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第2章 雪乃との日常
第9話 俺、雪乃とお散歩へ行く2
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無事三人揃って三条家を出発した克海一行。しかし、、、
克海母「...........汗」
克海「...........え汗」
雪乃「ん??」
克海母「...........汗」
克海「...........まさか汗」
雪乃「んん??」
克海母「...........汗」
克海「...........汗」
雪乃「んんん??」
克海母「...........汗」
克海「...........大汗」
雪乃「ちょーっと待つにゃあ!あたしたちは、一体どこへ向かっているのか!どうなのか!カカ様!一体どこへいくつもりにゃ?」
克海「母さん、まさかと思うけど、、、」
克海母「じ、実は、、、あの公園の場所覚えてないのよぉ、、、一体どこへ向かったらあの公園に辿り着くの?逆に教えてよ泣」
雪乃「にゃ、にゃんですとぉぉ!!あ、あまりにも堂々と歩いていくものだからてっきり自信をもってどこかへ向かっているのかと思っていた!」
克海母「誰かが指摘してくれるの待ってたのよぉぉ」
雪乃「ど、どうするにゃあ!こ、これは、、、いきなり大ピンチというやつ?」
克海母「そう、大ピンチというやつ、、、」
雪乃「あ、あわ、あわ、あわわわわわわわわわ、、、」
克海母「ちょっと雪ちゃん!そうやってあわあわするのやめてよ!あたしまで不安になってきた、、、」
するとそこに、一羽の雀がやってきた。
雪乃「!!?ああ!チュン太郎にゃあ!おーい!チュン太郎ぉー!ここだにゃあー!!」
チュン太郎「お!いたいた!おっす雪乃!相変わらずいつもあわあわしてて、情けない娘だな!」
雪乃「う、うるさいにゃあ!」
チュン太郎「そんなことより、房々からの文を預かってるぜ?これを読んで頑張れってさ!てかさっきまで何やってたの?そんなにあわあわして。」
雪乃「あたしたちは!なんやかんや色々あって!今!崇高な旅に出たところである!!長い年月をかけて練りに練った綿密な計画に従って、
着々と駒を進めているところ!!!」
克海「旅って、、、ただの散歩じゃなかったっけ?」
雪乃は物凄い勢いで克海に飛びつき、克海の口を手で押さえる。そして、、、
雪乃「兄様、少し黙るにゃあ。」
小さな声で口封じをする。
克海「んんん!んんん!」
チュン太郎「ん?何やってんの?てか、なんかさっきまでバタバタしてなかったか?」
雪乃「あ、いや、そ、それは、えーっと、そ、そのぉ、、、」
チュン太郎「図星だな。雪乃、俺はごまかせないぜ?」
雪乃「ご、ごめんにゃさい、チュン太郎。あ、お手紙ありがとうにゃ。なになに?にゃーんだ、トト様からの文か。どーせしょうもない内容に決まってるにゃ。
たまには真面目にお手紙書いてほしいにゃ?」
チュン太郎「じゃ!またな!」
雪乃「ちょーッと待ったあ!チュン太郎!いいところに来たにゃ!おみゃあもあたしたちと一緒に旅をするにゃあ!」
チュン太郎「旅?何の?」
雪乃「そ、そりゃあ、な、長い年月をかけて練りに練った綿密な計画に沿った崇高な旅である!」
チュン太郎「ふーん、ま、俺はグダグダの旅に付き合うほど、暇じゃないんでね!何かあったら呼んでくれ!情報伝達や文の配達ならいつでもやってるからさ!じゃ!」
雪乃「あああ!待って!チュン太郎待つにゃあ!!あたしを置いていかないでくれぇぇぇぇにゃああ!!ああ、行ってしまった。
ふんっ!相変わらず薄情な雀だにゃ!主のピンチを見て見ぬフリとは!プイプイっ!ああ、チュン太郎~!やっぱり行かないで欲しいにゃああ~!」
克海「あの雀、一体何者なんだ?」
雪乃「一言で言えば、まぁ、雀。」
克海「いやそれは見たらわかる。」
雪乃「補足するとすれば、まぁ、チュン太郎という名の雀。」
克海「それは会話聞いてればわかる」
雪乃「もぉーすこぉーし補足するとすれば、あたしのお友達である雀。」
克海「それもなんとなくわかる。」
雪乃「結論としては、まぁ、雀。」
克海「ああ、もういいや。」
克海母「あの子はチュン太郎っていう雀で、文通を担ってくれてるの。いつもあの子に文を届けてもらってるんだよね?」
雪乃「そうにゃ!」
克海母「他にも、遠方での出来事とかを伝達してくれたりしててね、雨雲が近づいて来てるとか、有益な情報を教えてもらってるんだよね?」
雪乃「そうにゃ!」
克海母「いわば情報伝達や配達の役割を担ってくれてる、雪ちゃんの頼れるお友達ってところね!」
克海「へー!便利な友達がいるんだな。」
雪乃「便利?チュン太郎を便利屋呼ばわりするのはやめるにゃあ!チュン太郎はあたしのお友達であって、便利屋ではにゃーいというもの!
