16 / 42
第一章 最早これは呪い? もう呪いとしか思えないでしょうっっ
15 魔王ならぬ元旦那様と私との関係からの攻防とそれから…… Ⅳ
しおりを挟む
こんな設定なんて私は知らないっっ!!
そう過去……最初の人生では確かお母様は公爵家の一人娘だった筈。
お母様に年の離れた姉妹がいるなんてっ、絶対に存在なんてしていなかったわっっ。
だからお母様は――――。
そもそも我がアールグレンは建国時より代々王となるのは常に女性であるものとされていた。
何故なら全てのものは皆母である女性により生み出されているという概念により、我が国の王のその殆どが、いやいやほぼほぼ女性であった。
勿論男性が全く王になれないと言う訳ではないのも事実。
何故なら王家に生まれてくるだろう子供は必ずしも女性とは限らないでしょ。
第一男女の産み分けが完璧に出来るなんて、その様な事は神以外には出来ないだろうしね。
因みに先の女王陛下であられた私のお祖母様の御子はお父様ただお一人。
本来ならばアールクヴィスト王家に近しい姻戚関係のある公爵家の娘――――この時はお母様がその筆頭公爵令嬢として、次期女王候補へと擁立されたの。
そしてお父様は女王のただ一人の御子として、未来の女王となるお母様の王配へなる予定だったの。
うん、それは誰しもそう思っていたし、お父様ご自身もそう捉えられていたのだけれどね。
ただイレギュラーだったのは私のお母様。
極々普通の公爵令嬢だったお母様には、女王となって国を治めると言うお気持ちがほんの一欠けら程もなかったらしい。
権力欲のないお母様は女王候補より即日辞退なされておしまいとなり、仕方なく次の女王候補にはもう少し血の薄い令嬢を次の女王へ、またお父様もその令嬢の王配となる予定だったのだけれど……やはりそこでもまたイレギュラーが発生した。
今度はお父様がそれに対し強く拒否を示し、あろう事かお母様以外の女性を絶対に妻へ迎えないとお祖母様に対して啖呵を切られたのよね。
そんなお父様の様子に以外にもお祖母様は理解を示されたの……と言うか、お母様がラルセン公爵家の令嬢として生を受けた日より、お父様は並々ならぬ程にお母様を溺愛され、その様子をお祖母様はしっかりと見ていらしたのだ……と言うより多分引いていたと思う。
そしてその様子を生温い目で見ていた事も容易に想像出来てしまう。
何故なら今も現在進行形でお父様のお母様への愛情は並々ならぬものを、実の娘である私でさえひしひしと肌で感じてしまうのだ。
そうしてお父様は王配としてではなく国王へと即位されたと同時に、お母様を王妃へお迎えになられた。
えぇ国王へなられたのは偏にお母様の為にだけのもの。
お母様を妻へ迎える事が出来るのであれば、国王としての公務くらいどうという事でもないのでしょ。
少しばかり愛情に問題のあるお父様は、以外にも為政者として優秀でもあったと言う訳なの。
でも男性が国王となるのは次に生れるだろう女王となるべく者の為の、中継ぎの王という役割を果たしているだけに過ぎないという側面もある。
それはあくまでもアールクヴィスト王家の血を受け継ぐ女子が生まれなかった場合のみ。
まあ今回は例外なのだと、以前お祖母様は呆れた口調で仰っておいでになっておられた。
それにしっかり次代へ受け継ぐべき私と言う娘を誕生させたのだものね。
でも、過去の通りであれば私は……。
話は少し戻ってお母様の姉君、つまり伯母様と言うラングハイム帝国の后妃陛下の存在、そして未だご健勝であられると言う事実。
じゃあ帝国を荒廃させた原因である現皇帝の寵妃と言う第一側妃とその息子である皇太子の存在は、今世ではどうなっているのだろう。
予定では今エドお兄様は15歳だから、きっと後三年で帝国は大きく動く事になる筈っっ。
それともう一つ――――今現在エドお兄様は件の第一側妃とその一派より常に命を狙われている設定なのだけれど、うーん何時ものあのご様子ではどうもお命を狙われていると言うようには見えないし、護衛が少な過ぎると言うか、チャラ男のジークただ一人って有りなのっっ!?
それから……あーもう一体何がどうなっているのか全く分からないわっっ。
兎に角過去の世界とは色々と違うと言うのだけは理解しなきゃ。
そして私は今回何時、どの様な形で死を迎えるのって、何故まだ7歳の頃よりいやいやこの七年そればかり間考えているわ。
出来ればもっと長生きをしたい!!
