、胸にしまって、拓真くんだけを一途に想いたい。
こんなに想ってくれる彼氏を大事にしたい。
今は夏休みだからこそ、遠距離の割に頻繁に逢えているけれど、きっと、学校が始まったらそれも叶わなくなる。
だから、お互い次のチャンスを大事にしようと思っている…はず。
明後日、8月30日のお昼から拓真くんと逢う事になった。
今度は約束通り、二人きりでのデート。
とても楽しみだった。
そして、8月30日。
明日で長いようで短かった夏休みは終わる。
バイト先だった海の家BLUE WAVEの近くにある海沿いの白い建物の小さなカフェで、拓真くんと待ち合わせしていた。
拓真くんは私より先に着いていて、カフェの軒先で私を待っていてくれた。
「久しぶり!」
「久しぶり~!」
「あれ?なんか雰囲気大人っぽくなった?」
「あははw
服のせいかな?w」
「すごく似合ってるよ!
中入ろうか。」
「ウン♪」
デート用に新調した少し大人びたワンピースに、直ぐに気付いて褒めてくれた。
背伸びしたかった私は、それがとても嬉しかった。
少スペースな店内には、お客さんがもう一組いた。
拓真くんとテーブルを挟んで向かい合って座る。
飲み物と軽食を注文した。
バイトの話から、拓真くんがサーフィン始めた話になった。
「実は、バイトのオフの日にアランくんにサーフィン教わってたんだよね。」
「え!そうなの!?
知らなかったよ~!」
サーファーのアランくんにもう着なくなったウェットスーツとサーフボードをセットで2万で譲ってもらったんだとか。
アランくんお金取るんだねって笑ったら、オーダーメイド品だから普通にそれなりの物揃えるとかなり高いんだって。ボードだけで12万くらいはするらしい。
「ウェットスーツの着丈はピッタリだし、破格の値段で譲ってもらって助かった。アランくん良い奴だ」って拓真くんは言う。
アランくんてサーフ雑誌に載っちゃうようなちょっと有名なサーファー。アランくんのお下がりなら間違いないよね。
そっか、拓真くんには優しいんだね。私にとっては天敵だったけど…だけど、この前の一件で拓真くんを擁護してくれてちょっとアランくんの事を見直したよ。
「ここに来ればるあちゃんに会えるし、サーフィンも出来るし、こっちに住みたいくらいだよ。」
ニコッて白い歯見せて笑う拓真くんにドキン♡とやられた。
「これからどこ行こうか?」
「この辺って海くらいしか遊べる所ないけど…どうしようか。」
海がメインの観光地なので、他にこれといって遊べる施設はない。
少し移動すればボーリングとか、カラオケとか満喫くらいならあるけれど。
拓真くんは都会っ子だから、都会の喧騒から離れた、こんな何にもない自然に囲まれた場所が気に入っている様子…。都会のような遊びを求めてる訳じゃないんだろうな。
「俺、実は明日の朝海入るつもりで今日宿とってあるんだけど、
……そこ遊びに来る?」
え……………!?
や……宿………Σ(///Δ///)!?
拓真くんの言葉にゴクリと生唾を飲んだ。
俺もるあちゃんの声、聞きたいなって思ってた所だったんだよ。」
拓真くんはとても嬉しそうだった。その声を聞いて安心する。
「本当に?」
「本当だよ!」
「拓真くん、私の事…好き?」
拓真くんからの愛を確かめたくなり、メンヘラのような質問をした。
「好きに決まってるよ!
バイト確か今日で終わりだよね?お疲れ様!
明後日って空いてる?
逢えないかな?」
「空いてるよ!
逢いに来てくれるの!?」
「うん!逢いに行くよ。
本当は今すぐ逢いたい……。
今までは毎日会ってたからるあちゃんと離れているとなんだか落ち着かないんだよね。」
拓真くんは、なんだか不安そう。
「私も早く逢いたいよ。」
「ねぇ、るあちゃん。」
「なぁに?」
「逢ったら抱きしめていい?」
「え……っ////」
まだ握手を交わす事しか出来ていない私たち。
恋人らしい事は何一つしていない。
「ウン、もちろん!いいよ。」
「……キスしてもいい?」
「いいよ。
………なんだってしていいよ。」
私はこんな大胆な発言をしてしまった。
星吾の事は、胸にしまって、拓真くんだけを一途に想いたい。
こんなに想ってくれる彼氏を大事にしたい。
今は夏休みだからこそ、遠距離の割に頻繁に逢えているけれど、きっと、学校が始まったらそれも叶わなくなる。
だから、お互い次のチャンスを大事にしようと思っている…はず。
明後日、8月30日のお昼から拓真くんと逢う事になった。
今度は約束通り、二人きりでのデート。
とても楽しみだった。
そして、8月30日。
明日で長いようで短かった夏休みは終わる。
バイト先だった海の家BLUE WAVEの近くにある海沿いの白い建物の小さなカフェで、拓真くんと待ち合わせしていた。
拓真くんは私より先に着いていて、カフェの軒先で私を待っていてくれた。
「久しぶり!」
「久しぶり~!」
「あれ?なんか雰囲気大人っぽくなった?」
「あははw
服のせいかな?w」
「すごく似合ってるよ!
中入ろうか。」
「ウン♪」
デート用に新調した少し大人びたワンピースに、直ぐに気付いて褒めてくれた。
背伸びしたかった私は、それがとても嬉しかった。
少スペースな店内には、お客さんがもう一組いた。
拓真くんとテーブルを挟んで向かい合って座る。
飲み物と軽食を注文した。
バイトの話から、拓真くんがサーフィン始めた話になった。
「実は、バイトのオフの日にアランくんにサーフィン教わってたんだよね。」
「え!そうなの!?
知らなかったよ~!」
サーファーのアランくんにもう着なくなったウェットスーツとサーフボードをセットで2万で譲ってもらったんだとか。
アランくんお金取るんだねって笑ったら、オーダーメイド品だから普通にそれなりの物揃えるとかなり高いんだって。ボードだけで12万くらいはするらしい。
「ウェットスーツの着丈はピッタリだし、破格の値段で譲ってもらって助かった。アランくん良い奴だ」って拓真くんは言う。
アランくんてサーフ雑誌に載っちゃうようなちょっと有名なサーファー。アランくんのお下がりなら間違いないよね。
そっか、拓真くんには優しいんだね。私にとっては天敵だったけど…だけど、この前の一件で拓真くんを擁護してくれてちょっとアランくんの事を見直したよ。
「ここに来ればるあちゃんに会えるし、サーフィンも出来るし、こっちに住みたいくらいだよ。」
ニコッて白い歯見せて笑う拓真くんにドキン♡とやられた。
「これからどこ行こうか?」
「この辺って海くらいしか遊べる所ないけど…どうしようか。」
海がメインの観光地なので、他にこれといって遊べる施設はない。
少し移動すればボーリングとか、カラオケとか満喫くらいならあるけれど。
拓真くんは都会っ子だから、都会の喧騒から離れた、こんな何にもない自然に囲まれた場所が気に入っている様子…。都会のような遊びを求めてる訳じゃないんだろうな。
「俺、実は明日の朝海入るつもりで今日宿とってあるんだけど、
……そこ遊びに来る?」
え……………!?
や……宿………Σ(///Δ///)!?
拓真くんの言葉にゴクリと生唾を飲んだ。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される
永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】
「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。
しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――?
肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
恋煩いの幸せレシピ ~社長と秘密の恋始めます~
神原オホカミ【書籍発売中】
恋愛
会社に内緒でダブルワークをしている芽生は、アルバイト先の居酒屋で自身が勤める会社の社長に遭遇。
一般社員の顔なんて覚えていないはずと思っていたのが間違いで、気が付けば、クビの代わりに週末に家政婦の仕事をすることに!?
美味しいご飯と家族と仕事と夢。
能天気色気無し女子が、横暴な俺様社長と繰り広げる、お料理恋愛ラブコメ。
※注意※ 2020年執筆作品
◆表紙画像は簡単表紙メーカー様で作成しています。
◆無断転写や内容の模倣はご遠慮ください。
◆大変申し訳ありませんが不定期更新です。また、予告なく非公開にすることがあります。
◆文章をAI学習に使うことは絶対にしないでください。
◆カクヨムさん/エブリスタさん/なろうさんでも掲載してます。
助けてください!エリート年下上司が、地味な私への溺愛を隠してくれません
和泉杏咲
恋愛
両片思いの2人。「年下上司なんてありえない!」 「できない年上部下なんてまっぴらだ」そんな2人は、どうやって結ばれる?
「年下上司なんてありえない!」
「こっちこそ、できない年上の部下なんてまっぴらだ」
思えば、私とあいつは初対面から相性最悪だった!
人材業界へと転職した高井綾香。
そこで彼女を待ち受けていたのは、エリート街道まっしぐらの上司、加藤涼介からの厳しい言葉の数々。
綾香は年下の涼介に対し、常に反発を繰り返していた。
ところが、ある時自分のミスを助けてくれた涼介が気になるように……?
「あの……私なんで、壁ドンされてるんですか?」
「ほら、やってみなよ、体で俺を誘惑するんだよね?」
「はあ!?誘惑!?」
「取引先を陥落させた技、僕にやってみなよ」
ワケあり上司とヒミツの共有
咲良緋芽
恋愛
部署も違う、顔見知りでもない。
でも、社内で有名な津田部長。
ハンサム&クールな出で立ちが、
女子社員のハートを鷲掴みにしている。
接点なんて、何もない。
社内の廊下で、2、3度すれ違った位。
だから、
私が津田部長のヒミツを知ったのは、
偶然。
社内の誰も気が付いていないヒミツを
私は知ってしまった。
「どどど、どうしよう……!!」
私、美園江奈は、このヒミツを守れるの…?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
お知らせ有り※※束縛上司!~溺愛体質の上司の深すぎる愛情~
ひなの琴莉
恋愛
イケメンで完璧な上司は自分にだけなぜかとても過保護でしつこい。そんな店長に秘密を握られた。秘密をすることに交換条件として色々求められてしまう。 溺愛体質のヒーロー☓地味子。ドタバタラブコメディ。
2021/3/10
しおりを挟んでくださっている皆様へ。
こちらの作品はすごく昔に書いたのをリメイクして連載していたものです。
しかし、古い作品なので……時代背景と言うか……いろいろ突っ込みどころ満載で、修正しながら書いていたのですが、やはり難しかったです(汗)
楽しい作品に仕上げるのが厳しいと判断し、連載を中止させていただくことにしました。
申しわけありません。
新作を書いて更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
お詫びに過去に書いた原文のママ載せておきます。
修正していないのと、若かりし頃の作品のため、
甘めに見てくださいm(__)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる