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【幕間】聖女の前世、桜木舞の独白。

出会いは、誘拐。

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 アレキサンドライトは、光によって色が変わって見える性質がある。『昼のエメラルド、夜のルビー』と言われるように、白熱灯の下と太陽光の下では色が全く異なるのだ。

 それと同じだ。もしも見る方向が別ならば、物語は反転するのではないか。

 愛よりも先にこの世界に転生した私は、一人『桜木舞』だった過去を思い出す。
 あの日、愛の誕生日に私達をトラックで跳ねた犯人の顔が、脳裏にこびりついて離れない。
 一瞬だったけれど、間違えるはずがない。あれは『愛の本当の母親』だった。

 そう、私は今世のみならず、前世でもあの子とは血の繋がりなんてなかった。まだ赤ん坊だった愛を誘拐して、娘として大切に大切に育てたのだ。


*******


 当時付き合って、二十歳そこそこで婚約までしていた彼から、「浮気相手の女に子供が出来たから」と最悪な別れ話を持ち出されたのは、もう何十年前だろう。

 その時は茫然自失のまま、抗議も文句も何も出来ずに、ただ頷くしか出来なかった。
 結婚までの期間として同棲していた彼のアパートからは追い出され、仕方無く実家に身を寄せても、家族からは煙たがれる日々。
 おばあちゃん子だった私は、仕事で留守にしがちだった両親とはずっと折り合いが悪かった。

 祖母が亡くなってからは家に帰ることはほとんどなく、彼と出会い居場所を見付けたことで、ようやく、自分だけの家族を得られると思っていたのに。私は全て失い、日々を無為に生きていた。

 居場所もなく、生きる意味も失い、頼れる人に裏切られ、それでも時間だけは過ぎていった。

 別れて一年近く経った頃、身辺整理を考えて部屋の片付けをしていると、ふと彼と住んでいたアパートに祖母の形見のハンカチを忘れていたことに気付く。

「……大変!」

 この一年、一度も連絡なんてしていなかった。かつての連絡先は使えなくなっていて、途方に暮れる。
 他の物は失ってもいい、けれどどうしてもそれだけは諦められなかった私は、意を決して、直接取りに向かうことにした。

 電車で二駅離れた、懐かしいアパート。今の彼女、あるいは奥さんが出てきたらと思うと緊張したけれど、チャイムを鳴らすと留守で、念のため持って来ていた合鍵はまだ使えた。

「お、お邪魔します……」

 ハンカチを私が大切にしていたことは知っていただろうから、捨てられていないことを祈るばかりだ。

 恐る恐る部屋に足を踏み入れる。一年前まで暮らしていたとはいえ、今は他人の家だ。手早く済ませてしまおうとそっと扉を開けると、部屋の真ん中に居た、座布団に寝かされた赤ん坊。

「え……っ!?」

 私の声に反応してか、赤ん坊は目を覚まし泣き始める。慌てて辺りを見回すけれど、部屋には彼も、赤ん坊の母親も居なかった。

「ど、どうしよう……」

 部屋の中は一年前と様変わりしていて、知らない物や写真も増えていた。それでも、この赤ん坊は彼の子だとすぐに分かった。遠目に見ても大きな黒目がちな瞳がそっくりだ。
 母親であろう写真の中の派手な女とは、あまり似ていなかった。

「……よしよーし、いい子ね、泣かないで?」

 ベビーベッド等でなく座布団に。しかも一人置いておくなんて、家人はすぐに戻るのかもしれない。
 本来の目的である探し物をしたい気持ちを抑えて、とりあえず目の前のこの子を泣き止ませなくてはと恐る恐る近付く。