あたしとチュン太郎はあの夏祭りで運命的に出会い、琵琶のお姉ちゃんから頂いた大切な大切なお友達なのにゃ?それを便利屋呼ばわりとは、兄様と言えど許すまじ!」
克海母「えっ!雪ちゃん、今なんて言った?」
雪乃「んー?兄様と言えど、許すまじ!と言ったのである。」
克海母「その前よ!」
雪乃「チュン太郎はあたしのお友達である!と言ったのであるが、それがどうかしたにゃ?」
克海母「戻り過ぎよ!チュン太郎君を誰からもらったって?」
雪乃「ああ、夏祭りで琵琶のお姉ちゃんから頂いたにゃ。」
克海母「そう!それよそれ!チュン太郎君って人にもらったのね!」
雪乃「そうである。あたしより少し年上で兄様よりは少し年下くらいのお姉ちゃんで、ものすごく琵琶がうまかったにゃ?
夏祭りで琵琶を使って平家物語を披露していてみんなの注目の的だったにゃ。あたしは琵琶に興味を持って弾き方を教えてもらったのだけれども、
途中から琵琶より、そのお姉ちゃんが連れていた雀に夢中になってしまい、琵琶そっちの気でその雀に興味津々になってしまって、
その様子を見た琵琶のお姉ちゃんがその雀をくれたのにゃ。その雀こそ、チュン太郎であり、これがあたしとチュン太郎の出会いなのである!
まさに運命的!これぞまさに運命の出会いというやつ!」
克海母「運命の出会いはちょっと使い方違うと思うけど、、、、雪ちゃんとチュン太郎君がそんな出会い方してただなんてびっくり!
初めて知った!それに、もらったのは琵琶の上手い子からなんでしょ?その子と連絡取ってないの?」
雪乃「取ってにゃーいというもの。それっきりである。」
克海「チュン太郎も、元の飼い主と連絡取ってないのかな?」
雪乃「それはー、本人に聞いてみにゃいとわからにゃーいというもの。」
克海「そうか、、、今度聞いてみよっと。チュン太郎の元飼い主がどんな子なのかすごく気になる。」
雪乃「そんなこといっちゃって、ほんとはただ年下の女の子とお近づきになりたいだけじゃないのかにゃ?」
急に顔を赤らめる克海。
克海「そ、そんなこと、あるわけないだろう!」
雪乃「多分、兄様の2,3個下くらいの年だと思うにゃ?ま、あたしには負けるけども、琵琶のお姉ちゃんも中々に可愛かったにゃ?」
克海「へ、へー。そうなの。」
雪乃「興味あるくせにー!とぼけたって無駄である!」
克海「ち、ちなみに、その子どんな子だった?もう少し情報欲しい。」
雪乃「一言で言えば、まぁ、18歳前後の女の子。」
雪乃「補足するとすれば、まぁ、チュン太郎の元飼い主。」
雪乃「もぉーすこぉーし補足するとすれば、かなり可愛い子。」
雪乃「結論としては、まぁ、克海の片思いの相手。」
克海母「あら♡」
克海「ちょちょちょちょちょちょちょっとぉぉ?雪乃ちゃん?言わせておけば、ちょーっと意味不明なことをしゃべりすぎじゃないでちゅかー?」
雪乃「あ、兄様、なんだか怖いのである。」
克海「チュン太郎の時はろくな紹介しなかったくせに、琵琶の姉ちゃんのこととなると随分とお口が達者になるんでちゅねぇ雪乃ちゃん?」
雪乃「あ、あわ、あわ、あわわわわわわわわわ、、、」
