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文化祭!ダンジョンダンジョンダンジョン!の巻
第185話 反省会である
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天文部のプラネタリウム見たり、茶道部でお抹茶いただいたり、お化け屋敷に入ったり。それなりに文化祭を楽しんで午後を過ごした私たちは、クラスに戻ってきた途端問題に直面してしまった。
いや、そんな気はしてたんだよね……午前中も彩花ちゃん目当てのお客さんとか来てたからさ。
要は、私がいない間に私と写真撮りたかったって人が何人か来てしまったそうだ。
「写真についてルールを決めた方がいいよ」
文化祭1日目終了後の反省会で提案したのは須藤くんだ。須藤くんは朝早い段階で絡まれて写真断ってたからね。
「安永と由井は一緒に写真撮るのOKで、僕はダメとかなると、『なんで』って言われちゃうし」
「SE-REN的にはファンサの一環でしょ? でも須藤くんとかは写真強制できないよね」
「柳川さんとか長谷部さんとか、いない間にファンの人が来たりしてたよ。そういうのもどうするか対応考えなきゃ」
みんなでうーんと考え込む。男子の中で家族以外に写真求められたのはやっぱり須藤くんと倉橋くんと宇野くん。あと中森前田のマッチョコンビ。それに蓮と聖弥くんだったって。
「写真撮られるのは嫌……だよね?」
学校ではノーメイクだから断固拒否派のあいちゃんが男子に尋ねると、男子はお互いに顔を見合わせて「んー……」と悩んでる。
「別にそんなに嫌じゃないかも」
「そそ、ネタだから。10年後くらいに後悔するかもしれないけど」
「写真は構わないんだけど、体触られるのは嫌だな」
意外にみんな平気なんだね。須藤くんは朝のことを思い出したのか、むすっとしている。
なるほどね! もはや仮装だしネタだから写真自体は構わないけど、写真を撮る時に肩組まれたりするのは嫌なんだ。
「えーと、まとめるとこうかな? 写真は撮りたい人がいたら撮ってもOK。ただしお触り禁止。写真希望が多い柳川さんと長谷部さんと安永くんと由井くんは、時間を決めて撮影したい人を集める。……これも被らない様にずらした方がいいね」
柴田さんが出た意見を板書していく。
結局、明日シフト増やしたくないって人は5人くらいしかいなかったから、大会議室でスタッフの人数も増やして応対することをもう一度説明して、写真についてもルールが決められた。
「メイドも執事も基本的に撮影はOKだけど、平原さんみたいに絶対嫌って人がいたらバックヤードで接客しないでいてもらう。一緒に写真撮るのはいいけど、体に触ったら退室してもらう。粘られたら力ずくで追い出す。11時からは長谷部さんと写真撮りたい人の撮影タイム。同じく12時からが柳川さんで13時からは安永くんと由井くん。これはスケジュールを教室と大会議室の方に貼りだしておこう。14時になったら一般のお客さんには全員退場してもらって、家族だけが入れる関係者席にする」
綺麗にまとめきった柴田さんに、誰からともなく拍手が起きた。
うん、いいんじゃないかな。写真撮りに来ていなかったって出直しになるよりも、朝からスケジュールが貼ってあれば来る人も来やすいよね。
「ところで、蓮と聖弥くんはどれだけナンパされたの?」
ふと気になって尋ねてみたら、疲れ切った顔の蓮が振り向いて口元だけちょっと笑った。……目は虚無ってるけど。
「俺が18回、聖弥が21回……聖弥、俺より背が高いのに普通に女子と間違えられまくってた。まあ俺も人のこと言えないけど」
「このウィッグにミニスカとニーハイはちょっとやり過ぎたかもしれない……」
