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かわいい。
しおりを挟む「初めまして『きゃわわ』です」
「新入り? どーも『世界一かわいい』です」
「あ、似てますね。私『きゃわたん』です」
「こんちゃーっす、僕『可愛い』です!」
「あー、多いですよね『かわいい』って名前」
初対面同士、まずは自己紹介とばかりに名乗り合えば、皆とても似た響きで、きゃわわは思わず首を傾げる。
見た目も体格も全然違うのに、似た名前なんて不思議だ。
「でも、病院? とか行くと全然別の名前で呼ばれたりするんですよね。何だろ。外でのコードネーム的な?」
「なにそれかっこいい」
「あー、わかる。散歩してて知らないひとに名前聞かれた時とか、別の答えてるわ。でもみんな『かわいい』って呼んでくれる」
「わかるー! でも、人間ってどうしてみんな僕たちに『かわいい』って名前つけるんでしょうね」
「ややこしいったらないですよね!」
「……あ、また新入りだ」
「はじめまして~、『ぎゃんかわ』です。よろしくお願いしまーす」
「また『かわ』シリーズきた……」
虹の橋のふもと。ここ『猫エリア』では、人間に愛され旅立った可愛い飼い猫や野良猫達が、もふもふと身を寄せ合いのんびり日向ぼっこを楽しみながら、人間との思い出話に花を咲かせている。
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