9 / 51
9 草原はつづくよどこまでも
しおりを挟む
最初は凛ちゃんのキャスター付き椅子で運ばれていた私だけど、それについての大いなるデメリットに気付いてしまい、椅子を降りて自力で歩くことにした。
うん。だいたい1時間以上の行進の後かな……もっと早く気付かなきゃいけなかった。
椅子に座ると、視点が低くなる。
つまり、唯一私がアドバンテージを取っているはずの索敵能力が下がってしまう!
視力で言ったら私よりもいい子はいるかもしれない。でもやはり身長110センチと160センチでは、見える視界の広さが違うのだ。
――そして、私は「私がへばったら」というのを休憩の基準にすることにした。
基本的には、モンスターを倒してドロップ品のお弁当やおやつを食べているのが休憩タイムにもなる。
お昼ご飯の後はお昼寝タイムも作った。昨日までとは運動量が確実に変わっているから、気を付けないといけない。と言っても、爆睡したのはどうも私くらいだったみたいなんだけど!
見渡す限りの草原をほぼ一日近く私たちは歩いた。
その間にモンスターはオークやコボルトを中心にやはり10回くらい襲いかかってきて、敵の数や大きさを基準に私は「鶴翼の陣」か「横陣」かを選んで指示を出した。
一度だけ、オーガも出てきたけど、一度見た相手である上にレベルが上がった子供たちは今度は冷静に撃退することが出来て、私はほっと胸を撫で下ろしていた。
川沿いに下流に向かって歩いているのだけど、結局1日目は景色が変わらなかった。
うーん、不思議だなあ……。これだけ土地が余っていれば、そこを開拓して村があったりしてもいいと思うのに。
それとも、モンスターというのはこの世界の人間にとっては思った以上に脅威なのかな。そうすると城塞都市でないと人間を守れないから、集落が点在していないという可能性もある。
……いや、本当に人間いなかったらどうしよう。
移動した距離は、多分40キロくらいだと思う。子供たちの移動の速さは大人の私を上回るものだったから、時速6キロくらいは出てたんじゃないかな。
それで戦闘の度に立ち止まることと、その後のおやつや食事の休憩を差し引いたら、多分そのくらい移動しているんじゃないかと私は推測したのだ。
日が傾いてきたので、私は「ここをキャンプ地とする!」と宣言して子供たちに指示を出し、寝る準備を始めた。
モンスターと戦って、その合間に食事をして、時々遊んで――今日は危なげない一日だった。変化があったと言えば、椅子トイレの発案者でもある悠真くんが「光る椅子」を創りだしたことだ。これは椅子テントの中に置くと良い感じの照明になるので好評で、みんなも続々と真似をし始めた。
空は澄み渡っていて、日が沈み始めると空の上の方は藍色で、太陽に近いところは黄色とオレンジのグラデーション。綺麗な夕陽を見ながら私はお風呂の外で一息ついていた。
「あー、凄い空だぁ……」
呟いてみて、今まで空を見上げる余裕もなかったんだなと改めて思う。
空の高い場所では既に星が瞬いていて、元の世界では見ることができなかったような、一面の星空が広がっている。
降るような星空、というのはまさにこのことだろうなあ。
空気、本当に綺麗なんだな……。ここまでたくさんの星が見えると、星座が見覚えないとかそういうレベルじゃない。
「ねえ、みんな、見てごらん! 星が凄いよ!」
お風呂から出てきた子たちに声を掛けると、子供たちは次々に「うわぁ……」と呟いた。