克海「これはちょっと、お仕置きが必要みたいだねぇ。」
雪乃「そ!そんなものはノーセンキューというものぉぉ~。」
克海「こらぁ!待てぇ~!」
急に駆けだした雪乃とそれを追う克海。
背中に背負っているリュックの中になにか重い物でも入っているのか、雪乃の動きがだいぶ鈍い。短い手足をみっともなくバタバタさせながら四足歩行で逃げていく。
克海「捕まえた!」
雪乃「あ、あわ、あわ、あわわわわわわわわわ、、、」
克海「お仕置きだ!ほら!高い高ーい!!」
克海は雪乃の脇の下に手を入れると雪乃を高い高ーいする。
雪乃「こらぁぁぁぁ!止めるにゃあああ!あたしは高いところが苦手なのにゃああ!」
短い手足をバタバタさせる雪乃。しかし、克海からは逃げられない。
雪乃が克海に高い高ーいされている様は、まるで、猫が飼い主に干し上げられているかのようなみっともない無様な様であった。
克海「ははーん!猫は高いところが苦手っていうもんな!えっへん!雪乃の弱点はとっくに把握済みである!なんちって笑」
雪乃「あたしの真似をするのは止めるにゃあ!というか、早く卸すにゃあ!」
克海「雪乃?そういう時は、なんていうのかな?」
雪乃「ご、ごめんにゃさい。」
克海「何がごめんにゃさいなの?」
雪乃「勝手な思い込みでありもしない事実をベラベラしゃべってごめんにゃさい。」
克海「ふーん、ま!わかればいいんだよわかれば!まっ、いいや。卸してあげる。」
雪乃「ふぅ、ありがとにゃ?やっぱり地上が一番だにゃ。」
克海母「でも、克海がその琵琶の子に興味持ったのは事実よね?そういえば克海のそういう話、あんまり聞いたことないんだけど、どうなのよ?」
克海「どうって何が?」
克海母「何がって、彼女とかいないの?」
克海「...........」
克海母「んー?」
目を反らして黙り込む克海。
雪乃「ははーん!兄様はシャイな男とみた。大丈夫にゃあ!琵琶のお姉ちゃんはあたしにチュン太郎を譲ってくださるくらい寛容なお方なので、
どれだけ兄様がシャイでも、あのお姉ちゃんならきっと兄様を受け入れてくださるにゃあ!」
克海「雪乃ちゃん?あんまり反省してないみたいだね?それ以上余計な事言ったらまた干し上げるけど?」
雪乃「あ、兄様、、、なんだか怖いのにゃあ!ほらほらぁ!もっと寛容な男になるにゃあ!」
克海「はい?今なんて?」
雪乃「あ、あわ、あわ、あわわわわわわわわわ、、、い、いや、なんでもにゃいのにゃ。と、とにかく、しばらくおとなしく黙っておくのにゃ。」
克海「そ!それがいいよ!さっすが雪乃ちゃん!いい子だね♡」
雪乃「そ、その狂気じみた笑顔やめるにゃあ...ガクガクブルブル................」
克海母「じゃ、じゃあ!気を取り直して、公園に向かいましょうか!」
克海「そ、そうだったそうだった!そうしよう!」
雪乃「で、公園はどっちにゃ?」
克海母「...........汗」
克海「...........汗」
雪乃「こりゃだめだにゃあ!やっぱりチュン太郎を呼んで道案内してもらわないとどうにもならないにゃあ!
ついでに、チュン太郎に琵琶のお姉ちゃんについても色々聞いてみるにゃあ!兄様のた・め・に♡」
克海「ふふふ♡雪乃ちゃん?おとなしく黙っておくんじゃなかったのかな?約束破ったね?お仕置きだよ?♡」
雪乃「こらぁぁぁぁ!止めるにゃあああ!あたしは高いところが苦手なのにゃああ!」
克海母「...........汗」
克海「...........え汗」
雪乃「ん??」
克海母「...........汗」
克海「...........まさか汗」
雪乃「んん??」
克海母「...........汗」
克海「...........汗」
雪乃「んんん??」
克海母「...........汗」
克海「...........大汗」
雪乃「ちょーっと待つにゃあ!あたしたちは、一体どこへ向かっているのか!どうなのか!カカ様!一体どこへいくつもりにゃ?」
克海「母さん、まさかと思うけど、、、」
克海母「じ、実は、、、あの公園の場所覚えてないのよぉ、、、一体どこへ向かったらあの公園に辿り着くの?逆に教えてよ泣」
雪乃「にゃ、にゃんですとぉぉ!!あ、あまりにも堂々と歩いていくものだからてっきり自信をもってどこかへ向かっているのかと思っていた!」
克海母「誰かが指摘してくれるの待ってたのよぉぉ」
雪乃「ど、どうするにゃあ!こ、これは、、、いきなり大ピンチというやつ?」
克海母「そう、大ピンチというやつ、、、」
雪乃「あ、あわ、あわ、あわわわわわわわわわ、、、」
克海母「ちょっと雪ちゃん!そうやってあわあわするのやめてよ!あたしまで不安になってきた、、、」
するとそこに、一羽の雀がやってきた。
雪乃「!!?ああ!チュン太郎にゃあ!おーい!チュン太郎ぉー!ここだにゃあー!!」
チュン太郎「お!いたいた!おっす雪乃!相変わらずいつもあわあわしてて、情けない娘だな!」
雪乃「う、うるさいにゃあ!」
チュン太郎「そんなことより、房々からの文を預かってるぜ?これを読んで頑張れってさ!てかさっきまで何やってたの?そんなにあわあわして。」
雪乃「あたしたちは!なんやかんや色々あって!今!崇高な旅に出たところである!!長い年月をかけて練りに練った綿密な計画に従って、
着々と駒を進めているところ!!!」
克海「旅って、、、ただの散歩じゃなかったっけ?」
雪乃は物凄い勢いで克海に飛びつき、克海の口を手で押さえる。そして、、、
雪乃「兄様、少し黙るにゃあ。」
小さな声で口封じをする。
克海「んんん!んんん!」
チュン太郎「ん?何やってんの?てか、なんかさっきまでバタバタしてなかったか?」
雪乃「あ、いや、そ、それは、えーっと、そ、そのぉ、、、」
チュン太郎「図星だな。雪乃、俺はごまかせないぜ?」
雪乃「ご、ごめんにゃさい、チュン太郎。あ、お手紙ありがとうにゃ。なになに?にゃーんだ、トト様からの文か。どーせしょうもない内容に決まってるにゃ。
たまには真面目にお手紙書いてほしいにゃ?」
チュン太郎「じゃ!またな!」
雪乃「ちょーッと待ったあ!チュン太郎!いいところに来たにゃ!おみゃあもあたしたちと一緒に旅をするにゃあ!」
チュン太郎「旅?何の?」
雪乃「そ、そりゃあ、な、長い年月をかけて練りに練った綿密な計画に沿った崇高な旅である!」
チュン太郎「ふーん、ま、俺はグダグダの旅に付き合うほど、暇じゃないんでね!何かあったら呼んでくれ!情報伝達や文の配達ならいつでもやってるからさ!じゃ!」
雪乃「あああ!待って!チュン太郎待つにゃあ!!あたしを置いていかないでくれぇぇぇぇにゃああ!!ああ、行ってしまった。
ふんっ!相変わらず薄情な雀だにゃ!主のピンチを見て見ぬフリとは!プイプイっ!ああ、チュン太郎~!やっぱり行かないで欲しいにゃああ~!」
克海「あの雀、一体何者なんだ?」
雪乃「一言で言えば、まぁ、雀。」
克海「いやそれは見たらわかる。」
雪乃「補足するとすれば、まぁ、チュン太郎という名の雀。」
克海「それは会話聞いてればわかる」
雪乃「もぉーすこぉーし補足するとすれば、あたしのお友達である雀。」
克海「それもなんとなくわかる。」
雪乃「結論としては、まぁ、雀。」
克海「ああ、もういいや。」
克海母「あの子はチュン太郎っていう雀で、文通を担ってくれてるの。いつもあの子に文を届けてもらってるんだよね?」
雪乃「そうにゃ!」
克海母「他にも、遠方での出来事とかを伝達してくれたりしててね、雨雲が近づいて来てるとか、有益な情報を教えてもらってるんだよね?」
雪乃「そうにゃ!」
克海母「いわば情報伝達や配達の役割を担ってくれてる、雪ちゃんの頼れるお友達ってところね!」
克海「へー!便利な友達がいるんだな。」
雪乃「便利?チュン太郎を便利屋呼ばわりするのはやめるにゃあ!チュン太郎はあたしのお友達であって、便利屋ではにゃーいというもの!