 すると、よくよく見ると、赤ん坊の腕や身体には、大人の手形程の赤や青の痣があった。

 それを見た瞬間、私の中の悪魔が囁いた。『この子はきっと、私の子だ』と。

 写真の女が実の母親なら、大切な赤ん坊をこんな風にさせるなんてあり得ない。
 彼を奪われて、私は泣き寝入りするしか出来なかった。お腹の中の赤ん坊のためを思ったからだ。それなのに、こんな目に遭わせるなんて、許せない。
 それなら、私がこの子を貰っても良いだろう。だって私は、本当なら愛する家族を手に入れるはずだったのだから。

 虐待を通報しようとか、保護して貰おうなんて考えはなかった。誰かに引き渡すなんてありえない。他でもない私が、この子を守らないと。

「……行こうか」

 気が付くと、私はその赤ん坊を抱いて、家を飛び出していた。
 あれだけ懸命に泣いていた赤ん坊は、私が抱くとみるみる内に泣き止んでいく。
 家に帰り着く頃にはすやすやと穏やかな寝息を立て始めたその赤ん坊を見て、私の選択は間違っていなかったのだと実感した。

 後で気付いたことだが、探していたハンカチは彼女のよだれ掛け代わりに使われており、すっかり汚れていた。
 それでも、この子が私の宝物を大切に持っていてくれたのだと、何だか嬉しくなった。

 それから、私と愛の日々が始まった。
 初めての子育ては悪戦苦闘の連続だった。それでも愛が笑ってくれるだけで頑張れた。

 両親は幼少期から変わらず、否、当時より更に仕事を言い訳にして私の居る家に寄り付かなかったから、住まいには困らなかった。
 もしかすると、両親には既に他に家があるのかもしれないが、私の知るところではない。昔は寂しかったけれど、今はむしろ有り難かった。

 私は貯金を切り崩して、自室でひっそりと愛を育てる。私達を邪魔する者は、誰も居なかった。
 赤ん坊の誘拐がニュースにならないかとしばらくは気にはなったものの、その気配もなかった。
 虐待なんてしていたくらいだ、厄介払いが出来て清々したのかもしれない。

 けれど、すべてが順風満帆とはいかなかった。母子手帳も保険証も何もないから、愛が風邪を引いても病院にも行けず、幼い彼女が熱を出す度に、神でも悪魔でもいいから救ってくれと祈り続けた。

 私の魂が転生を経て膨大な力を得たのは、もしかしたらそのせいかもしれない。愛への想いの賜物だ。

 勿論祈りでどうにもならない時には、友人の看護師に問答無用で診て貰ったりもした。なりふり構っていられなかった。

 理不尽に対して俯き頷くだけの弱い私はもう居ない。腕の中の温もりを守るためなら、何でも出来た。


*******


 愛がある程度大きくなってからも学校に通わせる訳にはいかず、私が家で一通りの勉強を教えた。

 転生後、ミアが学校ではなく家庭教師という存在を難なく受け入れたのも、そのためだろうか。

 貯金がなくなってくると、私は近所に働きに出た。若いのに勿体無いだとか散々言われはしたが、正社員にはならず、短時間で切り上げられる仕事を選んだ。

 愛が成長し、留守番にも慣れた頃。ある日パートから帰宅すると、ずっと箪笥にしまっていた祖母の形見のハンカチに、彼女が猫の刺繍をしてくれていた。
 テレビの子供向け裁縫番組を先生代わりにやってみたようだ。近所の野良猫を模した柄は、なんとも歪で愛らしい。
 私を置いて死んでしまった祖母の記憶を、今傍に居てくれる愛が塗り替えてくれたようで、家族の温もりが再び灯った気がして、とても嬉しかった。

 テレビや本はたくさん見させた、愛はアニメや漫画が好きなようで、誕生日にはゲームを買い与えることもあった。
 彼女は一人の時間にそれらを先生や友達に見立てて、他の子と何ら変わりなく情緒豊かに成長した。


*******


 愛が大人になって、ようやく人目を気にせず外を歩かせることが出来るようになった。
 テレビや漫画等で切り取られた断片的なものと、私の教えたことしか知らない、世間のことをあまり知らない箱入り娘。

