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■退部を決意①
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東弥先輩の怪我も治り、練習に復帰するようになるとマネージャーは志恵子先輩と私だけに。
そうなると、風当たりは更に厳しくなった。
武輝くんや女バレの愛ちゃんたちが
一生懸命フォローしてくれるけど、それではどうにもならないくらい私と志恵子先輩の関係はギスギスしていた。
やはり、あの集団で囲まれた事件から顔を見るのも憂鬱になっていた。
その事を、キャプテンの
潤平先輩は気付いていない(泣)
…………潤ちゃん。
あんなに毎日私の事見てるのに
肝心な所見えてない(泣)
……流石よ。
私はこのまま部活を続けるべきか悩んだ。
5人のマネージャーが次々に辞め、
なんとか最後まで残った私だったけれど、一人で性悪マネージャーと対峙するにはどうにも力不足だった。
精神的にも限界を感じ、悩んだ挙句、1年の一学期の終わりにマネージャーを辞める事を決意する。
夏休みに入る直前部活が終わった後に、顧問のGにその旨を伝えると
「大事なことだから、良く話し合おう」
そう言われて、別棟に建っているトレーニングルームへと連れていかれた。
顧問のGは、パイプ椅子を持ってきて、誰もいないトレーニングルームの隅に椅子を向かい合う様に並べ、そこに座るよう促す。
膝と膝がくっつきそうな距離。
なんか…近くない?
そう思いながら渋々腰掛け、Gに辞める意思を伝える。志恵子先輩の事は触れずに。
Gは、手持ち無沙汰からなのか、ポケットに入っていたテーピングロールを
徐に取り出すと、それを手のひらでコロコロと転がしながら、私の話を頷きながら聞いていた。
私の話が終わると、
「るあには、辞めて欲しくないな。
やっと慣れてきた所だろ?
今、辞められると皆がどんなに困るかわからないか?」
そう教師らしい事を言って引き止める。
私は、「もう限界なんです」
と、辞める意思が固い事を告げた。
辞めたら皆が困る事はわかっている。
だけどもう限界。
志恵子先輩とやって行くのは無理……。
「どうしたら、続けられそう?
改善して欲しい事があるのならなるべく応えられるようにする。
それだけるあには期待してるし、
続けてもらいたいと思ってる。」
こんな調子で何度も引き止められ、外は日が暮れ真っ暗に。
『志恵子先輩がいなければ……』
なんて言えるわけない。
そんな事、志恵子先輩の耳に入ったらとんでもない事になる。
改善の仕様がないんだ。
考えに考えた挙句の決断なんだもん。
辞めるより外ないんだ。
何を言われても私の決断は変わらない。
もう、家に帰してよ…。
暗くなった外を見ながらソワソワしていると、Gの持っていたテーピングロールがコロコロと私の椅子の下に転がり落ちた。
Gは無言でそれを拾おうとした。
ちょ…! 待って!
私の少し開いた脚の隙間に手を通し、
テーピングを拾うG。
椅子の下からいやらしい目つきでスカートの中をガン見された。
「ああ、ごめん。」
スカートの間から覗いた私の下着を見て謝るG……。
いやぁぁぁ──── !!!
これ以上二人きりでいたら
危険な予感がする…。
「もう、これ以上話すことないので。
辞める意思は伝えましたから。
暗くなっちゃって親も心配するので
帰ります。」
バッと立ち上がると、
「まだ、話は終わっていない」
抑え付けられ、無理矢理座らされた。
Gは、パイプ椅子を近づけ、Gの大きく開いた脚の間に、私の閉じた膝が入る感じに…。
テーピングは、ポケットにしまい、ゴホンと咳払いすると、空いた両手で私の両肩を掴む。
「お前が辞めると俺が淋しいだろ…?」
はぁ????
きんも~~~!!
無理無理!
やっぱりマネージャーやってられない!
こんなギラギラした害虫顧問がいる所!!!!
そうなると、風当たりは更に厳しくなった。
武輝くんや女バレの愛ちゃんたちが
一生懸命フォローしてくれるけど、それではどうにもならないくらい私と志恵子先輩の関係はギスギスしていた。
やはり、あの集団で囲まれた事件から顔を見るのも憂鬱になっていた。
その事を、キャプテンの
潤平先輩は気付いていない(泣)
…………潤ちゃん。
あんなに毎日私の事見てるのに
肝心な所見えてない(泣)
……流石よ。
私はこのまま部活を続けるべきか悩んだ。
5人のマネージャーが次々に辞め、
なんとか最後まで残った私だったけれど、一人で性悪マネージャーと対峙するにはどうにも力不足だった。
精神的にも限界を感じ、悩んだ挙句、1年の一学期の終わりにマネージャーを辞める事を決意する。
夏休みに入る直前部活が終わった後に、顧問のGにその旨を伝えると
「大事なことだから、良く話し合おう」
そう言われて、別棟に建っているトレーニングルームへと連れていかれた。
顧問のGは、パイプ椅子を持ってきて、誰もいないトレーニングルームの隅に椅子を向かい合う様に並べ、そこに座るよう促す。
膝と膝がくっつきそうな距離。
なんか…近くない?
そう思いながら渋々腰掛け、Gに辞める意思を伝える。志恵子先輩の事は触れずに。
Gは、手持ち無沙汰からなのか、ポケットに入っていたテーピングロールを
徐に取り出すと、それを手のひらでコロコロと転がしながら、私の話を頷きながら聞いていた。
私の話が終わると、
「るあには、辞めて欲しくないな。
やっと慣れてきた所だろ?
今、辞められると皆がどんなに困るかわからないか?」
そう教師らしい事を言って引き止める。
私は、「もう限界なんです」
と、辞める意思が固い事を告げた。
辞めたら皆が困る事はわかっている。
だけどもう限界。
志恵子先輩とやって行くのは無理……。
「どうしたら、続けられそう?
改善して欲しい事があるのならなるべく応えられるようにする。
それだけるあには期待してるし、
続けてもらいたいと思ってる。」
こんな調子で何度も引き止められ、外は日が暮れ真っ暗に。
『志恵子先輩がいなければ……』
なんて言えるわけない。
そんな事、志恵子先輩の耳に入ったらとんでもない事になる。
改善の仕様がないんだ。
考えに考えた挙句の決断なんだもん。
辞めるより外ないんだ。
何を言われても私の決断は変わらない。
もう、家に帰してよ…。
暗くなった外を見ながらソワソワしていると、Gの持っていたテーピングロールがコロコロと私の椅子の下に転がり落ちた。
Gは無言でそれを拾おうとした。
ちょ…! 待って!
私の少し開いた脚の隙間に手を通し、
テーピングを拾うG。
椅子の下からいやらしい目つきでスカートの中をガン見された。
「ああ、ごめん。」
スカートの間から覗いた私の下着を見て謝るG……。
いやぁぁぁ──── !!!
これ以上二人きりでいたら
危険な予感がする…。
「もう、これ以上話すことないので。
辞める意思は伝えましたから。
暗くなっちゃって親も心配するので
帰ります。」
バッと立ち上がると、
「まだ、話は終わっていない」
抑え付けられ、無理矢理座らされた。
Gは、パイプ椅子を近づけ、Gの大きく開いた脚の間に、私の閉じた膝が入る感じに…。
テーピングは、ポケットにしまい、ゴホンと咳払いすると、空いた両手で私の両肩を掴む。
「お前が辞めると俺が淋しいだろ…?」
はぁ????
きんも~~~!!
無理無理!
やっぱりマネージャーやってられない!
こんなギラギラした害虫顧問がいる所!!!!
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