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秋
なんか殺風景だから、早くももうひとり妻を娶るよ。
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朝。
俺は目が覚める。
「すー」
隣ではまるとてんが寝ていた。
「………」
俺は無言でふたりを起こす。
「ふにゃ…」
まるを抱きしめた。
「ほえ?」
まるは目を覚ました。
「おはよう、まる」
俺は声を出した。
「ふにゃあ」
まる。
かわいいこんちきしょうーーー!!
「まる」
「?」
まるは首を傾げる。
俺は顔を近づけた。
「これくらい、いやじゃない?」
「いやじゃないのう」
まる。
「じゃあ…」
ん、と俺はまるの頬に口づけした。
「きゃはは」
まるは喜ぶ。
「よしよし」
俺はまるの頭を撫でた。
「ん…」
てんも起きてきた。
「おはようございます」
てんが言う。
「おはよう」
俺。
「ん」
俺は唇をつきだした。
「え」
「キスくらいいいよね?」
俺。
「は、はい…」
てんはくちびるをつき出す。
「ん」
「ん……」
キスした。
「きゃはー」
喜ぶまる。
□
朝ごはんを食べてから、俺は言った。
「そろそろ第三の嫁を迎えようと思う」
「そうじゃのう」
喜ぶまる。
「早速今日、式神を作ろう」
俺は言った。
□
「年は?」
「7歳」
俺はいった。
「髪型とかはどうするんじゃ?」
まる。
「おかっぱで、こう、サイドが長くて…」
俺。
「私の髪型を短くしたような感じですか?」
てん。
「そうだな」
俺は言う。
「名前はどうするのじゃ?」
まる。
「そうだな…」
俺は考える。
まる、てんに続き…。
「そうだな…なにがいいと思う?」
「るたはどうでしょう」
てんが言った。
「るた?」
「⊿のるたです」
つまり、さんかくか。
いいな。
「いいな、そうしよう」
やはり、名前が適当だと、式神に思い入れが持てなくなる。
ちゃんとした名前を、考えてあげないとな。
俺達は式神召喚の儀式をした。
そして。
「………」
でてきたのは、アホ毛がある、無口そうな女の子だった。
「……君が、るた?」
「はい」
るたがこくこく、と頷く。
なんか、7歳児らしくない。かなり聡明で、ロボットみたいな女の子だ。
内巻きおかっぱ頭に、サイドが長い前髪、狐耳に、一尾の狐しっぽ。
「よろしくです」
るた。
「よろしく」
俺の方がかしこまってしまう。
ってか、この子本当に人間か?
「るたちゃん、よろしく♪」
まるが言う。
「うん」
こくこく、と機械的に頷く無機質なるた。
「よろしくねー」
てんも言う。
手のかからなさそうな子だな、と思った。
俺は目が覚める。
「すー」
隣ではまるとてんが寝ていた。
「………」
俺は無言でふたりを起こす。
「ふにゃ…」
まるを抱きしめた。
「ほえ?」
まるは目を覚ました。
「おはよう、まる」
俺は声を出した。
「ふにゃあ」
まる。
かわいいこんちきしょうーーー!!
「まる」
「?」
まるは首を傾げる。
俺は顔を近づけた。
「これくらい、いやじゃない?」
「いやじゃないのう」
まる。
「じゃあ…」
ん、と俺はまるの頬に口づけした。
「きゃはは」
まるは喜ぶ。
「よしよし」
俺はまるの頭を撫でた。
「ん…」
てんも起きてきた。
「おはようございます」
てんが言う。
「おはよう」
俺。
「ん」
俺は唇をつきだした。
「え」
「キスくらいいいよね?」
俺。
「は、はい…」
てんはくちびるをつき出す。
「ん」
「ん……」
キスした。
「きゃはー」
喜ぶまる。
□
朝ごはんを食べてから、俺は言った。
「そろそろ第三の嫁を迎えようと思う」
「そうじゃのう」
喜ぶまる。
「早速今日、式神を作ろう」
俺は言った。
□
「年は?」
「7歳」
俺はいった。
「髪型とかはどうするんじゃ?」
まる。
「おかっぱで、こう、サイドが長くて…」
俺。
「私の髪型を短くしたような感じですか?」
てん。
「そうだな」
俺は言う。
「名前はどうするのじゃ?」
まる。
「そうだな…」
俺は考える。
まる、てんに続き…。
「そうだな…なにがいいと思う?」
「るたはどうでしょう」
てんが言った。
「るた?」
「⊿のるたです」
つまり、さんかくか。
いいな。
「いいな、そうしよう」
やはり、名前が適当だと、式神に思い入れが持てなくなる。
ちゃんとした名前を、考えてあげないとな。
俺達は式神召喚の儀式をした。
そして。
「………」
でてきたのは、アホ毛がある、無口そうな女の子だった。
「……君が、るた?」
「はい」
るたがこくこく、と頷く。
なんか、7歳児らしくない。かなり聡明で、ロボットみたいな女の子だ。
内巻きおかっぱ頭に、サイドが長い前髪、狐耳に、一尾の狐しっぽ。
「よろしくです」
るた。
「よろしく」
俺の方がかしこまってしまう。
ってか、この子本当に人間か?
「るたちゃん、よろしく♪」
まるが言う。
「うん」
こくこく、と機械的に頷く無機質なるた。
「よろしくねー」
てんも言う。
手のかからなさそうな子だな、と思った。
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