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八
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夜空には丸い月が浮かんでいる。星達も空にいるはずなのだが、今宵はその存在感をすっかり失ってしまっている。全ては一際存在感を放つ赤い月のせいだ。
赤い月を見て「不吉だ」なんて言う人もいるが、一方で「新たな始まりを示している」と言う人もいる。要は受け取り側次第なのだろう。
さて、私にとってはどちらなのか……と考えていたところにノック音が聞こえてきた。さっとカーテンを閉める。ベアトリーチェは溜息を吐き、窓から離れた。今日は共寝の日ではない。けれど、こんな時間にベアトリーチェの元を訪ねて来る人間は限られている。
案の定、ベアトリーチェの返事を待たずにマルコが入ってきた。
すこぶる機嫌が悪いようで元々つり目がちだった目がさらにつり上がっている。
「ベアトリーチェ!」
「マルコ」
低い声で名を呼ぶとマルコが怯んだ。ベアトリーチェの表情を見てまずいと思ったのか目が泳ぎ始める。昔からそうだ。マルコは他人の目なんて気にしない性格だが、昔からベアトリーチェの顔色だけは窺っていた。それだけベアトリーチェから嫌われることを恐れているのだろう。
ベアトリーチェが鋭い視線をマルコにぶつける。
「いくら夫婦とはいえこんな時間に先触れもなく、返事も待たずに入ってくるのはいかがなものかしら?」
「そ、それはすまない。でもっ」
「でも、ではないでしょう。あなたがそういう態度をとるなら私もそれなりの態度で返すわよ? 話を聞くつもりはないから、帰ってちょうだいってね」
突き放すようなセリフにマルコが傷ついたような表情を浮かべる。
「ごめん。次から気をつけるから」
許してくれという視線を受け、ベアトリーチェは溜息を吐いた。図体は立派なのに相変わらず中身は幼い。まあ、だからこそこちらが主導権を握りやすいのだけど。
「とりあえず座ってちょうだい」
一人掛けの椅子を勧めると、マルコは素直に従った。ベアトリーチェもテーブルを挟んで向かいの椅子に腰を降ろす。
「コレ、飲んでもいいか?」
聞いておきながらすでにマルコの手にはグラスが握られている。その中に入っているのは蜂蜜酒だ。寝る前に飲もうと思ってベアトリーチェが用意しておいたもの。
また返事を待たずに……と思いつつ今度はベアトリーチェも何も言わなかった。マルコが口をつけるのをじっと見つめる。
「くぅっ……」
喉にきたのだろう一瞬顔がくしゃっとなり、すぐに戻った。そして、なぜかどや顔を浮かべるマルコ。
「それで? 私に何の話があるのかしら?」
「え? ああ、それは……そのだな」
想像していた反応が返ってこなかったからか戸惑っている様子のマルコ。それとも今更になって怖気づいたのか。
ベアトリーチェは小首を傾げた。
「急ぎの話があったからこんな時間にきたのでしょう?」
「あ、ああ、そうだ。ベアトリーチェに話があるから会いにきたんだ」
「そうよね。それで、その話っていうのはどんな内容なのかしら?」
「ベアトリーチェに聞きたいことがある」
「聞きたいこと?」
「ああ。……アンナをお茶会に招待したというのは本当か?」
「あら……もうバレちゃったのね。ええ、本当よ。……駄目だった?」
ベアトリーチェがじっと見つめれば、マルコは一瞬言葉に詰まり視線を逸らした。そして、もう一度視線を戻す。
「いや、駄目ではない。駄目ではないが……どうしてアンナだけ呼んだんだ? せめて後見人の俺に話を通すべきじゃないのか?」
「……そうね。それについてはごめんなさい。マルコの顔を立てるべきだったのは間違いないわ」
そうだよなという顔をするマルコに、ベアトリーチェは「でも」と言葉を続けた。
「マルコも悪いのよ。いくら私がアンナ様のことを尋ねても教えてくれなかったし、挨拶すらさせてくれなかったでしょう?」
「それは……ベアトリーチェがそんなことをする必要はないからだ」
ベアトリーチェがムッと眉根を寄せる。
「必要ないことはないでしょう。むしろ、王太子妃として考えれば必要なことだわ」
「いや、必要ない。後見人の俺だけで充分だ」
ベアトリーチェの眉間の皺がさらに深くなる。
そんなわけないだろう。あれやこれやはおいといて、正直な話マルコだけに任せている現状についても不安があるのだから。
女性特有の悩みにまでマルコが気を配っているとは思えない。一応ベアトリーチェからもメイド達に気を配るようには言っておいたが……やはり配慮が不十分だったのは確認済みだ。異世界とは色々勝手も違う。そういう意味でもあのお茶会は意味があったのだ。……そこのところマルコは全く気づいていないのだろうが。まあ、これについては仕方ないとも思う。
「そういうわけにもいかないのよ。それに、私もこの目で直接確かめてみたかったの。マルコが気にかけているアンナ様がどういう人物なのかを」
その言葉にマルコの目が輝いた。
「それはつまり、俺とアンナの関係が気になったということか? だからアンナを呼び出したんだな?!」
あからさまに嬉しそうな表情を浮かべるマルコに、思わずベアトリーチェは口を閉じた。そして、渋々だが頷く。
「ええ、そうね。それも理由の一つだったことは間違いないわ」
マルコの頬に赤みがさし、恍惚とした笑みを浮かべる。
「ベアトリーチェ。気にすることは無い。俺にとって」
「アンナ様って、とても可愛いらしい方ね。マルコが惚れこむのもわかるわ」
「は?」
被せるようにして言えば、マルコの表情が一変した。気にせずそのまま捲し立てる。
「表情がくるくる変わって見ているだけでも楽しい。それに、異世界の話もとても興味深かったし……アンナ様とのお茶会はとても有意義な時間だったわ」
そう言ってベアトリーチェが微笑むと、マルコの機嫌は急降下した。
「なんだそれ……楽しかった? 有意義な時間? 俺といる時よりもか?」
「あら、マルコとアンナ様を比べられるわけないでしょう?」
「っ。……ソレは、どうしたんだ?」
ベアトリーチェが頬に片手を添え、困ったように首を傾げる。マルコの視界に見覚えのないブレスレットが入ってきた。記憶が確かならアンナがしていたものと似ている気がする。
ふふふとベアトリーチェが微笑んだ。
「素敵でしょう。孤児院の件でアンナ様にお礼をと思ってオーダーしたのだけれど、せっかくだから私のも一緒に作ってもらったの。この世に二つしかない特別なモノよ」
マルコの目が大きく開き、顔が赤黒く染まる。まるで今宵の月のように。
「そうか。それは、よかったな」
「ええ。ああ、そろそろ眠たくなってきたわ。マルコ、話は他にもあるの?」
「……いや」
「そう。それならそろそろお開きにしましょう。もう、私限界で……」
わざと欠伸をすれば、マルコが「わかった」と頷いた。
立ち上がって部屋を出ようとするマルコを見送る。
「おやすみなさいマルコ」
「ああ。おやすみベアトリーチェ。いい夢を」
「ええ。あなたもいい夢を」
部屋を出る間際に、マルコがじっとベアトリーチェを見つめる。ベアトリーチェはどうしたのかと首を傾げた。
マルコが強引にベアトリーチェの腕を引き、顔を近づける。唇が重なりそうになった瞬間、ベアトリーチェの手が遮った。
「駄目」
「口づけだけだ」
「我慢できるの?」
「……」
黙ってしまったマルコを見てクスクスと笑い声を漏らすベアトリーチェ。マルコの下心がムクムクと湧き上がってくる。いや、駄目だ。このままここにいたら一線を越えてしまう。俺はそれでもいいが……ベアトリーチェは嫌がるだろう。しばらく触れさせてもらえなくなる。
過去にやらかした記憶が鮮明に蘇ってくる。あの時の辛さを思い出してマルコは部屋から出た。
ベアトリーチェはマルコの気配が遠ざかっていったのを確認してから扉から離れた。テーブルの上に置いたままのグラスを覗きこむ。グラスの中は空だ。
「あらあらマルコったら全部飲んじゃったのね。……大丈夫かしら。マルコはお酒に弱いのに」
ふらふらとした足取りで去って行った背中を思い浮かべる。同時に、窓の外に見えたとある人物の姿も思い浮かべた。――――あの二人はかちあうかしら? それともすれ違うかしら?
種は撒いておいた。咲かせることができるかどうかは彼女次第。
いい報告が聞けるといいけれど……。ベアトリーチェはブレスレットをつけた手を掲げてうっそりと微笑んだ。
翌日、ベアトリーチェの元に報告が入る。二人がとうとう一線を越えたという吉報が。
赤い月を見て「不吉だ」なんて言う人もいるが、一方で「新たな始まりを示している」と言う人もいる。要は受け取り側次第なのだろう。
さて、私にとってはどちらなのか……と考えていたところにノック音が聞こえてきた。さっとカーテンを閉める。ベアトリーチェは溜息を吐き、窓から離れた。今日は共寝の日ではない。けれど、こんな時間にベアトリーチェの元を訪ねて来る人間は限られている。
案の定、ベアトリーチェの返事を待たずにマルコが入ってきた。
すこぶる機嫌が悪いようで元々つり目がちだった目がさらにつり上がっている。
「ベアトリーチェ!」
「マルコ」
低い声で名を呼ぶとマルコが怯んだ。ベアトリーチェの表情を見てまずいと思ったのか目が泳ぎ始める。昔からそうだ。マルコは他人の目なんて気にしない性格だが、昔からベアトリーチェの顔色だけは窺っていた。それだけベアトリーチェから嫌われることを恐れているのだろう。
ベアトリーチェが鋭い視線をマルコにぶつける。
「いくら夫婦とはいえこんな時間に先触れもなく、返事も待たずに入ってくるのはいかがなものかしら?」
「そ、それはすまない。でもっ」
「でも、ではないでしょう。あなたがそういう態度をとるなら私もそれなりの態度で返すわよ? 話を聞くつもりはないから、帰ってちょうだいってね」
突き放すようなセリフにマルコが傷ついたような表情を浮かべる。
「ごめん。次から気をつけるから」
許してくれという視線を受け、ベアトリーチェは溜息を吐いた。図体は立派なのに相変わらず中身は幼い。まあ、だからこそこちらが主導権を握りやすいのだけど。
「とりあえず座ってちょうだい」
一人掛けの椅子を勧めると、マルコは素直に従った。ベアトリーチェもテーブルを挟んで向かいの椅子に腰を降ろす。
「コレ、飲んでもいいか?」
聞いておきながらすでにマルコの手にはグラスが握られている。その中に入っているのは蜂蜜酒だ。寝る前に飲もうと思ってベアトリーチェが用意しておいたもの。
また返事を待たずに……と思いつつ今度はベアトリーチェも何も言わなかった。マルコが口をつけるのをじっと見つめる。
「くぅっ……」
喉にきたのだろう一瞬顔がくしゃっとなり、すぐに戻った。そして、なぜかどや顔を浮かべるマルコ。
「それで? 私に何の話があるのかしら?」
「え? ああ、それは……そのだな」
想像していた反応が返ってこなかったからか戸惑っている様子のマルコ。それとも今更になって怖気づいたのか。
ベアトリーチェは小首を傾げた。
「急ぎの話があったからこんな時間にきたのでしょう?」
「あ、ああ、そうだ。ベアトリーチェに話があるから会いにきたんだ」
「そうよね。それで、その話っていうのはどんな内容なのかしら?」
「ベアトリーチェに聞きたいことがある」
「聞きたいこと?」
「ああ。……アンナをお茶会に招待したというのは本当か?」
「あら……もうバレちゃったのね。ええ、本当よ。……駄目だった?」
ベアトリーチェがじっと見つめれば、マルコは一瞬言葉に詰まり視線を逸らした。そして、もう一度視線を戻す。
「いや、駄目ではない。駄目ではないが……どうしてアンナだけ呼んだんだ? せめて後見人の俺に話を通すべきじゃないのか?」
「……そうね。それについてはごめんなさい。マルコの顔を立てるべきだったのは間違いないわ」
そうだよなという顔をするマルコに、ベアトリーチェは「でも」と言葉を続けた。
「マルコも悪いのよ。いくら私がアンナ様のことを尋ねても教えてくれなかったし、挨拶すらさせてくれなかったでしょう?」
「それは……ベアトリーチェがそんなことをする必要はないからだ」
ベアトリーチェがムッと眉根を寄せる。
「必要ないことはないでしょう。むしろ、王太子妃として考えれば必要なことだわ」
「いや、必要ない。後見人の俺だけで充分だ」
ベアトリーチェの眉間の皺がさらに深くなる。
そんなわけないだろう。あれやこれやはおいといて、正直な話マルコだけに任せている現状についても不安があるのだから。
女性特有の悩みにまでマルコが気を配っているとは思えない。一応ベアトリーチェからもメイド達に気を配るようには言っておいたが……やはり配慮が不十分だったのは確認済みだ。異世界とは色々勝手も違う。そういう意味でもあのお茶会は意味があったのだ。……そこのところマルコは全く気づいていないのだろうが。まあ、これについては仕方ないとも思う。
「そういうわけにもいかないのよ。それに、私もこの目で直接確かめてみたかったの。マルコが気にかけているアンナ様がどういう人物なのかを」
その言葉にマルコの目が輝いた。
「それはつまり、俺とアンナの関係が気になったということか? だからアンナを呼び出したんだな?!」
あからさまに嬉しそうな表情を浮かべるマルコに、思わずベアトリーチェは口を閉じた。そして、渋々だが頷く。
「ええ、そうね。それも理由の一つだったことは間違いないわ」
マルコの頬に赤みがさし、恍惚とした笑みを浮かべる。
「ベアトリーチェ。気にすることは無い。俺にとって」
「アンナ様って、とても可愛いらしい方ね。マルコが惚れこむのもわかるわ」
「は?」
被せるようにして言えば、マルコの表情が一変した。気にせずそのまま捲し立てる。
「表情がくるくる変わって見ているだけでも楽しい。それに、異世界の話もとても興味深かったし……アンナ様とのお茶会はとても有意義な時間だったわ」
そう言ってベアトリーチェが微笑むと、マルコの機嫌は急降下した。
「なんだそれ……楽しかった? 有意義な時間? 俺といる時よりもか?」
「あら、マルコとアンナ様を比べられるわけないでしょう?」
「っ。……ソレは、どうしたんだ?」
ベアトリーチェが頬に片手を添え、困ったように首を傾げる。マルコの視界に見覚えのないブレスレットが入ってきた。記憶が確かならアンナがしていたものと似ている気がする。
ふふふとベアトリーチェが微笑んだ。
「素敵でしょう。孤児院の件でアンナ様にお礼をと思ってオーダーしたのだけれど、せっかくだから私のも一緒に作ってもらったの。この世に二つしかない特別なモノよ」
マルコの目が大きく開き、顔が赤黒く染まる。まるで今宵の月のように。
「そうか。それは、よかったな」
「ええ。ああ、そろそろ眠たくなってきたわ。マルコ、話は他にもあるの?」
「……いや」
「そう。それならそろそろお開きにしましょう。もう、私限界で……」
わざと欠伸をすれば、マルコが「わかった」と頷いた。
立ち上がって部屋を出ようとするマルコを見送る。
「おやすみなさいマルコ」
「ああ。おやすみベアトリーチェ。いい夢を」
「ええ。あなたもいい夢を」
部屋を出る間際に、マルコがじっとベアトリーチェを見つめる。ベアトリーチェはどうしたのかと首を傾げた。
マルコが強引にベアトリーチェの腕を引き、顔を近づける。唇が重なりそうになった瞬間、ベアトリーチェの手が遮った。
「駄目」
「口づけだけだ」
「我慢できるの?」
「……」
黙ってしまったマルコを見てクスクスと笑い声を漏らすベアトリーチェ。マルコの下心がムクムクと湧き上がってくる。いや、駄目だ。このままここにいたら一線を越えてしまう。俺はそれでもいいが……ベアトリーチェは嫌がるだろう。しばらく触れさせてもらえなくなる。
過去にやらかした記憶が鮮明に蘇ってくる。あの時の辛さを思い出してマルコは部屋から出た。
ベアトリーチェはマルコの気配が遠ざかっていったのを確認してから扉から離れた。テーブルの上に置いたままのグラスを覗きこむ。グラスの中は空だ。
「あらあらマルコったら全部飲んじゃったのね。……大丈夫かしら。マルコはお酒に弱いのに」
ふらふらとした足取りで去って行った背中を思い浮かべる。同時に、窓の外に見えたとある人物の姿も思い浮かべた。――――あの二人はかちあうかしら? それともすれ違うかしら?
種は撒いておいた。咲かせることができるかどうかは彼女次第。
いい報告が聞けるといいけれど……。ベアトリーチェはブレスレットをつけた手を掲げてうっそりと微笑んだ。
翌日、ベアトリーチェの元に報告が入る。二人がとうとう一線を越えたという吉報が。
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