 先ずは履歴書も必要ないようなお手伝いを一緒にして、お金を稼ぐことを学ばせた。長期的な交流は足が付くから、仕事も短期間で転々とした。

 お陰で愛には友達なんてほとんど出来ず、狭い世界で私にべったりの子に育った。共依存にも近い関係。けれどたった二人きりの家族なのだ、寂しい想いをさせるよりも、ずっといいと思っていた。

 そして、あの日がやってくる。愛の誕生日……私が彼女を連れ帰り、愛と名付けた日から二十五年。

 もう忘れたと思っていたのに、写真の面影を残しつつも年老いたあの女が、恨みがましい顔でトラックの運転席から視線を寄越し、私めがけて突っ込んでくるのが見えた。

 その顔はとても正気とは思えず、悪魔のようだ。
 きっと私を殺して、今更二人で愛を取り戻す気なのだ。そう思うと同時に、愛を引き寄せ力一杯抱き締めた。

 もしかしたら、こんなことをしなければ、先を歩いていた彼女は助かったかもしれない。あの女の狙いはきっと私なのだから。

 それでも。渡すものか、愛は私の娘だ。私の唯一の宝物なのだ。誰にも渡さない。渡すくらいなら、一緒に連れて行く。

 私のこの醜い執着が、きっと彼女の魂を闇で包んでしまった。暗闇で、愛しいあの子が誰にも見つからないよう蓋をして、暗く閉ざしたのだ。


*******


 転生して、私は生まれながらに前世の記憶を持っていた。この世界には『聖女』としての運命を持って生まれたらしい。

 生まれ変わる時、この世界の神様みたいな存在に何となく聞いた気はするけれど、そこら辺はあまり覚えていない。

 とりあえず、私達を轢いたあの女が、私が愛を連れ去った後に男に振られたこと。元々愛が居るからと無理矢理繋いだ縁を失って、略奪しておいて元カノである私を逆恨みしたこと。

 消えた赤ちゃんを何年も探し、ようやく見つけた男の面影のある愛が私に育てられていることを知って、女は愛が当時の女の年齢になるまで執念深く待ち、ちょうどすべての終わりのきっかけとなったその日に、大事なものを奪おうとしたこと。

 そんな強く暗い恨みを受けて奪われた私の魂は、強い光を生んだこと。それだけは覚えている。
 あの女のせいですべてめちゃくちゃになってしまったけれど、そのお陰で、今世でも愛に会えるのだ。

 私はヘリオドール伯爵家の令嬢として、今度は両親から疎まれないよう精一杯品行方正に生きた。その甲斐もあってか、両親は跡取りにもならない娘の私に良くしてくれた。

 それでも、どこか他人のように感じてしまう。私にとっての家族は、やはり愛だけだった。

 この国では十歳頃になると自身の属性や性質を自覚するとされていたけれど、聖女の宿命か、歩けるようになった頃には既に分かっていた。

 私の属性は『光』だ。暗く濃い闇を生み出す強い光。
 光があるから影が生まれる、逆もまたしかり。そして私は考える。

「本当に私は聖女? 本当にあの子は悪役令嬢?」

 光と闇は表裏一体だ。一緒に居られるのなら、きっとどちらにでもなれるのだろう。

 眩しすぎる光に目を閉じているだけで、穢れないあの子が本当は強い光で、別の光である私との間に影を落としているだけなのかもしれない。
 私の与えた呪いのような闇が晴れれば、あの子は一人でも輝けるのかもしれない。

 けれどまあ、どちらでも構わないのだ。私の世界にはあの子さえ居れば良いのだから。光でも闇でも、同じこと。

 それでも愛は『悪役令嬢』とかいうものを気にしているらしい。

 ならば光によって見え方の変わる、ふとしたことで立場の変わるアレキサンドライトのような憂鬱は、私が持てる力のすべてで取り払おう。あの子の望む通りになるよう努力しよう。

 それが私の選ぶ幸せ。それがきっと、『母の愛情』というものなのだから。

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