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第2章 雪乃との日常
第13話 俺、雪乃とお散歩へ行く6
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雪乃「しくしく、しくしく」
克海「.........」
あれからずっと克海の肩でなくじゃくる雪乃。
克海「雪乃さ、ほんとに友達いないの?正直、雪乃って結構癖強いとは思うけど、その癖の強さ普通に面白いと思うし、
ちょっとまぬけでドジなところとか、感情表現豊かなところとか、総合的に見て個性豊かで魅力的に見えるけど?」
雪乃「.........」
克海「ん?どうした?」
雪乃「ううう、ううう、ううううう、、、」
余計に泣きじゃくる雪乃。
克海「あ、ごめん、もしかしてドジとかまぬけとか言ったの気に触った?褒めたつもりだったんだけど、、、」
雪乃「そんな風に褒めてくれたのは姉様以来でつい、、、学校の皆様は変だ変だって馬鹿にしていじめてくるから、、、」
克海「え!?雪乃学校でいじめられてんの!?」
雪乃「トト様には言ってないけど、あたしは学校でいじめられている。」
克海「どんなふうに?」
雪乃「口調が変とか、猫臭いとか、チビとか言われる。特に、口調がおかしいはよく言われる。この前なんてそれで石をぶつけられてしまった。」
克海「ま、まじ!?」
雪乃「まじである。」
克海「こんなに人懐っこくて、ちっちゃくて可愛い子に、そんなことするやついんの?」
雪乃「ううう、ほんとのほんとにありがとにゃ。たくさん褒めて頂いてもう感無量というやつ。嬉しすぎて、お尻から尻尾が生えてきそう。」
克海「.........」
雪乃「ん?なんにゃ?その反応はなんにゃ?」
克海「い、いや、なんでもない。それにしてもなんでいじめられてることお父さんに言わないの?」
雪乃「あたしがそんな目に遭ってると知ったら、トト様悲しむだろうから。」
克海「あんまり酷かったら言った方がいいと思うよ。」
雪乃「そ、そうかにゃ?」
克海「うん。それと、雪乃ってお姉さんいるの?一人娘って聞いてるけど?」
雪乃「正確には、姉様が”いた”のである。今はもういにゃい。」
克海「どういうこと?」
雪乃「あたしには元々一回り年の離れた姉様がいて、よく遊んでもらい、たくさん可愛がっていただいたものである。
あたしはすぐ落ち込んでしまい、塞ぎ込むので、姉様からはさっき兄様が言ってくれたようなことをたくさん言って頂いて、よく元気づけて頂いたものである。
姉様は非常に優秀で大学生の時に海外留学へ一年行ったのだけれども、帰りの飛行機がエンジントラブルを起こして墜落。
ただ、飛行機はなんとか海上に不時着して、乗客は一命を取り留めたそうな。乗客はその後、ゴムボートに乗って海上を漂って救助を待ったものの、
海上保安官の方々が連絡を受けた座標に到着したころには、そこには誰もいなく、乗客は全員行方不明になってしまったのである。
かくして、姉様は行方不明になってしまったのである。それ以来、あたしはひとりぼっちになってしまったにゃ、、、
トト様は姉様を失って酷く悲しんでいたので、姉様の話題が出ないように、あたしのことを一人娘といったのかも。」
克海「そうだったのか、、、」
雪乃「そうだにゃ。」
克海「実はさ、俺、海上保安官目指してんだよ。雪乃のお姉さんみたく、海上をゴムボートで漂って救助を待つ海上難民を救いたくってさ。」
雪乃「そ、そうだったのにゃ!?」
克海「うん。雪乃、俺の夢、応援してくれるかい?」
雪乃「もちろんだにゃ!」
克海「ありがとう。あ!話している内にもう池一周しちゃったね。じゃあ、そろそろ帰ろうか。」
雪乃「はいにゃ!もう卸してくれて結構にゃ?おぶってくれてありがとにゃ!」
克海「おう。」
克海から降りた雪乃はてくてくと歩き出す。
すると、雪乃は黙って克海の手を取り、手を繋ぎだした。
克海「ん?」
雪乃「.........」
雪乃は顔を真っ赤にしてそっぽを向く。
克海「ふふ、可愛い奴め。」
二人は手を繋いで三条邸へ帰宅した。
克海「.........」
あれからずっと克海の肩でなくじゃくる雪乃。
克海「雪乃さ、ほんとに友達いないの?正直、雪乃って結構癖強いとは思うけど、その癖の強さ普通に面白いと思うし、
ちょっとまぬけでドジなところとか、感情表現豊かなところとか、総合的に見て個性豊かで魅力的に見えるけど?」
雪乃「.........」
克海「ん?どうした?」
雪乃「ううう、ううう、ううううう、、、」
余計に泣きじゃくる雪乃。
克海「あ、ごめん、もしかしてドジとかまぬけとか言ったの気に触った?褒めたつもりだったんだけど、、、」
雪乃「そんな風に褒めてくれたのは姉様以来でつい、、、学校の皆様は変だ変だって馬鹿にしていじめてくるから、、、」
克海「え!?雪乃学校でいじめられてんの!?」
雪乃「トト様には言ってないけど、あたしは学校でいじめられている。」
克海「どんなふうに?」
雪乃「口調が変とか、猫臭いとか、チビとか言われる。特に、口調がおかしいはよく言われる。この前なんてそれで石をぶつけられてしまった。」
克海「ま、まじ!?」
雪乃「まじである。」
克海「こんなに人懐っこくて、ちっちゃくて可愛い子に、そんなことするやついんの?」
雪乃「ううう、ほんとのほんとにありがとにゃ。たくさん褒めて頂いてもう感無量というやつ。嬉しすぎて、お尻から尻尾が生えてきそう。」
克海「.........」
雪乃「ん?なんにゃ?その反応はなんにゃ?」
克海「い、いや、なんでもない。それにしてもなんでいじめられてることお父さんに言わないの?」
雪乃「あたしがそんな目に遭ってると知ったら、トト様悲しむだろうから。」
克海「あんまり酷かったら言った方がいいと思うよ。」
雪乃「そ、そうかにゃ?」
克海「うん。それと、雪乃ってお姉さんいるの?一人娘って聞いてるけど?」
雪乃「正確には、姉様が”いた”のである。今はもういにゃい。」
克海「どういうこと?」
雪乃「あたしには元々一回り年の離れた姉様がいて、よく遊んでもらい、たくさん可愛がっていただいたものである。
あたしはすぐ落ち込んでしまい、塞ぎ込むので、姉様からはさっき兄様が言ってくれたようなことをたくさん言って頂いて、よく元気づけて頂いたものである。
姉様は非常に優秀で大学生の時に海外留学へ一年行ったのだけれども、帰りの飛行機がエンジントラブルを起こして墜落。
ただ、飛行機はなんとか海上に不時着して、乗客は一命を取り留めたそうな。乗客はその後、ゴムボートに乗って海上を漂って救助を待ったものの、
海上保安官の方々が連絡を受けた座標に到着したころには、そこには誰もいなく、乗客は全員行方不明になってしまったのである。
かくして、姉様は行方不明になってしまったのである。それ以来、あたしはひとりぼっちになってしまったにゃ、、、
トト様は姉様を失って酷く悲しんでいたので、姉様の話題が出ないように、あたしのことを一人娘といったのかも。」
克海「そうだったのか、、、」
雪乃「そうだにゃ。」
克海「実はさ、俺、海上保安官目指してんだよ。雪乃のお姉さんみたく、海上をゴムボートで漂って救助を待つ海上難民を救いたくってさ。」
雪乃「そ、そうだったのにゃ!?」
克海「うん。雪乃、俺の夢、応援してくれるかい?」
雪乃「もちろんだにゃ!」
克海「ありがとう。あ!話している内にもう池一周しちゃったね。じゃあ、そろそろ帰ろうか。」
雪乃「はいにゃ!もう卸してくれて結構にゃ?おぶってくれてありがとにゃ!」
克海「おう。」
克海から降りた雪乃はてくてくと歩き出す。
すると、雪乃は黙って克海の手を取り、手を繋ぎだした。
克海「ん?」
雪乃「.........」
雪乃は顔を真っ赤にしてそっぽを向く。
克海「ふふ、可愛い奴め。」
二人は手を繋いで三条邸へ帰宅した。
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