悪役令嬢に転生したら言葉の通じない隣国の王子様に好かれました…

市瀬 夜都

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とある少女の話

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****


「うーん、やっぱり自分がっていうのはなんかなぁ…」



目の前の綺麗な人達を見ていても何も心が踊らない。



あの時は確かに目の前が明るくなったかのように輝いていたのに。




あの時と今、何が違うのか。





どうしたって何がが足りていない。






例えば────そう。






刺すように冷たい菖蒲色しょうぶいろのあの






どうしたらもっと面白くなるだろう?






「ふふっ、そうだわ。なら王子に近付いてみるのはどうかしら」






手始めにローズ祭なんていいと思う、きっと大きく流れが変わる事だろう。








そのまま奪ってしまうのもありかもしれないな。






どんなに面白い表情を見せてくれるだろう?









「ねぇ、ディム。一つ提案があるの、聞いてくれるかしら────」





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