あたしとチュン太郎はあの夏祭りで運命的に出会い、琵琶のお姉ちゃんから頂いた大切な大切なお友達なのにゃ?それを便利屋呼ばわりとは、兄様と言えど許すまじ!」
克海母「えっ!雪ちゃん、今なんて言った?」
雪乃「んー?兄様と言えど、許すまじ!と言ったのである。」
克海母「その前よ!」
雪乃「チュン太郎はあたしのお友達である!と言ったのであるが、それがどうかしたにゃ?」
克海母「戻り過ぎよ!チュン太郎君を誰からもらったって?」
雪乃「ああ、夏祭りで琵琶のお姉ちゃんから頂いたにゃ。」
克海母「そう!それよそれ!チュン太郎君って人にもらったのね!」
雪乃「そうである。あたしより少し年上で兄様よりは少し年下くらいのお姉ちゃんで、ものすごく琵琶がうまかったにゃ?
夏祭りで琵琶を使って平家物語を披露していてみんなの注目の的だったにゃ。あたしは琵琶に興味を持って弾き方を教えてもらったのだけれども、
途中から琵琶より、そのお姉ちゃんが連れていた雀に夢中になってしまい、琵琶そっちの気でその雀に興味津々になってしまって、
その様子を見た琵琶のお姉ちゃんがその雀をくれたのにゃ。その雀こそ、チュン太郎であり、これがあたしとチュン太郎の出会いなのである!
まさに運命的!これぞまさに運命の出会いというやつ!」
克海母「運命の出会いはちょっと使い方違うと思うけど、、、、雪ちゃんとチュン太郎君がそんな出会い方してただなんてびっくり!
初めて知った!それに、もらったのは琵琶の上手い子からなんでしょ?その子と連絡取ってないの?」
雪乃「取ってにゃーいというもの。それっきりである。」
克海「チュン太郎も、元の飼い主と連絡取ってないのかな?」
雪乃「それはー、本人に聞いてみにゃいとわからにゃーいというもの。」
克海「そうか、、、今度聞いてみよっと。チュン太郎の元飼い主がどんな子なのかすごく気になる。」
雪乃「そんなこといっちゃって、ほんとはただ年下の女の子とお近づきになりたいだけじゃないのかにゃ?」
急に顔を赤らめる克海。
克海「そ、そんなこと、あるわけないだろう!」
雪乃「多分、兄様の2,3個下くらいの年だと思うにゃ?ま、あたしには負けるけども、琵琶のお姉ちゃんも中々に可愛かったにゃ?」
克海「へ、へー。そうなの。」
雪乃「興味あるくせにー!とぼけたって無駄である!」
克海「ち、ちなみに、その子どんな子だった?もう少し情報欲しい。」
雪乃「一言で言えば、まぁ、18歳前後の女の子。」
雪乃「補足するとすれば、まぁ、チュン太郎の元飼い主。」
雪乃「もぉーすこぉーし補足するとすれば、かなり可愛い子。」
雪乃「結論としては、まぁ、克海の片思いの相手。」
克海母「あら♡」
克海「ちょちょちょちょちょちょちょっとぉぉ?雪乃ちゃん?言わせておけば、ちょーっと意味不明なことをしゃべりすぎじゃないでちゅかー?」
雪乃「あ、兄様、なんだか怖いのである。」
克海「チュン太郎の時はろくな紹介しなかったくせに、琵琶の姉ちゃんのこととなると随分とお口が達者になるんでちゅねぇ雪乃ちゃん?」
雪乃「あ、あわ、あわ、あわわわわわわわわわ、、、」
克海「これはちょっと、お仕置きが必要みたいだねぇ。」
雪乃「そ!そんなものはノーセンキューというものぉぉ~。」
克海「こらぁ!待てぇ~!」
急に駆けだした雪乃とそれを追う克海。