そう、出来る事ならそれを無かった事にする為にもっ、エドお兄様ともっともーっと距離を取りたいと思う今日この頃だったりする。
どうかもし神様がいるのであれば、この切ない願いを叶えて下さい。
そう過去……最初の人生では確かお母様は公爵家の一人娘だった筈。
お母様に年の離れた姉妹がいるなんてっ、絶対に存在なんてしていなかったわっっ。
だからお母様は――――。
そもそも我がアールグレンは建国時より代々王となるのは常に女性であるものとされていた。
何故なら全てのものは皆母である女性により生み出されているという概念により、我が国の王のその殆どが、いやいやほぼほぼ女性であった。
勿論男性が全く王になれないと言う訳ではないのも事実。
何故なら王家に生まれてくるだろう子供は必ずしも女性とは限らないでしょ。
第一男女の産み分けが完璧に出来るなんて、その様な事は神以外には出来ないだろうしね。
因みに先の女王陛下であられた私のお祖母様の御子はお父様ただお一人。
本来ならばアールクヴィスト王家に近しい姻戚関係のある公爵家の娘――――この時はお母様がその筆頭公爵令嬢として、次期女王候補へと擁立されたの。
そしてお父様は女王のただ一人の御子として、未来の女王となるお母様の王配へなる予定だったの。
うん、それは誰しもそう思っていたし、お父様ご自身もそう捉えられていたのだけれどね。
ただイレギュラーだったのは私のお母様。
極々普通の公爵令嬢だったお母様には、女王となって国を治めると言うお気持ちがほんの一欠けら程もなかったらしい。
権力欲のないお母様は女王候補より即日辞退なされておしまいとなり、仕方なく次の女王候補にはもう少し血の薄い令嬢を次の女王へ、またお父様もその令嬢の王配となる予定だったのだけれど……やはりそこでもまたイレギュラーが発生した。
今度はお父様がそれに対し強く拒否を示し、あろう事かお母様以外の女性を絶対に妻へ迎えないとお祖母様に対して啖呵を切られたのよね。
そんなお父様の様子に以外にもお祖母様は理解を示されたの……と言うか、お母様がラルセン公爵家の令嬢として生を受けた日より、お父様は並々ならぬ程にお母様を溺愛され、その様子をお祖母様はしっかりと見ていらしたのだ……と言うより多分引いていたと思う。
そしてその様子を生温い目で見ていた事も容易に想像出来てしまう。
何故なら今も現在進行形でお父様のお母様への愛情は並々ならぬものを、実の娘である私でさえひしひしと肌で感じてしまうのだ。
そうしてお父様は王配としてではなく国王へと即位されたと同時に、お母様を王妃へお迎えになられた。
えぇ国王へなられたのは偏にお母様の為にだけのもの。
お母様を妻へ迎える事が出来るのであれば、国王としての公務くらいどうという事でもないのでしょ。
少しばかり愛情に問題のあるお父様は、以外にも為政者として優秀でもあったと言う訳なの。
でも男性が国王となるのは次に生れるだろう女王となるべく者の為の、中継ぎの王という役割を果たしているだけに過ぎないという側面もある。
それはあくまでもアールクヴィスト王家の血を受け継ぐ女子が生まれなかった場合のみ。
まあ今回は例外なのだと、以前お祖母様は呆れた口調で仰っておいでになっておられた。
それにしっかり次代へ受け継ぐべき私と言う娘を誕生させたのだものね。
でも、過去の通りであれば私は……。
話は少し戻ってお母様の姉君、つまり伯母様と言うラングハイム帝国の后妃陛下の存在、そして未だご健勝であられると言う事実。
じゃあ帝国を荒廃させた原因である現皇帝の寵妃と言う第一側妃とその息子である皇太子の存在は、今世ではどうなっているのだろう。
予定では今エドお兄様は15歳だから、きっと後三年で帝国は大きく動く事になる筈っっ。
それともう一つ――――今現在エドお兄様は件の第一側妃とその一派より常に命を狙われている設定なのだけれど、うーん何時ものあのご様子ではどうもお命を狙われていると言うようには見えないし、護衛が少な過ぎると言うか、チャラ男のジークただ一人って有りなのっっ!?
それから……あーもう一体何がどうなっているのか全く分からないわっっ。
兎に角過去の世界とは色々と違うと言うのだけは理解しなきゃ。
そして私は今回何時、どの様な形で死を迎えるのって、何故まだ7歳の頃よりいやいやこの七年そればかり間考えているわ。
出来ればもっと長生きをしたい!!
そう、出来る事ならそれを無かった事にする為にもっ、エドお兄様ともっともーっと距離を取りたいと思う今日この頃だったりする。
どうかもし神様がいるのであれば、この切ない願いを叶えて下さい。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
106
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる