33 / 122
ネージュ編
31 触らぬ神に祟り無し。ただし、災厄は向こうからやってくる
しおりを挟む
狼5匹を一瞬で倒したことで、俺の空間魔法が実戦にも使えることが証明された!
ただ、古屋落としたくらいじゃ古代竜は倒せないから、戦闘能力としてはやはりサーシャの方が上だ。サーシャは集団戦向きではないから、これで俺がもっとサポートできるようになるといいな。
「空間魔法って、案外怖いのね……」
潰れた狼を目に入れないようにしながら、ソニアがぼそりと呟いた。
暗くて細部はよくわからないけど、圧死だから、まあ、いろいろアレだよね、きっと……。
「サーシャ、一応朝になってから村長に確認してもらった方がいいと思う?」
「はい、そうですね。それと、もう一泊して他に残っている狼がいないかも確認した方がいいと思います」
それは確かにサーシャの言う通りだ。
鶏小屋の横に家を出して、俺たちは交代で夜通し見張りをした。
朝になってから村長に狼の死骸を確認してもらい、「おそらく5匹で全部だと思う」と言われたけれど、サーシャの提案通りにもうひと晩様子を見ることを告げるととても喜んでもらえた。
収納してある家畜を元の場所に戻し、村の外れに家を置いて昼間の内に仮眠をすることにした。
宿もあるにはあったんだけど、ぶっちゃけこの家の方が快適なんだよな……。ベッドはちょうど3つあるし、大きな桶を使って入浴もできる。
よし、今度バスタブ的なものをどこかに発注しよう。やっぱり大工ギルドかな。木材としてヒノキとかがあったら、あれで浴槽を作ってもらえたら最高だ。
「それにしても、ジョーって思ったよりずっと頼りになるのね、驚いちゃったわ」
宿を使っていないからと村の人が食事を差し入れしてくれたので、俺たちはテーブルセットを出して食事をしていた。
食卓を3人で囲んでいるときに、ソニアがそんなことを言いながら上目遣いに俺を見てくる。
「空間魔法使いでお金払いがいいから絶対捕まえておこうって思ったんだけど、いつも落ち着いてて戦闘もできるだなんて、お姉さんジョーのこと好きになっちゃいそう」
いや、別に俺は落ち着いてるわけじゃなくて、顔に出ないだけなんだけど。
そんなことを言って笑うから、たちが悪いな!
「ソニアさん、冒険者は嫌いなんじゃなかったんですか?」
俺が「どう返せば血を見ずにこの場を収められるだろう」と悩んでいる間に、サーシャが固い声で割り込んでくる。ソニアはそんなサーシャを見て、ふふふっと妖艶な笑みを浮かべた。
「荒っぽくて声の大きい人とか嫌いよ。いかにも戦士に多いタイプ。師匠もそのタイプよね。まあ、あの人はいろんな意味で別枠だけど。でもジョーって割りと物静かじゃない? 冒険者らしさがないのよね」
「そ、それは冒険者歴が浅いからで、その内俺も『冒険者!』ってオーラが出ると……」
「ないわね。この前勇者アーノルドを見かけたけど、格好いいけどなーんか違うのよ。やっぱり血の匂いが抜けないって言うのかしら。
ねえ、決まった人がいないなら、私とお付き合いしない?」
手を伸ばしてテーブルの上でソニアが俺の手を握ってくる。
途端――。
バン! と俺とソニアの手を上からサーシャが叩いた。
痛い! 凄く痛い!!
「だ、だめ、駄目です! ジョーさんは、ええと、とにかく駄目なんですー!」
「サーシャ、痛いよ……」
「ああっ! ごめんなさい!」
「あら、サーシャとジョーって付き合ってたの? それなら仕方ないから引き下がるけど」
ソニアが挑戦的な目つきでサーシャに顔を向ける。いつもなら強気に返すサーシャだけど、今回は涙目だ。
「つ、付き合って……ない、です」
「……ないです」
俺とサーシャの弱々しい言葉に、更に力を得たようにソニアが華やかな笑顔を浮かべた。
――素が美人って、化粧しなくても美人なんだな。凄いな。
いや、そうじゃなく。
確かに俺とサーシャは付き合ってない。
だけど!!
好き合ってはいると思う!
サーシャがどこまで自覚してるかわからないけど……。
「じゃあ、私がジョーにアプローチしてもいいのよね?」
「あ、あううう……」
畳みかけるようにサーシャに向かって笑顔を向けるソニア。
鬼、鬼だ。あれ、きっとわかっててやってるぞ。
だって、俺の方向いてないもんな。サーシャを一方的に挑発してる。
「確かに……私にはソニアさんを止める権利は……」
サーシャの語尾が掠れたかと思ったら、ぽろぽろと泣き出してしまった!
「サーシャ」
俺が慌てて立ち上がったが、動いたのはソニアの方が早かった。
「ごめーん! サーシャ、冗談よ。ジョーは確かに将来有望だけど、今の時点で恋愛感情があるわけじゃないの。というか、見ていてまどろっこしいのよ、あなたたち! あーん、泣いてるサーシャも可愛いわぁ」
サーシャはソニアにぎゅむっと抱きしめられて、胸に顔を埋めさせられていた。
凄い、胸の谷間にサーシャの顔が完全に埋まってる……。
窒息しないか心配になりそうだ。
「ふええぇん……ソニアさん、ひどい、意地悪ですぅー」
「たまには私が困らせたっていいじゃない? あたふたしてるふたりが面白かったんだものー! あーあ、私も早くいい人を見つけたいわー。物静かで、頼りになって、素敵な人いないかしら」
「あ、あのさ、何にでも機はあるから……。そういうことでわかってもらえるかな」
「わかってるわよ。わかっててちょっとからかっただけよ。あー、でもジョーがフリーだったら本当に狙ったのになー」
「もー、ソニアさんやめてくださいー!」
サーシャがポカポカとソニアを叩く。本気じゃないし補助魔法を掛けていもいないから、それほど痛くはないはずだ。
ソニアは笑い声を立てながらまたサーシャを抱きしめる。その内サーシャは諦めたのか、少し拗ねた様子と照れた様子が混じったような複雑な顔でソニアにされるがままになっていた。
そんなふたりを見ていて、俺は「ちょっと羨ましいな」と思ってしまった。
いや、乳に埋まりたいとかそういうことではなく。
あんな風にじゃれ合うような相手が――アーノルドさんは却下として――俺にはいないから。
その日は昼間の内に睡眠を取り、夜に再度見張りをしたけども狼は出なかった。
村の人の目撃情報も村長が再度まとめてくれていたけど、6匹以上いたという話は一切出なかったらしい。
そして俺たちはカンガを離れ、ネージュへと戻った。
狼はちょっと……内臓がはみ出したりしていたけど……一応買い取りをしてもらえて、いくらか報酬の足しになった。殺人兎も買い取りに出したけど正直こっちの方が割がいい気がした。でも乱獲は良くないよな。
ついでにソニアはエリクさんの推薦で星2に昇格。これは俺たちとパーティーを組んでいるということと、やはり魔力がずば抜けていて単純に攻撃力でいったらネージュ支部所属の風魔法使いの中では上位に入るという点がポイントらしい。
最後にもうひとつ、カンガで聞いた「霊界神タンバーの神殿に異変が起きているのでは?」という件を報告して、その日のギルドでのやるべき事は終わった。
今回は大金が儲かったわけじゃないけど、ソニアのランクが上がったのが大きい。次回からはもっと割のいい依頼を受けられる。
霊界神タンバーの神殿については調査のみの依頼が出され、それは俺たちとは違う星3のパーティーが引き受けていった。
調査が戻ったときに異変が報告されたら、俺たちとアーノルドさんのパーティー合同で仕事を依頼するとあらかじめエリクさんから釘を刺され、その日は解散。
2パーティー合同っていったら相当危ない案件なんだろうな……。神殿の異変、しかも霊界神ってところが怖い。
「それにしても、神殿ってみんな都市の中にあるんだと思ってたよ」
蜜蜂亭でウサギ肉のローストを食べながら、俺はそんな感想をふたりに向かって話してみた。まだまだこの世界には俺の知らないことが多すぎる。
「都市の中にあるのが普通ですよ。実際、ネージュにもタンバー様の神殿はあります」
「えっ!? じゃあ、カンガの北にあるっていうのは?」
「サブカハのタンバー神殿といって、それなりに有名な……早い話が、遺跡のようなものですね。信者や司祭が何かをする場所ではなく、今では出入りする人もいないと聞いた気がします」
「サブカハのタンバー神殿! 聞いたことあるわよ、それ。別名死の神殿ってやつよね。えっ、異変が起きてたとしたらかなりまずい案件じゃない? そこに私たちが行くの? 嫌よぉー、そんな怖いところに行きたくないわー」
