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文化祭!ダンジョンダンジョンダンジョン!の巻
第183話 千客万来も限度がある
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柴田さんの指示で整理券を作って、15分という制限時間を付けた。
……のはいいんだけど、15分ってかなりギリギリなんだよね!
注文受けてから飲み物出すけど、ホットドリンクはそれぞれこだわりがあるから下手すると5分くらいかかっちゃう。
「ここのクオリティを落としたら駄目なんだよ。そうしたらただのイロモノ女装カフェになっちゃう」
紅茶の蒸らし時間を厳守するためにタイマーで計ってるあいちゃんが、マイスターの顔で腕を組んでる。
実際、コーヒーも紅茶も緑茶も、お客さんから「思ってた以上に美味しい」って好評なんだよね。コールドドリンクはペットボトルの移し替えだから、「ホットにしておけば良かった」って意見が多くて嬉しい。
「整理券終わっちゃったよ、これまずくない? 明日もっと人が増えそうだし」
柴田さんが青い顔してバックヤードに戻ってくる。
まだ11時にもなってないのに、今日の分の整理券は全部終わってしまったとな!
「ど、どうしよう。うちの親来るって言ってたけどまだ来てないんだよね」
「うちもだよー」
「茶葉足りなくなる」
「コーヒーも」
思わぬ盛況の影響が大きいな。下手すると、今日来て入れなかったお客さんが明日の朝もっと早く来て並ぶって事態が起きそう。
柴田さんはしばらく考え込んでたけど、「よし」と頷いて指示を出し始めた。
「明日の分から茶葉とかは使っちゃって。今日終わったら買い出しに行こう。それと、みんなに意見を聞きたいんだけど、規模を拡大してでも来てくれる人に対応するか、今の規模のまま入れないで帰っちゃうお客さんを増やすか。……これ、明日の話ね。今ここにいない人たちにはLIMEとかで連絡してくれる?」
「私は……シフト増えてもいいから、できれば来てくれる人には喫茶店楽しんでもらいたいな」
今ここにいない彩花ちゃんにメッセージを送りつつ、私は自分の気持ちを口に出した。他にもバックヤードにいる人が大部分頷いてる。
「やっぱり、自分たちで用意したものが美味しいって言われると嬉しいし」
「どうせなら衣装もじっくり見て欲しいしね」
男子も女子も、「シフト増やしたくない」って言う人はいないね。こういうところ、きっと冒険者気質なんだと思う。クラフトの人は特に「作った物が喜ばれる」っていうのが嬉しいだろうし。
そうやって手を動かしながらみんなでいろいろ考えていたら、外から「妹~」って呼び声が聞こえた。
この声は、五十嵐先輩だ!
「来てくれたんですね、ありがとうございます!」
「凄い凄い、列できたんだって?」
制服姿の五十嵐先輩って初めて見たかも!? 今まで常にジャージだったから。
多分「柚香」でも「ゆ~か」でもなく「妹」って呼びかけてきたのは、私の本名をバラさないためなんだろうな。
「よかったら中入ってください」
「柴田っち、大丈夫? 様子見に来たよ」
「五十嵐先輩~!」
先輩はするするとバックヤードに入って柴田さんに声を掛けてる。あっ、もしかして五十嵐先輩も文実委なのか!
「実行委員長の長田さんからそれとなく様子見てこいって言われてさ。あんまり混乱しそうなら列整理とか人手貸すつもりだったみたいだけど、列はなくなってるね」
「整理券配布で時間指定にしました。その時間に来てもらう様にすれば、他のクラスとか見に行けますし」
「偉い偉い、よく思いついたね」
五十嵐先輩が柴田さんをぎゅーっとハグして頭を撫でてる。むっ! 妹は私なのに!
「コラボカフェとか行ったことあるから、そこのシステムを真似したんです」
「なるほどー。でも本当にすぐ対応できたのは凄いよ。問題は明日だよねー」
「クラスの中で意見募ってるところです。拡大したいって要望が多かったら、今回使ってない特別教室を使わせてもらえるように委員長に話しに行こうかと」
「まずクラスの意見聞いてからだけど、それがいいね。今年人の入りが異常で、他の飲食店も軒並み前倒しで食材使ってるんだよね」
五十嵐先輩の言葉で、何人かが私を見た。……やっぱりそれって私!?
「柚香のX‘sの投稿、1万以上RTされちゃって」
「私の投稿のせいですかね……」
「んー、それは理由のひとつではあるだろうけど全部じゃないよ。5割位じゃない? もともと柚香ちゃんの学校は大分前から特定されてたから、『体育祭は入れないかもしれないけど文化祭は行けそうだし行ってみよう』と思ってた人が確かにいるかも。でも、『ゆ~か』が目当てだったら『ゆ~かいないの?』とか訊かれてると思うんだけど、どう?」
五十嵐先輩のもっともな指摘に、私たちは顔を見合わせた。
少なくとも今のところ、SE-RENは指名されてたけど私はされてないな。
「だったらあんまり気にしないでいいよー。アイドルとかもいるし、このクラスは人が集まってもしょうがないからね。じゃ、柴田っち、意見まとまったら長田さんのところへ行って。いつもの被服室にいるから。そこそこ付き合いあるけど、できることはさせてあげたいって考えだから、このクラスの力になってくれると思うよ」
「わかりました」
五十嵐先輩は私と記念撮影をして、柴田さんを励まして去って行った。
入れ違いにママが来て、外に立ってる聖弥くんから受け付け終了のお知らせを聞いて崩れ落ちていた。
「関係者席を用意して……」
そんな、何かの公演じゃないんだから……って、それだー!
「時間決めて、関係者はそこに来てもらおうよ! 相席になっても関係無しでさ。他のお客さんだとこの4人で1テーブルは崩せないけど、関係者ならいいんじゃない?」
「さすやな! 冴えてる! 明日の14時以降は関係者専用にしよう。整理券は13時45分までの回しか配布しないってことで」
「って事でママ、明日出直して。モブさんとか瑠璃さんはどうなってる?」
「あのふたりは明日来るわよ。関係者扱いにしなくてもいいけど」
「……どこまでが関係者?」
「家族!」
柴田さんの回答は明快だね。確かに、知り合いまで含めると切りがないかも。
とりあえず立ち直ったママにモブさんと瑠璃さんの件でちょっと訊いてみる。
「モブさんと瑠璃さんは掲示板以外で繋がってるの?」
「あのふたりと藤堂さんくらいね」
「藤堂さん?」
「角材の人。金沢くん経由での知り合いでもあるし」
「あー、横須賀の破城槌! ……って、あれ? ママと金沢さんって、金沢さんの奥さん経由じゃなくて直接の知り合いだったの?」
私の質問にママは一瞬頬を引きつらせ……なんで顔が引きつった?
「ン~んン! そうよ、奥さんの加奈子さんとオタ友なの。歩夢くんの朗読劇とかも一緒に行ったしね!」
今、変な咳払い入ったな……。
なんだろう、ママがちょっと怪しい。
……のはいいんだけど、15分ってかなりギリギリなんだよね!
注文受けてから飲み物出すけど、ホットドリンクはそれぞれこだわりがあるから下手すると5分くらいかかっちゃう。
「ここのクオリティを落としたら駄目なんだよ。そうしたらただのイロモノ女装カフェになっちゃう」
紅茶の蒸らし時間を厳守するためにタイマーで計ってるあいちゃんが、マイスターの顔で腕を組んでる。
実際、コーヒーも紅茶も緑茶も、お客さんから「思ってた以上に美味しい」って好評なんだよね。コールドドリンクはペットボトルの移し替えだから、「ホットにしておけば良かった」って意見が多くて嬉しい。
「整理券終わっちゃったよ、これまずくない? 明日もっと人が増えそうだし」
柴田さんが青い顔してバックヤードに戻ってくる。
まだ11時にもなってないのに、今日の分の整理券は全部終わってしまったとな!
「ど、どうしよう。うちの親来るって言ってたけどまだ来てないんだよね」
「うちもだよー」
「茶葉足りなくなる」
「コーヒーも」
思わぬ盛況の影響が大きいな。下手すると、今日来て入れなかったお客さんが明日の朝もっと早く来て並ぶって事態が起きそう。
柴田さんはしばらく考え込んでたけど、「よし」と頷いて指示を出し始めた。
「明日の分から茶葉とかは使っちゃって。今日終わったら買い出しに行こう。それと、みんなに意見を聞きたいんだけど、規模を拡大してでも来てくれる人に対応するか、今の規模のまま入れないで帰っちゃうお客さんを増やすか。……これ、明日の話ね。今ここにいない人たちにはLIMEとかで連絡してくれる?」
「私は……シフト増えてもいいから、できれば来てくれる人には喫茶店楽しんでもらいたいな」
今ここにいない彩花ちゃんにメッセージを送りつつ、私は自分の気持ちを口に出した。他にもバックヤードにいる人が大部分頷いてる。
「やっぱり、自分たちで用意したものが美味しいって言われると嬉しいし」
「どうせなら衣装もじっくり見て欲しいしね」
男子も女子も、「シフト増やしたくない」って言う人はいないね。こういうところ、きっと冒険者気質なんだと思う。クラフトの人は特に「作った物が喜ばれる」っていうのが嬉しいだろうし。
そうやって手を動かしながらみんなでいろいろ考えていたら、外から「妹~」って呼び声が聞こえた。
この声は、五十嵐先輩だ!
「来てくれたんですね、ありがとうございます!」
「凄い凄い、列できたんだって?」
制服姿の五十嵐先輩って初めて見たかも!? 今まで常にジャージだったから。
多分「柚香」でも「ゆ~か」でもなく「妹」って呼びかけてきたのは、私の本名をバラさないためなんだろうな。
「よかったら中入ってください」
「柴田っち、大丈夫? 様子見に来たよ」
「五十嵐先輩~!」
先輩はするするとバックヤードに入って柴田さんに声を掛けてる。あっ、もしかして五十嵐先輩も文実委なのか!
「実行委員長の長田さんからそれとなく様子見てこいって言われてさ。あんまり混乱しそうなら列整理とか人手貸すつもりだったみたいだけど、列はなくなってるね」
「整理券配布で時間指定にしました。その時間に来てもらう様にすれば、他のクラスとか見に行けますし」
「偉い偉い、よく思いついたね」
五十嵐先輩が柴田さんをぎゅーっとハグして頭を撫でてる。むっ! 妹は私なのに!
「コラボカフェとか行ったことあるから、そこのシステムを真似したんです」
「なるほどー。でも本当にすぐ対応できたのは凄いよ。問題は明日だよねー」
「クラスの中で意見募ってるところです。拡大したいって要望が多かったら、今回使ってない特別教室を使わせてもらえるように委員長に話しに行こうかと」
「まずクラスの意見聞いてからだけど、それがいいね。今年人の入りが異常で、他の飲食店も軒並み前倒しで食材使ってるんだよね」
五十嵐先輩の言葉で、何人かが私を見た。……やっぱりそれって私!?
「柚香のX‘sの投稿、1万以上RTされちゃって」
「私の投稿のせいですかね……」
「んー、それは理由のひとつではあるだろうけど全部じゃないよ。5割位じゃない? もともと柚香ちゃんの学校は大分前から特定されてたから、『体育祭は入れないかもしれないけど文化祭は行けそうだし行ってみよう』と思ってた人が確かにいるかも。でも、『ゆ~か』が目当てだったら『ゆ~かいないの?』とか訊かれてると思うんだけど、どう?」
五十嵐先輩のもっともな指摘に、私たちは顔を見合わせた。
少なくとも今のところ、SE-RENは指名されてたけど私はされてないな。
「だったらあんまり気にしないでいいよー。アイドルとかもいるし、このクラスは人が集まってもしょうがないからね。じゃ、柴田っち、意見まとまったら長田さんのところへ行って。いつもの被服室にいるから。そこそこ付き合いあるけど、できることはさせてあげたいって考えだから、このクラスの力になってくれると思うよ」
「わかりました」
五十嵐先輩は私と記念撮影をして、柴田さんを励まして去って行った。
入れ違いにママが来て、外に立ってる聖弥くんから受け付け終了のお知らせを聞いて崩れ落ちていた。
「関係者席を用意して……」
そんな、何かの公演じゃないんだから……って、それだー!
「時間決めて、関係者はそこに来てもらおうよ! 相席になっても関係無しでさ。他のお客さんだとこの4人で1テーブルは崩せないけど、関係者ならいいんじゃない?」
「さすやな! 冴えてる! 明日の14時以降は関係者専用にしよう。整理券は13時45分までの回しか配布しないってことで」
「って事でママ、明日出直して。モブさんとか瑠璃さんはどうなってる?」
「あのふたりは明日来るわよ。関係者扱いにしなくてもいいけど」
「……どこまでが関係者?」
「家族!」
柴田さんの回答は明快だね。確かに、知り合いまで含めると切りがないかも。
とりあえず立ち直ったママにモブさんと瑠璃さんの件でちょっと訊いてみる。
「モブさんと瑠璃さんは掲示板以外で繋がってるの?」
「あのふたりと藤堂さんくらいね」
「藤堂さん?」
「角材の人。金沢くん経由での知り合いでもあるし」
「あー、横須賀の破城槌! ……って、あれ? ママと金沢さんって、金沢さんの奥さん経由じゃなくて直接の知り合いだったの?」
私の質問にママは一瞬頬を引きつらせ……なんで顔が引きつった?
「ン~んン! そうよ、奥さんの加奈子さんとオタ友なの。歩夢くんの朗読劇とかも一緒に行ったしね!」
今、変な咳払い入ったな……。
なんだろう、ママがちょっと怪しい。
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