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ネージュ編
6 空間魔法、本領発揮(多分3割くらい)
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俺は古代龍を収納するために、目一杯見えないファスナーを引いた。そして、「入れ」と念じると巨大な古代龍がスッと消える。
「うう、やっぱり凄いです! 毎回この場でドラゴンを捌いて、持てるだけ持って帰っていたんですよ。これなら本当に何も無駄にしないで済みます」
「うん、それならよかった」
サーシャがべた褒めしてくれるから俺は照れたけど、多分顔には出ない。
「空間魔法の一番凄いところって、魔法収納空間の中では時間が止まるってところだと思うんですよね。いつもは腐らせたりしないように冬にドラゴンを倒してたんですが、今回はこのまま冒険者ギルドの素材買い取り窓口に持って行けますね」
「俺よりサーシャの方が空間魔法に詳しいな」
「ジョーさん、習得するのに何も知識がなかったからですよ。女神テトゥーコから与えられた時に説明もあまりなかったんでは?」
「うん、レベルが上がると移動もできるようになるってことと、本当は面倒な詠唱があるけど転移者だからやらなくていいってことくらいしか教わらなかった」
「テトゥーコ様は知識の神ですが、何から何まで与えて教えるというよりは、学ぶことを重んじられるのです。おそらく、空間魔法のことをこちらの世界でジョーさん自身が学んでいくことを期待されているのかと」
なんだそれ、ちょっと面倒だな。
でも、何から何まで与えないで学ぶことを重んじるというのは正しいかもしれない。俺は想定外のトラブルでこちらで生きることを余儀なくされたけど、言葉が通じるとか看板の字が読めるとか、そういう恩恵も空間魔法以外に授かっているからそれくらいの努力は当たり前だろう。
「さて、帰りなんですが、乗せてもらった荷馬車の目的地の村がこの先にありますが、そこへ行ってみますか? ネージュは大きな街ですから、きっとそっちへ荷馬車が戻ると思うんですよね」
「ネージュ?」
「あ、私たちが会った街の名前です。この国では王都ハロンズの次に大きい街なんですよ」
「へえ、そうなんだ。帰ったら一度じっくり歩いてみたいな」
「はい! 私、案内しますね! そうだ、だったらやっぱりこの先の村へ行きましょう。イスワの村といって、ワインが有名なんです。せっかくですから、一緒にたくさんこの世界のいろんなところを見て歩きましょう」
ああ、俺はやっぱりサーシャに出会えて良かった。
俺がこっちに来てから約一週間、最初は泣きもしたけども、沈み込まずにいられたのは常に前向きな彼女がいたからだ。
今も笑顔で、俺を励ますようにこれから先に楽しいことがあると思わせてくれる。
「そうだね、ありがとう。じゃあ、行こうか」
「山を下っていけば道にぶつかりますから、そうしたら東へ道なりに進めば夜までには着くと思います」
「それじゃあ、急ごう」
「はいっ!」
俺たちは急いで山を下り始めた。山は登るよりも下る方が本当は危ない。身軽だからって無茶をすると思わぬ怪我をするかもしれないから、そこは慎重に。
来たときとは逆で、見晴らしのいい灌木の茂る場所の向こうには、色濃い緑が見えた。
獣道らしきものは少し見かけるけども、とにかく下草を踏みしめながら下へと向かう。
俺たちは1時間半程度で荷馬車で来た道をみつけて、磁石で方角を確かめて東へと向かった、
……よかった、富士山と違って青木ヶ原樹海みたいのが広がってなくて。
あれ、部活のやつらと夏休みに一度行ったことがあるけど、本当に磁石狂うんだよな。
イスワの村に着いたのは夕暮れ時だった。まずは宿屋へと向かい、無事に今晩の宿を取ることができた。よく小説で見るような、1階が食堂兼酒場で2階が宿泊施設という形態だ。
ふたりで1部屋と聞いて俺はちょっとうろたえた。今までは野宿で個別のテントに寝ていたから、「ひとつの部屋に女の子と泊まる」なんて、それだけでビビってしまう。
頼めば衝立貸してくれるらしいんだけど。それって、衝立の向こうでサーシャが着替えるってことで。
……やばい、これ以上考えちゃいけない。
「俺と一緒の部屋でいいの?」
「お金には余裕がありますが、ひとり1部屋なんて贅沢はさすがに」
さすがのサーシャも真顔だった。た、確かに、現代日本の感覚と一緒にしたらいけないんだろうな、そこは。
「もしかして、アーノルドさんたちと一緒のときも?」
「もちろんです。大きな部屋ならベッドが6個置いてありますから。ベッドがあるだけいいんですよ? 場所によっては部屋が埋まってて、ただの板敷きの大部屋に雑魚寝の時もありました。この広さにベッドがふたつだけの部屋なんて、私も初めてです。贅沢な気分になりますね」
「あ、ごめん。余計なお金使わせて。頑張って稼げるようにするよ」
「いえ、古代龍を売ったらかなりのお金が入ってきますよ。いつもなら半分も持ち帰れないところですから、むしろジョーさんのおかげで、ネージュに戻ればちょっとした小金持ちになれるくらいです」
「それを聞いて安心したよ」
俺は全くと言っていいほど何もしていないんだけど、荷物の効率の良い運搬こそ空間魔法の最大の利点だろうな。
しかも、この宿屋で思わぬラッキーな出来事があった。
俺たちをネージュから乗せてきてくれた荷馬車の商人が、同じ宿屋に泊まっていたのだ。
当たり前と言えば当たり前だけど。
「こんばんは、クエリーさん。お仕事は順調に進まれましたか?」
「おお、サーシャちゃんとジョーくんじゃないか。ドラゴンを狩りに行ったんじゃなかったのかい?」
機嫌良くワインを傾けながら手を上げたのは、ルゴシ・クエリーさんという商人だ。
ネージュに商店を開いていて、もっと店を大きくするのが夢らしい。
「はい、古代龍を倒して、今はジョーさんの空間魔法でしまってあります」
「古代龍!? 古代龍を倒したのかい? 『殴り聖女』といえばとんでもなく強いって評判だから、サーシャちゃんと初めて話した時はこんな華奢な子がって面食らったもんだが。ただのドラゴンじゃなくて古代龍とは全く驚きだよ。それに空間魔法! へええ、ジョーくんがねえ」
クエリーさんは目を剥いて驚いていた。その反応を見るに、本当に空間魔法の使い手は珍しいみたいだ。あと、サーシャの評判とのギャップについては完全にクエリーさんと一致で、思わず笑いそうになった。
「あの、よろしければ帰りも乗せていってもらえませんか?」
「うーん、難しいかもしれないなあ。行きはまだ場所に隙間があったが、帰りは樽でワインを積んでいくからねえ」
「そうですね、いえ、気にしないでください」
「あ、あの」
サーシャが肩を落としたのを見て、思わず俺は口を挟んでいた。サーシャとクエリーさんが同時にこちらを見る。
「俺の空間魔法でワインを収納するので、荷台に乗せてもらえませんか? そうしたら荷物も軽くなるから移動も少し早くなるかもしれませんし、仕入れを増やしても運搬に支障は出ません」
俺の言葉にクエリーさんは驚いた顔をして膝を打った。しかし、そのすぐ後に顎をさすりながら考え込んでしまう。
「うーん、それはそうだが、空間魔法に入れたワインを持ち逃げされたりしたら大損になるからなあ……」
「では、これを保証書代わりにお持ちください。ネージュに着いてジョーさんがワインを全部出し終えたら返していただければ結構です」
サーシャは革でできた四角いものを差し出した。それには焼き印で星印が5つと、何かの紋章が押されている。
「ギルドの身分証じゃないか! サーシャちゃん、これがなかったらギルドでの古代龍の買い取りも何もできなくなるんだろう?」
「はい。ですけど、ジョーさんと私の信用を形にするには、それなりに価値のあるものをお預けしないといけないと思いましたので」
「……よしわかった! これは俺からの依頼だ。明日ワインを仕入れるから、ジョーくんの空間魔法でネージュまで運搬して欲しい。報酬は、帰りの荷台に乗せていくことと、1000マギルでどうだい?」
1000マギルの価値と、それが報酬として妥当かがわからなかったので俺はサーシャに視線を送った。俺のヘルプアイにサーシャは軽く微笑んで頷いてみせる。
「荷物の量がそれほどでもないですし、荷馬車に乗せていただけるのでそれでいいと思います。よろしくお願いします」
「よし、今日運んできた荷はこっちで買い取ってもらったから、仕入れられるだけ仕入れよう! 一稼ぎするぞ!」
後でサーシャに聞いたら、1000マギルは運搬の報酬としてはかなり安いけども、こちらから持ちかけた話だし、荷馬車にも乗せてもらえるのでそれで手を打ったらしい。
だいたい価値としては、この宿屋にふたりで泊まるのに掛かったのと同じだから1万円くらいかな。
何の労力もなしに、「ついで」で1万円ならラッキーかな? 日当としては低いけど。
「うう、やっぱり凄いです! 毎回この場でドラゴンを捌いて、持てるだけ持って帰っていたんですよ。これなら本当に何も無駄にしないで済みます」
「うん、それならよかった」
サーシャがべた褒めしてくれるから俺は照れたけど、多分顔には出ない。
「空間魔法の一番凄いところって、魔法収納空間の中では時間が止まるってところだと思うんですよね。いつもは腐らせたりしないように冬にドラゴンを倒してたんですが、今回はこのまま冒険者ギルドの素材買い取り窓口に持って行けますね」
「俺よりサーシャの方が空間魔法に詳しいな」
「ジョーさん、習得するのに何も知識がなかったからですよ。女神テトゥーコから与えられた時に説明もあまりなかったんでは?」
「うん、レベルが上がると移動もできるようになるってことと、本当は面倒な詠唱があるけど転移者だからやらなくていいってことくらいしか教わらなかった」
「テトゥーコ様は知識の神ですが、何から何まで与えて教えるというよりは、学ぶことを重んじられるのです。おそらく、空間魔法のことをこちらの世界でジョーさん自身が学んでいくことを期待されているのかと」
なんだそれ、ちょっと面倒だな。
でも、何から何まで与えないで学ぶことを重んじるというのは正しいかもしれない。俺は想定外のトラブルでこちらで生きることを余儀なくされたけど、言葉が通じるとか看板の字が読めるとか、そういう恩恵も空間魔法以外に授かっているからそれくらいの努力は当たり前だろう。
「さて、帰りなんですが、乗せてもらった荷馬車の目的地の村がこの先にありますが、そこへ行ってみますか? ネージュは大きな街ですから、きっとそっちへ荷馬車が戻ると思うんですよね」
「ネージュ?」
「あ、私たちが会った街の名前です。この国では王都ハロンズの次に大きい街なんですよ」
「へえ、そうなんだ。帰ったら一度じっくり歩いてみたいな」
「はい! 私、案内しますね! そうだ、だったらやっぱりこの先の村へ行きましょう。イスワの村といって、ワインが有名なんです。せっかくですから、一緒にたくさんこの世界のいろんなところを見て歩きましょう」
ああ、俺はやっぱりサーシャに出会えて良かった。
俺がこっちに来てから約一週間、最初は泣きもしたけども、沈み込まずにいられたのは常に前向きな彼女がいたからだ。
今も笑顔で、俺を励ますようにこれから先に楽しいことがあると思わせてくれる。
「そうだね、ありがとう。じゃあ、行こうか」
「山を下っていけば道にぶつかりますから、そうしたら東へ道なりに進めば夜までには着くと思います」
「それじゃあ、急ごう」
「はいっ!」
俺たちは急いで山を下り始めた。山は登るよりも下る方が本当は危ない。身軽だからって無茶をすると思わぬ怪我をするかもしれないから、そこは慎重に。
来たときとは逆で、見晴らしのいい灌木の茂る場所の向こうには、色濃い緑が見えた。
獣道らしきものは少し見かけるけども、とにかく下草を踏みしめながら下へと向かう。
俺たちは1時間半程度で荷馬車で来た道をみつけて、磁石で方角を確かめて東へと向かった、
……よかった、富士山と違って青木ヶ原樹海みたいのが広がってなくて。
あれ、部活のやつらと夏休みに一度行ったことがあるけど、本当に磁石狂うんだよな。
イスワの村に着いたのは夕暮れ時だった。まずは宿屋へと向かい、無事に今晩の宿を取ることができた。よく小説で見るような、1階が食堂兼酒場で2階が宿泊施設という形態だ。
ふたりで1部屋と聞いて俺はちょっとうろたえた。今までは野宿で個別のテントに寝ていたから、「ひとつの部屋に女の子と泊まる」なんて、それだけでビビってしまう。
頼めば衝立貸してくれるらしいんだけど。それって、衝立の向こうでサーシャが着替えるってことで。
……やばい、これ以上考えちゃいけない。
「俺と一緒の部屋でいいの?」
「お金には余裕がありますが、ひとり1部屋なんて贅沢はさすがに」
さすがのサーシャも真顔だった。た、確かに、現代日本の感覚と一緒にしたらいけないんだろうな、そこは。
「もしかして、アーノルドさんたちと一緒のときも?」
「もちろんです。大きな部屋ならベッドが6個置いてありますから。ベッドがあるだけいいんですよ? 場所によっては部屋が埋まってて、ただの板敷きの大部屋に雑魚寝の時もありました。この広さにベッドがふたつだけの部屋なんて、私も初めてです。贅沢な気分になりますね」
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「それを聞いて安心したよ」
俺は全くと言っていいほど何もしていないんだけど、荷物の効率の良い運搬こそ空間魔法の最大の利点だろうな。
しかも、この宿屋で思わぬラッキーな出来事があった。
俺たちをネージュから乗せてきてくれた荷馬車の商人が、同じ宿屋に泊まっていたのだ。
当たり前と言えば当たり前だけど。
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「おお、サーシャちゃんとジョーくんじゃないか。ドラゴンを狩りに行ったんじゃなかったのかい?」
機嫌良くワインを傾けながら手を上げたのは、ルゴシ・クエリーさんという商人だ。
ネージュに商店を開いていて、もっと店を大きくするのが夢らしい。
「はい、古代龍を倒して、今はジョーさんの空間魔法でしまってあります」
「古代龍!? 古代龍を倒したのかい? 『殴り聖女』といえばとんでもなく強いって評判だから、サーシャちゃんと初めて話した時はこんな華奢な子がって面食らったもんだが。ただのドラゴンじゃなくて古代龍とは全く驚きだよ。それに空間魔法! へええ、ジョーくんがねえ」
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「うーん、難しいかもしれないなあ。行きはまだ場所に隙間があったが、帰りは樽でワインを積んでいくからねえ」
「そうですね、いえ、気にしないでください」
「あ、あの」
サーシャが肩を落としたのを見て、思わず俺は口を挟んでいた。サーシャとクエリーさんが同時にこちらを見る。
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「うーん、それはそうだが、空間魔法に入れたワインを持ち逃げされたりしたら大損になるからなあ……」
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「ギルドの身分証じゃないか! サーシャちゃん、これがなかったらギルドでの古代龍の買い取りも何もできなくなるんだろう?」
「はい。ですけど、ジョーさんと私の信用を形にするには、それなりに価値のあるものをお預けしないといけないと思いましたので」
「……よしわかった! これは俺からの依頼だ。明日ワインを仕入れるから、ジョーくんの空間魔法でネージュまで運搬して欲しい。報酬は、帰りの荷台に乗せていくことと、1000マギルでどうだい?」
1000マギルの価値と、それが報酬として妥当かがわからなかったので俺はサーシャに視線を送った。俺のヘルプアイにサーシャは軽く微笑んで頷いてみせる。
「荷物の量がそれほどでもないですし、荷馬車に乗せていただけるのでそれでいいと思います。よろしくお願いします」
「よし、今日運んできた荷はこっちで買い取ってもらったから、仕入れられるだけ仕入れよう! 一稼ぎするぞ!」
後でサーシャに聞いたら、1000マギルは運搬の報酬としてはかなり安いけども、こちらから持ちかけた話だし、荷馬車にも乗せてもらえるのでそれで手を打ったらしい。
だいたい価値としては、この宿屋にふたりで泊まるのに掛かったのと同じだから1万円くらいかな。
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