聖弥くんも虚無顔だ……。1日の内でそんなにナンパされるのか! 女装メイド&男装執事喫茶っていう看板を見ないで、可愛いからって軽く声を掛けちゃった人が多いんだろうな。偽乳入ってるし。
「で、中森くんと前田くんは?」
「されるわけないだろ」
「でも今日一日でクラス内での株は上がった気がする」
「中森と前田の安心感凄いよ。明日も一日中いて欲しい」
「そうそう、ちょっと厄介なお客さんでもふたりが出てくるとおとなしくなるから助かったー」
「保安要員として百点満点じゃん!」
試着会のときはみんなから目を逸らされてたけど、今日の活躍でふたりの株は確かに上がったね。やっぱり、普通の格好の男子よりもミニスカマッチョに取り押さえられるのは嫌だろうし。
「明日も俺らずっといるから、安心しろよ」
「頼もしい!」
ふたりにも惜しみない拍手が送られた。まさか、こんな形で抑止力になるなんてね。
「じゃあ、大会議室の席だけ作ったら、整理券作って解散にしよう。その間に飲み物係の人はどれだけ買い足したらいいかチェックして」
「うぃーす」
教室から大会議室に場所を移すために、お菓子やお茶類を全部まとめて私のアイテムバッグに突っ込んで移動だ。みんなにアイテムバッグ羨ましがられたよ。
「柳川さんのアイテムバッグが、こういうときすっごい便利だよね」
「夏合宿の時のお弁当入れて貰ったのも助かったけど、細かい物がいっぱいあるときも楽になるよねー」
「本当にヤマト様々ですわー」
赤箱からアイテムバッグが出るのはすっごい稀らしいけど、ずっと空いてなかった赤箱だからこそ出たんだよね。
こういうアイテムも、いつかクラフトで作れるようになったらいいのになあ。さすがに無理かな。
大会議室に席を作ってみたら、教室の1.5倍は席が作れた。なので整理券も数を増やして、買い足しする物の数もそれを基準に計算。全部まとめて駅ビルで買い物できるから、私が注文預かって帰りに買って、明日の朝持ってくることで落ち着いた。
12時からの整理券を1枚抜いてホワイトボードにマグネットで留めて、「文実委の長田先輩の分をお礼に取り置きです」と書き込んでおく。
明日喜んでもらえるといいなー。
いや、そんな気はしてたんだよね……午前中も彩花ちゃん目当てのお客さんとか来てたからさ。
要は、私がいない間に私と写真撮りたかったって人が何人か来てしまったそうだ。
「写真についてルールを決めた方がいいよ」
文化祭1日目終了後の反省会で提案したのは須藤くんだ。須藤くんは朝早い段階で絡まれて写真断ってたからね。
「安永と由井は一緒に写真撮るのOKで、僕はダメとかなると、『なんで』って言われちゃうし」
「SE-REN的にはファンサの一環でしょ? でも須藤くんとかは写真強制できないよね」
「柳川さんとか長谷部さんとか、いない間にファンの人が来たりしてたよ。そういうのもどうするか対応考えなきゃ」
みんなでうーんと考え込む。男子の中で家族以外に写真求められたのはやっぱり須藤くんと倉橋くんと宇野くん。あと中森前田のマッチョコンビ。それに蓮と聖弥くんだったって。
「写真撮られるのは嫌……だよね?」
学校ではノーメイクだから断固拒否派のあいちゃんが男子に尋ねると、男子はお互いに顔を見合わせて「んー……」と悩んでる。
「別にそんなに嫌じゃないかも」
「そそ、ネタだから。10年後くらいに後悔するかもしれないけど」
「写真は構わないんだけど、体触られるのは嫌だな」
意外にみんな平気なんだね。須藤くんは朝のことを思い出したのか、むすっとしている。
なるほどね! もはや仮装だしネタだから写真自体は構わないけど、写真を撮る時に肩組まれたりするのは嫌なんだ。
「えーと、まとめるとこうかな? 写真は撮りたい人がいたら撮ってもOK。ただしお触り禁止。写真希望が多い柳川さんと長谷部さんと安永くんと由井くんは、時間を決めて撮影したい人を集める。……これも被らない様にずらした方がいいね」
