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第二章 はじまりは春
7 夢でしょ? 美琴Side
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翌朝何時も通りに私は気分良く目が覚めた?
「あ、あれ? えーっと何時の間にベッドで寝てたんかな⁇」
確か昨日ダイニングで……うーんでもだとしたら私は何時の間に自分の部屋へ戻った上に、ちゃんとパジャマまで着替えている――――って事は……。
「あ、そっかぁ、そーだよねぇ。うんうんアレは夢か。だったら納得だわ。うんそうだよね、だってあんな事絶対現実では有り得ないもんねぇ~」
私はベッドの上で思わずそう納得すると共にうんうんと自分へと一人相槌を打つ。
あーしかしそれにしても何ともまあ酷い内容の夢だったのか。
その夢の内容はアメリカへ行った柾兄が五年が間も音信不通と言うか、まあパパと美咲伯母さんにはちゃんと定期的に連絡を入れている――――って要するに私以外かっっ。
家族なのに、従兄妹同士なのになんだろう……微妙に落ち込んでいく感が否めない。
いやっ、いやこんなところで落ち込んでいる場合じゃあなくっ、その夢の中では行き成り柾兄がめっちゃ綺麗な女性を連れて帰ってきて呆けている私に『僕の婚約者だよ』って紹介されてショックを受けるだけじゃあなくっ、買い物帰りであっためっちゃイケメンだけれども口の悪い、うんめっちゃ失礼な奴と遭遇しただけじゃあなくって、どうやらそいつは柾兄の友人でおまけにここで笑えるんだよねー。
そいつが私の婚約者ってどゆこと⁇
ははは、余りなショッキングなネタで私は卒倒するような形で皆の前でぶっ倒れたなーんて夢にしては何とも……ちょっと生っぽい感じが否めないけれどもっ、所詮は全て夢なのだっっ。
現実世界では今も柾兄はアメリカで働いていて五年前より私へ何の連絡もしてくれない。
柾兄がアメリカへ旅立った当初はそれこそ自分はもしかしなくてもストーカー気質があるんじゃあないのかって思うくらい、うんそこは自分でも認めるし黒歴史だと思っている。
13歳の乙女の考え付くあらん限りの方法で、兎に角柾兄と連絡を取りたい――――と思う余りにかなり暴走していたっけ。
まあそれもこれも全ては過去の事って、これがつい最近までしっかり引き摺っていたんだよね。
親友の真凜が呆れるくらい……にはね。
でも仕方ないやん。
本当に幼い頃より私には柾兄の事しか見えていなかったんだもん。
私にとって柾兄がこの世界の中心で全てだったんだもん。
だから行き成りそんな人がいなくなったら誰だってきっと私の様に探し回ると思う。
そうして私の想いだけを残して時間はあっと言う間に流れて早五年。
前々から真凜達にも達散々言われてきたんだぁ。
男は柾兄だけじゃあないって。
確かにそうだと思う。
だけどそう簡単に忘れられないのが初恋ってもんじゃない。
初恋は実らない。
誰が一番初めに言って、それが真実なのかは定かじゃあないけれど、このままじゃあその通りだな。
はああぁぁぁ、このままいつ戻るかわからない柾兄を想いつつ乙女な時間を失ってしまうのか、はたまた新たな出会いを探すべきなのか。
前者を選んだ場合……もしずっと待っていたとしても、柾兄はめっちゃイケメンだからきっと向こうで恋人若しくは結婚をして気が付けばお父さんになっているのかもしれない可能性だってある。
だからと言って後者を選べば果たして私は幸せになれるんだろうかな?
なんか朝から何気に自分で自分自身を追い込んでしまった事に半ば呆れつつも、私は何時ものように朝食を用意するべく着替えを済ませると顔を洗う為先に洗面所へと向かった。
「あ、あれ? えーっと何時の間にベッドで寝てたんかな⁇」
確か昨日ダイニングで……うーんでもだとしたら私は何時の間に自分の部屋へ戻った上に、ちゃんとパジャマまで着替えている――――って事は……。
「あ、そっかぁ、そーだよねぇ。うんうんアレは夢か。だったら納得だわ。うんそうだよね、だってあんな事絶対現実では有り得ないもんねぇ~」
私はベッドの上で思わずそう納得すると共にうんうんと自分へと一人相槌を打つ。
あーしかしそれにしても何ともまあ酷い内容の夢だったのか。
その夢の内容はアメリカへ行った柾兄が五年が間も音信不通と言うか、まあパパと美咲伯母さんにはちゃんと定期的に連絡を入れている――――って要するに私以外かっっ。
家族なのに、従兄妹同士なのになんだろう……微妙に落ち込んでいく感が否めない。
いやっ、いやこんなところで落ち込んでいる場合じゃあなくっ、その夢の中では行き成り柾兄がめっちゃ綺麗な女性を連れて帰ってきて呆けている私に『僕の婚約者だよ』って紹介されてショックを受けるだけじゃあなくっ、買い物帰りであっためっちゃイケメンだけれども口の悪い、うんめっちゃ失礼な奴と遭遇しただけじゃあなくって、どうやらそいつは柾兄の友人でおまけにここで笑えるんだよねー。
そいつが私の婚約者ってどゆこと⁇
ははは、余りなショッキングなネタで私は卒倒するような形で皆の前でぶっ倒れたなーんて夢にしては何とも……ちょっと生っぽい感じが否めないけれどもっ、所詮は全て夢なのだっっ。
現実世界では今も柾兄はアメリカで働いていて五年前より私へ何の連絡もしてくれない。
柾兄がアメリカへ旅立った当初はそれこそ自分はもしかしなくてもストーカー気質があるんじゃあないのかって思うくらい、うんそこは自分でも認めるし黒歴史だと思っている。
13歳の乙女の考え付くあらん限りの方法で、兎に角柾兄と連絡を取りたい――――と思う余りにかなり暴走していたっけ。
まあそれもこれも全ては過去の事って、これがつい最近までしっかり引き摺っていたんだよね。
親友の真凜が呆れるくらい……にはね。
でも仕方ないやん。
本当に幼い頃より私には柾兄の事しか見えていなかったんだもん。
私にとって柾兄がこの世界の中心で全てだったんだもん。
だから行き成りそんな人がいなくなったら誰だってきっと私の様に探し回ると思う。
そうして私の想いだけを残して時間はあっと言う間に流れて早五年。
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確かにそうだと思う。
だけどそう簡単に忘れられないのが初恋ってもんじゃない。
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誰が一番初めに言って、それが真実なのかは定かじゃあないけれど、このままじゃあその通りだな。
はああぁぁぁ、このままいつ戻るかわからない柾兄を想いつつ乙女な時間を失ってしまうのか、はたまた新たな出会いを探すべきなのか。
前者を選んだ場合……もしずっと待っていたとしても、柾兄はめっちゃイケメンだからきっと向こうで恋人若しくは結婚をして気が付けばお父さんになっているのかもしれない可能性だってある。
だからと言って後者を選べば果たして私は幸せになれるんだろうかな?
なんか朝から何気に自分で自分自身を追い込んでしまった事に半ば呆れつつも、私は何時ものように朝食を用意するべく着替えを済ませると顔を洗う為先に洗面所へと向かった。
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