106 / 351
強くなります! の巻
第99話 大涌谷ダンジョン攻略
しおりを挟む 1階に下り、渡り廊下を通って中央棟へ急ぐ。
幸い、広いロビーにも事務室にも人の気配はない。
正面玄関のガラス戸を通して、厚い雲に覆われた空が見える。
どうやら雨が降り出したようで、ガラスにどんどん水滴がついていく。
一気に暗さを増した外界は、まるで余裕をなくした杏里の心象風景のようだ。
下駄箱の列の隅が、アイテムを隠した来客用コーナーだった。
隠してあったタオルで裸身を拭くと、まず乳首と陰部にロイヤルゼラチンを塗り込んだ。
その上から薄いピンクのブラとパンティ、そして黒いパンティストッキングを身につけると、下着の上から白のブラウスを羽織り、黒のタイトミニを穿く。
仕上げにフレームの細い銀縁眼鏡をかけると、杏里は社会人になったばかりのOLそのものの格好になった。
久しぶりに衣服で肌を隠すことができ、少しほっとした気分だった。
着替えを済ませ、ホールの大鏡の前でポーズをとってみる。
悪くはなかった。
露出度の高いコスチュームだけでは飽きられてしまうだろうと、あえてセレクトした地味目のアイテムである。
が、成人女性並みに乳房と尻の発達した杏里には、ブラウスとタイトミニの組み合わせがよく似合う。
次のターゲットは教員たちだけに、このスタイルは有効なはずだった。
まあ、一部のロリコン教師には不評かもしれないけど…。
ふとそんなことを思うと、苦い笑いがこみ上げてきた。
職員室に行く途中で給湯室に寄り、水で性露丸マグナムの丸薬を喉に流し込む。
これも下駄箱に隠してあったものである。
残りはゴールである体育館の下駄箱に忍ばせてある一袋だけだから、今となっては貴重なエネルギー源だった。
塗り薬と飲み薬の両方が効いてくるのを待つ。
いい加減疲れ切っている身体の奥に火がともり、めらめらと燃え上がり始めるのがわかった。
乳首が勃起し、薄いブラジャーの生地を押し上げる。
一時乾きかけていた股の間のぬるぬる感も、また元に戻ってきたようだ。
覚悟を決めて、職員室の引き戸の前に立つ。
控えめにノックをすると、
「どうぞ」
校長の大山のバリトンが返ってきた。
「笹原君だね。待っていたよ。何の仕掛けもないから、安心してお入り」
半信半疑で戸を引いた。
視界に広がったのは、いつもの職員室の光景だ。
それぞれのデスクについて、教師たちがデスクワークにいそしんでいる。
ただひとつ普段と異なるのは、杏里を見る彼らのまなざしが、異様にぎらついて見えることだった。
一歩前に進み出ると、すぐ後ろで乱暴に引き戸が閉められた。
その音を合図にしたかのように、教師たちが椅子をずらして立ち上がる。
その時になって、ようやく杏里は気づいた。
普段と大きく異なる、もうひとつの点に。
デスクの陰から現れた、思わず眼を背けたくなるもの…。
教師たちは、老若男女問わず、全員下半身裸なのだった。
幸い、広いロビーにも事務室にも人の気配はない。
正面玄関のガラス戸を通して、厚い雲に覆われた空が見える。
どうやら雨が降り出したようで、ガラスにどんどん水滴がついていく。
一気に暗さを増した外界は、まるで余裕をなくした杏里の心象風景のようだ。
下駄箱の列の隅が、アイテムを隠した来客用コーナーだった。
隠してあったタオルで裸身を拭くと、まず乳首と陰部にロイヤルゼラチンを塗り込んだ。
その上から薄いピンクのブラとパンティ、そして黒いパンティストッキングを身につけると、下着の上から白のブラウスを羽織り、黒のタイトミニを穿く。
仕上げにフレームの細い銀縁眼鏡をかけると、杏里は社会人になったばかりのOLそのものの格好になった。
久しぶりに衣服で肌を隠すことができ、少しほっとした気分だった。
着替えを済ませ、ホールの大鏡の前でポーズをとってみる。
悪くはなかった。
露出度の高いコスチュームだけでは飽きられてしまうだろうと、あえてセレクトした地味目のアイテムである。
が、成人女性並みに乳房と尻の発達した杏里には、ブラウスとタイトミニの組み合わせがよく似合う。
次のターゲットは教員たちだけに、このスタイルは有効なはずだった。
まあ、一部のロリコン教師には不評かもしれないけど…。
ふとそんなことを思うと、苦い笑いがこみ上げてきた。
職員室に行く途中で給湯室に寄り、水で性露丸マグナムの丸薬を喉に流し込む。
これも下駄箱に隠してあったものである。
残りはゴールである体育館の下駄箱に忍ばせてある一袋だけだから、今となっては貴重なエネルギー源だった。
塗り薬と飲み薬の両方が効いてくるのを待つ。
いい加減疲れ切っている身体の奥に火がともり、めらめらと燃え上がり始めるのがわかった。
乳首が勃起し、薄いブラジャーの生地を押し上げる。
一時乾きかけていた股の間のぬるぬる感も、また元に戻ってきたようだ。
覚悟を決めて、職員室の引き戸の前に立つ。
控えめにノックをすると、
「どうぞ」
校長の大山のバリトンが返ってきた。
「笹原君だね。待っていたよ。何の仕掛けもないから、安心してお入り」
半信半疑で戸を引いた。
視界に広がったのは、いつもの職員室の光景だ。
それぞれのデスクについて、教師たちがデスクワークにいそしんでいる。
ただひとつ普段と異なるのは、杏里を見る彼らのまなざしが、異様にぎらついて見えることだった。
一歩前に進み出ると、すぐ後ろで乱暴に引き戸が閉められた。
その音を合図にしたかのように、教師たちが椅子をずらして立ち上がる。
その時になって、ようやく杏里は気づいた。
普段と大きく異なる、もうひとつの点に。
デスクの陰から現れた、思わず眼を背けたくなるもの…。
教師たちは、老若男女問わず、全員下半身裸なのだった。
13
ステータスについては、近況ボードのステータス講座にまとめてありますので、混乱したらそちらをご覧ください。
お気に入りに追加
76
あなたにおすすめの小説

クズスキル、〈タネ生成〉で創ったタネが実はユグドラシルだった件
Ryoha
ファンタジー
この木、デカくなるの早過ぎじゃね?
リクルス・アストリアは15歳の時、スキル授与の儀で〈タネ生成〉という誰も聞いたことのないスキルを授与された。侯爵家の三男として期待を一身に背負っていた彼にとって、それは失望と嘲笑を招くものでしかなかった。
「庭師にでもなるつもりか?」
「いや、庭師にすら向いてないだろうな!」
家族からも家臣からも見限られ、リクルスは荒れ果てた不毛の地「デザレイン」へと追放される。
その後リクルスはタネ生成を使ってなんとかデザレインの地で生き延びようとする。そこで手に入ったのは黒い色をした大きな種だった。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
月が導く異世界道中
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
漫遊編始めました。
外伝的何かとして「月が導く異世界道中extra」も投稿しています。

美少女に転生して料理して生きてくことになりました。
ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。
飲めないお酒を飲んでぶったおれた。
気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。
その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる