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ハロンズ編
60 空間魔法、本領発揮(9割くらい)
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「あ、ソニアさん、寝てしまいましたね」
サーシャの言葉通り、レヴィさんの背中にしがみついたままソニアは寝落ちしていた。
本格的な山下りに入る前に、歩くリズムで揺られていただけだったんだけどな。
「魔力を限界まで消耗すると、体力が尽きるのと同じ状態になるらしい。以前メリンダが言っていた」
ソニアを負ぶったままでレヴィさんが説明してくれる。
そしてちょっと笑って、「疲れたらすぐ寝るなんて子供みたいだな」なんて言う。
ここのふたりも、雰囲気は悪くないんだよな……。
「サーシャはそういうことないの?」
「私には魔力はありません。聖魔法は信仰心を元にしたもので、属性魔法使いとは根本的に違うんです」
いろいろ仕組みがあるんだな……。俺の場合は元々魔力があったのかどうか知らないけど、空間魔法で何かを収納したり移動したりして疲れたりする感じはない。
「それだけ、古代竜に全力を出したっていうことですね。……正直なところ、まさか古代竜の首を《旋風斬》で落とせるとは思ってませんでした。半分くらいまで切れれば実質倒したも同然なので、あとは殴って気絶させれば楽に倒せるだろうと思っていたんですが」
「サーシャ、古代竜はそんなに……いや、いい」
レヴィさんが一般論を言うのを諦めた……。
間もなく灌木エリアに入るぞというところで、俺はレヴィさんの足元を心配した。
道なき道を、人ひとり背負って下りるのはかなりきつい。
「あ」
「どうした?」
俺の口から思わず出てしまった声に、レヴィさんが振り向く。
「さっき馬を降りたところまで、移動魔法で行けばいいんですよ」
むしろ、よく考えたらここは既に来たことのある場所だったから、登りすら必要なかったんだ……。
ころっと忘れていた。なにせ、収納魔法に比べて移動魔法は使い慣れていなくて、俺の行動選択肢になかなか入ってこない。
「それがあったな!」
「それじゃ、もし今度ちょっと古代竜を狩りたいなって思ったら、直接ここに移動魔法で来ることもできるんですね!? ジョーさん、凄く便利です!」
「う、うん」
「サーシャ、古代竜は『ちょっと狩りたい』なんて言う相手じゃ……はぁ」
レヴィさんがまた諦めた!
でも、気持ちはわかる。
サーシャは自分を基準にしてはいけないと思う。いろいろと。
そして俺は見えないドアを開いて直接街道に出て、ちょっと木を収納して作った場所に家を出した。
「ソニアは少し寝かせましょう。下りの時間が丸々浮いたので」
アオとフローはまだ魔法収納空間の中だ。街道とはいえ、ここはマーテナ山の3合目。魔物がでない保証はない。
ベッドをひとつ出してソニアをそこに寝かせ、休憩用にテーブルセットも出す。
ドアは開け放したままで、念のためクロに外にいてもらえるように頼んだ。
これぞ、正しい意味での番犬。賢くて強いクロなら、殺人兎位は倒せそうだし。
俺たちが昼食を食べている間、ソニアは昏々と眠り続けた。
そして、「そろそろ出発しないと次の街に着けなくなるな……」とレヴィさんが呟いた瞬間、パチッと目を覚ました。凄いタイミングだった。
「あら、私、眠っちゃったのね。びっくりするくらい疲れてたんだけど、今はすっきりしてるわ」
「魔力枯渇はそういうものらしい。実際に体が疲れているのと違うから、魔力がある程度回復すれば体も回復したように感じるそうだ。ソニア、頭痛がしたりはしないか?」
水を手渡しながらレヴィさんがソニアを気遣わしげに見ている。
ソニアはうっすら頬を染めて、「大丈夫」と返した。
ニヤニヤしてやりたい、思いっきり!
予定外だった古代竜狩りが入ったので、今日の目的地はニューマという大街道沿いの街に変更になった。レヴィさんの頭にあった行程表では、そのひとつ先のエルドが本来の目的地だったらしい。
心配していた魔物の襲撃もなく、たまーにイスワへの街道を通る人が「なんだ?」と覗いていくことはあったけども、とりあえず無事に休憩することができた。
そして俺は朝からずっと抱えていた問題をサーシャに思い切って打ち明けた。
「あのさ、前に乗って伏せてるとかなりきついから、揺れてもいいから後ろに乗りたいんだけど」
アオの手綱を取りながら頼むと、あっさりとサーシャは頷く。
「はい、わかりました。じゃあこの先はジョーさんが手綱を持ってみてください」
「いいの?」
「練習ですし、アオは優しくていい子ですから」
「そうだね、アオ、俺が手綱持つけどよろしくな」
俺はアオの黒い目を正面から見て、首筋を撫でた。
アオは俺を馬鹿にすることもなく、静かな目で見返してくれる。
鐙に足を掛けて、俺はひょいとアオに跨がった。サラブレッドより体高がないから、凄く乗りやすい。
そしてサーシャに手を差し伸べると、サーシャが俺の手を掴んで俺の前に座る。
「じゃ、行こうか」
「はいっ……あれ?」
アオが速歩で進み始めてすぐ、俺の腕の中にいるサーシャが体を強張らせた。
……気付かれたか。
「ジョ、ジョーさん……こ、これは、あの、あわわわ……」
「今頃恥ずかしいとか言っても降ろせないよ!」
体の小さいサーシャは、俺の腕の間にすっぽりと収まってしまう。アオの背中に手を置いてはいるけども、ほとんど後ろから抱きしめているのと同じ状態で。
つまり、俺得!
ついに来た、俺得!!
しばらくサーシャは固まっていたけど、だんだん慣れてきたのか強ばりが少しずつ解けていった。
彼女の柔らかな髪が俺の首をくすぐる。やがて、小さな背中が俺の胸にもたれかかってきた。
「楽しいですね」
初対面の時も事故的に距離が近かったけど、恋人同士になってからこうして意図的にくっついていることは初めてかもしれない。
振り向いたサーシャは本当に心の底から楽しそうで、その幸せそうな笑顔が俺の目にはしっかりと焼き付いた。
「うん、楽しい」
ドラゴンに遭遇したり、殺人兎のドロップキックを盾で受け流したりしないといけない生活だけど、俺は冒険者をやっていることを後悔したことはない。
この世界に来る前は戦うのは嫌だと思っていたけど、サーシャがいるから。
彼女と一緒にいられたから、俺の中では大変だったことも全部「冒険」になった。
出会ったあの日、彼女の涙を見て、話を聞いて欲しいと言われてそれに応えて……避けなくて良かった。いろんなことを。
森の中の清々しい空気を吸いながら相乗りで馬を走らせたのは、きっと一生忘れないだろう。
長い下り坂が終わる頃、周囲は森から平地へと変わってきた。
まだ明るいけどもそれは初夏だからで、時間はもう大分遅くなってきたはずだ。
イスワからの街道と、ネージュとハロンズを結ぶ大街道が交わる場所――それが今日の目的地、ニューマだ。
街の大きさ的にはそれほどではないのに、とても整備された印象を受ける。いわゆる宿場町というものなんだろう。
いろいろ旅人の気を引くものもあったりするんだろうけど――悪いけど今回は素通り。
俺に必要なのは「ニューマに行ったことがある」という事実だけ。
観光ならハロンズで落ち着いてから、いくらでもできる。
「じゃあ、戻りましょうか」
「ああ」
ソニアを前に乗せたレヴィさんが頷く。こっちはごく自然に相乗りしてるな。
俺が移動魔法で見えないドアを出すと、向こう側には石造りの見慣れたネージュの街並みが見える。
朝旅立ったばかりの場所へ、俺たちはさくっと帰還した。
うーん、やっぱりなんというか、「旅してる」って感じはないな。
大分外壁のできてきたベーコン工房にいつものように家を出しながら、ちょっと拍子抜けしてしまう。
アオとフローは近くの宿屋の馬小屋を借りることになっている。今日1日頑張ってくれたお礼に飼い葉以外にニンジンを食べさせて労った。
「うーん、朝出て行ったところに戻ってくるのって、なんだか変な感じね」
俺と同じことを思ったらしいソニアがぼやいている。
俺も同感だよ、と言おうとしたとき――。
「おかえり」
妙にばつの悪そうな苦い声。
振り返るとそこにはエリクさんがいた……。
「た、ただいまです」
「こんばんは、師匠……」
「なんというか、朝感動の見送りをしたのに、いきなり遭遇するのは……居たたまれない気になるな」
その場の5人は、一様に同じ表情で頷くことしかできなかった。
サーシャの言葉通り、レヴィさんの背中にしがみついたままソニアは寝落ちしていた。
本格的な山下りに入る前に、歩くリズムで揺られていただけだったんだけどな。
「魔力を限界まで消耗すると、体力が尽きるのと同じ状態になるらしい。以前メリンダが言っていた」
ソニアを負ぶったままでレヴィさんが説明してくれる。
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ここのふたりも、雰囲気は悪くないんだよな……。
「サーシャはそういうことないの?」
「私には魔力はありません。聖魔法は信仰心を元にしたもので、属性魔法使いとは根本的に違うんです」
いろいろ仕組みがあるんだな……。俺の場合は元々魔力があったのかどうか知らないけど、空間魔法で何かを収納したり移動したりして疲れたりする感じはない。
「それだけ、古代竜に全力を出したっていうことですね。……正直なところ、まさか古代竜の首を《旋風斬》で落とせるとは思ってませんでした。半分くらいまで切れれば実質倒したも同然なので、あとは殴って気絶させれば楽に倒せるだろうと思っていたんですが」
「サーシャ、古代竜はそんなに……いや、いい」
レヴィさんが一般論を言うのを諦めた……。
間もなく灌木エリアに入るぞというところで、俺はレヴィさんの足元を心配した。
道なき道を、人ひとり背負って下りるのはかなりきつい。
「あ」
「どうした?」
俺の口から思わず出てしまった声に、レヴィさんが振り向く。
「さっき馬を降りたところまで、移動魔法で行けばいいんですよ」
むしろ、よく考えたらここは既に来たことのある場所だったから、登りすら必要なかったんだ……。
ころっと忘れていた。なにせ、収納魔法に比べて移動魔法は使い慣れていなくて、俺の行動選択肢になかなか入ってこない。
「それがあったな!」
「それじゃ、もし今度ちょっと古代竜を狩りたいなって思ったら、直接ここに移動魔法で来ることもできるんですね!? ジョーさん、凄く便利です!」
「う、うん」
「サーシャ、古代竜は『ちょっと狩りたい』なんて言う相手じゃ……はぁ」
レヴィさんがまた諦めた!
でも、気持ちはわかる。
サーシャは自分を基準にしてはいけないと思う。いろいろと。
そして俺は見えないドアを開いて直接街道に出て、ちょっと木を収納して作った場所に家を出した。
「ソニアは少し寝かせましょう。下りの時間が丸々浮いたので」
アオとフローはまだ魔法収納空間の中だ。街道とはいえ、ここはマーテナ山の3合目。魔物がでない保証はない。
ベッドをひとつ出してソニアをそこに寝かせ、休憩用にテーブルセットも出す。
ドアは開け放したままで、念のためクロに外にいてもらえるように頼んだ。
これぞ、正しい意味での番犬。賢くて強いクロなら、殺人兎位は倒せそうだし。
俺たちが昼食を食べている間、ソニアは昏々と眠り続けた。
そして、「そろそろ出発しないと次の街に着けなくなるな……」とレヴィさんが呟いた瞬間、パチッと目を覚ました。凄いタイミングだった。
「あら、私、眠っちゃったのね。びっくりするくらい疲れてたんだけど、今はすっきりしてるわ」
「魔力枯渇はそういうものらしい。実際に体が疲れているのと違うから、魔力がある程度回復すれば体も回復したように感じるそうだ。ソニア、頭痛がしたりはしないか?」
水を手渡しながらレヴィさんがソニアを気遣わしげに見ている。
ソニアはうっすら頬を染めて、「大丈夫」と返した。
ニヤニヤしてやりたい、思いっきり!
予定外だった古代竜狩りが入ったので、今日の目的地はニューマという大街道沿いの街に変更になった。レヴィさんの頭にあった行程表では、そのひとつ先のエルドが本来の目的地だったらしい。
心配していた魔物の襲撃もなく、たまーにイスワへの街道を通る人が「なんだ?」と覗いていくことはあったけども、とりあえず無事に休憩することができた。
そして俺は朝からずっと抱えていた問題をサーシャに思い切って打ち明けた。
「あのさ、前に乗って伏せてるとかなりきついから、揺れてもいいから後ろに乗りたいんだけど」
アオの手綱を取りながら頼むと、あっさりとサーシャは頷く。
「はい、わかりました。じゃあこの先はジョーさんが手綱を持ってみてください」
「いいの?」
「練習ですし、アオは優しくていい子ですから」
「そうだね、アオ、俺が手綱持つけどよろしくな」
俺はアオの黒い目を正面から見て、首筋を撫でた。
アオは俺を馬鹿にすることもなく、静かな目で見返してくれる。
鐙に足を掛けて、俺はひょいとアオに跨がった。サラブレッドより体高がないから、凄く乗りやすい。
そしてサーシャに手を差し伸べると、サーシャが俺の手を掴んで俺の前に座る。
「じゃ、行こうか」
「はいっ……あれ?」
アオが速歩で進み始めてすぐ、俺の腕の中にいるサーシャが体を強張らせた。
……気付かれたか。
「ジョ、ジョーさん……こ、これは、あの、あわわわ……」
「今頃恥ずかしいとか言っても降ろせないよ!」
体の小さいサーシャは、俺の腕の間にすっぽりと収まってしまう。アオの背中に手を置いてはいるけども、ほとんど後ろから抱きしめているのと同じ状態で。
つまり、俺得!
ついに来た、俺得!!
しばらくサーシャは固まっていたけど、だんだん慣れてきたのか強ばりが少しずつ解けていった。
彼女の柔らかな髪が俺の首をくすぐる。やがて、小さな背中が俺の胸にもたれかかってきた。
「楽しいですね」
初対面の時も事故的に距離が近かったけど、恋人同士になってからこうして意図的にくっついていることは初めてかもしれない。
振り向いたサーシャは本当に心の底から楽しそうで、その幸せそうな笑顔が俺の目にはしっかりと焼き付いた。
「うん、楽しい」
ドラゴンに遭遇したり、殺人兎のドロップキックを盾で受け流したりしないといけない生活だけど、俺は冒険者をやっていることを後悔したことはない。
この世界に来る前は戦うのは嫌だと思っていたけど、サーシャがいるから。
彼女と一緒にいられたから、俺の中では大変だったことも全部「冒険」になった。
出会ったあの日、彼女の涙を見て、話を聞いて欲しいと言われてそれに応えて……避けなくて良かった。いろんなことを。
森の中の清々しい空気を吸いながら相乗りで馬を走らせたのは、きっと一生忘れないだろう。
長い下り坂が終わる頃、周囲は森から平地へと変わってきた。
まだ明るいけどもそれは初夏だからで、時間はもう大分遅くなってきたはずだ。
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「ああ」
ソニアを前に乗せたレヴィさんが頷く。こっちはごく自然に相乗りしてるな。
俺が移動魔法で見えないドアを出すと、向こう側には石造りの見慣れたネージュの街並みが見える。
朝旅立ったばかりの場所へ、俺たちはさくっと帰還した。
うーん、やっぱりなんというか、「旅してる」って感じはないな。
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アオとフローは近くの宿屋の馬小屋を借りることになっている。今日1日頑張ってくれたお礼に飼い葉以外にニンジンを食べさせて労った。
「うーん、朝出て行ったところに戻ってくるのって、なんだか変な感じね」
俺と同じことを思ったらしいソニアがぼやいている。
俺も同感だよ、と言おうとしたとき――。
「おかえり」
妙にばつの悪そうな苦い声。
振り返るとそこにはエリクさんがいた……。
「た、ただいまです」
「こんばんは、師匠……」
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