柴田さんが出た意見を板書していく。
結局、明日シフト増やしたくないって人は5人くらいしかいなかったから、大会議室でスタッフの人数も増やして応対することをもう一度説明して、写真についてもルールが決められた。
「メイドも執事も基本的に撮影はOKだけど、平原さんみたいに絶対嫌って人がいたらバックヤードで接客しないでいてもらう。一緒に写真撮るのはいいけど、体に触ったら退室してもらう。粘られたら力ずくで追い出す。11時からは長谷部さんと写真撮りたい人の撮影タイム。同じく12時からが柳川さんで13時からは安永くんと由井くん。これはスケジュールを教室と大会議室の方に貼りだしておこう。14時になったら一般のお客さんには全員退場してもらって、家族だけが入れる関係者席にする」
綺麗にまとめきった柴田さんに、誰からともなく拍手が起きた。
うん、いいんじゃないかな。写真撮りに来ていなかったって出直しになるよりも、朝からスケジュールが貼ってあれば来る人も来やすいよね。
「ところで、蓮と聖弥くんはどれだけナンパされたの?」
ふと気になって尋ねてみたら、疲れ切った顔の蓮が振り向いて口元だけちょっと笑った。……目は虚無ってるけど。
「俺が18回、聖弥が21回……聖弥、俺より背が高いのに普通に女子と間違えられまくってた。まあ俺も人のこと言えないけど」
「このウィッグにミニスカとニーハイはちょっとやり過ぎたかもしれない……」
聖弥くんも虚無顔だ……。1日の内でそんなにナンパされるのか! 女装メイド&男装執事喫茶っていう看板を見ないで、可愛いからって軽く声を掛けちゃった人が多いんだろうな。偽乳入ってるし。
「で、中森くんと前田くんは?」
「されるわけないだろ」
「でも今日一日でクラス内での株は上がった気がする」
「中森と前田の安心感凄いよ。明日も一日中いて欲しい」
「そうそう、ちょっと厄介なお客さんでもふたりが出てくるとおとなしくなるから助かったー」
「保安要員として百点満点じゃん!」
試着会のときはみんなから目を逸らされてたけど、今日の活躍でふたりの株は確かに上がったね。やっぱり、普通の格好の男子よりもミニスカマッチョに取り押さえられるのは嫌だろうし。
「明日も俺らずっといるから、安心しろよ」
「頼もしい!」
ふたりにも惜しみない拍手が送られた。まさか、こんな形で抑止力になるなんてね。
「じゃあ、大会議室の席だけ作ったら、整理券作って解散にしよう。その間に飲み物係の人はどれだけ買い足したらいいかチェックして」
「うぃーす」
教室から大会議室に場所を移すために、お菓子やお茶類を全部まとめて私のアイテムバッグに突っ込んで移動だ。みんなにアイテムバッグ羨ましがられたよ。
「柳川さんのアイテムバッグが、こういうときすっごい便利だよね」
「夏合宿の時のお弁当入れて貰ったのも助かったけど、細かい物がいっぱいあるときも楽になるよねー」
「本当にヤマト様々ですわー」
赤箱からアイテムバッグが出るのはすっごい稀らしいけど、ずっと空いてなかった赤箱だからこそ出たんだよね。
こういうアイテムも、いつかクラフトで作れるようになったらいいのになあ。さすがに無理かな。
大会議室に席を作ってみたら、教室の1.5倍は席が作れた。なので整理券も数を増やして、買い足しする物の数もそれを基準に計算。全部まとめて駅ビルで買い物できるから、私が注文預かって帰りに買って、明日の朝持ってくることで落ち着いた。
12時からの整理券を1枚抜いてホワイトボードにマグネットで留めて、「文実委の長田先輩の分をお礼に取り置きです」と書き込んでおく。
明日喜んでもらえるといいなー。
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