「異変が起きてたら、ですけどね。さっきアーノルドさんたちと私たち、と名指しされましたし……。その代わり、星5案件扱いなので報酬は間違いなく高いですよ」
「行くわ」
報酬の話が出るまではビビりまくりだったソニアの目が、一瞬にして据わった。
「大丈夫。サーシャとジョーがいればなんとかなるわよね。それに、名高い勇者アーノルドも一緒なら」
「ソニアが神殿の中で竜巻出したりしなければ、大丈夫だと思うよ」
正直、俺はそれが一番怖い。下手な魔物よりソニアの方が絶対に危ないと思う。
死の神殿か……。一気に冒険者らしくなってきたけど、正直怖いな。
アーノルドさんたちと一緒になるのなら心強いけど。
幽霊が出たらどうしよう。物理攻撃効かないだろうしなあ。
ただ、古屋落としたくらいじゃ古代竜は倒せないから、戦闘能力としてはやはりサーシャの方が上だ。サーシャは集団戦向きではないから、これで俺がもっとサポートできるようになるといいな。
「空間魔法って、案外怖いのね……」
潰れた狼を目に入れないようにしながら、ソニアがぼそりと呟いた。
暗くて細部はよくわからないけど、圧死だから、まあ、いろいろアレだよね、きっと……。
「サーシャ、一応朝になってから村長に確認してもらった方がいいと思う?」
「はい、そうですね。それと、もう一泊して他に残っている狼がいないかも確認した方がいいと思います」
それは確かにサーシャの言う通りだ。
鶏小屋の横に家を出して、俺たちは交代で夜通し見張りをした。
朝になってから村長に狼の死骸を確認してもらい、「おそらく5匹で全部だと思う」と言われたけれど、サーシャの提案通りにもうひと晩様子を見ることを告げるととても喜んでもらえた。
収納してある家畜を元の場所に戻し、村の外れに家を置いて昼間の内に仮眠をすることにした。
宿もあるにはあったんだけど、ぶっちゃけこの家の方が快適なんだよな……。ベッドはちょうど3つあるし、大きな桶を使って入浴もできる。
よし、今度バスタブ的なものをどこかに発注しよう。やっぱり大工ギルドかな。木材としてヒノキとかがあったら、あれで浴槽を作ってもらえたら最高だ。
「それにしても、ジョーって思ったよりずっと頼りになるのね、驚いちゃったわ」
宿を使っていないからと村の人が食事を差し入れしてくれたので、俺たちはテーブルセットを出して食事をしていた。
食卓を3人で囲んでいるときに、ソニアがそんなことを言いながら上目遣いに俺を見てくる。
「空間魔法使いでお金払いがいいから絶対捕まえておこうって思ったんだけど、いつも落ち着いてて戦闘もできるだなんて、お姉さんジョーのこと好きになっちゃいそう」
いや、別に俺は落ち着いてるわけじゃなくて、顔に出ないだけなんだけど。
そんなことを言って笑うから、たちが悪いな!
「ソニアさん、冒険者は嫌いなんじゃなかったんですか?」
俺が「どう返せば血を見ずにこの場を収められるだろう」と悩んでいる間に、サーシャが固い声で割り込んでくる。ソニアはそんなサーシャを見て、ふふふっと妖艶な笑みを浮かべた。
「荒っぽくて声の大きい人とか嫌いよ。いかにも戦士に多いタイプ。師匠もそのタイプよね。まあ、あの人はいろんな意味で別枠だけど。でもジョーって割りと物静かじゃない? 冒険者らしさがないのよね」
「そ、それは冒険者歴が浅いからで、その内俺も『冒険者!』ってオーラが出ると……」
「ないわね。この前勇者アーノルドを見かけたけど、格好いいけどなーんか違うのよ。やっぱり血の匂いが抜けないって言うのかしら。
ねえ、決まった人がいないなら、私とお付き合いしない?」
手を伸ばしてテーブルの上でソニアが俺の手を握ってくる。
途端――。
バン! と俺とソニアの手を上からサーシャが叩いた。
痛い! 凄く痛い!!
「だ、だめ、駄目です! ジョーさんは、ええと、とにかく駄目なんですー!」
「サーシャ、痛いよ……」
「ああっ! ごめんなさい!」
「あら、サーシャとジョーって付き合ってたの? それなら仕方ないから引き下がるけど」
ソニアが挑戦的な目つきでサーシャに顔を向ける。いつもなら強気に返すサーシャだけど、今回は涙目だ。
「つ、付き合って……ない、です」
「……ないです」
俺とサーシャの弱々しい言葉に、更に力を得たようにソニアが華やかな笑顔を浮かべた。
――素が美人って、化粧しなくても美人なんだな。凄いな。
いや、そうじゃなく。
確かに俺とサーシャは付き合ってない。
だけど!!
好き合ってはいると思う!
サーシャがどこまで自覚してるかわからないけど……。
「じゃあ、私がジョーにアプローチしてもいいのよね?」
「あ、あううう……」
畳みかけるようにサーシャに向かって笑顔を向けるソニア。
鬼、鬼だ。あれ、きっとわかっててやってるぞ。
だって、俺の方向いてないもんな。サーシャを一方的に挑発してる。
「確かに……私にはソニアさんを止める権利は……」
サーシャの語尾が掠れたかと思ったら、ぽろぽろと泣き出してしまった!
「サーシャ」
俺が慌てて立ち上がったが、動いたのはソニアの方が早かった。
「ごめーん! サーシャ、冗談よ。ジョーは確かに将来有望だけど、今の時点で恋愛感情があるわけじゃないの。というか、見ていてまどろっこしいのよ、あなたたち! あーん、泣いてるサーシャも可愛いわぁ」
サーシャはソニアにぎゅむっと抱きしめられて、胸に顔を埋めさせられていた。
凄い、胸の谷間にサーシャの顔が完全に埋まってる……。
窒息しないか心配になりそうだ。
「ふええぇん……ソニアさん、ひどい、意地悪ですぅー」
「たまには私が困らせたっていいじゃない? あたふたしてるふたりが面白かったんだものー! あーあ、私も早くいい人を見つけたいわー。物静かで、頼りになって、素敵な人いないかしら」
「あ、あのさ、何にでも機はあるから……。そういうことでわかってもらえるかな」
「わかってるわよ。わかっててちょっとからかっただけよ。あー、でもジョーがフリーだったら本当に狙ったのになー」
「もー、ソニアさんやめてくださいー!」
サーシャがポカポカとソニアを叩く。本気じゃないし補助魔法を掛けていもいないから、それほど痛くはないはずだ。
ソニアは笑い声を立てながらまたサーシャを抱きしめる。その内サーシャは諦めたのか、少し拗ねた様子と照れた様子が混じったような複雑な顔でソニアにされるがままになっていた。
そんなふたりを見ていて、俺は「ちょっと羨ましいな」と思ってしまった。
いや、乳に埋まりたいとかそういうことではなく。
あんな風にじゃれ合うような相手が――アーノルドさんは却下として――俺にはいないから。
その日は昼間の内に睡眠を取り、夜に再度見張りをしたけども狼は出なかった。
村の人の目撃情報も村長が再度まとめてくれていたけど、6匹以上いたという話は一切出なかったらしい。
そして俺たちはカンガを離れ、ネージュへと戻った。
狼はちょっと……内臓がはみ出したりしていたけど……一応買い取りをしてもらえて、いくらか報酬の足しになった。殺人兎も買い取りに出したけど正直こっちの方が割がいい気がした。でも乱獲は良くないよな。
ついでにソニアはエリクさんの推薦で星2に昇格。これは俺たちとパーティーを組んでいるということと、やはり魔力がずば抜けていて単純に攻撃力でいったらネージュ支部所属の風魔法使いの中では上位に入るという点がポイントらしい。
最後にもうひとつ、カンガで聞いた「霊界神タンバーの神殿に異変が起きているのでは?」という件を報告して、その日のギルドでのやるべき事は終わった。
今回は大金が儲かったわけじゃないけど、ソニアのランクが上がったのが大きい。次回からはもっと割のいい依頼を受けられる。
霊界神タンバーの神殿については調査のみの依頼が出され、それは俺たちとは違う星3のパーティーが引き受けていった。
調査が戻ったときに異変が報告されたら、俺たちとアーノルドさんのパーティー合同で仕事を依頼するとあらかじめエリクさんから釘を刺され、その日は解散。
2パーティー合同っていったら相当危ない案件なんだろうな……。神殿の異変、しかも霊界神ってところが怖い。
「それにしても、神殿ってみんな都市の中にあるんだと思ってたよ」
蜜蜂亭でウサギ肉のローストを食べながら、俺はそんな感想をふたりに向かって話してみた。まだまだこの世界には俺の知らないことが多すぎる。
「都市の中にあるのが普通ですよ。実際、ネージュにもタンバー様の神殿はあります」
「えっ!? じゃあ、カンガの北にあるっていうのは?」
「サブカハのタンバー神殿といって、それなりに有名な……早い話が、遺跡のようなものですね。信者や司祭が何かをする場所ではなく、今では出入りする人もいないと聞いた気がします」
「サブカハのタンバー神殿! 聞いたことあるわよ、それ。別名死の神殿ってやつよね。えっ、異変が起きてたとしたらかなりまずい案件じゃない? そこに私たちが行くの? 嫌よぉー、そんな怖いところに行きたくないわー」
「異変が起きてたら、ですけどね。さっきアーノルドさんたちと私たち、と名指しされましたし……。その代わり、星5案件扱いなので報酬は間違いなく高いですよ」
「行くわ」
報酬の話が出るまではビビりまくりだったソニアの目が、一瞬にして据わった。
「大丈夫。サーシャとジョーがいればなんとかなるわよね。それに、名高い勇者アーノルドも一緒なら」
「ソニアが神殿の中で竜巻出したりしなければ、大丈夫だと思うよ」
正直、俺はそれが一番怖い。下手な魔物よりソニアの方が絶対に危ないと思う。
死の神殿か……。一気に冒険者らしくなってきたけど、正直怖いな。
アーノルドさんたちと一緒になるのなら心強いけど。
幽霊が出たらどうしよう。物理攻撃効かないだろうしなあ。
0
お気に入りに追加
54
あなたにおすすめの小説

【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。

【完結】聖女を害した公爵令嬢の私は国外追放をされ宿屋で住み込み女中をしております。え、偽聖女だった? ごめんなさい知りません。
藍生蕗
恋愛
かれこれ五年ほど前、公爵令嬢だった私───オリランダは、王太子の婚約者と実家の娘の立場の両方を聖女であるメイルティン様に奪われた事を許せずに、彼女を害してしまいました。しかしそれが王太子と実家から不興を買い、私は国外追放をされてしまいます。
そうして私は自らの罪と向き合い、平民となり宿屋で住み込み女中として過ごしていたのですが……
偽聖女だった? 更にどうして偽聖女の償いを今更私がしなければならないのでしょうか? とりあえず今幸せなので帰って下さい。
※ 設定は甘めです
※ 他のサイトにも投稿しています
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?

二度目の召喚なんて、聞いてません!
みん
恋愛
私─神咲志乃は4年前の夏、たまたま学校の図書室に居た3人と共に異世界へと召喚されてしまった。
その異世界で淡い恋をした。それでも、志乃は義務を果たすと居残ると言う他の3人とは別れ、1人日本へと還った。
それから4年が経ったある日。何故かまた、異世界へと召喚されてしまう。「何で!?」
❋相変わらずのゆるふわ設定と、メンタルは豆腐並みなので、軽い気持ちで読んでいただけると助かります。
❋気を付けてはいますが、誤字が多いかもしれません。
❋他視点の話があります。

巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。

【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

異世界に来たからといってヒロインとは限らない
あろまりん
ファンタジー
※ようやく修正終わりました!加筆&纏めたため、26~50までは欠番とします(笑)これ以降の番号振り直すなんて無理!
ごめんなさい、変な番号降ってますが、内容は繋がってますから許してください!!!※
ファンタジー小説大賞結果発表!!!
\9位/ ٩( 'ω' )و \奨励賞/
(嬉しかったので自慢します)
書籍化は考えていま…いな…してみたく…したいな…(ゲフンゲフン)
変わらず応援して頂ければと思います。よろしくお願いします!
(誰かイラスト化してくれる人いませんか?)←他力本願
※誤字脱字報告につきましては、返信等一切しませんのでご了承ください。しかるべき時期に手直しいたします。
* * *
やってきました、異世界。
学生の頃は楽しく読みました、ラノベ。
いえ、今でも懐かしく読んでます。
好きですよ?異世界転移&転生モノ。
だからといって自分もそうなるなんて考えませんよね?
『ラッキー』と思うか『アンラッキー』と思うか。
実際来てみれば、乙女ゲームもかくやと思う世界。
でもね、誰もがヒロインになる訳じゃないんですよ、ホント。
モブキャラの方が楽しみは多いかもしれないよ?
帰る方法を探して四苦八苦?
はてさて帰る事ができるかな…
アラフォー女のドタバタ劇…?かな…?
***********************
基本、ノリと勢いで書いてます。
どこかで見たような展開かも知れません。
暇つぶしに書いている作品なので、多くは望まないでくださると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる