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第三章 お城からのお触れと今更ながらに気づく諸事情
2 今更的な世界背景やその他諸々って私が何で魔族なの⁉ 天音Side Ⅱ
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うん先ずはこの国と言いますか、この世界は大きく分けて三つかな~。
あー細かく分ければそれこそキリがないから兎に角三つでいいわ。
先ず一つ目はこの世界の空高くにあると言う天上界。
簡単に言えば聖なる者、穢れを知らぬ清き者が住まう世界。
間違っても前世で言う天国ではない――――と言う所がミソだね。
だって天上界には死者はいないんだもの。
そう、前世の日本で言う生きている間にどれだけ善行を積めども、この世界では死者は消えてなくなってしまうのだっっ。
しかし皆さんは既にお気づきになられていらっしゃるかしら。
多分もうしっかりと気付いているとは思う。
そう、数か月前に亡くなられたお義父様は事故で亡くなられ、その亡骸を現地で荼毘に付された――――と言う件をね。
うんそれは間違ってはいませんよ。
勿論人間はその生を終えれば土へと還る。
人間は――――ね。
まあ人間についてはまた後でね。
天上界とは天空にあるごく一部の許されし者のみが住まう場所。
その許されし者については私=ドリゼラ自身余りよくは知らないと言うか、公には知らされてはいない。
抑々天上界に関する秘密は各国の王族でも極々一部の直系の者にしか知らされてはいないらしい。
うん通りでね、私が知らなくても可笑しくない訳よ。
何と言ってもドリゼラはこのルフェ王国の一子爵家に過ぎないのだもの。
幾ら由緒正しい家柄とは言えどもよっ、一介の子爵家に王家のトップ……いやいやこの世界の秘事なんか極々一部のそうそう知らされる訳なんてないって言うのっっ。
だから天上界についてはこれでお終い。
次に二つ目は天上から中間世界、そして地下冥界の大半を占めるのが魔族である。
他に妖精族や獣人族、巨人族から小人族それはもう多種多様過ぎて細部まではわからない。
因みに私のいるルフェ王国はれっきとした上位の魔王国家であったりする。
魔族の中でも松竹梅じゃあなくっ、五人の魔王と五つの魔王国家があり、それぞれにランク付けされているらしい。
そして私はと言うかドリゼラは勿論人間でなく魔族――――だ。
これには正直自分自身の事なのに初めて知った時は流石に吃驚してしまった。
それに加えて貴族だからしてまごう事なき純粋の魔族。
然も当然の事ながら私自身魔法も遣えたりする。
まあ今まで魔法の魔の字も私が遣わなかったのは、偏にドリゼラの内部をがっちりと掌握している天音自身の記憶に他ならない。
だって言い訳をする――――ってうん、しっかり現在進行形で言い訳をしているのだけれどね。
前世の天音は何処にでもいる普通の人間だったのよっっ。
確かに近代文明に溢れた現代で三十年間それなりに便利な思いをしてはきたけれどもよっ、でもそこに魔法なんて漫画や小説の世界しかないものなんて現実世界にはなかったんだものっっ。
だ、だからこちらの世界でドリゼラとして生きている間でも面倒を見てくれる侍女や多くの使用人がいたからそんなに不便さを感じなかったし、抑々所謂と言うか山羊の角の様な禍々しいあらぬ方向に伸びている様な……まあここではアレこそは高貴な魔族の証しとされる角自体、私には全く生えてはいなかったのだものね。
そう私の外見は至って普通の人間――――と何ら変わりがなかったの。
そして私自身人間である事をずっと信じていたと言うか当然だと思っていたし、それ以外はないと確信をしていたのよ。
でもまあそれが蓋を開ければまさかの魔族ときたものだ。
はっきり言って今でも全くまあ魔族の自覚はありません。
それによく前世の漫画や小説に描かれている様な頭の上にニョキっと長く見事な角が生えるのは、純粋の魔族の中でも王族若しくはそれに連なる高位魔族のみ。
この国で言えば王家を支える四代公爵の当主と次代を継承する者にしか生えないのである。
後の貴族達は生えているのかわからない程度の角――――若しくは私の様に全く人間と変わらない姿が大半である。
中には人間と交わり既に純粋の魔族でない貴族も少なからず存在する。
確かにあの角は魔族としての強さと魔力の保有量を示すもの。
従ってまだ見ぬ魔王様のお角さまは嘸かしご立派なのだと思う。
まあ下位の子爵家、いやいやまだ私は現在男爵家の令嬢だったわ。
それにしても実際のところ私は本当に貴族令嬢なのかな……って疑問を最近激しく感じてしまうけれどもね。
そうね、最近と言うかここの所毎日思う訳ですよ。
そうして思う事は現実と物語はやっぱり異なるんだってね。
はあ、本当にしみじみと感じ入ってしまうのは、もしかしなくても最近生活に疲れているの……かしら。
あー細かく分ければそれこそキリがないから兎に角三つでいいわ。
先ず一つ目はこの世界の空高くにあると言う天上界。
簡単に言えば聖なる者、穢れを知らぬ清き者が住まう世界。
間違っても前世で言う天国ではない――――と言う所がミソだね。
だって天上界には死者はいないんだもの。
そう、前世の日本で言う生きている間にどれだけ善行を積めども、この世界では死者は消えてなくなってしまうのだっっ。
しかし皆さんは既にお気づきになられていらっしゃるかしら。
多分もうしっかりと気付いているとは思う。
そう、数か月前に亡くなられたお義父様は事故で亡くなられ、その亡骸を現地で荼毘に付された――――と言う件をね。
うんそれは間違ってはいませんよ。
勿論人間はその生を終えれば土へと還る。
人間は――――ね。
まあ人間についてはまた後でね。
天上界とは天空にあるごく一部の許されし者のみが住まう場所。
その許されし者については私=ドリゼラ自身余りよくは知らないと言うか、公には知らされてはいない。
抑々天上界に関する秘密は各国の王族でも極々一部の直系の者にしか知らされてはいないらしい。
うん通りでね、私が知らなくても可笑しくない訳よ。
何と言ってもドリゼラはこのルフェ王国の一子爵家に過ぎないのだもの。
幾ら由緒正しい家柄とは言えどもよっ、一介の子爵家に王家のトップ……いやいやこの世界の秘事なんか極々一部のそうそう知らされる訳なんてないって言うのっっ。
だから天上界についてはこれでお終い。
次に二つ目は天上から中間世界、そして地下冥界の大半を占めるのが魔族である。
他に妖精族や獣人族、巨人族から小人族それはもう多種多様過ぎて細部まではわからない。
因みに私のいるルフェ王国はれっきとした上位の魔王国家であったりする。
魔族の中でも松竹梅じゃあなくっ、五人の魔王と五つの魔王国家があり、それぞれにランク付けされているらしい。
そして私はと言うかドリゼラは勿論人間でなく魔族――――だ。
これには正直自分自身の事なのに初めて知った時は流石に吃驚してしまった。
それに加えて貴族だからしてまごう事なき純粋の魔族。
然も当然の事ながら私自身魔法も遣えたりする。
まあ今まで魔法の魔の字も私が遣わなかったのは、偏にドリゼラの内部をがっちりと掌握している天音自身の記憶に他ならない。
だって言い訳をする――――ってうん、しっかり現在進行形で言い訳をしているのだけれどね。
前世の天音は何処にでもいる普通の人間だったのよっっ。
確かに近代文明に溢れた現代で三十年間それなりに便利な思いをしてはきたけれどもよっ、でもそこに魔法なんて漫画や小説の世界しかないものなんて現実世界にはなかったんだものっっ。
だ、だからこちらの世界でドリゼラとして生きている間でも面倒を見てくれる侍女や多くの使用人がいたからそんなに不便さを感じなかったし、抑々所謂と言うか山羊の角の様な禍々しいあらぬ方向に伸びている様な……まあここではアレこそは高貴な魔族の証しとされる角自体、私には全く生えてはいなかったのだものね。
そう私の外見は至って普通の人間――――と何ら変わりがなかったの。
そして私自身人間である事をずっと信じていたと言うか当然だと思っていたし、それ以外はないと確信をしていたのよ。
でもまあそれが蓋を開ければまさかの魔族ときたものだ。
はっきり言って今でも全くまあ魔族の自覚はありません。
それによく前世の漫画や小説に描かれている様な頭の上にニョキっと長く見事な角が生えるのは、純粋の魔族の中でも王族若しくはそれに連なる高位魔族のみ。
この国で言えば王家を支える四代公爵の当主と次代を継承する者にしか生えないのである。
後の貴族達は生えているのかわからない程度の角――――若しくは私の様に全く人間と変わらない姿が大半である。
中には人間と交わり既に純粋の魔族でない貴族も少なからず存在する。
確かにあの角は魔族としての強さと魔力の保有量を示すもの。
従ってまだ見ぬ魔王様のお角さまは嘸かしご立派なのだと思う。
まあ下位の子爵家、いやいやまだ私は現在男爵家の令嬢だったわ。
それにしても実際のところ私は本当に貴族令嬢なのかな……って疑問を最近激しく感じてしまうけれどもね。
そうね、最近と言うかここの所毎日思う訳ですよ。
そうして思う事は現実と物語はやっぱり異なるんだってね。
はあ、本当にしみじみと感じ入ってしまうのは、もしかしなくても最近生活に疲れているの……かしら。
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