背中に背負っているリュックの中になにか重い物でも入っているのか、雪乃の動きがだいぶ鈍い。短い手足をみっともなくバタバタさせながら四足歩行で逃げていく。
克海「捕まえた!」
雪乃「あ、あわ、あわ、あわわわわわわわわわ、、、」
克海「お仕置きだ!ほら!高い高ーい!!」
克海は雪乃の脇の下に手を入れると雪乃を高い高ーいする。
雪乃「こらぁぁぁぁ!止めるにゃあああ!あたしは高いところが苦手なのにゃああ!」
短い手足をバタバタさせる雪乃。しかし、克海からは逃げられない。
雪乃が克海に高い高ーいされている様は、まるで、猫が飼い主に干し上げられているかのようなみっともない無様な様であった。
克海「ははーん!猫は高いところが苦手っていうもんな!えっへん!雪乃の弱点はとっくに把握済みである!なんちって笑」
雪乃「あたしの真似をするのは止めるにゃあ!というか、早く卸すにゃあ!」
克海「雪乃?そういう時は、なんていうのかな?」
雪乃「ご、ごめんにゃさい。」
克海「何がごめんにゃさいなの?」
雪乃「勝手な思い込みでありもしない事実をベラベラしゃべってごめんにゃさい。」
克海「ふーん、ま!わかればいいんだよわかれば!まっ、いいや。卸してあげる。」
雪乃「ふぅ、ありがとにゃ?やっぱり地上が一番だにゃ。」
克海母「でも、克海がその琵琶の子に興味持ったのは事実よね?そういえば克海のそういう話、あんまり聞いたことないんだけど、どうなのよ?」
克海「どうって何が?」
克海母「何がって、彼女とかいないの?」
克海「...........」
克海母「んー?」
目を反らして黙り込む克海。
雪乃「ははーん!兄様はシャイな男とみた。大丈夫にゃあ!琵琶のお姉ちゃんはあたしにチュン太郎を譲ってくださるくらい寛容なお方なので、
どれだけ兄様がシャイでも、あのお姉ちゃんならきっと兄様を受け入れてくださるにゃあ!」
克海「雪乃ちゃん?あんまり反省してないみたいだね?それ以上余計な事言ったらまた干し上げるけど?」
雪乃「あ、兄様、、、なんだか怖いのにゃあ!ほらほらぁ!もっと寛容な男になるにゃあ!」
克海「はい?今なんて?」
雪乃「あ、あわ、あわ、あわわわわわわわわわ、、、い、いや、なんでもにゃいのにゃ。と、とにかく、しばらくおとなしく黙っておくのにゃ。」
克海「そ!それがいいよ!さっすが雪乃ちゃん!いい子だね♡」
雪乃「そ、その狂気じみた笑顔やめるにゃあ...ガクガクブルブル................」
克海母「じゃ、じゃあ!気を取り直して、公園に向かいましょうか!」
克海「そ、そうだったそうだった!そうしよう!」
雪乃「で、公園はどっちにゃ?」
克海母「...........汗」
克海「...........汗」
雪乃「こりゃだめだにゃあ!やっぱりチュン太郎を呼んで道案内してもらわないとどうにもならないにゃあ!
ついでに、チュン太郎に琵琶のお姉ちゃんについても色々聞いてみるにゃあ!兄様のた・め・に♡」
克海「ふふふ♡雪乃ちゃん?おとなしく黙っておくんじゃなかったのかな?約束破ったね?お仕置きだよ?♡」
雪乃「こらぁぁぁぁ!止めるにゃあああ!あたしは高いところが苦手なのにゃああ!」
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