上 下
10 / 14

しおりを挟む
 全く表舞台に出てこないルーデンドルフ公爵家の秘宝。その秘宝が突然メーベルト城を訪ねてきたかと思えば半ば強引に居座り、連日美貌の従者を連れ回して領地を観光している。

 さて、この状況をヨハンはどう考えているのだろうか。

 ダニエルはエーリヒと二人で朝食をとりながら、視線を一瞬だけ壁際で控えているヤンへ向けた。
 ――――わざわざヨハンの従者である彼を僕ら付きにしたのはおそらく監視の為。こちらの動きは全てヨハンに筒抜けだと考えていいはず。

 それなのにあの日以降ヨハンは動きを見せない。エーリヒへの接触も、顔を合わせることすらない。わざとエーリヒとの関係を匂わせたのが功を奏したのだろうか。それとも、ルーデンドルフ公爵家を敵に回すのはさすがにまずいと思ったのだろうか。……そんな性格には見えなかったけれど。

 ――――油断させて、という可能性もあるから気をつけないとな。

 ダニエルはナプキンで口元を拭くと、側で控えているヤンを手招いた。

「今日の予定についてなんだけど、買い物に行こうと思うんだ。家族へのお土産を買いに。食事の後すぐに出るからそのつもりで」
「かしこまりました。馬車の用意をしておきます」
「よろしくね」

 ほぼ毎日、同じようなやり取りをヤンとしている。病弱という設定ののスケジュールはわかりやすい。朝と夜はゆっくり部屋でリヒトと過ごし、日中はリヒトを連れて観光スポットにでかける。
 だからだろうか。当日の予定決めでもヤンは嫌な顔一つしない。それどころか、元々わかっていたかのような動きをして見せる。公爵家と比べてもなかなかに優秀な人材だ。

 文句のつけようもない待遇。でも、それもそろそろ終わりを迎える。観光スポットはほぼ全て回り終えてしまった。
 ――――ここからが本番だ。
 慎重に動く時期は過ぎた。リスクを冒してでも動かなければならない。

「リヒト~」
「はい?」
「僕、もうお腹いっぱいでこれ以上入りそうにないんだ。代わりにコレ食べてくれる?」
「もちろんです。よろこんでいただきます」

 差し出したデザートのプリンを見て、エーリヒの目がわかりやすく輝く。ここ数日一緒に過ごしてわかったことがある。エーリヒは食への関心がかなり高い。自分でも作るからかもしれない。

 一口一口味わいながら食べるエーリヒを見守りながら、ダニエルは食後のコーヒーに口をつけた。


 ◇


 馬車で移動すること十数分。ヨハン商店街に到着した。
 ダニエルの体調を考慮してか、馬車の乗り入れが可能なギリギリのところで降ろしてくれた。人々の視線が一気に集まる。メーベルト辺境伯家の紋章が描かれた馬車から見慣れない人物が降りてきたのだから当然のことだろう。

 ダニエルは緊張していた。いや、正しくは不安でいっぱい、だった。

 昨晩、エーリヒに今日の作戦予定について話した。どういう『目的』で、どういう『動き』をする予定なのか。そして、その際『気をつけないといけない』ことについても。

 最大の難関は『エーリヒの正体を誰にも気づかれないようにする』ことだ。エーリヒに渡している魔道具眼鏡の効果は目の色を変えるだけ。髪の色は染めただけだし、他は何も変えていない。元々の印象が薄いダニエルならともかく、変装していたとしても人を惹きつけてしまうエーリヒには難しいかもしれない。

 せめて、ヤンには気づかれないようにしないと。
 と、昨晩から気を張っているダニエルだが当の本人エーリヒは全く気にしていないらしい。

 ――――僕なんかよりよっぽど肝が据わっているよ。

 ダニエルが苦笑していると、エーリヒが不意にダニエルに顔を寄せた。

「大丈夫。こういうのは堂々としていた方がばれないものですから」
「う、うん」

 どうやら逆に心配されてしまったらしい。
 うるさい心臓を押さえ、歩き始める。エーリヒはダニエルの隣を、ヤンは二人の後ろをついて歩く。

 ダニエルは手あたり次第、店に入っていった。公爵家らしく、お金を持っていることをアピールするように散財して。

 貴族向けの宝石が並べられたケースを覗き込んで指さす。
「コレとコレ、あとソレももらおう」
「まあ! お買い上げありがとうございます~」

 高価なアクセサリーを値段も見ずに購入するダニエルお客様に店主は揉み手で答える。
 購入した商品はダニエルではなくエーリヒが受け取った。

「ありがとうございますマダム」
 先程までお客様にしか目が行っていなかった店主がエーリヒを見て固まる。
「あらやだすごいイケメン。……ちょっとお待ちいただけるかしら」
「もちろんです」

 早歩きで店の奥に下がったかと思えば、また早足で登場してくる。店主は鼻息荒くエーリヒに小箱を差し出した。

「これは?」
「あなたへのプレゼントですわ」
「? ですが私は」
「お代は結構です。その代わりそれをあなたにつけていただきたいの。特に社交場に出る時に」
「なるほど。かしこまりました。それでは、ありがたくちょうだいしておきますね。……素敵なプレゼントと素敵な出会いに感謝を」

 恭しく店主の手を取り口づけるエーリヒ。先程まで歩く広告塔を見るような目でエーリヒを見ていた店主が今は思春期の少女のように頬を赤らめている。

「リヒト。行くよ」
「はい。それでは失礼します」

 店を出て数歩歩いてから、ダニエルはじろりとエーリヒを見た。

「さすがにやりすぎじゃない?」
「そうですか? いつもこんなものじゃありませんでしたか?」
「違うよ。僕の従者はこんな気障ったらしくは……」
「さすがにエル様にはそんな振る舞いはしませんよ。エル様は特別ですから」
「……なら許す」
「ありがとうございます」

 ふふっと微笑むエーリヒに対して、不機嫌な顔をしながらも頬を赤らめ視線を逸らすダニエル。はたからみると痴話喧嘩に見えるだろう。

 ――――なるほどね。作戦か。……わかったところでむかつくものはむかつくけど。エーリヒの邪魔はできない。

「……小袋の方ちょうだい」
「今つけるんですか?」
「ううん。いいから」
「わかりました」

 手渡された小袋を大事に抱える。

「リヒト様」

 ヤンから名前を呼ばれ、エーリヒが振り向いた。

「どうしました?」
「荷物、お持ちしましょう」

 そういえば先程の買い物でエーリヒの両手が埋まってしまった。さすがヤン気が利く。
 しかし、エーリヒは首を横に振った。

「結構です。これも私の仕事ですから」

 にっこりと微笑んだエーリヒを見て、ヤンは無言で下がった。




 それにしても、と歩きながら考える。
 エーリヒの言う通り、ダニエルの心配は杞憂だったようだ。エーリヒやダニエルの正体に気づいた素振りを見せた者は誰もいなかった。変装やエーリヒの演技力のおかげもあるだろうが、なによりヤンの存在が大きいだろう。

 ちらりとヤンを見る。エーリヒには及ばずとも優れた容姿。一度見たらなかなか忘れられないだろう。ヤンは忙しいヨハンに代わり、時折組合との話し合いに参加している。つまり、少なくとも商店街の店主達はヤンの顔を知っているのだ。そのヤンが直々に案内している金払いの良いおそらく貴族お客様
 おかげでダニエル達はその正体を探られることもなく『領主のお客様』だと認識してもらえた。

「エル様。そろそろ休憩しませんか?」
「ん? ああ、そうだね。どこかで休憩を……あ、あそこは?」

 ダニエルが指さした先をヤンが見る。

「あそこは……リポッソですね。コーヒーと軽食を楽しめるカフェです」
「休憩にちょうどよさそうだね。あそこにしよう」

 店の扉を開くとベルの音が鳴った。カウンターの向こう側にいる男性を見てヤンが足を止める。

「初めてみる顔ですね。マスターはどちらに?」
「マスターは腕を骨折してしばらくの間休むことになりました。僕は臨時の雇われです」
「へえ。で、今日は店は開いているの?」
 ダニエルの問いにヴィリーはにこやかに頷き返す。
「お好きな席にどうぞ」と言いつつ、カウンター席ではなくテーブル席を手で示す。ダニエルはにこりと笑って、その席に座り、メニュー表を手にした。

「とりあえずコーヒーとケーキのセットをいただこうかな。リヒトとヤンはどうする?」
「私も同じもので」
「私は結構です」
「じゃあ、コーヒーとケーキのセットを三つ。あ。もしかして、ヤンってコーヒー飲めなかったりする?」
「……いえ。特に好き嫌いはありません」
「ならよかった。ここは僕がおごるから安心して」
「ありがとうございます」

