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2016年9月のごはん。
わらわと芸術の秋なのじゃー!!
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俺と姫は朝起きて翠の作ったフレンチトーストを頬張った。
卵液に漬かった黄色いトーストを頬張りながら、今日は美術館に行こう、という計画を立てた。
「なにたまには芸術に触れるのも悪くないじゃろ」
姫が言う。
「あんまりよくわかんないけどな」
俺は言った。
俺と姫は着替えたあと、でかけた。
姫はベレー帽にジャンパースカートにライダースという格好だった。
長い黒髪を三つ編みにし、臙脂色のべレー帽、生成りのジャンパースカートは天使の絵画柄で、生成りの半袖のブラウスを着ている。ブラウスには薔薇のレースがついていた。
それに生成りのライダース。リボンがついている。
そんな、文学少女なんだかロックンロール少女なんだかいまいちよくわからない格好で、俺と姫はカフェ「入道雲」にまず入った。
「いらっしゃいませー」
黒髪のおかっぱ頭に黒猫耳、黒い瞳。
黒いワンピースに白いエプロン姿のメイドさん風ウエイトレスが、会釈した。
「マイルドふたつー」
俺は依頼した。
「はい。かしこまりました」
ルナが言う。
「パンケーキください」
姫がシンプルパンケーキを頼んだ。
やかてマイルドコーヒーとシンプルパンケーキが運ばれてきた。
「おいしい~」
姫がシンプルパンケーキに食らいつく。
「バターの風味が絶妙だな」
俺は言う。
三枚のパンケーキはあまい味がした。
コーヒーも甘い。
「にゃー」
スズがルナの横でちょこちょこ歩いている。
「おーよしよし」
俺はスズの頭を撫でた。
127歳の吸血姫と、17歳の悪魔の謎カップル。
ロリババアと、……ショタ?よくわからない。
これからあと何年、姫と同じ時を過ごせるのだろうか……。
俺と姫はカフェを出た。
馬車に乗る。
ガタンゴトンと揺られながら、やがて美術館に、ついた。
荘厳な建物の中に入る。
様々な絵画や彫刻が飾られていた。
「きれーな絵じゃのう」
ふたりは芸術をみる。
しかし目の前に究極の芸術があるので、なんかいまいちピンとこない。
はっきりいって絵なんかより生身の存在の方が俄然いいし……
甘い匂いもするし、幼児臭がする。
柔らかいし、ぷにぷにだし。
少女の裸体像の前で、俺は別の裸体を想像していた。
俺はいまここにある姫が好きなんであって、絵なんかより……。
なんだか変な気分になってしまった。やばい。
姫の手を握りながら、劣情を抑えていると、やがて美術館の入り口に戻った。
お土産物コーナーに入る。
「かわいいー」
姫は絵画をイメージした金平糖をみてわくわくしていた。
俺と姫は同じ芸術でも、こっちの方がいい。
「きれいですね」
「カップもあるぞよ!」
和気あいあいとしている。
公園にいって、姫と金平糖を舐めた。
「おいしいー」
姫が笑う。
「なあ」
俺は辺りを見回してから言った。
「キス、していいか?」
「え」
姫が瞳をぱちくり。
「いいけど……」
「なんだ?」
「私いま口の中甘いよ?」
姫が唇を突き出してくる。
「いいよ」
俺は言った。
ふたりは幸せな時を過ごした。
卵液に漬かった黄色いトーストを頬張りながら、今日は美術館に行こう、という計画を立てた。
「なにたまには芸術に触れるのも悪くないじゃろ」
姫が言う。
「あんまりよくわかんないけどな」
俺は言った。
俺と姫は着替えたあと、でかけた。
姫はベレー帽にジャンパースカートにライダースという格好だった。
長い黒髪を三つ編みにし、臙脂色のべレー帽、生成りのジャンパースカートは天使の絵画柄で、生成りの半袖のブラウスを着ている。ブラウスには薔薇のレースがついていた。
それに生成りのライダース。リボンがついている。
そんな、文学少女なんだかロックンロール少女なんだかいまいちよくわからない格好で、俺と姫はカフェ「入道雲」にまず入った。
「いらっしゃいませー」
黒髪のおかっぱ頭に黒猫耳、黒い瞳。
黒いワンピースに白いエプロン姿のメイドさん風ウエイトレスが、会釈した。
「マイルドふたつー」
俺は依頼した。
「はい。かしこまりました」
ルナが言う。
「パンケーキください」
姫がシンプルパンケーキを頼んだ。
やかてマイルドコーヒーとシンプルパンケーキが運ばれてきた。
「おいしい~」
姫がシンプルパンケーキに食らいつく。
「バターの風味が絶妙だな」
俺は言う。
三枚のパンケーキはあまい味がした。
コーヒーも甘い。
「にゃー」
スズがルナの横でちょこちょこ歩いている。
「おーよしよし」
俺はスズの頭を撫でた。
127歳の吸血姫と、17歳の悪魔の謎カップル。
ロリババアと、……ショタ?よくわからない。
これからあと何年、姫と同じ時を過ごせるのだろうか……。
俺と姫はカフェを出た。
馬車に乗る。
ガタンゴトンと揺られながら、やがて美術館に、ついた。
荘厳な建物の中に入る。
様々な絵画や彫刻が飾られていた。
「きれーな絵じゃのう」
ふたりは芸術をみる。
しかし目の前に究極の芸術があるので、なんかいまいちピンとこない。
はっきりいって絵なんかより生身の存在の方が俄然いいし……
甘い匂いもするし、幼児臭がする。
柔らかいし、ぷにぷにだし。
少女の裸体像の前で、俺は別の裸体を想像していた。
俺はいまここにある姫が好きなんであって、絵なんかより……。
なんだか変な気分になってしまった。やばい。
姫の手を握りながら、劣情を抑えていると、やがて美術館の入り口に戻った。
お土産物コーナーに入る。
「かわいいー」
姫は絵画をイメージした金平糖をみてわくわくしていた。
俺と姫は同じ芸術でも、こっちの方がいい。
「きれいですね」
「カップもあるぞよ!」
和気あいあいとしている。
公園にいって、姫と金平糖を舐めた。
「おいしいー」
姫が笑う。
「なあ」
俺は辺りを見回してから言った。
「キス、していいか?」
「え」
姫が瞳をぱちくり。
「いいけど……」
「なんだ?」
「私いま口の中甘いよ?」
姫が唇を突き出してくる。
「いいよ」
俺は言った。
ふたりは幸せな時を過ごした。
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