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ネージュ編
7 イスワの村
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翌朝、川の近くにある共同風呂に入ってから、俺はサーシャと一緒に村の散策をすることになった。
クエリーさんは商談。それが終わるまで俺たちは自由時間だ。
この村は、凄く馴染みのある感じの田舎感があっていい。
恐ろしく澄んだ水の流れる川があって、他にも何ヶ所か湧き水の出る池がある。
そして、村以上街未満程度の人がいて、広大なブドウ畑が広がっている。
まだ葉が出る時期ではないのか枝しか見えないけど、ゴツゴツした枝の感じからどう見てもブドウ。但し、俺が日本で馴染みがあったブドウ棚じゃなくて、海外の写真で見るようなブドウ畑だった。葉っぱがないので、立てた棒に枝を巻き付かせているのがよく見える。
「このイスワの村にも、神様にまつわる伝説があるんですよ」
「えっ、女神テトゥーコの?」
「いえ、薬の神、イエヤッスです。昔、この周辺の村が飢饉と疫病に苦しんでいたときに村長が一心に祈りを捧げていたところ、夢の中にイエヤッス様が現れ、片手にブドウを持ってこれを栽培して広めなさいとお告げを下さったそうです。そして、村長が目を覚ますと彼の手の中にはブドウの種が握られていたとか」
「どっかで聞いた話!」
イエヤッスって、徳川家康だよな!? こっちでは薬の神扱いなのか!
それに、そのブドウの話、めちゃくちゃ聞いたことがある。あれは薬師如来だったと思うけど、ワインを作る漫画で甲州のブドウ伝説として出てきた。
思わず叫んでしまった俺にサーシャが目を丸くしていた。
「ジョーさんの世界にも同じような話があるんですね! びっくりです」
「俺も驚きだよ……」
そして、若干疲れた。テトゥーコの次はイエヤッスか。この世界、どっかで日本と繋がってるのか?
機会があったら地図とか見せてもらおう。日本列島の形してたら笑える。
もう、ここに温泉があったら「イスワの村」じゃなくて「石和温泉」って言い間違えそうだ。
一旦そう思ってしまうと、山梨の田舎の村を、コスプレした人たちが歩き回ってるように思えてしまうから怖い。
違う違う、これはコスプレじゃないし、異世界で現実。その証拠に、昨日はドラゴンも見たし。
……うん、大分混乱が収まってきた。ドラゴンに現実味を求める日が来るなんて、思ってもみなかった。
「あっ、魚がいる!」
池のひとつを覗き込んだ俺は、キラキラと光る何かに気付いて、それが魚だとわかってちょっと興奮してしまった。
これはニジマスだな。海で養殖してたら俺の大好きなトラウトサーモンなんだが、生憎ここは淡水だ。それでも刺身とか塩焼きは美味しいだろう。
「イスワのニジマスはワインの次に有名ですね。これを食べに来る人もいるくらいですよ。私も好きなんです。お昼ご飯に食べませんか?」
「食べる食べる。俺も好きなんだ」
「よかったー! 実は今までアーノルドさんとレヴィさんが骨の多いお魚苦手だったから、2回に1回は避けられちゃったんですよね」
「こ、子供か……」
「ふふっ、よくメリンダさんが同じことを言って叱ってましたよ」
「……サーシャはさ、本当はアーノルドさんたちのパーティーに戻りたい?」
俺の言葉に、ふっとサーシャが真顔で振り向いた。
金色の長い髪は一本の三つ編みに束ねられていて、頬の辺りに後れ毛がまとわりついている。
その紫色の目は――悲しそうではなかった。
「いいえ」
ゆっくりとそう言って、彼女は微笑んだ。
「ただ、懐かしく思うだけです。私はあそこしか知らなかったので。
年上の人たちばかりで、みなさん私の事を可愛がってくれました。――だからこそ、私を切り捨てざるを得なかったのは、みなさんにとって酷く辛いことだったはずです。アーノルドさんたちは覚悟してその痛みを受け入れました。だから、私も受け入れなければ」
「サーシャは……」
俺はそこまで言って口をつぐんだ。優しいね、とも強いね、とも言いたかった。でも多分口に出したら薄っぺらになってしまいそうで。
どうしたらいいかわからなくて、今は盾を背負っていない背中を軽くぽんぽんと叩く。
「宿屋の調理場って借りられるかな? 俺、釣ったニジマス料理したこと何度かあるから、ニジマス買っていって美味しいもの作るよ」
「ジョーさん料理できるんですね、凄い! わあ、楽しみです!」
村の食料品店でいくつかの食材を買って、俺は宿の調理場を借りてニジマスの調理を始めた。手早くニジマスを捌いて内臓を抜き、包丁の背でこすって鱗を取り、水気を拭き取って削った岩塩と潰した胡椒を振る。
胡椒は昔は黄金より高価とか言われたそうだけど、この世界にはちょっと値が張るけども普通に流通していた。醤油があれば刺身にしたいところだったけど、ないからムニエルだ。
程良くニジマスに塩が馴染んだところで小麦粉をまぶして、竈っぽいコンロの上に置いたフライパンにバターをちょっとたっぷり入れて、表面がカリッとするように焼く。
火加減の調節は、薪の出し入れでやる。この辺は俺はお手の物だ。まさかワンゲルが異世界でこんなに役に立つとは思わなかった……。
ニジマスを丸ごと焼き上げたムニエルが出来上がったら、皿にニジマスを移してからフライパンに残った焦がしバターでソースを作る。
フライパンに白ワインを少し入れてレモンを搾って、もう一度火に掛けてアルコールを飛ばしたらレモンバターソースの完成。これを皿に盛り付けたムニエルに掛けて――。
というところで、俺は宿の主人が俺の手元をじーっと見ているのに気付いてしまった。
「なんですか?」
「いや、なかなかいい手際だと思ってなあ。へえ、レモンをねえ……すまんが、そのソースを味見させてもらえないか?」
「いいですよ」
フライパンに残ったレモンソースをスプーンですくい、じっくりと味わいながら宿の主人は何度も頷いていた。
「うん、いい味だ! 塩気は薄いがニジマスの方に塩を振っていたからちょうどいいだろうな。うちで出させてもらってもいいか? 考案料は払う」
「いいですよ。それに、俺が考えたわけじゃないので考案料はいらないです。そうですね――」
俺はちょっと考えた。お金をもらえればもちろん嬉しいけども、サーシャならどう言うだろうと思ったのだ。
「この料理がいろんな人に美味しいと言われて、この村がもっと賑わえばいいと思います。ニジマスは俺も好物ですから、もっと広まればいい」
「そうか! ニジマスが好きか! それなら、また近くに来たら泊まってくれ。とびきりのニジマスを用意して食べさせてやるよ」
「ありがとうございます、嬉しいです」
俺は精一杯笑顔を作ったけど、どのくらい笑顔に見えていたかはわからない。
皿を持って行ってテーブルに座っているサーシャに出したら大喜びしていた。
幸せそうに目尻を下げて「おいひいれす~」と言いながらぺろりと食べて、皿に残ったソースもパンに付けて完食していた。
確かに、我ながらカリッとした皮とふんわりとした身がうまく焼けていたし、適当に振った塩も良い塩梅だった。コクのあるレモンバターソースがアクセントになって淡泊な身によく合っていた。
1匹じゃなくて、ひとり当たり2匹くらい作れば良かったな。そしたら宿の主人にも試食させてあげられたんだが。
とにかくサーシャはいい食べっぷりだ。作って良かった。
もっと料理は覚えよう。こんなに喜んでもらえるなら。
現代日本でされていたアレンジなら、結構思い出せるはずだ。
午後になったらクエリーさんが俺たちを迎えに来たので、大量のワイン樽の数を数えて、それをクエリーさんにちゃんとメモして置いて貰って、それから魔法収納空間へと入れた。
馬に乗った護衛の人たちに前後を挟まれながら、またゴトゴトと荷馬車に揺られて俺たちはイスワの村からネージュへ向けての帰路に着いた。
ネージュに戻ったら、ようやくギルド登録だ。
クエリーさんは商談。それが終わるまで俺たちは自由時間だ。
この村は、凄く馴染みのある感じの田舎感があっていい。
恐ろしく澄んだ水の流れる川があって、他にも何ヶ所か湧き水の出る池がある。
そして、村以上街未満程度の人がいて、広大なブドウ畑が広がっている。
まだ葉が出る時期ではないのか枝しか見えないけど、ゴツゴツした枝の感じからどう見てもブドウ。但し、俺が日本で馴染みがあったブドウ棚じゃなくて、海外の写真で見るようなブドウ畑だった。葉っぱがないので、立てた棒に枝を巻き付かせているのがよく見える。
「このイスワの村にも、神様にまつわる伝説があるんですよ」
「えっ、女神テトゥーコの?」
「いえ、薬の神、イエヤッスです。昔、この周辺の村が飢饉と疫病に苦しんでいたときに村長が一心に祈りを捧げていたところ、夢の中にイエヤッス様が現れ、片手にブドウを持ってこれを栽培して広めなさいとお告げを下さったそうです。そして、村長が目を覚ますと彼の手の中にはブドウの種が握られていたとか」
「どっかで聞いた話!」
イエヤッスって、徳川家康だよな!? こっちでは薬の神扱いなのか!
それに、そのブドウの話、めちゃくちゃ聞いたことがある。あれは薬師如来だったと思うけど、ワインを作る漫画で甲州のブドウ伝説として出てきた。
思わず叫んでしまった俺にサーシャが目を丸くしていた。
「ジョーさんの世界にも同じような話があるんですね! びっくりです」
「俺も驚きだよ……」
そして、若干疲れた。テトゥーコの次はイエヤッスか。この世界、どっかで日本と繋がってるのか?
機会があったら地図とか見せてもらおう。日本列島の形してたら笑える。
もう、ここに温泉があったら「イスワの村」じゃなくて「石和温泉」って言い間違えそうだ。
一旦そう思ってしまうと、山梨の田舎の村を、コスプレした人たちが歩き回ってるように思えてしまうから怖い。
違う違う、これはコスプレじゃないし、異世界で現実。その証拠に、昨日はドラゴンも見たし。
……うん、大分混乱が収まってきた。ドラゴンに現実味を求める日が来るなんて、思ってもみなかった。
「あっ、魚がいる!」
池のひとつを覗き込んだ俺は、キラキラと光る何かに気付いて、それが魚だとわかってちょっと興奮してしまった。
これはニジマスだな。海で養殖してたら俺の大好きなトラウトサーモンなんだが、生憎ここは淡水だ。それでも刺身とか塩焼きは美味しいだろう。
「イスワのニジマスはワインの次に有名ですね。これを食べに来る人もいるくらいですよ。私も好きなんです。お昼ご飯に食べませんか?」
「食べる食べる。俺も好きなんだ」
「よかったー! 実は今までアーノルドさんとレヴィさんが骨の多いお魚苦手だったから、2回に1回は避けられちゃったんですよね」
「こ、子供か……」
「ふふっ、よくメリンダさんが同じことを言って叱ってましたよ」
「……サーシャはさ、本当はアーノルドさんたちのパーティーに戻りたい?」
俺の言葉に、ふっとサーシャが真顔で振り向いた。
金色の長い髪は一本の三つ編みに束ねられていて、頬の辺りに後れ毛がまとわりついている。
その紫色の目は――悲しそうではなかった。
「いいえ」
ゆっくりとそう言って、彼女は微笑んだ。
「ただ、懐かしく思うだけです。私はあそこしか知らなかったので。
年上の人たちばかりで、みなさん私の事を可愛がってくれました。――だからこそ、私を切り捨てざるを得なかったのは、みなさんにとって酷く辛いことだったはずです。アーノルドさんたちは覚悟してその痛みを受け入れました。だから、私も受け入れなければ」
「サーシャは……」
俺はそこまで言って口をつぐんだ。優しいね、とも強いね、とも言いたかった。でも多分口に出したら薄っぺらになってしまいそうで。
どうしたらいいかわからなくて、今は盾を背負っていない背中を軽くぽんぽんと叩く。
「宿屋の調理場って借りられるかな? 俺、釣ったニジマス料理したこと何度かあるから、ニジマス買っていって美味しいもの作るよ」
「ジョーさん料理できるんですね、凄い! わあ、楽しみです!」
村の食料品店でいくつかの食材を買って、俺は宿の調理場を借りてニジマスの調理を始めた。手早くニジマスを捌いて内臓を抜き、包丁の背でこすって鱗を取り、水気を拭き取って削った岩塩と潰した胡椒を振る。
胡椒は昔は黄金より高価とか言われたそうだけど、この世界にはちょっと値が張るけども普通に流通していた。醤油があれば刺身にしたいところだったけど、ないからムニエルだ。
程良くニジマスに塩が馴染んだところで小麦粉をまぶして、竈っぽいコンロの上に置いたフライパンにバターをちょっとたっぷり入れて、表面がカリッとするように焼く。
火加減の調節は、薪の出し入れでやる。この辺は俺はお手の物だ。まさかワンゲルが異世界でこんなに役に立つとは思わなかった……。
ニジマスを丸ごと焼き上げたムニエルが出来上がったら、皿にニジマスを移してからフライパンに残った焦がしバターでソースを作る。
フライパンに白ワインを少し入れてレモンを搾って、もう一度火に掛けてアルコールを飛ばしたらレモンバターソースの完成。これを皿に盛り付けたムニエルに掛けて――。
というところで、俺は宿の主人が俺の手元をじーっと見ているのに気付いてしまった。
「なんですか?」
「いや、なかなかいい手際だと思ってなあ。へえ、レモンをねえ……すまんが、そのソースを味見させてもらえないか?」
「いいですよ」
フライパンに残ったレモンソースをスプーンですくい、じっくりと味わいながら宿の主人は何度も頷いていた。
「うん、いい味だ! 塩気は薄いがニジマスの方に塩を振っていたからちょうどいいだろうな。うちで出させてもらってもいいか? 考案料は払う」
「いいですよ。それに、俺が考えたわけじゃないので考案料はいらないです。そうですね――」
俺はちょっと考えた。お金をもらえればもちろん嬉しいけども、サーシャならどう言うだろうと思ったのだ。
「この料理がいろんな人に美味しいと言われて、この村がもっと賑わえばいいと思います。ニジマスは俺も好物ですから、もっと広まればいい」
「そうか! ニジマスが好きか! それなら、また近くに来たら泊まってくれ。とびきりのニジマスを用意して食べさせてやるよ」
「ありがとうございます、嬉しいです」
俺は精一杯笑顔を作ったけど、どのくらい笑顔に見えていたかはわからない。
皿を持って行ってテーブルに座っているサーシャに出したら大喜びしていた。
幸せそうに目尻を下げて「おいひいれす~」と言いながらぺろりと食べて、皿に残ったソースもパンに付けて完食していた。
確かに、我ながらカリッとした皮とふんわりとした身がうまく焼けていたし、適当に振った塩も良い塩梅だった。コクのあるレモンバターソースがアクセントになって淡泊な身によく合っていた。
1匹じゃなくて、ひとり当たり2匹くらい作れば良かったな。そしたら宿の主人にも試食させてあげられたんだが。
とにかくサーシャはいい食べっぷりだ。作って良かった。
もっと料理は覚えよう。こんなに喜んでもらえるなら。
現代日本でされていたアレンジなら、結構思い出せるはずだ。
午後になったらクエリーさんが俺たちを迎えに来たので、大量のワイン樽の数を数えて、それをクエリーさんにちゃんとメモして置いて貰って、それから魔法収納空間へと入れた。
馬に乗った護衛の人たちに前後を挟まれながら、またゴトゴトと荷馬車に揺られて俺たちはイスワの村からネージュへ向けての帰路に着いた。
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