 ヤンは諦めたように目を伏せ、口を閉じた。

「あ、そうだリヒト」
「なんでしょうエル様」
「片手出して」
「? はい」

 素直に右手を差し出すエーリヒ。ダニエルは小袋からブレスレットを取り出すとおもむろにそれをはめた。

「え?」
「あげる」

 メーベルト領でとれる宝石をあしらったブレスレット。その名も『幸福のブレスレット』。ヨハン商店街でもお土産人気ランキング上位に入るアイテムだ。宝石自体にはそれほどの価値はない。ただ、『つけていると幸せを招く』というジンクス付加価値がある。
 エーリヒが戸惑いの表情を浮かべ、ブレスレットとダニエルを交互に見た。

「よろしいのですか?」
「うん。リヒトの為に購入したものだからね。……もしかして気に入らなかった?」

 人気アイテムとはいえ、量産品。おそらく、あの店主からのプレゼントよりも安物だろう。
 別の物にした方がよかっただろうか。もっと高価な……一抹の不安がよぎった時、エーリヒはふるふると首を振った。

「そ、そんなことありません! ありがとうございます。大切にします」

 嬉しそうなエーリヒを見てダニエルは安堵した。



「おまたせしました」
「いい匂いだ。やっぱり休憩にはケーキとコーヒーだよねえ」

 コーヒーに口をつければ、苦みが口の中に広がる。美味しい。が、いつもとは味が少し違った。やっぱり入れる人が違うと味も変わるのだろうか。ケーキを一口食べる。こちらはいつもの味だ。自ずと口元が綻ぶ。

「美味しいですか?」
「ん? 美味しいよ。とても」
「そうですか」

 エーリヒが満足そうに笑みを浮かべ、自分の分に口をつける。
 この日の為にエーリヒとヴィリーには頑張ってもらった。エーリヒにはこっそり城を抜け出してもらい、ヴィリーにコーヒーの入れ方や店番の決まりなどを叩き込んでもらった。それだけじゃない。店で出すケーキも作ってもらったのだ。かなり無茶なお願いだったと思うが二人とも本当に頑張ってくれた。

 ヤンはダニエルとエーリヒが談笑している間、もくもくとケーキとコーヒーを消費していた。無表情で。淡々と。
 何を考えているかはわからないが、疑ってはいないだろう。
 三人とも食べ終わり、立ち上がる。

「ごちそうさま。美味しかったよ」
「ありがとうございます。ぜひ、またきてくださいね。次はマスターがいる時にでも」
「ああ」

 ヴィリーから握手を求められ、ダニエルが握り返す。
 店を出たダニエル達は数件店を見た後、メーベルト城へと戻った。

「ヤン。今日の夕食ヨハン卿はどうするって?」
「仕事が終わらないので申し訳ないが、今日もお二人でどうぞとのことです」
「そう。わかった」

 このやり取りもここ最近同じだ。ヨハンから直接情報を聞き出せたら、とも思うがある意味助かってもいる。できるだけエーリヒには会わせたくない。

 夕食後、人払いをしてダニエルは服の裾に忍ばせておいたメモ用紙を取り出した。ヴィリーから渡されたものだ。折りたたまれたメモ用紙を開き、エーリヒと一緒に覗き込む。
 ヴィリーからの近況報告書。

「結局、あの人は辞退したみたいですね」
「そうだね。強制しないのは本当らしい。でも、諦めてもいない」
「いったい何を考えているんでしょう……」

 あの日、ハンカチを貸してくれた女性。彼女はここでの仕事を辞退した。けれど、諦めきれないのかまだ彼女の周りをうろついているらしい。ヴィリーはどうするべきかと判断をダニエルに仰いでいる。

「どうするんですか?」
「うーん。正直、放っておいても大丈夫だと思う」
「本当に?」
「うん。もし、無理矢理連れ去られたとして連れて行かれるところは決まっているだろう?」
「あ。確かに」
「気になるのはどうしてそこまで彼女に執着するのかだね。すでに人手は足りているはずなのに。ただの求人目的じゃなさそうだ。何が目的なのか……それがわからない」
「そう、ですね」
「それに、もう僕らにも時間がない。これ以上引き延ばせない。多少危険を冒しても動かないと」
「私は何をすれば?」
「リヒトは何もしなくていいよ。僕が動くから。ただ、警戒は続けて。絶対に二人きりにならないように」
「警戒はもちろんですが、私だけ何もしないというのは……何か私にもできることはないですか?」

 エーリヒがじっとダニエルを見つめる。どうやら意志は固いらしい。

「……わかった。じゃあ、このリストに載っている人達を探して、いたら聞いてみてくれる? ただし、直接的な質問ではなく、遠回しに。質問の意図がバレないように。聞き出せる範囲でいいから」

 こくりと頷くエーリヒにダニエルは小声で囁いた。

 質問内容は二つ。
『一つ、ここで働き始めた理由』
『一つ、城の外にいる家族や恋人、友人について』


 潜入捜査の追い込みを始めたダニエルとエーリヒ。
 そんな二人の手助けをするように彼女は現れた。ヨハンに手を引かれ。

「あれ? あなた達は」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界シャーロック

河村大風
ファンタジー
大学に入学したものの特に目標もなくグダグダと面白みのないラノベをwebサイトに投稿し、気づけば2留してしまっていた大学生、和戸村慈恩。 友人の助言で異世界の推理小説を書こうと決意した慈恩はネタ探しのためにブックオフへと向かう。が、その帰り道、不運なことに彼はトラックにはねられて死亡してしまうのだった。 なぜか存在する意識に困惑し目を開けるとそこは自分が今まで夢想し読んできた異世界が広がる。 しかし、その異世界は彼のよく知る異世界とは少し違うところがあった。 それはその世界に膨大な魔法知識を持ち、魔法によるトリックを完璧に推理する名探偵がいたことである。 シャーロック・ホームズ、現実世界の名探偵の名を持つ異世界の少女と出会った慈恩は異世界の様々な魔法殺人事件に遭遇することとなる。 その先に待つ異世界の謎、異世界へ転生してきた理由とは……

転生妹(ヒロイン)はラスボスお兄様のものなので、王子様はお断りしております!

夕立悠理
恋愛
前世の記憶を唐突に思い出した、公爵令嬢のセレスティア。前世によるとこの世界はロマンス小説の世界で、このままだと義兄であるキルシュがラスボスになって自殺してしまうらしい。 って、そんなのいやー!!! 大好きなお兄様に死んでほしくない!! そう思ったセレスティアは、キルシュが闇落ちしないようにあの手この手を使おうとするが、王子様(ロマンス小説のヒーロー)に興味を持たれてしまう。 「私はお兄様が大事なので! 王子様はお断りです!!」 ラスボス義兄×ヒロイン妹×ヒーロー王子の三角関係 ※小説家になろう様にも掲載しています

訳がわかりません

古部 鈴
恋愛
 煌びやかなホール、婚約破棄現場に佇む私は、破棄される側で。  破棄を言い渡され、覚醒する私。名前が呼ばれるが、これ私が書いた話のキャラクターの名前なのだけれど?  つかんでいい藁かわからないけれど、男性に手を差し伸べられた。  生まれる前から知っているよ。迎えにきたとか言っている?  どうなるのこれから。  多分そんな話になります。見切り発車で書いていました。ゆるゆるご都合設定ですので、ゆるゆるです。  お気に入り登録、しおりの方もありがとうございますの番外ですが、元のレイシアがかえってきたらどうしたらいいのだろうとか考えている話です。  読んでくださった方ありがとうございます。

神秘生物保管庫 第七分室

束原ミヤコ
ホラー
神秘生物保管庫通称SSH、第七分室確保係強行班。 そこは各地で発生している『ひそむもの』を保管する会社の端、花形の保管係の影に隠れて馬車馬のように働く、退治・確保を専門にする部署である。 日陰千草(ひかげちぐさ)は昔から怪奇と出会いやすかった。怯えて暮らしていた千草を、千年に一人の逸材と言って拾ってくれたのは第七分室室長、黛壱(まゆづみいち)。 今日も千草は先輩である灰澤伽瑠亜(はいざわかるあ)と需須江マリエ(じゅすこうまりえ)と共に怪異の確保に出かける。食卓塩を、手に持って。 霊感が人一倍強い千草が、怪異に対してやたら強い先輩方に可愛がられたり闘ったりする話です。

アリアドネが見た長い夢

桃井すもも
恋愛
ある夏の夕暮れ、侯爵令嬢アリアドネは長い夢から目が覚めた。 二日ほど高熱で臥せっている間に夢を見ていたらしい。 まるで、現実の中にいるような体感を伴った夢に、それが夢であるのか現実であるのか迷う程であった。 アリアドネは夢の世界を思い出す。 そこは王太子殿下の通う学園で、アリアドネの婚約者ハデスもいた。 それから、噂のふわ髪令嬢。ふわふわのミルクティーブラウンの髪を揺らして大きな翠色の瞳を潤ませながら男子生徒の心を虜にする子爵令嬢ファニーも...。 ❇王道の学園あるある不思議令嬢パターンを書いてみました。不思議な感性をお持ちの方って案外実在するものですよね。あるある〜と思われる方々にお楽しみ頂けますと嬉しいです。 ❇相変わらずの100%妄想の産物です。史実とは異なっております。 ❇外道要素を含みます。苦手な方はお逃げ下さい。 ❇妄想遠泳の果てに波打ち際に打ち上げられた妄想スイマーによる寝物語です。 疲れたお心とお身体を妄想で癒やして頂けますと泳ぎ甲斐があります。 ❇座右の銘は「知らないことは書けない」「嘘をつくなら最後まで」。 ❇例の如く、鬼の誤字脱字を修復すべく激しい微修正が入ります。 「間を置いて二度美味しい」とご笑覧下さい。

勇者のその後~地球に帰れなくなったので自分の為に異世界を住み良くしました~

十一屋 翠
ファンタジー
長く苦しい戦いの果てに、魔王を倒した勇者トウヤは地球に帰る事となった。 だがそこで予想もしない出来事が起きる。 なんとトウヤが強くなりすぎて元の世界に帰れなくなってしまったのだ。 仕方なくトウヤは元の世界に帰るアテが見つかるまで、平和になった世界を見て回る事にする。 しかし魔王との戦いで世界は荒廃しきっていた。 そんな世界の状況を見かねたトウヤは、異世界を復興させる為、ついでに自分が住み良くする為に、この世界の人間が想像も付かない様な改革を繰り広げてしまう。 「どうせいつかは地球に帰るんだし、ちょっとくらい住み良くしても良いよね」 これは故郷に帰れなくなった勇者が気軽に世界を発展させてしまう物語である。 ついでに本来勇者が手に入れる筈だった褒美も貰えるお話です。 ※序盤は異世界の現状を探っているので本格的に発展させるのは10話辺りからです。 おかげさまで本作がアルファポリス様より書籍化が決定致しました! それもこれも皆様の応援のお陰です! 書き下ろし要素もありますので、発売した際はぜひお手にとってみてください!

猛獣のツカイカタ

怜悧(サトシ)
BL
■内容:調教師(オネエ)×ヤクザ 更迭を言い渡された久住組若頭工藤甲斐は、組長に刃を向け破門となりかける。 組長の右腕佐倉は、工藤の躾をすることを条件に彼を預かり、知り合いの調教師へと預けることにした。 監禁/調教/ヤクザ受/スカトロ/SM/玩具/公開/輪姦/ ◇工藤 甲斐  (くどう かい) 年齢:25歳  身長:183cm 指定暴力団久住組 (元)若頭 久住組前組長 四代目 工藤 武志(むさし)の長男 硬い髪質の黒髪、少し角張った輪郭と鼻から頬にかけて刃傷 がある。研ぎ澄まされた目つきは獰猛。 恫喝、はったり、度胸は生まれついてのヤクザ者の風格。 ◇串崎 一真  (くしざき かずま) 年齢:28歳 身長:178cm UnderBordeauxというボンテージ専門店の店主。 裏の顔として調教師、人身売買にも手を染めている。 緩いウェーブのかかった黒髪、鼻筋が高く彫りの深い美青年 口調はオネエだが、女装などはしておらず、大抵がスーツ姿。 ◇佐倉 虎信  (さくら とらのぶ) 年齢:40歳 身長:188cm 指定暴力団久住組 若頭 工藤が子供の頃からの教育係、兼補佐。 久住組の懐刀と呼ばれるほどの武闘派だが頭も切れる。 工藤が更迭された後は、跡目にと見込まれている。 表紙は藤岡るとさん作

隠れて物件探してるのがバレたらルームシェアしてる親友に押し倒されましたが

槿 資紀
BL
 どこにでもいる平凡な大学生、ナオキは、完璧超人の親友、御澤とルームシェアをしている。  昔から御澤に片想いをし続けているナオキは、親友として御澤の人生に存在できるよう、恋心を押し隠し、努力を続けてきた。  しかし、大学に入ってからしばらくして、御澤に恋人らしき影が見え隠れするように。  御澤に恋人ができた時点で、御澤との共同生活はご破算だと覚悟したナオキは、隠れてひとり暮らし用の物件を探し始める。  しかし、ある日、御澤に呼び出されて早めに家に帰りつくと、何やらお怒りの様子で物件資料をダイニングテーブルに広げている御澤の姿があって――――――――――。

処理中です...