「凄いね、元の世界だとこんなに星は見えないよね」
「僕、見たことある。去年お父さんに北岳に連れて行かれたから」
「つ、連れて行かれたんだ……」
敦くんの言葉に私は思わず頬を引きつらせた。幼稚園年長の子を日本第二位の山に連れて行くお父さんか。新白梅幼稚園に通わせるだけのことはあるな。
「でも、ここの方がもっと凄い」
ため息をついて敦くんは空を見上げた。完全に星空に魅入られたような、うっとりとした顔で。
「私ねー、去年ママと一緒にふたご座流星群見たのー。寒かったから、ママがフリースで包んでくれて。流れ星、ひとつだけ見えたよ」
「そうなんだぁ、運が良かったね。先生は流れ星見たことないんだ」
結菜ちゃんの言葉に私は改めて星空に目を向けた。
そう、私は流れ星を見たことがなかった。私の親は山に連れて行くタイプでもなかったし、私自身もそれほど星に興味を持ったことがなかったから。だけど――。
「あっ!?」
「流れ星!」
「見た! 俺も見た!」
人生で初めて見た流れ星は、異世界の満天の星空を流れていったものだった。
元の世界に帰れますようにってお祈りしたかったなあ。
なんて思っていたら、またひとつ流れ星。子供たちと私は一緒になって歓声を上げて、首が痛くなるまで夢中になって空を見上げた。
その後、空気を読まないオークが突入してくるまで、子供たちと私との星空鑑賞タイムは続いたのだった。
翌日の移動の間に、ようやく目に見える変化が現れた。
今までは灌木程度で、大きな木は滅多になかったんだけど、それがちらほらと増え始めたのだ。
更に、私の視界のギリギリ限界くらいに、濃い色が広がっている。もしかしたら、森かもしれない。
進むにつれてそれが徐々に大きくなったので、この世界も丸いな! と私は妙な感動をしてしまった。地平線の彼方から何かが姿を表すとき、天辺の方から見えてくると言うのをまさに体験してしまったのだ。
それは別に子供たちには言わなかったけども、子供たちも変化を感じ取っていた。
「生えてる草が変わってきた」
「うん、猫じゃらし生えてる」
「やたらコボルト増えたー」
環境の変化は出てくるモンスターにも影響を与えていた。森が遠くに見え始めた辺りから、比率がちょっと偏り始めたのだ。
コボルトの群れの襲撃が3連続であって、お弁当と牛乳とペットボトルのお茶を落としていった。
移動してるときに飲めるものはありがたいんだよねー。
……なんて思っていたら。
「きゃあああ――!!」
聖那ちゃんの凄い悲鳴が響き渡った!!
「どうしたの、聖那ちゃん!」
「先生、あれ!」
聖那ちゃんが指さした先には、豆粒ほどの何かバタバタした感じの物が見える。
何だろうな、と私がそれを凝視していると、近づいてきたそれは黄色ベースに黒い目玉模様と赤いラインの入った巨大蛾――ジャイアントモスらしいことがわかった。
「うっ……」
き、キモい!! リアルモスラだ! きっとあれ鱗粉付いたりしたらやばい奴なんじゃないかな!?
「ちょうちょ?」
「ガじゃね?」
子供たちもちょっと騒然とする。
しかしばっさばっさと飛ぶジャイアントモスは移動速度があまり速くなくて、私はちょっと判断が遅れた。
その瞬間。
「いやあー!! 来ないでー!! 椅子、召喚!!」
今まで戦えなかった聖那ちゃんが力一杯振りかぶって投げた椅子が、とんでもない距離を飛んで蛾に正面からぶつかっていった。
凄い物を見たな!? あれ200メートルくらい飛んだよ!? しかも一撃で仕留めた!
友仁くんのオーガ戦の巨大化椅子とある意味同じくらいの凄さだった。
……なるほど、嫌いすぎて思わず椅子をぶん投げてしまうパターン。
ひとりでジャイアントモスを撃退した聖那ちゃんは、見たことない凄い形相で肩を揺らして息をしていた。
そして、ジャイアントモスがいたところに落ちていたのは、黄色と黒と赤の三層になったゼリーだった。まあ、午後のおやつってところかな……。でも、これはちょっと……いや、だいぶ嫌。
「絶対いらない! 誰か食べて!」
案の定、見たくないという態度全開で聖那ちゃんは目を逸らしている。
「これ、黒いところがコーヒーゼリーで、黄色いところがカスタードで、一番上の赤いところが苺ゼリーだよ?」
一翔くんが冷静に食べて説明したけど、聖那ちゃんは想像しただけで鳥肌が立ったらしく、「ありえない。絶対ヤダ」と聞いたことのないドスの利いた声で答えた。
うん、私も聖那ちゃんの言い分の方がわかるなあ。
同じことを思う子が特に女の子に多かったせいか、ゼリーは半分くらい残った。
気にしない一部の子たちが喜んで残ったゼリーを平らげる。
それはバタバタした日常の中のちょっとだけ平和な光景で。
この後にくる嵐なんて、私は予測もできなかった。
うん。だいたい1時間以上の行進の後かな……もっと早く気付かなきゃいけなかった。
椅子に座ると、視点が低くなる。
つまり、唯一私がアドバンテージを取っているはずの索敵能力が下がってしまう!
視力で言ったら私よりもいい子はいるかもしれない。でもやはり身長110センチと160センチでは、見える視界の広さが違うのだ。
――そして、私は「私がへばったら」というのを休憩の基準にすることにした。
基本的には、モンスターを倒してドロップ品のお弁当やおやつを食べているのが休憩タイムにもなる。
お昼ご飯の後はお昼寝タイムも作った。昨日までとは運動量が確実に変わっているから、気を付けないといけない。と言っても、爆睡したのはどうも私くらいだったみたいなんだけど!
見渡す限りの草原をほぼ一日近く私たちは歩いた。
その間にモンスターはオークやコボルトを中心にやはり10回くらい襲いかかってきて、敵の数や大きさを基準に私は「鶴翼の陣」か「横陣」かを選んで指示を出した。
一度だけ、オーガも出てきたけど、一度見た相手である上にレベルが上がった子供たちは今度は冷静に撃退することが出来て、私はほっと胸を撫で下ろしていた。
川沿いに下流に向かって歩いているのだけど、結局1日目は景色が変わらなかった。
うーん、不思議だなあ……。これだけ土地が余っていれば、そこを開拓して村があったりしてもいいと思うのに。
それとも、モンスターというのはこの世界の人間にとっては思った以上に脅威なのかな。そうすると城塞都市でないと人間を守れないから、集落が点在していないという可能性もある。
……いや、本当に人間いなかったらどうしよう。
移動した距離は、多分40キロくらいだと思う。子供たちの移動の速さは大人の私を上回るものだったから、時速6キロくらいは出てたんじゃないかな。
それで戦闘の度に立ち止まることと、その後のおやつや食事の休憩を差し引いたら、多分そのくらい移動しているんじゃないかと私は推測したのだ。
日が傾いてきたので、私は「ここをキャンプ地とする!」と宣言して子供たちに指示を出し、寝る準備を始めた。
モンスターと戦って、その合間に食事をして、時々遊んで――今日は危なげない一日だった。変化があったと言えば、椅子トイレの発案者でもある悠真くんが「光る椅子」を創りだしたことだ。これは椅子テントの中に置くと良い感じの照明になるので好評で、みんなも続々と真似をし始めた。
空は澄み渡っていて、日が沈み始めると空の上の方は藍色で、太陽に近いところは黄色とオレンジのグラデーション。綺麗な夕陽を見ながら私はお風呂の外で一息ついていた。
「あー、凄い空だぁ……」
呟いてみて、今まで空を見上げる余裕もなかったんだなと改めて思う。
空の高い場所では既に星が瞬いていて、元の世界では見ることができなかったような、一面の星空が広がっている。
降るような星空、というのはまさにこのことだろうなあ。
空気、本当に綺麗なんだな……。ここまでたくさんの星が見えると、星座が見覚えないとかそういうレベルじゃない。
「ねえ、みんな、見てごらん! 星が凄いよ!」
お風呂から出てきた子たちに声を掛けると、子供たちは次々に「うわぁ……」と呟いた。
「凄いね、元の世界だとこんなに星は見えないよね」
「僕、見たことある。去年お父さんに北岳に連れて行かれたから」
「つ、連れて行かれたんだ……」
敦くんの言葉に私は思わず頬を引きつらせた。幼稚園年長の子を日本第二位の山に連れて行くお父さんか。新白梅幼稚園に通わせるだけのことはあるな。
「でも、ここの方がもっと凄い」
ため息をついて敦くんは空を見上げた。完全に星空に魅入られたような、うっとりとした顔で。
「私ねー、去年ママと一緒にふたご座流星群見たのー。寒かったから、ママがフリースで包んでくれて。流れ星、ひとつだけ見えたよ」
「そうなんだぁ、運が良かったね。先生は流れ星見たことないんだ」
結菜ちゃんの言葉に私は改めて星空に目を向けた。
そう、私は流れ星を見たことがなかった。私の親は山に連れて行くタイプでもなかったし、私自身もそれほど星に興味を持ったことがなかったから。だけど――。
「あっ!?」
「流れ星!」
「見た! 俺も見た!」
人生で初めて見た流れ星は、異世界の満天の星空を流れていったものだった。
元の世界に帰れますようにってお祈りしたかったなあ。
なんて思っていたら、またひとつ流れ星。子供たちと私は一緒になって歓声を上げて、首が痛くなるまで夢中になって空を見上げた。
その後、空気を読まないオークが突入してくるまで、子供たちと私との星空鑑賞タイムは続いたのだった。
翌日の移動の間に、ようやく目に見える変化が現れた。
今までは灌木程度で、大きな木は滅多になかったんだけど、それがちらほらと増え始めたのだ。
更に、私の視界のギリギリ限界くらいに、濃い色が広がっている。もしかしたら、森かもしれない。
進むにつれてそれが徐々に大きくなったので、この世界も丸いな! と私は妙な感動をしてしまった。地平線の彼方から何かが姿を表すとき、天辺の方から見えてくると言うのをまさに体験してしまったのだ。
それは別に子供たちには言わなかったけども、子供たちも変化を感じ取っていた。
「生えてる草が変わってきた」
「うん、猫じゃらし生えてる」
「やたらコボルト増えたー」
環境の変化は出てくるモンスターにも影響を与えていた。森が遠くに見え始めた辺りから、比率がちょっと偏り始めたのだ。
コボルトの群れの襲撃が3連続であって、お弁当と牛乳とペットボトルのお茶を落としていった。
移動してるときに飲めるものはありがたいんだよねー。
……なんて思っていたら。
「きゃあああ――!!」
聖那ちゃんの凄い悲鳴が響き渡った!!
「どうしたの、聖那ちゃん!」
「先生、あれ!」
聖那ちゃんが指さした先には、豆粒ほどの何かバタバタした感じの物が見える。
何だろうな、と私がそれを凝視していると、近づいてきたそれは黄色ベースに黒い目玉模様と赤いラインの入った巨大蛾――ジャイアントモスらしいことがわかった。
「うっ……」
き、キモい!! リアルモスラだ! きっとあれ鱗粉付いたりしたらやばい奴なんじゃないかな!?
「ちょうちょ?」
「ガじゃね?」
子供たちもちょっと騒然とする。
しかしばっさばっさと飛ぶジャイアントモスは移動速度があまり速くなくて、私はちょっと判断が遅れた。
その瞬間。
「いやあー!! 来ないでー!! 椅子、召喚!!」
今まで戦えなかった聖那ちゃんが力一杯振りかぶって投げた椅子が、とんでもない距離を飛んで蛾に正面からぶつかっていった。
凄い物を見たな!? あれ200メートルくらい飛んだよ!? しかも一撃で仕留めた!
友仁くんのオーガ戦の巨大化椅子とある意味同じくらいの凄さだった。
……なるほど、嫌いすぎて思わず椅子をぶん投げてしまうパターン。
ひとりでジャイアントモスを撃退した聖那ちゃんは、見たことない凄い形相で肩を揺らして息をしていた。
そして、ジャイアントモスがいたところに落ちていたのは、黄色と黒と赤の三層になったゼリーだった。まあ、午後のおやつってところかな……。でも、これはちょっと……いや、だいぶ嫌。
「絶対いらない! 誰か食べて!」
案の定、見たくないという態度全開で聖那ちゃんは目を逸らしている。
「これ、黒いところがコーヒーゼリーで、黄色いところがカスタードで、一番上の赤いところが苺ゼリーだよ?」
一翔くんが冷静に食べて説明したけど、聖那ちゃんは想像しただけで鳥肌が立ったらしく、「ありえない。絶対ヤダ」と聞いたことのないドスの利いた声で答えた。
うん、私も聖那ちゃんの言い分の方がわかるなあ。
同じことを思う子が特に女の子に多かったせいか、ゼリーは半分くらい残った。
気にしない一部の子たちが喜んで残ったゼリーを平らげる。
それはバタバタした日常の中のちょっとだけ平和な光景で。
この後にくる嵐なんて、私は予測もできなかった。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
前世で眼が見えなかった俺が異世界転生したら・・・
y@siron
ファンタジー
俺の眼が・・・見える!
てってれてーてってれてーてててててー!
やっほー!みんなのこころのいやしアヴェルくんだよ〜♪
一応神やってます!( *¯ ꒳¯*)どやぁ
この小説の主人公は神崎 悠斗くん
前世では色々可哀想な人生を歩んでね…
まぁ色々あってボクの管理する世界で第二の人生を楽しんでもらうんだ〜♪
前世で会得した神崎流の技術、眼が見えない事により研ぎ澄まされた感覚、これらを駆使して異世界で力を開眼させる
久しぶりに眼が見える事で新たな世界を楽しみながら冒険者として歩んでいく
色んな困難を乗り越えて日々成長していく王道?異世界ファンタジー
友情、熱血、愛はあるかわかりません!
ボクはそこそこ活躍する予定〜ノシ
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
【完結】異世界で小料理屋さんを自由気ままに営業する〜おっかなびっくり魔物ジビエ料理の数々〜
櫛田こころ
ファンタジー
料理人の人生を絶たれた。
和食料理人である女性の秋吉宏香(あきよしひろか)は、ひき逃げ事故に遭ったのだ。
命には関わらなかったが、生き甲斐となっていた料理人にとって大事な利き腕の神経が切れてしまい、不随までの重傷を負う。
さすがに勤め先を続けるわけにもいかず、辞めて公園で途方に暮れていると……女神に請われ、異世界転移をすることに。
腕の障害をリセットされたため、新たな料理人としての人生をスタートさせようとした時に、尾が二又に別れた猫が……ジビエに似た魔物を狩っていたところに遭遇。
料理人としての再スタートの機会を得た女性と、猟りの腕前はプロ級の猫又ぽい魔物との飯テロスローライフが始まる!!
おっかなびっくり料理の小料理屋さんの料理を召し上がれ?
【完結】 魔王討伐のために勇者召喚されたんだが、チートスキル【未来予知】は戦闘向きではない件〜城から追放されて始まる異世界生活〜
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
町中高校二年B組の生徒十人は勇者召喚の対象者として、異世界に転移させられた。
生徒たちはそれぞれに異なるスキルを有した状態になり、召喚の儀を行った王様に魔王討伐を懇願される。
しかし、そこで魔王の襲撃を受けて生徒たちは散り散りになる。
生徒の一人、吉永海斗は危機的状況を予測する魔眼で難を逃れるが、魔王を倒すに値しないスキルと見なされて城から放り出される。
右も左も分からない状況でギルドを頼るものの、門前払いになって途方に暮れる。
そんな彼がたどり着いたのは、深紅の旅団と呼ばれる多種族の集まりだった。
旅団の創設にはある目的があり、やがて海斗は協力するか否かを迫られる。
スライムの恩返しで、劣等生が最強になりました
福澤賢二郎
ファンタジー
「スライムの恩返しで劣等生は最強になりました」は、劣等生の魔術師エリオットがスライムとの出会いをきっかけに最強の力を手に入れ、王女アリアを守るため数々の試練に立ち向かう壮大な冒険ファンタジー。友情や禁断の恋、そして大陸の未来を賭けた戦いが描かれ、成長と希望の物語が展開します。
元構造解析研究者の異世界冒険譚
犬社護
ファンタジー
主人公は持水薫、女30歳、独身。趣味はあらゆる物質の立体構造を調べ眺めること、構造解析研究者であったが、地震で後輩を庇い命を落とす。魂となった彼女は女神と出会い、話をした結果、後輩を助けたこともあってスキル2つを持ってすぐに転生することになった。転生先は、地球からはるか遠く離れた惑星ガーランド、エルディア王国のある貴族の娘であった。前世の記憶を持ったまま、持水薫改めシャーロット・エルバランは誕生した。転生の際に選んだスキルは『構造解析』と『構造編集』。2つのスキルと持ち前の知能の高さを生かし、順調な異世界生活を送っていたが、とある女の子と出会った事で、人生が激変することになる。
果たして、シャーロットは新たな人生を生き抜くことが出来るのだろうか?
…………………
7歳序盤まではほのぼのとした話が続きますが、7歳中盤から未開の地へ転移されます。転移以降、物語はスローペースで進んでいきます。読者によっては、早くこの先を知りたいのに、話が進まないよと思う方もおられるかもしれません。のんびりした気持ちで読んで頂けると嬉しいです。
…………………
主人公シャーロットは、チートスキルを持っていますが、最弱スタートです。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
異世界サバイバルセットでダンジョン無双。精霊樹復活に貢献します。
karashima_s
ファンタジー
地球にダンジョンが出来て10年。
その当時は、世界中が混乱したけれど、今ではすでに日常となっていたりする。
ダンジョンに巣くう魔物は、ダンジョン外にでる事はなく、浅い階層であれば、魔物を倒すと、魔石を手に入れる事が出来、その魔石は再生可能エネルギーとして利用できる事が解ると、各国は、こぞってダンジョン探索を行うようになった。
ダンジョンでは魔石だけでなく、傷や病気を癒す貴重なアイテム等をドロップしたり、また、稀に宝箱と呼ばれる箱から、後発的に付与できる様々な魔法やスキルを覚える事が出来る魔法書やスキルオーブと呼ばれる物等も手に入ったりする。
当時は、危険だとして制限されていたダンジョン探索も、今では門戸も広がり、適正があると判断された者は、ある程度の教習を受けた後、試験に合格すると認定を与えられ、探索者(シーカー)として認められるようになっていた。
運転免許のように、学校や教習所ができ、人気の職業の一つになっていたりするのだ。
新田 蓮(あらた れん)もその一人である。
高校を出て、別にやりたい事もなく、他人との関わりが嫌いだった事で会社勤めもきつそうだと判断、高校在学中からシーカー免許教習所に通い、卒業と同時にシーカーデビューをする。そして、浅い階層で、低級モンスターを狩って、安全第一で日々の糧を細々得ては、その収入で気楽に生きる生活を送っていた。
そんなある日、ダンジョン内でスキルオーブをゲットする。手に入れたオーブは『XXXサバイバルセット』。
ほんの0.00001パーセントの確実でユニークスキルがドロップする事がある。今回、それだったら、数億の価値だ。それを売り払えば、悠々自適に生きて行けるんじゃねぇー?と大喜びした蓮だったが、なんと難儀な連中に見られて絡まれてしまった。
必死で逃げる算段を考えていた時、爆音と共に、大きな揺れが襲ってきて、足元が崩れて。
落ちた。
落ちる!と思ったとたん、思わず、持っていたオーブを強く握ってしまったのだ。
落ちながら、蓮の頭の中に声が響く。
「XXXサバイバルセットが使用されました…。」
そして落ちた所が…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる